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池袋駅の西口にある東京芸術劇場、公式サイトで沿革を見てみたら、びっくりカンカン!<br />昭和44年から始まっているではないですか。<br />ちょっと待って、昔から池袋を東京の拠点としてきた私は、この劇場の建設が始まって竣工まで見守ってきたんですよ。<br />よく見ると、工事着工が昭和62年で、開館は平成2年、とありました。<br />それでもあれから20年近く経っているとは……まさしく光陰矢の如し。<br /><br />いまでも池袋は私にとって東京の拠点には変わりないです。<br />そのため私にとってアクセスのよいこの東京芸術劇場ですが、5年ほど前に始まった観劇通いでは、それほど足を運んだことがありません。<br />京劇の来日公演を何度か見たくらいかな。<br />でも、国内産のミュージカルをちらほらやっているのは知っていました。<br />今回観に行ったのは、なんと「妊娠させて!」という、あられもないタイトルのミュージカル。<br />そのタイトルに惹かれて、チケットをとってしまいました@<br /><br />その観劇の日が、関東地方の都心も降雪から逃れられなかった今年の2月3日の午後でした。<br />観劇の会場が比較的アクセスのよいこの劇場だったことは、不幸中の幸いでしょうか。<br /><br />観劇の予定がなければ、雪でイメージが一新された近所の写真を撮っていたのに、ちょっと残念だったな……と思いながら、劇場の外を降る雪をなんとかカメラに収めたいと撮り始めたら。<br />そのまま調子が出てきて、劇場の写真も何枚か。<br />入口ホールの透明ドームのスケルトンなど、もともと気に入っていたものですから。<br />劇場シリーズと銘打つにはくまなく撮ったとはいいがたいけれど、都心のちょこっとの雪景色と合わせて、1つの旅行記を作るにはなんとか足りるかな。<br /><br />※東京芸術劇場(池袋)公式サイト<br />http://www.geigeki.jp/<br /><br />※今までアップした国内の劇場シリーズ<br /><br />東京宝塚劇場(有楽町)<br />「手にしたばかりのオモチャに夢中:デジカメ持って宝塚劇場へ(その1)」(2006年3月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10059201/<br />「手にしたばかりのオモチャに夢中:デジカメ持って宝塚劇場へ(その2)」(2006年4月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10062015/<br />宝塚劇場の公式サイト<br />http://kageki.hankyu.co.jp/<br /><br />東京文化会館(上野)<br />「何十回と訪れて、初めてまともに歩いた上野公園その3:もろもろ&最近の上野での過ごし方」(2006年5月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065823/<br />東京文化会館の公式サイト<br />http://www.t-bunka.jp/<br /><br />新国立劇場(初台)<br />「今宵は初台の新国立劇場へ」(2007年3月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10130385/<br />新国立劇場の公式サイト<br />http://www.nntt.jac.go.jp/<br /><br />新橋演舞場(東銀座)<br />「今宵は東銀座の新橋演舞場へ」(2007年3月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10131883/<br />新橋演舞場の公式サイト<br />http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/<br /><br />国立劇場(半蔵門)<br />「国立劇場で文楽を見たよ@」(2007年5月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10150477/<br />国立劇場の公式サイト<br />http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/index.html<br /><br />帝国劇場(有楽町)<br />「帝国劇場でミュージカルを見よう」(2007年12月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10206152/<br />帝国劇場のお知らせサイト<br />http://www.tohostage.com/teigeki/index.html<br />劇場を直営している東宝の演劇サイト<br />http://www.tohostage.com/index.html<br /><br />東京国際フォーラム(有楽町)<br />「国際フォーラムでもバレエを見るよ」(2007年12月)<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10206978/<br />東京国際フォーラム公式サイト<br />http://www.t-i-forum.co.jp/general/index.php

池袋の東京芸術劇場、ミュージカル観劇の日は雪でした

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2008/02/03 - 2008/02/04

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まみ

まみさん

池袋駅の西口にある東京芸術劇場、公式サイトで沿革を見てみたら、びっくりカンカン!
昭和44年から始まっているではないですか。
ちょっと待って、昔から池袋を東京の拠点としてきた私は、この劇場の建設が始まって竣工まで見守ってきたんですよ。
よく見ると、工事着工が昭和62年で、開館は平成2年、とありました。
それでもあれから20年近く経っているとは……まさしく光陰矢の如し。

いまでも池袋は私にとって東京の拠点には変わりないです。
そのため私にとってアクセスのよいこの東京芸術劇場ですが、5年ほど前に始まった観劇通いでは、それほど足を運んだことがありません。
京劇の来日公演を何度か見たくらいかな。
でも、国内産のミュージカルをちらほらやっているのは知っていました。
今回観に行ったのは、なんと「妊娠させて!」という、あられもないタイトルのミュージカル。
そのタイトルに惹かれて、チケットをとってしまいました@

その観劇の日が、関東地方の都心も降雪から逃れられなかった今年の2月3日の午後でした。
観劇の会場が比較的アクセスのよいこの劇場だったことは、不幸中の幸いでしょうか。

観劇の予定がなければ、雪でイメージが一新された近所の写真を撮っていたのに、ちょっと残念だったな……と思いながら、劇場の外を降る雪をなんとかカメラに収めたいと撮り始めたら。
そのまま調子が出てきて、劇場の写真も何枚か。
入口ホールの透明ドームのスケルトンなど、もともと気に入っていたものですから。
劇場シリーズと銘打つにはくまなく撮ったとはいいがたいけれど、都心のちょこっとの雪景色と合わせて、1つの旅行記を作るにはなんとか足りるかな。

※東京芸術劇場(池袋)公式サイト
http://www.geigeki.jp/

※今までアップした国内の劇場シリーズ

東京宝塚劇場(有楽町)
「手にしたばかりのオモチャに夢中:デジカメ持って宝塚劇場へ(その1)」(2006年3月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10059201/
「手にしたばかりのオモチャに夢中:デジカメ持って宝塚劇場へ(その2)」(2006年4月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10062015/
宝塚劇場の公式サイト
http://kageki.hankyu.co.jp/

東京文化会館(上野)
「何十回と訪れて、初めてまともに歩いた上野公園その3:もろもろ&最近の上野での過ごし方」(2006年5月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065823/
東京文化会館の公式サイト
http://www.t-bunka.jp/

新国立劇場(初台)
「今宵は初台の新国立劇場へ」(2007年3月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10130385/
新国立劇場の公式サイト
http://www.nntt.jac.go.jp/

新橋演舞場(東銀座)
「今宵は東銀座の新橋演舞場へ」(2007年3月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10131883/
新橋演舞場の公式サイト
http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/

国立劇場(半蔵門)
「国立劇場で文楽を見たよ@」(2007年5月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10150477/
国立劇場の公式サイト
http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/index.html

帝国劇場(有楽町)
「帝国劇場でミュージカルを見よう」(2007年12月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10206152/
帝国劇場のお知らせサイト
http://www.tohostage.com/teigeki/index.html
劇場を直営している東宝の演劇サイト
http://www.tohostage.com/index.html

東京国際フォーラム(有楽町)
「国際フォーラムでもバレエを見るよ」(2007年12月)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10206978/
東京国際フォーラム公式サイト
http://www.t-i-forum.co.jp/general/index.php

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  • 東京芸術劇場の入口ホール前から見た池袋駅西口周辺<br /><br />雪が積もっているオブジェに目をつけたので。

    東京芸術劇場の入口ホール前から見た池袋駅西口周辺

    雪が積もっているオブジェに目をつけたので。

  • 雪の中の東京芸術劇場<br /><br />屋根の下から出てわざわざ撮りに行きました。<br />

    雪の中の東京芸術劇場

    屋根の下から出てわざわざ撮りに行きました。

  • 東京芸術劇場と、ほんのり雪が積もった木々と彫刻と<br /><br />雨よりは濡れにくいかな、って程度の降雪。<br />

    東京芸術劇場と、ほんのり雪が積もった木々と彫刻と

    雨よりは濡れにくいかな、って程度の降雪。

  • 東京芸術劇場の入口ホールのきらきらと、大ホールへのエスカレーターの手すり

    東京芸術劇場の入口ホールのきらきらと、大ホールへのエスカレーターの手すり

  • ココアを飲んで、温まりましょ@<br /><br />吹き抜けの地下1階にて<br />

    ココアを飲んで、温まりましょ@

    吹き抜けの地下1階にて

  • 地下1階のギャラリー<br /><br />水彩画展をやっていました。<br />入場料無料。<br />観劇の後に時間があったら見学しよとう思っていたのに、コロッと忘れてしまいました(泣)。<br />

    地下1階のギャラリー

    水彩画展をやっていました。
    入場料無料。
    観劇の後に時間があったら見学しよとう思っていたのに、コロッと忘れてしまいました(泣)。

  • 地下1階から見上げた天井のスケルトン

    地下1階から見上げた天井のスケルトン

  • 雪に降られるビル街

    雪に降られるビル街

  • 2階の中ホール前から見た天井のスケルトン

    2階の中ホール前から見た天井のスケルトン

  • 2階の中ホール前から見た入口ホールと地下

    2階の中ホール前から見た入口ホールと地下

  • 2階の中ホールから見た外の雪景色<br /><br />降ってますねぇ、降ってますねぇ。<br />でも、帰りの足が不便だから、観劇後にはやんでいて欲しい、と情緒のないことを考える私@

    2階の中ホールから見た外の雪景色

    降ってますねぇ、降ってますねぇ。
    でも、帰りの足が不便だから、観劇後にはやんでいて欲しい、と情緒のないことを考える私@

  • 本日のミュージカルのポスター@<br />「妊娠させて!」<br /><br />★あらすじ<br />東京芸術劇場公式サイトより<br />「不妊治療、精子バンク、体外受精・・・・・・。<br />「妊娠」をめぐって繰り広げられる、それぞれの「幸せ探し」、そしてそれぞれの葛藤。<br />果たして「産む」ことは、幸せへの道しるべとなるのか?<br />「不妊治療」は産みたい女たちにとって福音となるのか?<br />切実な思いを乗せて「男と女の愛のカタチ」を描く、ヒューマン・コメディ・ミュージカル。」<br /><br />EnjoyTokyoサイトより<br />「産む?産まない?女の幸せって何なの?<br />「赤ちゃんが欲しい!」<br />例えば、夫以外の精子を買って体外受精に突き進む女。 <br />例えば、本当の「勝ち組」になるために子どもを持つことに執念を燃やすキャリア・ウーマン。 <br />例えば、母親になる夢を見ている、女しか愛せない女。 <br />例えば、そんな女たちの願いを叶えるべく不妊治療を押し進めるベテラン女医。 <br />「妊娠」をめぐって繰り広げられる、それぞれの「幸せ探し」、そしてそれぞれの葛藤・・。 <br />赤ちゃんは愛の結晶でなくていいの?男は不要なの?女であることの幸せって何なの?<br />男女とも晩婚化に拍車がかかり、少子化に歯止めがかからない、現代ニッポン。 <br />果たして「産む」ことは、幸せの道しるべとなるのか? <br />切実な思いを乗せて「男と女の愛のカタチ」を描く、ヒューマン・コメディ・ミュージカル。」<br /><br />★出演者<br />マルシア、今井清隆、福井貴一、鈴木ほのか、ANZA、三矢直生、西村直人 他<br /><br />でも、このポスターのイラスト、たくさんの恋人に囲まれている女性にみえませんか。<br />そして男性がふくらんだお腹をまじまじと見つめながら、「この子は一体、誰の子だ?」と悩んでいるような……。<br />(よく見るとまわりに描かれているのは男性だけではありませんでしたが。)

    本日のミュージカルのポスター@
    「妊娠させて!」

    ★あらすじ
    東京芸術劇場公式サイトより
    「不妊治療、精子バンク、体外受精・・・・・・。
    「妊娠」をめぐって繰り広げられる、それぞれの「幸せ探し」、そしてそれぞれの葛藤。
    果たして「産む」ことは、幸せへの道しるべとなるのか?
    「不妊治療」は産みたい女たちにとって福音となるのか?
    切実な思いを乗せて「男と女の愛のカタチ」を描く、ヒューマン・コメディ・ミュージカル。」

    EnjoyTokyoサイトより
    「産む?産まない?女の幸せって何なの?
    「赤ちゃんが欲しい!」
    例えば、夫以外の精子を買って体外受精に突き進む女。
    例えば、本当の「勝ち組」になるために子どもを持つことに執念を燃やすキャリア・ウーマン。
    例えば、母親になる夢を見ている、女しか愛せない女。
    例えば、そんな女たちの願いを叶えるべく不妊治療を押し進めるベテラン女医。
    「妊娠」をめぐって繰り広げられる、それぞれの「幸せ探し」、そしてそれぞれの葛藤・・。
    赤ちゃんは愛の結晶でなくていいの?男は不要なの?女であることの幸せって何なの?
    男女とも晩婚化に拍車がかかり、少子化に歯止めがかからない、現代ニッポン。
    果たして「産む」ことは、幸せの道しるべとなるのか?
    切実な思いを乗せて「男と女の愛のカタチ」を描く、ヒューマン・コメディ・ミュージカル。」

    ★出演者
    マルシア、今井清隆、福井貴一、鈴木ほのか、ANZA、三矢直生、西村直人 他

    でも、このポスターのイラスト、たくさんの恋人に囲まれている女性にみえませんか。
    そして男性がふくらんだお腹をまじまじと見つめながら、「この子は一体、誰の子だ?」と悩んでいるような……。
    (よく見るとまわりに描かれているのは男性だけではありませんでしたが。)

  • 中ホールのロビーの鞠型シャンデリア

    中ホールのロビーの鞠型シャンデリア

  • 中ホールのロビーを喫茶エリアから見渡して

    中ホールのロビーを喫茶エリアから見渡して

  • 休憩時間の賑わい

    休憩時間の賑わい

  • たくさんの花輪が並ぶロビーと壁のオブジェ<br /><br />池田理代子さんとか、池田理代子さんとか、池田理代子さんとか、そうそうたるメンバーの花輪がずらりでした(と言いつつ、他の人の名前を忘れちゃった@)。<br />

    たくさんの花輪が並ぶロビーと壁のオブジェ

    池田理代子さんとか、池田理代子さんとか、池田理代子さんとか、そうそうたるメンバーの花輪がずらりでした(と言いつつ、他の人の名前を忘れちゃった@)。

  • 翌日の夜の東京芸術劇場<br /><br />ビッグカメラに寄った帰り。<br />イルミネーションに目を留めて。<br />

    翌日の夜の東京芸術劇場

    ビッグカメラに寄った帰り。
    イルミネーションに目を留めて。

  • 光る噴水をメインに<br /><br />★ミュージカル「妊娠させて!」の感想<br />このミュージカルの情報を得たのは、ぴあのメールマガジンからだったと思います。<br />「妊娠させて!」というミもフタもないタイトル、池袋の東京芸術劇場というアクセスの良さ、そしてマルシアさんをはじめ、芸能音痴の私でも顔を見たことがあるような有名人、もといミュージカルのベテランと思われる出演陣。<br />たちまち「観たい!」という気分が盛り上がりました。<br /><br />一応、ネットであらすじをチェックしたのですが、前売り予告から実際に前売り開始になるまで期間があったため、私はいつのまにか、違うストーリーを想像していました。<br />すなわち、いい男あさりをして、どのカレの子を産もうかしら、できるだけ条件のいい遺伝子の子供がほしいわ……と贅沢な悩み(?)を抱えるモテてしょうがない女性をヒロインとした恋愛ドタバタ劇かと(笑)。<br /><br />こんな見当違いな話を想像していたので、マルシアさんが、不妊かもしれないと悩む内気で独走しがちなヒロインとして登場したとき、前に見たミュージカルでの比較的華やかな役柄とのギャップにびっくりしました。<br />場面も主に、不妊治療で有名な病院と、ヒロインが夫と出会った結婚相談所ですからね。<br />私のイメージするミュージカルにしては、地味というか、妙に生活密着型というか。<br />いや、別に、今やミュージカルの題材だって、何から取ったっていいと思いますけどね。<br /><br />登場人物たちのセリフは、コメディタッチで笑いをとってはいるものの、なかなか辛らつでした。<br />聞いていて耳が痛い人も、聞きたくないと思った人もいたろうと思います。<br /><br />前半は笑いをとれる内容でしたが、もしかしたら男性の観客にとっては気まずくないかしら、と余計な心配をしたところもありました。<br /><br />子供が欲しくて仕方がないヒロインの旦那は、実は無精子症だったとか。<br />不妊治療に携わる女医が、日本の少子化対策の中途半端さを批判したり(彼女の主張は、働く女性が増えて出産年齢が高くなっているから、もっと体外受精などの不妊治療を合法化など、そういう根本から考えるべきだ、でした)、いまの出産率が低いのは男が女々しくなったからだ、今の男はだらしない、と堂々と批難したりするところとか。<br /><br />でも余計な心配だったみたいです。<br />私の隣にいた20代後半くらいのカップルは、このあたりで男性の方がけたけたとウケまくっていました。<br /><br />結局、ヒロインは、旦那に相談せずに精子バンクから精子を買って、体外受精で子供が授かります。<br />どうしても子供が欲しいという気持ちが暴走したのですが、早くしないと子供が生めなくなる、と本能が急かしたのかもれません。<br />でも、それが3つ子だと分かったときに旦那に話がバレて、ヒロインはもとより旦那もあわてているときに、再検査結果では、実は5つ子だった!───と、そこで大いに笑いをとって、第一幕が終わりました。<br /><br />第二幕は全体的にシリアスでした。<br /><br />第一幕では、自分の生き方を信じて突っ走っていた(正直、全員が突っ走っていたといえます)人々をコミカルに描いていました。コメディですから、やや大袈裟なくらい。<br />第二幕はそれに収拾をつけ、観客も考えさせられるか、納得させられる回答、あるいは結末を提供しなければならないのですから、シリアスになるのもムリはありません。<br /><br />つまり、登場人物それぞれが、自分の考え違いや甘さに愕然として、考え方を改めなければならない深刻な局面に向き合わざるを得なくなるのですから。<br /><br />たとえば、結婚相談所の中年男性は、今までの自分のデータ偏重の考え方の偏りとむなしさに気付いて、退職までしてしまいます。<br /><br />幸せな結婚をして男性以上の年収ももらっているバリバリのキャリア・ウーマンは、子供がいない「負け組になりたくない!」とムキになっていたことを、第二幕でやっと認めました。<br />7年もかけて不妊治療にお金と時間と意地をかけてきたのですから、認めるのも勇気が要ったと思います。<br /><br />金に糸目をつけず優秀な男性の精子を買い求めたレズビアンは、無事妊娠したあとの検査で、子供はダウン症になる可能性が高いことが分かります。<br />トンビがタカを生むのではなく、タカがトンビを生むようなものだと自嘲していましたが、子供への愛情は男性のランクづけや優劣とは別モノだと悟ったようです。<br />おなかの中で着々と育つ命を実感しているからでしょう。<br /><br />不妊治療のベテランの女医は、第一幕では私からすると1番まともで、1番納得できる主張をしていました。<br />でも彼女は、出産成功率を上げることを第一に掲げているため、非人道的なことに手を染めることに躊躇していませんでした。<br />具体的には、体外受精で、医学界で認定されている以上の受精卵を母体に戻し、できた子どもがヒロインの5つ子のように多すぎるときは、母体の安全と胎児が健康体で生まれる可能性を高めるために、減数手術───いわゆる、間引きするのです。<br />もちろん、好き好んで胎児を殺すこの行為をしているわけではないですし、心が痛まないわけではないと言っていました。彼女は不妊症に悩む女性の選択肢を増やしているだけで、最終決定はあくまで妊婦とその旦那にゆだねています。<br /><br />自分の考え方が間違っているのではないか、行きすぎではないか、と認めること、進路を変更するのは大変です。<br />でもこのコメディミュージカルの主人公は、多かれ少なかれ全員が、それを強いられて、乗り越えていました。<br />そしてフィナーレでは、周りに振り回されず、何が自分にとって本当に幸せかよく考えよう!───とまとめていました。<br />いろいろ考えさせられながらも、ミュージカルとしては無難に。<br /><br />と、私の感想はいつもストーリィ偏重になってしまうのですが。<br /><br />ミュージカルといえば、当然、歌も重要な要素です。<br />でもどの出演者も声が通っていて、とてもきれいに声が出ていたと思います。<br />そこがクリアされていて気持ちよく観ることができたからこそ、感想が内容に偏重してしまったといえますね。

    光る噴水をメインに

    ★ミュージカル「妊娠させて!」の感想
    このミュージカルの情報を得たのは、ぴあのメールマガジンからだったと思います。
    「妊娠させて!」というミもフタもないタイトル、池袋の東京芸術劇場というアクセスの良さ、そしてマルシアさんをはじめ、芸能音痴の私でも顔を見たことがあるような有名人、もといミュージカルのベテランと思われる出演陣。
    たちまち「観たい!」という気分が盛り上がりました。

    一応、ネットであらすじをチェックしたのですが、前売り予告から実際に前売り開始になるまで期間があったため、私はいつのまにか、違うストーリーを想像していました。
    すなわち、いい男あさりをして、どのカレの子を産もうかしら、できるだけ条件のいい遺伝子の子供がほしいわ……と贅沢な悩み(?)を抱えるモテてしょうがない女性をヒロインとした恋愛ドタバタ劇かと(笑)。

    こんな見当違いな話を想像していたので、マルシアさんが、不妊かもしれないと悩む内気で独走しがちなヒロインとして登場したとき、前に見たミュージカルでの比較的華やかな役柄とのギャップにびっくりしました。
    場面も主に、不妊治療で有名な病院と、ヒロインが夫と出会った結婚相談所ですからね。
    私のイメージするミュージカルにしては、地味というか、妙に生活密着型というか。
    いや、別に、今やミュージカルの題材だって、何から取ったっていいと思いますけどね。

    登場人物たちのセリフは、コメディタッチで笑いをとってはいるものの、なかなか辛らつでした。
    聞いていて耳が痛い人も、聞きたくないと思った人もいたろうと思います。

    前半は笑いをとれる内容でしたが、もしかしたら男性の観客にとっては気まずくないかしら、と余計な心配をしたところもありました。

    子供が欲しくて仕方がないヒロインの旦那は、実は無精子症だったとか。
    不妊治療に携わる女医が、日本の少子化対策の中途半端さを批判したり(彼女の主張は、働く女性が増えて出産年齢が高くなっているから、もっと体外受精などの不妊治療を合法化など、そういう根本から考えるべきだ、でした)、いまの出産率が低いのは男が女々しくなったからだ、今の男はだらしない、と堂々と批難したりするところとか。

    でも余計な心配だったみたいです。
    私の隣にいた20代後半くらいのカップルは、このあたりで男性の方がけたけたとウケまくっていました。

    結局、ヒロインは、旦那に相談せずに精子バンクから精子を買って、体外受精で子供が授かります。
    どうしても子供が欲しいという気持ちが暴走したのですが、早くしないと子供が生めなくなる、と本能が急かしたのかもれません。
    でも、それが3つ子だと分かったときに旦那に話がバレて、ヒロインはもとより旦那もあわてているときに、再検査結果では、実は5つ子だった!───と、そこで大いに笑いをとって、第一幕が終わりました。

    第二幕は全体的にシリアスでした。

    第一幕では、自分の生き方を信じて突っ走っていた(正直、全員が突っ走っていたといえます)人々をコミカルに描いていました。コメディですから、やや大袈裟なくらい。
    第二幕はそれに収拾をつけ、観客も考えさせられるか、納得させられる回答、あるいは結末を提供しなければならないのですから、シリアスになるのもムリはありません。

    つまり、登場人物それぞれが、自分の考え違いや甘さに愕然として、考え方を改めなければならない深刻な局面に向き合わざるを得なくなるのですから。

    たとえば、結婚相談所の中年男性は、今までの自分のデータ偏重の考え方の偏りとむなしさに気付いて、退職までしてしまいます。

    幸せな結婚をして男性以上の年収ももらっているバリバリのキャリア・ウーマンは、子供がいない「負け組になりたくない!」とムキになっていたことを、第二幕でやっと認めました。
    7年もかけて不妊治療にお金と時間と意地をかけてきたのですから、認めるのも勇気が要ったと思います。

    金に糸目をつけず優秀な男性の精子を買い求めたレズビアンは、無事妊娠したあとの検査で、子供はダウン症になる可能性が高いことが分かります。
    トンビがタカを生むのではなく、タカがトンビを生むようなものだと自嘲していましたが、子供への愛情は男性のランクづけや優劣とは別モノだと悟ったようです。
    おなかの中で着々と育つ命を実感しているからでしょう。

    不妊治療のベテランの女医は、第一幕では私からすると1番まともで、1番納得できる主張をしていました。
    でも彼女は、出産成功率を上げることを第一に掲げているため、非人道的なことに手を染めることに躊躇していませんでした。
    具体的には、体外受精で、医学界で認定されている以上の受精卵を母体に戻し、できた子どもがヒロインの5つ子のように多すぎるときは、母体の安全と胎児が健康体で生まれる可能性を高めるために、減数手術───いわゆる、間引きするのです。
    もちろん、好き好んで胎児を殺すこの行為をしているわけではないですし、心が痛まないわけではないと言っていました。彼女は不妊症に悩む女性の選択肢を増やしているだけで、最終決定はあくまで妊婦とその旦那にゆだねています。

    自分の考え方が間違っているのではないか、行きすぎではないか、と認めること、進路を変更するのは大変です。
    でもこのコメディミュージカルの主人公は、多かれ少なかれ全員が、それを強いられて、乗り越えていました。
    そしてフィナーレでは、周りに振り回されず、何が自分にとって本当に幸せかよく考えよう!───とまとめていました。
    いろいろ考えさせられながらも、ミュージカルとしては無難に。

    と、私の感想はいつもストーリィ偏重になってしまうのですが。

    ミュージカルといえば、当然、歌も重要な要素です。
    でもどの出演者も声が通っていて、とてもきれいに声が出ていたと思います。
    そこがクリアされていて気持ちよく観ることができたからこそ、感想が内容に偏重してしまったといえますね。

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