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●天空の湿原「会津・田代山」                   2008.7.13悠遊人 <br />http://www.janal.co.jp<br />   <br /> 今回は、珍しくもすばらしい湿原を見つけたので紹介しましょう。それは会津の奥、旧舘岩村にありました。<br /><br /> 7/12(土)那須塩原から車で約2時間,御池バスターミナルへ。送迎バスに乗り換え沼山峠から久しぶりに尾瀬へ入る。木道を登り、下って尾瀬沼の長蔵小屋へ約1時間半。ときおり小雨に降られたがニッコウ・キスゲの咲き始めた大江湿原を散策し、再び沼山峠へ。宿は先日予約した湯の花温泉の旅館。この温泉には4つの公衆浴場があり、まずは弘法の湯へ。<br /><br /> 7/13(日)宿で頼んでおいた特大のおにぎりを持ち、車で猿倉登山口へ向かう。そこから登り始めるのだがこれが相当きつい。約1時間は苦闘の連続。小田代の小湿原を抜け、さらに小1時間。<br /> 一気に視界が開け、まさに天空の湿原が姿を現す。そのはるか先には、残雪を抱いた会津駒ケ岳が・・<br /><br /> しかし、ここはなんという所だろう。標高1926mの27万平方mもある頂上全体がすべて湿原なのだ。写真を見てほしい。<br /> 尾瀬や奥日光にみられるように、この地域一体には湿原が大小無数にある。しかしその成因は大体こうだ。まず火山の噴火により、川がせき止められ、湖ができる。そこに水生植物などが繁茂し、湖を埋めていく。そして山の高原に平らな湿原が形成されるわけだ。山の高所に湿原があれば、もともとは湖や池だったと考えてほぼ間違いはない。<br /><br /> ところが、田代山はそれ自体が火山?で周りに山がない。田代山は標高が1971mもあるのだ。せき止められる川なぞない。<br /> つまりこう考えるしかない。おそらくこの山は大きなカルデラだったのだろう。そこに雨や雪が溜まり火口湖を形成した。火山活動が終わればあとは他の湿原と同じである。水生植物が繁茂していき、やがて湿原を形成していったと。積もった泥炭層は平均数十mの厚さはあるだろう。おそらく世界でも珍しい地形のはずで、大学の卒業論文のひとつぐらいは書けようというものだ。 水の供給には豪雪がその役割をはたしたはず。<br /><br /> かつてはもっと大きかったはずの弘法池も今や直径10mもない。おそらくあと数十年で植物に埋め尽くされるはずである。<br /><br /> 見どころは数々の高山植物である。白いワタスゲの群落や舞鶴草、オレンジ色のニッコー・キスゲ、ピンクの姫石楠花、青い立山リンドーやヒオーギアヤメ、チングルマなどなど。 湿原オタクなら涙を流して喜びそうである。<br /> <br /> その後、再び湯の花温泉の公共浴場「石湯」で汗を流し、帰京。太ももと脛がパンパンで明日からどうなることやら・・・<br />--------------------------------------------------------------<br /><●あなたも整体/タイマッサージ/バリエステを学んでみませんか?><br />  http://www.janal.co.jp<br /><br /><br /><br />

天空の湿原「会津・田代山」 

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2008/07/12 - 2008/07/13

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悠遊人(ゆうゆうじん)

悠遊人(ゆうゆうじん)さん

●天空の湿原「会津・田代山」                   2008.7.13悠遊人 
http://www.janal.co.jp
   
 今回は、珍しくもすばらしい湿原を見つけたので紹介しましょう。それは会津の奥、旧舘岩村にありました。

 7/12(土)那須塩原から車で約2時間,御池バスターミナルへ。送迎バスに乗り換え沼山峠から久しぶりに尾瀬へ入る。木道を登り、下って尾瀬沼の長蔵小屋へ約1時間半。ときおり小雨に降られたがニッコウ・キスゲの咲き始めた大江湿原を散策し、再び沼山峠へ。宿は先日予約した湯の花温泉の旅館。この温泉には4つの公衆浴場があり、まずは弘法の湯へ。

 7/13(日)宿で頼んでおいた特大のおにぎりを持ち、車で猿倉登山口へ向かう。そこから登り始めるのだがこれが相当きつい。約1時間は苦闘の連続。小田代の小湿原を抜け、さらに小1時間。
 一気に視界が開け、まさに天空の湿原が姿を現す。そのはるか先には、残雪を抱いた会津駒ケ岳が・・

 しかし、ここはなんという所だろう。標高1926mの27万平方mもある頂上全体がすべて湿原なのだ。写真を見てほしい。
 尾瀬や奥日光にみられるように、この地域一体には湿原が大小無数にある。しかしその成因は大体こうだ。まず火山の噴火により、川がせき止められ、湖ができる。そこに水生植物などが繁茂し、湖を埋めていく。そして山の高原に平らな湿原が形成されるわけだ。山の高所に湿原があれば、もともとは湖や池だったと考えてほぼ間違いはない。

 ところが、田代山はそれ自体が火山?で周りに山がない。田代山は標高が1971mもあるのだ。せき止められる川なぞない。
 つまりこう考えるしかない。おそらくこの山は大きなカルデラだったのだろう。そこに雨や雪が溜まり火口湖を形成した。火山活動が終わればあとは他の湿原と同じである。水生植物が繁茂していき、やがて湿原を形成していったと。積もった泥炭層は平均数十mの厚さはあるだろう。おそらく世界でも珍しい地形のはずで、大学の卒業論文のひとつぐらいは書けようというものだ。 水の供給には豪雪がその役割をはたしたはず。

 かつてはもっと大きかったはずの弘法池も今や直径10mもない。おそらくあと数十年で植物に埋め尽くされるはずである。

 見どころは数々の高山植物である。白いワタスゲの群落や舞鶴草、オレンジ色のニッコー・キスゲ、ピンクの姫石楠花、青い立山リンドーやヒオーギアヤメ、チングルマなどなど。 湿原オタクなら涙を流して喜びそうである。
 
 その後、再び湯の花温泉の公共浴場「石湯」で汗を流し、帰京。太ももと脛がパンパンで明日からどうなることやら・・・
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旅行の満足度
4.5
交通手段
新幹線 自家用車

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  • 尾瀬:大江湿原

    尾瀬:大江湿原

  • 尾瀬沼、ヒオウギアヤメ

    尾瀬沼、ヒオウギアヤメ

  • 田代山の山頂湿原、おそらく火口湖にできた珍しい湿原と思う。 遠くは残雪の残る会津駒ケ岳。<br />ここは必ずしもまっ平ではない。ということは水源は湖があったというより、大量の雪がその役割をはたしたと考えるのが妥当だろうと思う。 これと似た地形に福島の駒止湿原や八甲田の毛無岱がある。 ともに東北豪雪地帯高原の特有な地形と考えられる。<br />

    田代山の山頂湿原、おそらく火口湖にできた珍しい湿原と思う。 遠くは残雪の残る会津駒ケ岳。
    ここは必ずしもまっ平ではない。ということは水源は湖があったというより、大量の雪がその役割をはたしたと考えるのが妥当だろうと思う。 これと似た地形に福島の駒止湿原や八甲田の毛無岱がある。 ともに東北豪雪地帯高原の特有な地形と考えられる。

  • 田代山:ワタスゲの続く道<br /><br />勝手ながら私悠遊人は田代山の湿原を「空中湿原」と呼ぶことにします。

    田代山:ワタスゲの続く道

    勝手ながら私悠遊人は田代山の湿原を「空中湿原」と呼ぶことにします。

  • 田代山・山頂湿原のワタスゲの群生

    田代山・山頂湿原のワタスゲの群生

  • 田代山: 姫石楠花

    田代山: 姫石楠花

  • 田代山:チングルマ<br /><br />尾瀬や奥日光などこの辺り一帯は高層湿原の宝庫である。高層湿原にも堰止湖から発達したもの(尾瀬、日光戦場ヶ原・・・)や規模は小さいが、高原の豪雪地帯に大量の残雪を抱えた窪地から形成されたものがあるようだ。共通するのは火山の存在と大量の雪だ。<br />--------------------------------------------------------------<br /><●あなたも整体/タイマッサージ/バリエステを学んでみませんか?><br />  http://www.janal.co.jp

    田代山:チングルマ

    尾瀬や奥日光などこの辺り一帯は高層湿原の宝庫である。高層湿原にも堰止湖から発達したもの(尾瀬、日光戦場ヶ原・・・)や規模は小さいが、高原の豪雪地帯に大量の残雪を抱えた窪地から形成されたものがあるようだ。共通するのは火山の存在と大量の雪だ。
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