2012/06/02 - 2012/06/03
352位(同エリア1467件中)
紅い翼さん
【旅の2日目後半。延暦寺横川・西塔散策】
比叡山延暦寺を巡る旅はいよいよ後半戦に。
これまで延暦寺三塔の中心である東塔から無動寺谷を廻ってきましたが、さらに比叡の山の一番北側に位置する横川、そして美しい杉並木に包まれた西塔へ足を延ばしてゆきます♪
このあまりにも広大な境内を歩いてみると、伝教大師最澄による開山以降の長い期間にわたって積み重ねられた多彩な人物・信仰が各所に残っていて、「仏教の総合大学」の名にふさわしい懐の深さを感じさせてくれる地でした。。。
※延暦寺の諸堂外観(堂内は撮影禁止)と参道(山の中)の写真が続きますので、ちょっと単調かもしれませんが、そこはご容赦を。。。
〔旅の2日目後半の行程〕
・延暦寺横川(横川中堂~恵心堂~四季講堂(元三大師堂)~元三大師御廟) ~ 延暦寺西塔(にない堂~釈迦堂~瑠璃堂~浄土院) ~ 延暦寺東塔(法華総持院) ~ 延暦寺バスセンター ~ JR京都駅 ~ 東京駅
〔旅の1日目前半の旅行記~叡山の門前町坂本を巡る~〕
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10676888/
〔旅の2日目前半の旅行記~東塔根本中堂から無動寺谷明王堂へ~〕
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10678127/
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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〔延暦寺横川〕
比叡山東塔から、「比叡山内シャトルバス」に乗って横川までやってきました!
※シャトルバスで東塔と横川を移動する場合には、「比叡山内一日フリー乗車券(800円)」の購入をオススメします。((独占価格なのか)延暦寺バスセンターから横川まで片道640円もしますので。シャトルバス車内で購入可。) -
ここ延暦寺横川(よかわ)は、比叡山延暦寺三塔で一番北側に位置し、慈覚大師円仁により開創された修行の地です。
さっそく新緑がとてもきれいな参道をくだってゆきます♪ -
イチオシ
〔横川中堂〕
まず見えてきたこの舞台作りの朱塗りの建物が、横川の中心となる大堂である「横川中堂」です。 -
石垣の下から見上げているので、お堂が重厚感がさらに増しています。
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お堂の入口の方へまわってゆきましょう。。。
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イチオシ
このあたりの緑の若葉と朱色の伽藍のコントラストがいいですね〜。
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も〜う少し拡大☆
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「横川中堂」の正面までやってきました。
この「横川中堂」は、848年に慈覚大師円仁によって開創されたお堂(現在の建物は1971年に再建されたものです)です。
建物内はうす暗いですが、ご本尊の聖観音菩薩(国指定重要文化財)の穏やかな表情がとても印象的でした…。 -
深い林の中に続く道をさらに奥へ。
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こちらにも朱色の鐘楼と緑の若葉が。
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〔恵心堂〕
先ほどの鐘楼から南側にしばらく歩いてゆくと、『往生要集』を著わし、浄土教の素地をつくったといわれる恵心僧都源信が、はじめて念仏三昧行を行った日本浄土信仰発祥の地である「恵心堂」があるというのですが…。
「南無阿弥陀仏」とあるからにはこちらでしょうか。 -
緑の若葉に覆われた先に…。
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小ぶりなお堂が見えてきました!
こちらが「恵心堂」ですね〜。 -
イチオシ
新緑(と紅の葉)の美しさにしばし立ち止まって見とれてしまいます…。
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さらに近づいてみると…お堂そのものはいたってシンプル。
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〔四季講堂(元三大師堂)〕
次に訪れたのは、10世紀に第18代天台座主となり、比叡山中興の祖といわれる慈恵大師良源(元三大師)の住房跡といわれている「四季講堂(元三大師堂)」です。比叡山 自然・景勝地
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またまた、司馬遼太郎先生の『街道をゆく』からの紹介ですが、
「叡山にのぼるひとで、単に「お大師さん」というひとのなかには、この元三大師を指す場合が多い。最澄も円仁も、空海のように御利益の対象として拝まれることは普通ないが、第十八代座主であった通称元三大師ばかりは例外である。走井堂の信仰でもわかるように、一堂の本尊になっているばかりか、厄除けの御利益があるといわれる。叡山の宗風からみればまことにめずらしい。(司馬遼太郎『街道をゆく 16 叡山の諸道』)」 -
境内の正面にあるのが、ご本尊は元三大師をお祀りする講堂です。
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そう言われてみれば…昨日訪れた坂本の街で、日吉大社の前にあった「走井堂(はしりどう)」にお詣りしていたことを思い出しました。こちらのご本尊が元三大師でした。
(写真は、坂本にある「走井堂」です)日吉大社 寺・神社・教会
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おおっと「おみくじ発祥之地」とはこれまた驚きですね〜。
元三大師が「おみくじ」の創始者ともいわれているそうです。 -
ここ「四季講堂」からさらに北へ進んでゆくと、なにやら分かれ道に。
右の道は、日蓮上人修行の地である「定光院」に通じていますが、けっこう坂道を下ってゆく(=帰りは上り!)ようなので、ここは左に進路をとり、元三大師御廟の方へゆくことに。 -
この横川の参道脇には、西国三十三ヶ所のお寺の石仏が点在しています。
こちらは延暦寺とも関係が深い三井寺です。 -
〔元三大師御廟〕
そして元三大師の御廟までやってきました。。。
信仰の対象とは思えないほど簡素な造り。 -
横川をぐるっと(反時計回りに)廻る感じで、最初の「横川中堂」まで戻ってきました。
今回訪れた三塔の中でも、この横川の新緑が一番美しく印象的でした☆ -
〔比叡山西塔〕
横川バス停に戻ると、ちょうどよいタイミングでシャトルバス(11:30発)が停まっていたのでこれに乗り、三塔のうち最後の西塔へ。
この西塔の中心は、延暦寺の伽藍の中で一番古い「釈迦堂」ですが、他にもいろいろなお堂が(適度に)離れてあるようですね…さてどう廻りましょうか。 -
とりあえずは(人の流れに合わせて)「釈迦堂」へ行ってみましょうか。。。
西塔バス停のある駐車場から下ってくると、まず見えてくるのが、親鸞聖人住持の寺であった「聖光院跡」です。 -
〔にない堂〕
やがて苔に覆われた斜面の先に、朱色の建物が現れてきます。 -
向かって左側が阿弥陀如来をご本尊とする「常行堂」、右側が普賢菩薩をご本尊とする「法華堂」で、この2つのお堂が渡り廊下でつながっています。
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こちらは「法華堂」ですが、お堂の造りは「常行堂」も同じそうです(ともに国指定重要文化財)。
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比叡山の僧であった武蔵坊弁慶が、この渡り廊下をてんびん棒にして、このお堂をかついだという伝説から、「弁慶のにない堂」と呼ばれているそうです。
真近で見てみると(お堂が立派すぎて)ちょっとムリが…まあ伝説は3倍くらい膨らむものですけど。。。
※武蔵坊弁慶の故郷といわれる和歌山県紀伊田辺の旅行記(世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の地をゆく【5】〜熊野古道の分岐点の街で武蔵坊弁慶と南方熊楠に出会う〜):http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10631237/比叡山 自然・景勝地
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〔釈迦堂〕
「にない堂」の渡り廊下の下をくぐり抜け、両側に杉並木が続く石段をしばらく下ってゆくと…。 -
イチオシ
見えてきたのはとても大きなお堂!
こちらが「釈迦堂(国指定重要文化財)」ですね〜。 -
この「釈迦堂」は西塔の中心で、比叡山焼き討ち後に豊臣秀吉公が三井寺の弥勒堂を移築したもので、比叡山上で最も古い建物だそうです。
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近づいて見てみるとかなりの迫力。お堂正面のどこからでも入れる造りになっています。
ご本尊は伝教大師御自作の釈迦如来立像。 -
お堂のまわりのある「仏足石」。。。
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さてさて、さらに「釈迦堂」の左手奥へ進むと、奥比叡ドライブウェイにでる細い道が続いています。
その傍らには愛らしい感じの「弥勒石仏」が見守ってくれています。 -
〔瑠璃堂〕
奥比叡ドライブウェイの道に出て少し西塔方向に戻ったところに、さらに奥へ続く分岐がありますが…。
地図を見る限り、たぶんここが「瑠璃堂」への道だと思うのですが、案内版1つ出てないのでちょっと不安…。 -
でもここは行くしかないですよね〜。
あまり整備されていない山道を10分ほど歩いてゆくと…。 -
よかった…何か見えてきました。。。
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こちらが、織田信長の比叡山焼き討ちをのがれた唯一の建物である「瑠璃堂(国指定重要文化財)」です。
お堂そのものは室町時代末期の建築で、ご本尊は薬師瑠璃光如来とのこと。比叡山 自然・景勝地
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西塔の中心部からちょっと離れた場所の山の斜面の陰に、小さなお堂が1つひっそりと佇んでいる感じで、それが逆に見つからずに済んだ理由でしょうか?
それとも…。 -
イチオシ
唯一の歴史の目撃者ですので、いつまでもこのままで残っていって欲しいものですね。。。
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〔浄土院〕
「瑠璃堂」から一度西塔バス停(駐車場)まで戻り、先ほどとは逆に東塔方向へ続く杉木立の中を歩いてゆきます。 -
ちょっとユーモラスな感じ☆
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だいたい10分くらいで、伝教大師最澄の御廟所である「浄土院」に到着。
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境内へ入ってみると、塵ひとつない白州の先にお堂が建っています。。。
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822年に入寂した伝教大師が埋葬されているこの場所は、「比叡山で最も清浄な聖域」にふさわしい雰囲気…。
比叡山 自然・景勝地
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扁額にも品の良さが表れていますね〜。
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イチオシ
「聖域」ですので、あまりうろちょろしないで辞去しましょうか…。
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あとは、ここから東塔へ戻るだけなのですが、せっかくの新緑の季節なので、東塔まで続く遊歩道を進んでゆくことに♪
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ちょっと失敗したかなあと思ったのは、東塔まで1キロもないのですが、基本的にずっと上り道でした(特に浄土院から山王院あたりまでの急な石段がキツイ…)。
逆にいうと、東塔→西塔の場合は下りなので、その方が楽でしたね(今回の行程上どうしようもありませんが)。 -
〔比叡山東塔(法華総持院)〕
(体力も残りわずか…と情けない状況だったので)ゆっくり遊歩道を歩いてくると、ちょうど「法華総持院」の裏手から東塔エリアに入ります。比叡山 自然・景勝地
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左側が「東塔」、右側が「阿弥陀堂」だそうで、両方とも比較的新しそうな伽藍ですね。
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これにて、この広い比叡山延暦寺を東塔→無動寺谷→横川→西塔とをぐるっと一回りしてきました!
山上に宿泊して朝からスタートダッシュができたおかげで、時間も確保でき混雑もあまりなかったのがよかったです。 -
やっとのことで東塔の中心まで戻ってきたら、もう13:00をとっくに過ぎています。
そりゃあ朝から歩き回っていたらお腹も減りますよね〜。
何かお昼ご飯はないかな〜と物色していると、「一隅会館」という参拝者のための無料休憩所の中にお蕎麦屋さんを発見!
…と、昨日坂本の街で見た「本家鶴喜そば」ではないですか。。。手打蕎麦 鶴喜 グルメ・レストラン
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あたたかい「比叡山そば(680円)」でとりあえず一息つきましょう♪
比叡山 自然・景勝地
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〔延暦寺バスセンター〕
延暦寺バスセンターからは、14:11発のJR京都駅行き「比叡山ドライブバス」で一気にJR京都駅まで移動します。
※ちなみにバスは普通の路線バスと同じ型なので、座席数もあまりありません。京都駅までは1時間くらいかかるので、確実に座りたければ早めに並ぶことをオススメします(この日もけっこう混み合ってました)。 -
京都駅から新幹線に乗り込み、(お寿司をつまみにしながら)今回の旅を振り返ると…(残念ながらいくつかスルーしたスポットもありましたが)限られた時間の中で、坂本の街と比叡山延暦寺の主要な見どころは押さえられたので、個人的にはかなり満足満足!
(かなり歩き回ったせいか)いつの間にかうとうとし始め、気付けばもう東京でした。。。
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