2007/10/06 - 2007/10/06
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harihariさん
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紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産になって3年。世界遺産登録3周年記念として、たった5日間だけ、普段は見ることのできない金峯山寺・蔵王堂の秘仏「金剛蔵王権現」が特別開帳されました。
せっかくなので、吉水神社や如意輪寺など、1泊2日で吉野の歴史を堪能してきました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 私鉄
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AM 9:00頃 阿部野橋駅発(近鉄特急)
AM10:15頃 吉野駅着(終点)
駅を出て真っ直ぐ進むと、吉野山へ登るロープウェイ乗り場に向かいます。 -
ロープウェイだと3分、徒歩だと15分。
天気もよく、乗り場には大勢の観光客が行列を作っていたので、思い切って歩いてみることにしました。歩き出してすぐ、たくさんの人を乗せたロープウェイが追い越して行きます。 -
七曲りという急な坂道の遊歩道。
このあたりは、いわゆる下千本というところです。春になると、右を見ても桜、左を見ても桜、上を見ても桜...見わたす限りの桜に囲まれる所だそうです。 -
坂道を15分、ひたすら登り続けると、やがて参拝道にたどり着きます。思っていたよりも、全然しんどくはなかったですよ。
風情のあるお土産屋さんや飲食店などが、狭い道の両側に並んでいます。 -
少し歩くと、黒塗りの門が見えてきました。
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黒門。
かつては金峯山寺の総門。その昔は、たとえ大名や公家であっても、ここから先は馬や籠を降りて刀を伏せて通ったそうです。
現在の黒門は、昭和60年に改築されたもの。 -
銅の鳥居(かねのとりい)。重要文化財。
創建当初は、奈良東大寺の大仏を作ったあまりの銅で作られたとの言い伝えもありますが、現在のものは、室町時代に造られたもので、銅製のものとしては、現存する日本最古の鳥居。日本三大鳥居の一つ。(あと二つは、安芸の宮島の木造朱塗りの鳥居と、四天王寺の石の鳥居) -
そのまま一本道を真っ直ぐ歩くと、目の前に巨大な建造物が現れます。
金峯山寺仁王門。国宝。
1456年の再建(推定)。修験道の本山、金峯山寺の玄関らしく、威風堂々とした佇まいです。 -
金峯山寺は明日じっくり訪れたいので、この日は金峯山寺をやり過ごして、参詣道を山の方へ登って行きます。
少し行くと、右手に東南院という金峯山寺の塔頭があります。ここでも、多宝塔内部の特別拝観をしていました。 -
建物は江戸時代、本尊は平安時代。どちらも、紀州の野上というところからの移築だとのことです。
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多宝塔の説明文。
いいお寺だったのに、ほとんど自分たち以外には誰も訪れていませんでした。 -
中にも入れたので、少し上がらせてもらいました。写真もOK。ありがたいお寺です。
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お昼には少し早かったのですが、店がすいているうちに...と思って、「坂本屋」という食事処に入りました。
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吉野葛うどんと柿の葉ずしのセットを注文。うどんにも葛が練りこんであり、出汁にも葛餡が入っています。とても美味しかったです。きっと、まだ肌寒い桜の季節に食べると、もっと美味しく感じるんだろうな...
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坂本屋さんからは、こんな景色を眺めながら食事ができます。向こうの山に見えるのは、如意輪寺。味だけじゃなく、ロケーションも最高です。
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吉野随一の名旅館、櫻花壇。谷崎潤一郎が執筆した宿。
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櫻花壇の玄関。戸が開いていたので、少し失礼して撮らせていただきました。
今回の特別開扉の期間中は、都合により宿泊できないとのことだったので、残念です。次に来るときは泊まりたいな... -
陀羅尼助(古来から伝わる日本固有の胃腸薬)を販売している藤井利三郎薬房。蝦蟇がこちらを睨んでいます。
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お腹もいっぱいになったので、少し歩いて吉水神社(世界遺産)にやってきました。
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もともとは吉水院というお寺(金峯山寺の塔頭)だったのですが、明治時代の修験道廃止令により取り壊されそうになったので、吉水神社とすることにより免れたものです。
神社として祀っているのは、後醍醐天皇・楠木正成・宗信法印の三柱。 -
吉水神社の書院(重要文化財)内。
薄暗く湿っぽい書院の障子から外を眺めると、眩しいばかりの緑が目に飛び込んできます。この景色を、後醍醐天皇も源義経も目にしたのでしょうかね。 -
源義経潜居の間。
1185年、頼朝に追われた義経は、静御前や弁慶ら一行と共に5日間ここに潜んでいたとのことです。 -
吉水神社所蔵の義経のものと伝わる鎧。(重要文化財)
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後醍醐天皇玉座の間。
足利尊氏に京都を追われた後醍醐天皇は、ここ吉水神社で南朝を開いたとのことです。いわば、もう一つの皇居だった所。
ちなみに、豊臣秀吉が吉野山で花見を催した際には、ここを宿泊所にしています。 -
吉水神社の役小角像。足なんかも筋肉っぽくて、若々しい役小角です。
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書院の外観。木造檜皮葺きの吉野建て。こう見ると平屋建てに思いますが、実は3階部分に相当するんです。
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書院からは、春になると桜の群落越しに金峯山寺が望めます。
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金峯山寺の大建造物・蔵王堂。
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書院に隣接する小さな庭園。
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吉水神社を後にして、一つ向こうの山にある如意輪寺に向かいます。
徒歩で約25分。前半はずーっと下り。 -
後半はずーっと登り。スニーカー履いて来りゃよかったよ。
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ようやく如意輪寺に到着。
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楠木正行(正成の子)が、戦死する前に訪れた寺として有名です。
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本堂の如意輪堂。
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先ほどまで私たちがいた金峯山寺の参詣道方面。おそらく、前の建物のどれかが昼食を食べた坂本屋さんだと思います。
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大正時代創建の多宝塔。
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如意輪寺の裏手にある、後醍醐天皇の陵。京都への復帰を切願しながら、叶うことなく現在もここに眠っています。
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如意輪寺付近の杉の大木。吉野に隣接する下市というところは、少し前までは、杉を使用した割り箸の国内最大生産地でした。今は9割以上が外国産(中国とか)なんですよね...
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如意輪寺から徒歩25分ほどかけて参詣道まで戻り、再び坂道を登ること10分、本日の宿「竹林院群芳園」に到着。
宿泊施設とは思えない佇まいです。 -
竹林院は、今も修験道の宿坊として活用されている、現役の寺院です。この本館は、江戸時代のもので築約200年。
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入り口を上がったところにある、フロント横の階段。長年にわたり磨かれているせいか、黒く光っています。この上が今日泊まる本館2階の部屋。
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部屋の内部。広くはないですが、こじんまりとしたきれいな部屋です。
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1階部分には、赤い絨毯が敷かれていて、歴史を感じるいくつかの部屋へとつながっていきます。
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事前に予約をしていれば、場合によっては素晴らしい襖絵が描かれているこの部屋でも、食事が可能です。
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夕食までまだ少し時間があったので、近くにあるログハウス風のカフェ「空」さんに入りました。
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わりと大きなお店で、屋内部分は落ち着いた木のいい香りが漂っています。この日は天気もよく、夕方になるとちょうど過ごしやすい気温になったので、私たちは見晴らしのいいテラスカウンターで、美味しいコーヒーをいただきました。
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竹林院の夕食です。
私たちは事前に言っていなかったので、残念ながら先ほどの歴史ある部屋ではなく、大きな食事処での夕食となりました。内容は、見ての通り宿坊とはいえ、質・量ともに満足させていただきました。 -
このお鍋が一番のお気に入りです。当然ですが、吉野葛が入っていましたよ。
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夕食を終え、夜の散歩です。
道沿いに少し参道を下っていきました。自分たち以外、人一人通ることなく、シーンと静まり返った吉野の家並みは、昼間とは別の表情を見せてくれました。宿に戻ったとき、その明るさにホッとしたくらいです。昔の修験者も、暗い夜道を通り抜けてようやく辿り着いた宿坊の明かりに、さぞ安心したんでしょうね。
吉野めぐり1日目終了。
吉野:金峯山寺秘仏特別公開?につづく
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