2006/10/27 - 2006/10/27
362位(同エリア420件中)
まみさん
2006/10/27(金)第20日目:ブカレスト
ブラショフ発8:52発(遅れてきたので実際は9時発)のインターシティでブカレスト着11:34(到着はほぼ定刻どおり)
国民の館(議会宮殿)見学、衣装博物館、ルーマニア歴史博物館の宝物館と企画展(ローマにあるトラヤヌス帝の円柱の復元コピーの展示)(常設の歴史展示は閉鎖中)、スタヴロポレオス教会、聖ドゥミトル教会(Biserica Sf. Dumitru)(入れず)、クルテア・ヴェケ教会(入れず)
Hanul lui Manucでルーマニア最古の木造ホテルのテラス見学を兼ねて夕食
統一広場と自由大通りと国民の館の夜景撮影
国民の館が巨大だというのは聞いていました。
共産主義時代らしい、権力を誇示したような、どこか無骨な巨大ビルが立ち並ぶことも聞いていました。
そんなブカレストの側面にまず遭遇し、噂以上の巨大ぶりに圧倒されました。
かえって現実感が沸かなかったくらいです。
宿泊ホテルが国民の館まで十分歩ける距離にありました。
ブカレストではまず何が何でも、何かとエピソードの多いこの建物内は見学したいと思っていたため、ホテルにチェックインした後、真っ先に向かいました。
そうして私の足でまず体験したブカレストは、メガロマニアと呼ばれた独裁者の爪跡が残るブカレストでした。
あまりの巨大さに、自分がネズミになって、ゾウの町を歩いているような気がしました。
この旅行記では、そんなゾウの町───ではなくて、ブカレストの、巨大な首都っぷり、そして、ああ大都市だから仕方がないのか、と思わせる側面ですら記念に撮った写真を集めてみました。
※メガロマニア=誇大妄想狂
「東欧で唯一ラテン系民族の国、ルーマニアの首都で人口220万の都市。1989年の民主革命は記憶に新しいが、古くはワラキア平原を南北に走る交易路でにぎわった。ルーマニア語でブクレシュティと呼ぶ地名は、伝説によると、羊飼いのブクルの町(シティ)が名の由来といわれている。」
(「東欧の郷愁」菊間潤吾・監修(新潮社)より)
「20世紀初頭に「ブカレストのゴールデン・エイジ」を迎えた。巨大な新古典主義のビル群がそびえ立ち、パリ様式のファッショナブルな公園が幾つも市内に区画された。1930年代の末までブカレストは「リトル・パリ」としてヨーロッパ中にその名声を轟かせた。
しかし、第二次世界大戦時における連合軍による爆撃、1940年に起きたマグニチュード7.4の大地震により、ブカレストの美しさは大半が失われた。1977年に起きた2度目の大地震で死者1,391名を記録。倒壊家屋の数は正確な数字がつかめないほど甚大なものであった。続くチャウシェスク時代の再開発は、ブカレストの「エレガントな過去への最後の弔鐘」になってしまった。」
(「旅名人ブックス ルーマニア 伝説と素朴な民衆文化と出会う」(日経BP社)より)
「戦後は共産党が政権を獲得し、1965年ゲオルゲ・ゲオルギュウ・デジの死とともに書記長となったチャウシェスクが党内を完全に掌握、1974年には大統領制を敷き次第に独裁色、個人崇拝的傾向を強め、25年の長きに亘りその政権を維持し続けました。晩年チャウシェスクはメガロマニアとも言われる、運河、新宮殿等、巨大建設計画を次々に実行し、華やかだったと言われる王政時代の町の面影の多くが破壊されてしまいました。」
(在ルーマニア日本国大使館のHPの「ルーマニア情報」より)
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歩道がすっかり駐車場
ブラショフもそうでしたが、歩道が駐車場代わりなので、歩きにくいったらありませんでした。 -
国民の館
ガイドツアー参加の申込みが出来る入口のある側面。
ブカレストのホテルに落ち着いた後、ブカレストで観光したいところ筆頭の国民の館に真っ先に向かいました。
ユーロの旗のある手前がその入口です。
この写真は、ガイドツアーで見学して出てきた後に撮りました。
ガイドツアーで撮った写真は、次の旅行記「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第20日目(3)ブカレスト1日目:国民の館を見学」でご紹介いたします。
ガイドツアーの後は、同じくここ国民の館の一室で開催されていた、衣装博物館を見学しました。
入口は、この写真の左から2つ目です。旗が立っていて、看板があるのが分かるでしょうか。
民族衣装を見るのは大好き!
国民の館の見学が終わったら絶対ここに入るんだ!と目をつけていました。
入ろうとしたら、ここは国民の館の内部見学ではなくて、衣装博物館だよ、と館員さんに念を押されました。
そりゃぁ、たしかにここまで来て、たいていの観光客の第一目的は国民の館の内部見学ですからね。
私が確かに衣装博物館が目当てなのだと分かると、少し嬉しそうにしていました。
入場料は3レウでした。
撮影代は20レウするので、実はこの前の国民の館で、やや高めと思った撮影代を出して後悔したので、今回はやめておきました。
館員さんは、私に説明してくれるつもりのようでしたが、私がルーマニア語が分からないので残念そうにしていました。
フランス語ならちょっと分かる、、、と言ってみたら、「私も少しならフランス語が話せるわ!」と言われて、少し説明してもらいました。
ただ残念ながら、「この衣装は○○地方のもので……」と説明されても、私にはあいにくルーマニアの地名はほとんどピンと来ませんでした。
なにしろ今回の旅行ではハンガリーがメインで、ルーマニアはできれば翌年に本格的に行くための、小手調べ……みたいなところがあったものですから、訪問するつもりだったシギショアラ、ブラショフ、そしてブカレスト以外の地名はほとんど頭に入っていなかったのです。
一応、この衣装博物館に集められたものは、南ルーマニアのブカレストに近い地方の女性の民族衣装だということは分かりました。
でもどこの地方のものか、よく分からなくても、美しい民族衣装は見ているだけで楽しかったです。
展示室は一室のみでしたが、100近くの衣装が展示されていました。
この衣装博物館で見たルーマニアの民族衣装の印象は、ハンガリーのものが花模様が大粒で華やかだったのに対して、やや地味な印象を与えるものが多かったです。
刺繍はとても手が込んでいて、しっかり花模様なのですが、スカートは太い横縞でパターン化されているからでしょうか。
また、エプロンがワンピースの上に巻きスカートのように身に付けられているものが多かったです。
そのスカートは、「ザディエ」というらしいです。 -
巨大ビルが「伸びる」自由大通り
国民の館の前から延びている、ある意味、ブカレストのシャンゼリゼ大通りともいうべき大通り沿いの建物です。
チャウシェスクの置きみやげでしょう、きっと。
あるいは社会主義らしい巨大ビルというべきかしら。
どこかヘンチクリン!
でも、なんか面白くって、楽しいです。
特に屋上が@ -
自由大通り沿いの巨大ビル
なんの建物なのでしょう。
Institutul National de Statistica とあります。
さしずめ、国立統計研究所、といったところでしょうか。 -
自由大通りから撮った国民の館
国民の館を四方八方から眺めたわけではないのですが、このアングルが一番かっこいいかもしれません。 -
統一大通りが始まるロータリーから撮った国民の館
国民の館の真正面はロータリーになっているので、正面から撮るにはこのあたりがだいたい限度でした。
しかし、午後の今時分は、思いっきり逆光。
というわけで、こんな工夫をしてみました。
ただ、光を受けて黄金に輝く葉っぱの方が、国民の館そのものより気に入っていたりして@ -
統一大通りが始まるロータリーを囲む巨大ビル
「統一広場周辺
(前略)広場から国民の館までの道路両脇は、巨大な建物群がびっしりと並んでいる。車の交通量は多いが人通りが少なく、無機的な建物とあいまって寒々しい雰囲気がある。しかし、大通りから一歩裏道に入ってみると、古い町並みや時の重みを感じさせる小さな教会などが残る旧市街だ。(後略)」
(「'05〜'06年版 地球の歩き方 ブルガリア/ルーマニア」より)
確かに車ばかりで、歩道はあんまり人通りはありませんでした。
言うなれば休日のオフィス街のようでした。 -
統一大通り沿いの巨大ビル
自由大通りに続いて、統一大通りにもこのタイプの巨大ビルが!
面白い屋上部分にフォーカス@
「国民の館を起点として約4kmにわたってブカレストの町を走り抜ける大通り。統一広場でバルチェスク通りと交差している。メガロマニアと呼ばれたチャウシェスクはパリのシャンゼリゼ通りと寸分違わない幅、長さを実現しようとしたといわれるが、現実は6m幅が広くなってしまった。
通りには、石像をあしらった噴水が等間隔で設置されている。両側には当時の政府要人が住む予定だったのであろう、豪華マンションが建ち並ぶ。現在は一般市民が住んでいるようだが、人通りは少なく、閑散とした感じ。この界隈は本来、ブカレストでも最も古い旧市街。大通りを建設するためにたくさんの史跡や建物が壊され、町並みが塗り替えられてしまった。」
(「'05〜'06年版 地球の歩き方 ブルガリア/ルーマニア」より)
ちなみに私が歩いたのは統一大通りから統一広場までなので、4kmではなく、その3分の1くらいです。
ただ、石像をあしらった噴水っていうのが、よく覚えていないんですよねぇ。
この巨大ビルばかりに注目していたせいかしら。 -
統一広場
一転して人通りも多く、賑やかな統一広場。
百貨店もあるし、建物にはでかでかと広告も〜@
思いっきり資本主義に毒されたエリアです。
しかし、これらの巨大ビルの屋上、よく見ると、ちょっと古代ギリシャ建築風ではありませんか!
。。。と喜んでいる場合じゃないんですよね、ここを建設するために、たくさんの史跡や建物が壊されてしまったとあれば。
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