2013/11/10 - 2013/11/10
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yazzさん
今回は、元祖「百年市場」であるスパンブリー県のサムチュック百年市場へ行ってみることにした。
ここへ行くにはカオサン近くのラーチャダムヌーンクラーン通りの乗り場からロットゥーに乗って、というのが定番になっているが都心からだと乗り場までがちと遠い。
しかも、今回は反政府デモ集会がラーチャダムヌーンクラーン通りのど真ん中にある民主記念塔で開催されているため周辺の道路が麻痺しているという状況にある。
そこで、他に手段はないかとサムチュック百年市場の公式サイトを調べてみると、戦勝記念塔からもロットゥーが出ていることがわかった。しかも、こちらは途中まで高速経由なので、より早く到着するらしい。
問題は、戦勝記念塔でサムチュック行きのロットゥー乗り場を探すこと。ここの周辺には、無数のロットゥー乗り場があるので行けばすぐ乗れるという訳にはいかないのだ。
公式サイトによると、フォンリーというレストランの前が乗り場だという。そこでグーグルマップでレストランの場所を特定してから出かけてみた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
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まずは戦勝記念塔の南東にあるビクトリーポイント広場を目指す。
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ここの横のラーチャウィティ・ソイ11にレストラン「フォンリー」があるはず。
ソイを入って行くと・・・ -
あった!レストラン「フォンリー」!
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レストランの前にはたくさんのロットゥーが停まっているのだが、サムチュック百年市場行きのものは探してもない。
周辺にロットゥーのチケットを売る人達がたむろしていたので聞いてみると、レストランの裏側に乗り場があると教えてくれた。 -
そこで裏手のラーチャウィティ・ソイ9に行ってみるとチケット・ブースと乗り場らしきものがあった。センター・ワン・ショッピングモールの脇だ。
なあんだ、公式サイトの表記間違ってるじゃん。レストランの前でなくて後ろだよ! -
真ん中辺のブースにサムチュック百年市場の文字を発見。観光地化されているといっても外国人が大勢行くところではないので英語表記はない。ブースのお姉さんも英語まったく駄目だって。
まあ、カオサン近くの乗り場から行くことが通説になってるから、ここには外国人は来ないのだろう。 -
これが売り場のお姉さん。運賃は140バーツとカオサン周辺発と比べて20バーツ程高い。持っている赤い札がチケットの代わり。紙のチケットなどないのだ。
これを渡されて、車が来たら呼ぶからそこら辺で待っててねと言われた。10分くらいで、「車来たから裏の駐車場へ行って」とお姉さん。でも、「裏の駐車場ってどこよ?この辺の地理に疎いからさっぱりわからないよ」と私。
するとお姉さん、「ついて来な」と案内してくれるらしい。 -
チケット売り場からさらにソイの奥へ。そして、センター・ワン・ショッピングモールの下にある駐車場の入口へと入って行く。
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そのまま駐車場を通り抜けて、ビルの裏手へ出たところにある屋外駐車場にロットゥーは停まっていた。
う〜ん、常連客以外は絶対わからないぞ、こんなの。 -
日曜日の午後ということで満席。一番後ろしか空いてない。でも窓側を確保できたので良しとしよう。
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戦勝記念塔発の値段が20バーツ高いのは途中まで高速経由で早いため。戦勝記念塔の北にある入口から入ってパトゥムターニ県のムアントンターニ出口まで高速をかっ飛ばすのだ。
なのでカオサン周辺発より20分ほど早く到着する。 -
1時間ほど走るとガス補給。ロットゥーの燃料はLPGガスなのでガソリンの給油に比べて時間がかかる(10分くらい)。だから、ここでトイレ休憩となる。
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だいたい15分くらいは時間があるからフードコートで軽く食べることもできる。が、今日はお昼ご飯を食べたばっかりなので、まだ腹は空いていない。ひたすら時間を潰すのみ。
観光地に近いスタンドだと、土産物屋が出ていて休憩から戻ると買い物袋をたくさん抱え込んで乗り込むタイ人をよく見るのだが、ここはバンコク郊外の住宅地なので何もなかったのだ。 -
お約束の15分休憩が終わると再びバーン・ブアトーン=スパンブリー幹線道路をかっ飛ばす。日曜日なので交通量も少なく、140キロで安定走行。1時間半でスパンブリー市内へ到着。ここで半分以上の乗客が降りた。
サムチュックまで残るは40キロ。 -
ちょうど2時間で、サムチュックのロットゥー乗り場に到着した。終点まで乗ったのは私一人だけ。既に午後3時だから、観光する人はもっと早く来てるよね。他の乗客はバンコクから帰るスパンブリー県民だったみたい。
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ここが戦勝記念塔行き路線の乗り場。帰りもここから乗る。
ここサムチュックにはロットゥー乗り場が2カ所ある。こちらは、より南側、つまり、より市場から遠いほうの乗り場。
カオサン方面(ラーチャダムヌーンクラーン通り)から乗って来た場合でも、運行会社が2つあるため、こちらの乗り場かより北の乗り場を利用するのかは運行会社によって異なる。
詳しい乗り場の位置は旅行記の終わりに地図を掲載するので、そこで確認。 -
ロットゥー乗り場のある国道3365号線は上下線が間にチョンプラターン運河を挟んで分かれている。
市場へ行くには、ロットゥー乗り場のすぐ前にある小さな橋を渡って運河の反対側に出る。 -
橋を渡ったら左折して80メートル進むと右手にUOB銀行がある。
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UOB銀行の角を右に曲がると市場へと続く道へ出る。
曲がるとすぐに右手にセブンイレブンがあるから目印にすると良い。左手には駐車場があり、その向こうはソッチャーオ市場という早朝だけ開いている市場がある。 -
ここを50メートル程行くと英語で3CHUK(サムチュック)と書いたTシャツなどを売る店がある。
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マリリンモンローのマネキンが目印ね。
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この辺りは、まだ公式にはサムチュック市場ではないが周囲はそれっぽい店が並んでいる。
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Tシャツに紛れておっぱい出してるへんな服が飾られてたり、ヒーローのフィギャーが売ってたりと何でもアリのお店。
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地酒サトーの店頭販売。
この先の四つ角からサムチュック百年市場。四つ角を右へ進むと・・・ -
市場のゲートがある(地図上の門2)。
このゲートにはタイ語で「タラート・サムチュック」そして中国語で「三烹市場」とだけしか書いていない。市場には3つのゲートがあり、メインとなるゲートのみ百年市場の文字があるのが不思議。 -
ゲートの左側には木造の長屋があるが、ここは最近増築されたもので古来から市場にあった建物ではない。
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ゲートの周囲にはたくさんの露店が出ていた。
日本では中々見られない珍しいものもあったので、ちょっと紹介。 -
この黒いのはクラヂャプという栗の一種。蒸して食べる。
天津甘栗より味は薄め。 -
こちらはクラチアプ・デーン(ローゼル)。前の栗と名前は似てるが、こちらは果物、というか花の実と言ったほいうがいいのだろうか・・・
タイではナム・クラチアプというジュースにするのがポピュラー。
ジャムとして食べることもある。 -
これはプラー・サリット(日本名:スネークスキングラミー)という魚の日干し。頭が切断されているのは中の卵を腐らせないように中まで塩を塗って早く乾燥させるため。
ヤムに入れて食べると美味しい。 -
先ほどの四つ角を右へ入ってソイ1へ。
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ここがこの市場のメインストリート。
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カノムピア・カイケム。月餅のような中華菓子なんだけど、餅というよりは饅頭というか生地がパイっぽいとも言えるし表現の難しいお菓子。中でもカイケムが付くと中に塩漬け卵が入っていて格が上がる。華人は旧正月やお祝い事の時に食べる。
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これはカノム・カイプラーというキャンディーみたいなお菓子。カイプラーとは魚の卵のことで、これに似た色と形なのでこんな名前が付いた。キャラメルみたいな食感。その場で作ってるので新鮮。
バンコクでは見たことのないお菓子で、味見させてくれるのでぜひどうぞ。 -
こちらはカノムコン・ボーランというドーナツのようなお菓子。
このお菓子はタイのお彼岸と言われる十月祭に欠かせないものの一つ。円状の形はお金を意味しており、霊界でお金に困らないようにとこのお菓子をお供えするのだ。 -
タイのテレビで紹介されたことですっかり有名になった巨大な"鬼つみれ"こと「ルークチン・ヤック」。
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このソイのあちこちで、こいつを売っているお店がある。売れるから皆真似するようになったのだ。
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クイティアウに入れて出す店と串刺しにして売ってる店がある。
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さすがに一番大きいサイズを買う人は少ないが、このぐらいのサイズなら一人でも完食できそう。
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個人的にはルークチンはあまり好きではない。練り物よりも肉や魚そのもののほうが、どちらかと言えば好みなのだ。
とは言うものの、味見させてくれるとならば食べてみないとね。試食した感想は、普通に美味しいと言えるのではないかな。 -
こちらは伝統菓子を売るお店。
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日曜日なので多くの人で賑わってる。
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昔ながらのおもちゃ屋さん。
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こちらお茶屋さん。チャー・マルンことワサビノキ茶が主力商品みたい。
ワサビと言っても日本で使われているものとは別もの。生の葉っぱがワサビに似た味がするというので、こういう名前が付けられた植物なのだ。お茶にしたものは、ツーんとする香りはないらしい。 -
こちら時計屋さんだけど軒下には網かご飾ってあったりして観光客向け商売もしてる。
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こちらタイ版さつま揚げ。小降りな団子状なので歩きながら食べるのにもってこい。
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そしてソイ1とリアップ・ナティー通りの角にあるのが超有名なカフェ「タールア・ソン」。伝統的なタイ・コーヒーが飲める店として人気なのだ。
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今日も満席で入れず仕舞。席がないから立って飲んでる人までいる始末。カフェの周囲には食べ物屋屋台が並んでおり、飲み物さえ注文すれば、食べ物を持ち込んで食べてもOKなのがここのおもしろいところ。
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こちらは豚足煮込飯カオカームーの屋台。
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こちらは焼き鴨屋台。
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こちらは飲茶や肉まん屋台。
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サテー焼いてる。
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デザート類も豊富。
これらみ〜んな持ち込み可。だから長居しちゃう人も多いんだろうなあ。 -
さらに進むと、焼き鴨のお店。ここはかなり活気があって繁盛してた。
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そしてソイ1の最後は川沿いにある蓮の葉包みご飯(カオ・ホー・バイブア)の食堂。この市場では、ここのが一番美味しいという噂だが、川沿いで眺めが良いことも美味しく感じる要因になってるんじゃあないかな。
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これがカオ・ホー・バイブア。蓮の葉にごはんといろんな具材を包んで蒸したもの。日本のおこわに近い感じ。スパンブリー県の名物のひとつ。
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このお店、人気が高いのでいつも満員。店外の市場内通路にもテーブルを並べて対応している。
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お店の外観はこんな感じ。右側が橋の袂。
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このお店の先にター・チン川が流れており、そこに架かるのがこのポンプラチャ橋。
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構造がユニークで真ん中をバイクが通れるようになっている。かなり急勾配だが、交通量は多い。
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橋の上からター・チン川を眺めたところ。左側が市場で、遊覧船のように見えるのは、船上レストラン。
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この橋を渡ると国道340号線に出る。モーチットからバスで来た人は、この先の停留所で下車して市場へ来る。
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こちらは橋の袂にあった郵便局の出張所で売っていたマスコット人形。各年代により制服に変化が見られるのがおもしろい。
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そしてこちらがソイ1とリアップ・ナティー通りの交差点にあるメイン・ゲート。こちらは他のゲートとは違って「サムチュック百年市場」と"百年"の文字が入っている。
この前が駐車場になっているので、ツアーバスで来た観光客はここから市場に入ることになる。だからウリとなっている百年の文字を入れたわけだね。 -
そしてゲートの横にインフォメーションがある。ここで市場の公式グッズが販売されており、案内嬢によるとロゴ入りTシャツがベストセラーだとのこと。
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こちらが案内嬢のお姉さん。でかいサイズあるよ!って商魂たくましい。TシャツはLサイズまでが120バーツ。XLからは140バーツ。値段がタイ数字なのは古市場を意識してなのかな?外国人ほとんど来ないからぼったくる為というわけではないようだ。
このTシャツを買ったのだけど、1回洗濯しただけでプリントされたロゴがボロボロになってしまった。お湯で洗ったら駄目みたい。 -
このお姉さんに、この市場に来たら見るべきお店はどこかと聞くと、「ソイ2にある博物館は絶対必見よ!」と言うので閉まる前に行くことにした。
ここでソイ1の散策は終了。 -
博物館のあるソイ2へ向かうためリアップ・ナティー通りを進む。
この辺りはナムプリックのお店が多い。 -
左手にもナムプリック。
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右手にもナムプリック。
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そしてソイ2に到着。
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ソイに入るとすぐ右手に博物館はあった。
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博物館といっても表札に「バーン・クン・チャムノン・チナラック(チャムノン・チナラック氏の家)」と書いてあり個人の邸宅を一般公開しているものだ。
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まず目に付くのが中央にある市場のジオラマ。
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古きよき時代の市場の姿を再現しており、見ていて楽しい。
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細かいところまで結構リアルに再現してある。これを見ると建物自体は今も昔と変わってないようだ。それだけ古い家屋が状態良く保存されているということで、見事なものである。
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左側の壁には、昔から続いている市場を代表する老舗各店の紹介パネルが貼ってあり、かつての様子が写真でわかるようになっている。解説はすべてタイ語だけど、写真見てるだけでも雰囲気は読み取れる。
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右側の壁には、市場の発展の経緯を示すパネルが飾られている。
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これらを見ると、この市場が華人によってター・チン川沿いという船上交易に便利な土地として選ばれて発展してきたことがわかる。これはどの百年市場にも共通することだ。
そして、物流の中心が川から道路へと移り、衰退しつつある市場の活気を取り戻すため古い街並みを保存した百年市場として売り出すことにしたのだ。このことにより観光客の誘致に成功したのだが、そのきっかけが興味深い。 -
村興し、というか市場興しのきっかけとなったのがハイパーマート大手「ロータス」の近所への出店だったのだ。これでこの市場は壊滅するとの危機感から、価格ではなく、他の魅力で集客しなければと「百年市場」のコンセプトを作り上げたのだ。
タイでは2000年頃からレトロブームが起こっており、古き良き時代の面影を残す百年市場は時代の要求に応えるものだった。
その甲斐あって、2009年に「ユネスコ・アジア太平洋遺産賞」を受賞し、このことがさらに呼び水となり、タイ全土に百年市場ブームを引き起こしたのだ。 -
ここでも公式グッズを販売していたので、バッジを数点購入した。
ちなみに、博物館の2階にはアンティークな家具などが保存されており、かつては公開していたのだが、今は公開中止となってしまったのが残念だ。誰かいたずらした観光客が居たのかな?
再び、公開される日が来ることを願いながら、博物館を後にした。
長くなったので、続きは後編で。
■後編はこちらから
http://4travel.jp/traveler/yazmataz/album/10832746 -
【Q&A用追加写真1】
アユタヤ行きロットゥー乗り場
戦勝記念塔の南東、ビクトリーポイントの前
VPと書いてある看板が目印 -
【Q&A用追加写真2】
これがチケット販売所
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