2016/04/19 - 2016/04/20
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Weiwojingさん
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高梁からバスで吹屋ふるさと村へ移動した。吹屋の存在は前々から知っていたが、ただ行く機会は全くなかった。しかし、今回岡山へ行く計画を立てた時にまず吹屋を訪ねてみたいと思った。
吹屋は国の重要伝統的建造物保存地区として指定され、格子や塀など、すべてがべンガラ色の古いたたたずまいの家が軒を連ねる街である。その真ん中にたたずむと、江戸時代を彷彿させ、古き良き時代へとタイムスリップさせてくれる。
この街並みにピッタリのボンネットバスが土日曜日のみであるが、高梁から運行していて、このカバー写真のように街中を走っているのを見ることが出来る。
- 旅行の満足度
- 4.5
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入手した観光パンフレットの表紙には、江戸時代の建物や旅人の姿が描かれていて、今の吹屋の姿を十分彷彿させている。
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高梁からバスで吹屋ふるさと村へ来た。山間の街はもうすでに日が落ち始め、この日はあまり良い写真が撮れなかった。吹屋では1泊の予定だったので、次の日に期待をかけ、のんびりすることにした。
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先ずはこの日泊まるゲストハウスへ急いだ。途中こんな土塀のある家があり、名残の桜の花が咲いていた。
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ここがゲストハウス( ELEVEN VILAGE 吹屋 )で、前日電話で予約をしておいた。オーナーは大阪出身のまだかなり若い方で、脱サラをして、吹屋に来たそうである。
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蔵のような建物が2つ並んでいる。建物は最近建てた新しそうな感じである。この日の宿泊客は誰もおらず、小生のみであった。
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ここはゲストハウスの宿泊した部屋で、木のぬくもりが感じられる、落ち着いた部屋である。ただ、食事はなし( 素泊まり )とのことであった。
この辺りは山間部に位置しているために( 標高550M )夜はかなり冷え、べッドには分厚い掛布団と毛布が用意してあった。オープンスペースではストーブが焚かれていた。 -
時間があったので、少し街中を歩いてみた。街と言うよりは集落とでも言った方がよさそうなところである。
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まだ開いている店があった。このお店では地元特産の醤油を売っている。
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入り口のそばに昔ながらの醤油を入れる瓶がデスプレィされている。古い瓶が興味深い。
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ある店の軒先に新酒が出来たことを示す杉玉が軒先にぶら下げられている。大きな目がつけられ、フクロウを表したものだろうか。なかなかユーモアがある。
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午後4時を過ぎてしまうと、人の姿がほとんどなく、ひっそりとしていた。わずかに数軒の土産物屋は店を開いていたが、客は全然おらず、手持ちぶたさのようであった。昼間は旅行者が来ているのだろうか。
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覗いてみたかったが、この店はもう閉まっていた。
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次の日は期待通り天気は快晴で、絶好の撮影日和りである。
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郵便局まで赤いベンガラ色の建物で、周囲の景観と合わせて何ら違和感がない。
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郵便局も街のシンボルカラーであるベンガラ色に塗られていて、街の景観とぴったりと合っている。
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郵便局の前に設置されている集状集箱( 郵便ポスト )は明治期のものを模していて、街の雰囲気に合っている。
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観光パンフレットに描かれている3階建ての蔵が堂々と街の中央にその存在を表している。
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昼間でもほとんど人の姿が見えない。これでは観光地として成り立たないと思うが、その反面小生のような旅人には騒々しくなく、落ち着いていて好ましい。
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電柱が地中化されていて、街並みがすっきりしている。
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平日ということもあってそんなに観光客がいないということなのだろうか。それにしても人の姿がない。普段人混みに馴れていると、こんなにも人の姿がないところは逆に寂寥感を感じる。
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面の通リから離れて裏道に出てみた。
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家紋の付いた鬼瓦が素晴らしい。
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こちらのベンガラ色に塗られた鬼瓦はめずらしい。
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かなり古そうな建物だが、人が住んでいるのだろうか。
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昔のモノクロの写真があった。子供たちがランドセルを背負って学校へ行く途中のようであるが、昭和の後期頃のものであろう。
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旅館か民宿の看板だろうか。
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家の前にこのような石鉢(?)が置かれているが、何のために使われるのだろうか。
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ベンガラ色の瓦の家々が集まる中で一軒だけ藁葺きの家があった。
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建物に書かれた「中将湯」と言う言葉は懐かしい。子供の頃よく目にした。
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夕方、人通リの絶えた通りに数軒だけ開いているお土産物屋があった。そのうちの1軒の店をのぞいてみた。
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中に入ってみた。店員も客もおらず、静まり返っている。
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草鞋が展示( それとも販売? )しているが、昔の人はこのようなものを履いて旅をしていたものと思われる。
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コーヒー豆を入れるコロンビア産の麻袋が何気なく置いてある。
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街並みを何度も歩いてみた。通リはおよそ1キロにも満たないので、ゆっくり歩いても大したことはない。
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ベンガラ色の屋根瓦が美しい。
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ここは食堂のようであるが、開店しているものの人の姿が見えない。
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昭和の香りのする看板が2つ軒先にぶら下がっている。左は右書きで、右は左書きである。
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小高い丘の上に「山神社」がある。
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階段を上って行くと、小さな神社があった。銅山の神様を祀った神社で、総欅造り、ここももちろんベンガラで塗られている。
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丘の上から吹屋の街並みを見ることが出来る。
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夕方でも開いていた食堂はここ「藤森食堂」だけであった。暖簾がちゃんと下げられている。
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街の隅から隅まで歩いてみた。ゆっくり歩いても1時間はかからない。
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「高草八幡神社」という神社があるが、小高い丘の上にあるようだったので、行くのは断念した。
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ちらほらまだ花をつけた桜の木が見られる。
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もう4月後半だというのに、まだかなり桜の花が咲いていた。この辺りは高地なのでかなり開花するのも遅いのかもしれない。
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暖簾の色までベンガラ色をしている。
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店は閉まっているのに暖簾だけが風にはためいていていた。何となくわびしさを感じた。
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全く人気がなく、無人の街みたいであった。
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旧片山家住宅 を訪ねた。旧片山家住宅は、1759 年( 宝暦9 )の創業以来、200年余りにわたって吹屋のベンガラ( 弁柄 )の製造・販売を手掛けてきた老舗である。
その家屋は、弁柄屋としての店構えを残す母屋やベンガラ製造にかかわる付属屋が立ち並ぶ「近世弁柄商家の典型」として評価され、2006年国の重要文化財に指定された。 -
建物の内部。
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2階に上がると、吹屋の家々を見ることが出来る。
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2階から吹屋の街並みはどの家の屋根も石州瓦で統一され、大変美しい。
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片山家住宅の裏の方にある倉庫が何棟か残されている。どれも頑丈な造りである。
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なまこ壁と言うのだろうか。美しく作られている。
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室内も見て回った。
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ここは台所で、大きなかまどが備えつけられている。
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2階へも上がることが出来る。左端の箱階段から上に行くようになっている。
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小さな神棚があった。
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これはお神酒を入れる器なのだろうか。
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奥まった部屋には立派な仏壇が供えられている。
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仏壇の下にある戸袋には白黒の蓮の花が描かれていて、やや色あせているが、なかなかのものである。
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台所は多少現在の道具を置いているようであるが、全体の造りは昔のままである。
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台所につながる家族の部屋で、ここで食事をしたり、団らんの時を持ったのであろう。
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座敷はきれいに整えられていて、来客用にでも使われたのであろうか。
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あまりにも静かすぎる街並みを何度も歩いてみた。
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立派な家並みが続く。
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夕飯はゲストハウスでは用意できなということだったので、オーナーがここで食事をしたらどうですかと紹介してくれたのがラ・フォーレ吹屋というホテルであった。
こんな小さな街にまさに立派なホテルがあるとは驚いた。しかし、案の定宿泊客の姿はあまり見られなかった。 -
これがその夕飯である。少々豪華であったが、ホテル側で用意が出来るのはこれだけとの話であった。
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街はずれに「ベンガラ館」というベンガラ染を体験できる工房があるが、早朝のため体験することは出来なかった。
ここは明治時代のベンガラ工場を復元したところである。 -
こちらも「ベンガラ館」の建物である。
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宿泊したゲストハウスのすぐそばに小さなお寺があるが、今は廃寺のようで荒れ果てていた。少し周りを歩いてみた。
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桜の花もこの付近ではまだ咲いていた。
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これは何の花?
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この花も名前は分からない。
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これも桜だろうか。桜ではなさそうである。
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大変古い石仏が無造作にあちこちに置かれている。恐らく江戸時代あたりのものであろうかと思う。
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身体中が折り鶴で覆われた地蔵が小さい小屋のようなところに鎮座している。
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小さなお地蔵たちが6体並んでいる。どの顔も風化されてよくわからないが、幼い顔つきがほほえましい。
今回の吹屋ふるさと村を訪ねた中で、残念なことが3点ある。まず一つは、「旧吹屋小学校」が全面的な修理工事をしていて、見学ができなかったことである。あとの2点は、吹屋の名主を務めた広金邸とベンガラで財を成した西江邸を時間の関係で訪問できなかったことである。再度次回を期したい。
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この旅行記へのコメント (2)
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- yamayuri2001さん 2021/05/09 09:37:07
- レトロな町が懐かしくなったら・・・
- Tamegaiさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
こんな町があったんですね!
ここなら、海外からの観光が再開されても
密にならずに観光できそうですね。
しかも、ラフォーレがあるなんて・・・
馬篭宿も飛騨高山も大混雑の時代になりましたが
レトロを味わいたい時には、ここ、良いなと思いました。
ご紹介くださって、ありがとうございます。
yamayuri2001
- Weiwojingさん からの返信 2021/05/09 16:01:53
- Re: レトロな町が懐かしくなったら・・・
- yamayuri2001さん、いつもご訪問並びにご投票をありがとうございます。
吹屋ふるさと村は、ほとんど観光化されておらず、その分観光客は少ないですが、何だかほっとさせられるようなところです。夕方一人で村の中を歩いていたら、遠いところの桃源郷に来ているような気になりました。
たた交通が大変不便ですので、この点だけはお気を付けください。高梁からだとバスの便が2時間に1本くらいの割合です。不便なところです。
これからも見てください。ありがとうございました。
Tamegai
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