秋のレッサーパンダ紀行【７】 南紀白浜アドベンチャーワールド　成長が嬉しいライラ一家・・・娘ちゃんも息子君も元気元気っ！！ （＆おまけのオスプレイ！！）

2014/10/19 - 2014/10/19

今年は、北は旭川市の旭山動物園から南は鹿児島市の平川動物公園まで、日本全国１７園で２７匹のシセンレッサーパンダが、１園で２匹のニシレッサーパンダがすくすく成長してくれています。

当面の目標は年内に全ての今年生まれのおチビちゃんに会うことなのですが・・・何度でも会って成長を確認したいおチビちゃんがいます、それは南紀白浜アドベンチャーワールドのライラちゃんの双子ちゃんです。

６月６日、今年生まれの日本のレッサーパンダの先陣を切って誕生したライラちゃんの双子、生後２１日で息子君が人工哺育に切り替わるなど様々な事がありましたが、ライラちゃん、キーパーさんの努力もあり、日に日に大きくレッサーパンダらしく成長してくれています。

１ヶ月も見ないとあっという間に大きくなる成長期・・・今年は行ける限り、少なくとも月１で、アドベンに足を運びたいと思っています。


これまでのレッサーパンダ旅行記はこちらからどうぞ→http://4travel.jp/travelogue/10652280

エリア 南紀白浜(和歌山)

今朝は紀伊田辺駅前８時４分発の路線バスで白浜駅前へ、コインロッカーに荷物を預けて、白浜駅からはタクシーでアドベンにやって来ました。

アドベンチャーワールドの入園券は大人４,１００円、僕は年間パス（１４,４００円）を提示して入園です。

まずは、エントランスドーム入ってすぐ右のウエルカムルームへ。

后ちゃん、おはよう！！
ってか眠ってるね・・・。

以前なら暫くここで時間を過ごし后ちゃんの様子を観察してたのですが、現在はやはりライラちゃんと娘ちゃんの様子がどうしても気になり放飼場に向かってしまいます・・・后ちゃん、また後で来るね！！

エントランスドームから右に曲がりスロープを下りて直進するとレッサーパンダ舎です。
アドベンのレッサーパンダ舎は屋外放飼場が１面のみです。

その放飼場の東屋では可愛い母娘が朝ごはん中でした。

前回訪問した時（旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10932937 ）には固形のエサには興味を示していなかった娘ちゃんですが、あれから約１ヶ月経ちだいぶん離乳が進んできているようです。

生まれた時から長かったという鼻先のポシャ毛がチャームポイントの娘ちゃんは６月６日生まれ、今日で生後１３５日齢です。

人工哺育となった双子兄妹の息子君と共に今年日本でもっとも早く生まれた子だけあって成長の度合いも先頭を走っているように思えます。
まだまだ小ぶりながら見た目はもうそこそこ立派なレッサーパンダです。

関西エリアのファンの方に朗報です。
ライラちゃんと娘ちゃんの展示が、今までの開園から１０時３０分までから１時間延長され１１時３０分までとなりました！！

白浜はもちろん和歌山県で近畿圏なのですが、新大阪駅を朝一番に出る特急「くろしお」に乗ってもアドベンに着けるのは１０時３０分過ぎ・・・今までは前泊しないとこの可愛らしい母娘には会えなかったのです。
関西からは近くて遠いアドベン・・・。

ちなみに、関東からの場合は羽田発朝一番の南紀白浜空港行きのＪＡＬとタクシーの組み合わせでなんとか開園時間に間に合うことができますよ。

朝ごはんを食べ終わり散策に出るライラちゃん

ライラちゃんの子育てはどちらか言うと放任主義のようで、常にべったりと言うわけではないようです・・・もちろん母親として締めるところはちゃんと締めているので初産としては見事な子育てと言えると思います。

水の張られていない溝に降りれる（あるいは溝から登れる）ように梯子が掛けてありました。
ママに続いて娘ちゃんも梯子を降りていきました。

娘ちゃん散策、散策！！

１ヶ月前はまだまだよちよちで木登りもおっかなびっくりでしたが、今では足取りも軽く、木登りもお手のものです。

ライラちゃんと言えばマルズ（札幌市円山動物園）にいた頃から”お口ぱっかーん”がトレードマーク（笑）

娘ちゃんもぱっかーん！！
この母娘ほんとうに良く似ています。

実は先ほどから母娘の写真を撮りつつも空を気にしていたのです。
と、言うのも白浜駅から乗ったタクシーの運転手さんから「今日は津波防災訓練の日で白浜空港にオスプレイが来ますよ」と聞いていたからなんです。
こう見えても僕もパイロットの端くれ・・・飛行機とヘリのハイブリッドには興味があるのです。

南紀白浜空港に進入中のオスプレイをレッサーパンダ舎前からなんとか撮影することが出来ました。
マリンライブが行われるビッグオーシャンの最上部から空港がよく見えますので後で行ってみようと思います。

１０時３０分が近づきキーパーさんが放飼場に、プチ・リンゴタイムとなりました。
キーパーさんにしがみついておねだりのライラちゃん。

娘ちゃんは小さく切ったリンゴの欠片をもらっていました。

リンゴ命のライラちゃんの娘ですからね・・・彼女もリンゴ命になるんでしょうね！！
可愛くおかわりを要求します。

キーパーさんが残りのリンゴを東屋のボールに置いていってくれました。

母と娘のリンゴ争奪戦（笑）

「ママ、リンゴ欲しい」
「ダメよ、これは大人の食べ物なの」

レッサーパンダでは一般的に、特に離乳期では母パンダが子供にご飯を譲るシーンは少ない様に思いますね。

こうやってご飯への執着を植え付けて離乳を促しているのかもしれません・・・考えすぎか？単にリンゴ命なだけ？

プチ・リンゴタイムを見届けて急いでビッグオーシャンへ。
アドベンのマリンライブは日本一だと思うので時間の許す限り出来るだけ見たいのです。

ビッグオーシャンの最上階から空港方面を眺めます。
真下に広がるのがサファリゾーンで、奥に見える小高い丘が南紀白浜空港です。

以前から動物運と飛行機運はそこそこいいと自負があるのですが、今日も運よく、ちょうどビッグオーシャンに着いてから数分後、オスプレイが離陸していきました。

救援物資や医療関係者を運ぶ訓練でこの日は串本まで飛んだそうです。

オスプレイとマリンライブを楽しんだ後は、ビッグオーシャンの１階にあるワイルド・アニマル・メディカル・センターへ。

ここには人工哺育となったライラちゃんの息子君が暮らしていますが・・・部屋の隅っこでお昼寝中で写真は撮れませんでした。

１ヶ月前はケージの中で暮らしていましたが、大きく成長して運動能力がアップしたこともあり現在は１ルームまるまる使っての展示となっていました。
アスレチックもかなり難易度の高いのが入れられていました。

息子君は１３５日齢、２２７５ｇ。
１３時４５分からのレクチャータイムで授乳と体重測定がありますので、またその時間に来ることにしますね。

レッサーパンダ舎に戻ると母娘が溝を探索中。

すれ違う母娘。

ひょっこり顔をだすライラちゃん。

マルズ時代に”世界一可愛いレッサーパンダ”と称された可愛らしいお顔と放飼場の緑の芝生が素晴らしいコラボレーションです。

娘ちゃんは梯子を使わずに溝の壁を登ろうと頑張っていましたが、何度やっても滑り落ちる（笑）
しまいには疲れたのか、あるいはいじけたのか溝の済でおやすみの姿勢・・・、

かと思うとごろりんちょ！！

ジャイアントパンダとレッサーパンダは分類学的には全然別の動物ですが、名が似ると行動もにてくるのでしょうか？
共に無意識に可愛らしいとこをしてくれます。

溝の水道の弁を回そうとする娘ちゃん、

もし、本当に回して水がでたらびっくりだったのですが・・・さすがにそれはなく、弁を噛み噛みして遊んでいました。

溝から梯子を使い放飼場に復帰し東屋へ。
残っていたペレットを美味しく頂きます。

今日はとても天気が良く気温も暖か、レッサーには少々キツイ気温のようで東屋のスポットクーラーはオンになっているようでした。

スポットクーラーの吹き出し口近くで仲良くのんびり。

あのライラっちがしっかり子育て・・・う〜ん、泣けてくる！！

交代時間の１１時３０分が近づくとソワソワしだす母娘・・・正確な腹時計のなせる技なのか、バックヤードに出入りするキーパーさんの僅かな気配を感知しているのか、

バックヤードへの扉前に集まってキーパーさんの登場を待ちます。

お客さんにご挨拶するキーパーさんにリンゴをおねだりのママと娘。

リンゴをもらうとライラちゃんは一目散にバックヤードへ、娘ちゃんはキーパーさんの後についてバックヤードへ戻ります。

バイバイ、娘ちゃん、またね！！

横の通路からひょっこり顔を見せたライラちゃん、

キーパーさんと娘ちゃんを追うようにバックヤードに戻っていきました。

そして、交代で出てきたのがライラちゃんのご主人様で、双子のお父さんのシンシン君です。

シンシン君はまずは東屋でしっかりとご飯を食べる派のようで、２０分くらいはご飯に費やします。

シンシン君のお食事を見ているうちにこちらもお腹が空いてきました。
エントランスドームのお店でご飯を食べることにし、その前にウエルカムルームの様子を覗いてみました。

后ちゃん、お昼寝中。

最近は夕方近くになるとかなり活発に動き回るそうですが午前中はまったりと寝ていることが多いようです。

このウエルカムルームについては以前から何度も書いていますが、先代で老齢だったリンおばあちゃんならともかく、后ちゃんの様な運動能力が高く３歳と若いのパンダが暮らす施設ではないと思います。

本当は１日でも早く后ちゃんには放飼場に戻って欲しいのですが、営業施策からの要請でそれがおいそれと出来ないという事なら、例えば、茶臼山動物園や円山動物園の屋内展示室のような天井に通路を設けて動き回れるように出来ないものでしょうか？
もし、ウエルカムルームは天井高が低く脱走の心配が懸念されるなら、東京都大島公園動物園の様に金網の通路を張り巡らせる（→http://4travel.jp/travelogue/10838697 ）手もあります。
冷房完備のウエルカムルームを拠点にして、気が向いたら木の梯子で金網の通路に登る、その通路がウエルカムルームだけではなくエントランスドーム側にも張り出していたら・・・パンダにとってもお客さんにとっても魅力的な展示設備になるとおもうのですが・・・是非、ウエルカムルームの飼育環境改善のご検討をお願いしたいと思います。

今日２回目のマリンライブももちろん見ますよ。
１回目は失敗だったフリスビーキャッチも見事成功！！

エンディングのオールスター勢揃いのジャンプを見るだけでも価値があるってもんです！！
とにかく素晴らしいマリンライブです。

そう言えば今日はジャイアントパンダを全く見ていないことに気づきました・・・ブリーディングセンターに行ってみると良浜ちゃんが日陰で気持ちよくお昼寝していました。

１３時４５分からのレクチャータイム前にビッグオーシャン１階のメディカル・センターへ。
新しいアスレチックはまだ息子君には難易度が高いようで、何度も登ろうと頑張りますがなかなか上手く行かないようです。

仕方ないので隅っこで人形遊び。

もういっちょトライです！！

がんばれ〜！！

登頂成功っ！？

いえいえ、キーパーさんが現れひょいとアスレチックの上に置いてくれたのです。

・・・降りれない・・・（汗っっ）。

前回はミルクタイムは屋内でその後にお外でご挨拶でしたが、今回はミルクタイムも屋外です。

キーパーさんに連れられて息子君登場です。

メディカル・センターの飼育室前に設置された台の上でミルクをもらいますが、

早く欲しい息子君が動く動く！！
前回とは全く違う動きのキレの良さにビックリです。

そろそろ離乳の時期で固形物も食べ始めているそうですが１日３度のミルクは継続中とのこと、１度につき９０ｍｌだそうです。

吐き戻しや誤嚥を防ぐために途中で一度休憩を挟みます。

それにしても息子君のこのかっこ！！
食欲旺盛で本当に嬉しいです。

最後の一滴まで残さず完飲です。

ミルクタイムの後は集まったくれたお客さんにご挨拶です。

まだミルクが飲み足りないのかキーパーさんの指をちゅばちゅば吸っています。

生後４ヶ月を越えますます活発になっている息子君だけにキーパーさんも大変そうでしたが、このレッサーパンダの人工哺育という得難い経験は今後のアドベンのレッサーパンダの飼育技術の向上に確実につながると思います。

アップで１枚頂きました。

キーパーさんがとても嬉しそうだったのがとても印象的でした。

今日は夕方からポリンちゃんを出すとお聞きしていたので出来れば閉園まで残りたかったのですが、夜から大阪で用事があり、１４時過ぎにアドベンを離れることにしました。

帰り際、ウエルカムルームに行って后ちゃんにご挨拶。

休園日とかには放飼場に出ることもあるそうですが、僕が后ちゃんを放飼場で見たのは昨年の９月が最後です・・・あの放飼場をゴムまりのように走り回る后ちゃんの姿をもう一度早く見たいなぁ。

そろそろ、レッサーパンダは新しい恋のシーズンに突入します。
后ちゃんにもシンシン君との恋のチャンスを与えて欲しいなぁ。