1998秋、韓国紀行5(1)『釜山と巨済島を訪ねて』：はじめに

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＜はじめに＞
　5月の連休の頃に釜山を訪れて以来、今年2回目の韓国旅行となりました。この数年、同じ時期の韓国旅行でしたので、久しぶりに違った季節での訪れとなりました。
　名古屋では、このところ朝夕の冷え込みが厳しくなってきましたので、よほどコートを着て行こうかと迷いました。しかし、途中で邪魔になっても困るので、ベストだけを中に着込んだ旅支度となりました。
　ところで、今回の旅行は岡崎のハングル語講座の皆さんに同行させて戴きました。予め貰ったスケジュール表では、韓国の日本語講座の皆さんとの交流会・昼食会や、韓日友好協会会員さんとの交流、大学の先生宅の訪問など、半ば公式訪問のような色合いを持っていました。
　ハングルがほとんどできない私にとっては、若干のプレッシャーがありました。韓国でお会いする方々が、日本語に堪能な方たちばかりと見当を付けて、思い切って参加させて戴きました。
　3泊4日の短い旅行なので、これらの行事への参加だけで大方を費やしてしまいました。それで、釜山市以外は巨済島(コジェド)を訪れるだけの旅になりました。しかし、この巨済島旅行だけでも、普通のツアーコースではなかなかいけない、ユニークな小旅行となりました。
　宿は釜山観光ホテルに通しで泊まりましたので、買い物には便利でした。そのせいか、まるで買い物ツアーみたいになってしまいました。
　羊革のハーフコート33万ウォン、酒類45万ウォン、海苔などの食料品10万ウォン余と言ったところでした。現在(1998年11月時点)の円レートは、ほぼ千円が1万ウォンなので、土産物だけで10万円ほどを遣ってしまいました。
　幸運に、岡崎のハングル語講座の皆さんの中に、ある大きな句会の常任幹事の方が参加されていました。巨済島旅行の際には、色々と俳句の話などを聞かせて戴きました。そのお陰で、短いながらも自分にとっては、またとない有意義な旅行となりました。
　以下は『スケッチ俳句』(私の勝手な造語)で綴る韓国旅行記です。推敲も不十分な句ばかりを並べて、気恥ずかしい思いがしますが、今はひたすら習作の段階と割り切っておきます。
　頂いた名刺では、『松籟(しょうらい)同人会常任幹事』とありました。名刺に記されたSkさんのお名前の『陽苑』は、俳号とお見受けしました。
　実は、Skさんと趣味の話になった時、私が

　「将来は俳句や短歌も作ってみたいです」

　とお答えしたところ、

　「ショウライと言う同人で常任幹事をやっていて、30年以上俳句を作っています」

　との落ちまで付いてしまいました。