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 山村の魅力のひとつは、村と村とを繋ぐ道。地元民にとってはなんの変哲のない道も、旅行者にとっては立派なトレッキング・ルートです。山と棚田に囲まれたこの一帯、金沙江の西側はすべて玉龍ナシ族自治県の宝山郷(バオサン)。キラリと光る宝物のような道をさがして、野山を駆け巡ります。名付けて宝山・宝宝(バオサン・バオバオ)・トレック。それでは、まいりましょう。<br /><br /><br />**情報は2010年12月のもの。1人民元=12.5円で計算。<br /><br />==石頭城外伝 シリーズ一覧==<br />① 正面から見たければ対岸に渡れ<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534262/<br />② 太子関はどこですか<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534264/<br />③ 宝山郷バオバオ・トレック(郷政府への道) &lt;==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534460/<br /><br />==麗江逃票日記 シリーズ一覧==<br />① 古城維持費なんていらない(獅子山公園、万古楼、木府)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527829/<br />② 旅人は郊外をめざす(束河古鎮、白沙鎮、拉市海、ドクターホー)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10529215/<br />③ 私の大好きな黒龍潭公園(玉泉公園)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10528121/<br />④ 長江第一湾の極上の展望台(石鼓)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10528734/<br />⑤ ならず者のための玉龍雪山案内 (氷川公園、雲杉坪、ヤク坪)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527815/<br />⑥ 理想じゃない村 宝山石頭城<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10532864/

[雲南] 石頭城外伝③ 宝山郷バオバオ・トレック(郷政府への道)

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2010/12/26 - 2010/12/26

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世界攻略者

世界攻略者さん

 山村の魅力のひとつは、村と村とを繋ぐ道。地元民にとってはなんの変哲のない道も、旅行者にとっては立派なトレッキング・ルートです。山と棚田に囲まれたこの一帯、金沙江の西側はすべて玉龍ナシ族自治県の宝山郷(バオサン)。キラリと光る宝物のような道をさがして、野山を駆け巡ります。名付けて宝山・宝宝(バオサン・バオバオ)・トレック。それでは、まいりましょう。


**情報は2010年12月のもの。1人民元=12.5円で計算。

==石頭城外伝 シリーズ一覧==
① 正面から見たければ対岸に渡れ
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534262/
② 太子関はどこですか
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534264/
③ 宝山郷バオバオ・トレック(郷政府への道) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10534460/

==麗江逃票日記 シリーズ一覧==
① 古城維持費なんていらない(獅子山公園、万古楼、木府)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527829/
② 旅人は郊外をめざす(束河古鎮、白沙鎮、拉市海、ドクターホー)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10529215/
③ 私の大好きな黒龍潭公園(玉泉公園)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10528121/
④ 長江第一湾の極上の展望台(石鼓)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10528734/
⑤ ならず者のための玉龍雪山案内 (氷川公園、雲杉坪、ヤク坪)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527815/
⑥ 理想じゃない村 宝山石頭城
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10532864/

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  • [目次]<br /><br /> 郷政府への道<br /> 石頭城への道<br /> 新たなビューポイント<br /> ルート<br /> 宝山中学<br /> まとめ

    [目次]

     郷政府への道
     石頭城への道
     新たなビューポイント
     ルート
     宝山中学
     まとめ

  • [郷政府への道]<br /><br /> 宿から川の先の方を見ていると、崖の中腹に道のようなものが見えます(写真右上)。以前から気にはなっていたこの道、先日対岸から眺めて、下流の村まで繋がっていることが確認できました。その村を経由して宝山郷政府のある村まで行けると聞き、挑戦してみることにしました。前回の太子関トレックが金沙江を北上する古道だとすれば、今回のこの道は南下ルートです。郷政府のある集落は「果楽」と呼ばれているようですが、 便宜上、「郷政府」と呼ぶことにします。

    [郷政府への道]

     宿から川の先の方を見ていると、崖の中腹に道のようなものが見えます(写真右上)。以前から気にはなっていたこの道、先日対岸から眺めて、下流の村まで繋がっていることが確認できました。その村を経由して宝山郷政府のある村まで行けると聞き、挑戦してみることにしました。前回の太子関トレックが金沙江を北上する古道だとすれば、今回のこの道は南下ルートです。郷政府のある集落は「果楽」と呼ばれているようですが、 便宜上、「郷政府」と呼ぶことにします。

  •  目安時間を聞いてみるものの人により様々。3-4時間とと言う人もいれば、「最近行ってないからな...5時間くらいかな」という人もいます。石頭城の住民でもめったに通らない道...。この点は太子関と同じです。<br /> 石頭城の広場をスタートし、城外の集落を少し登ります。水のない細い水路のあたりで街を抜け、南の畑の中に入っていきます。この水路の位置は説明が難しいので、現地の人に聞いてください。そこからあぜ道(写真)を8分ほど歩き、畑の中の最後の家に到着。ここから山道を10分ほど歩いたところから、崖沿いの道が始まります。

     目安時間を聞いてみるものの人により様々。3-4時間とと言う人もいれば、「最近行ってないからな...5時間くらいかな」という人もいます。石頭城の住民でもめったに通らない道...。この点は太子関と同じです。
     石頭城の広場をスタートし、城外の集落を少し登ります。水のない細い水路のあたりで街を抜け、南の畑の中に入っていきます。この水路の位置は説明が難しいので、現地の人に聞いてください。そこからあぜ道(写真)を8分ほど歩き、畑の中の最後の家に到着。ここから山道を10分ほど歩いたところから、崖沿いの道が始まります。

  •  この崖沿いの道、遠くから見ると険しそうですが、道幅も広く普通に安全。むしろ、この道に来る直前の岩場のほうが危なっかしかった。8分ほど歩くと動物止めの柵が2つ出てきます。それを勝手に明けて先に進みます。最後に大きな石の動物止めを超えた辺りで、この絶壁をくり貫いた道は終了。残りは斜面の山道を次の村まで歩くだけです。

     この崖沿いの道、遠くから見ると険しそうですが、道幅も広く普通に安全。むしろ、この道に来る直前の岩場のほうが危なっかしかった。8分ほど歩くと動物止めの柵が2つ出てきます。それを勝手に明けて先に進みます。最後に大きな石の動物止めを超えた辺りで、この絶壁をくり貫いた道は終了。残りは斜面の山道を次の村まで歩くだけです。

  •  斜面の道は基本的には歩きやすい道ですが、途中、道が流れていて危険なところが2,3箇所あります。こういうところは早足で抜けるに限ります。ところでこの道、ほとんど通行人がいません。森に薪を集めに来る地元民を2,3人見かけるくらい。家畜も牛が4,5頭いるのみ。家は一軒もありません。<br /><br />写真: 斜面の道から崖の道を振り返る。

     斜面の道は基本的には歩きやすい道ですが、途中、道が流れていて危険なところが2,3箇所あります。こういうところは早足で抜けるに限ります。ところでこの道、ほとんど通行人がいません。森に薪を集めに来る地元民を2,3人見かけるくらい。家畜も牛が4,5頭いるのみ。家は一軒もありません。

    写真: 斜面の道から崖の道を振り返る。

  •  斜面の道を35分ほど歩くと、目の前に次の村(写真、黄土破?)が見えてきました。目の前といっても、手前に谷があるので、この谷を登り下りするか、谷を流れる川の上流まで行って対岸に渡らなければなりません。

     斜面の道を35分ほど歩くと、目の前に次の村(写真、黄土破?)が見えてきました。目の前といっても、手前に谷があるので、この谷を登り下りするか、谷を流れる川の上流まで行って対岸に渡らなければなりません。

  •  幸い、郷政府に行くのにこの村を通過する必要はありません。道は右に曲がり谷の奥ほうに続いています。この村に寄り道したい気持ちを抑え、幅広の道を歩き続けます。しばらくすると、谷の奥に白い建物が見えてきます(写真)。この見覚えのある建物...、石頭城に来る途中で見た郷政府の小学校のようです。25分ほど高い道を歩いた後、谷を流れる川を逆側に渡ります。ここで、村から郷政府に続く左側の道に合流し、道は登りに変わります。

     幸い、郷政府に行くのにこの村を通過する必要はありません。道は右に曲がり谷の奥ほうに続いています。この村に寄り道したい気持ちを抑え、幅広の道を歩き続けます。しばらくすると、谷の奥に白い建物が見えてきます(写真)。この見覚えのある建物...、石頭城に来る途中で見た郷政府の小学校のようです。25分ほど高い道を歩いた後、谷を流れる川を逆側に渡ります。ここで、村から郷政府に続く左側の道に合流し、道は登りに変わります。

  •  左側の道を7分ほど歩いて池のある売店に到着。この場所は森で伐採した木材を集積するポイントになっているようで、村の男たちがロープに繋いだ丸太を引きずって運んでいました(写真)。確かに、馬やロバに長い木材を運ばすのは少々面倒です。道路のない村でのボトルネックは、最終的には「人力で運べるかどうか」にかかっている気がします。

     左側の道を7分ほど歩いて池のある売店に到着。この場所は森で伐採した木材を集積するポイントになっているようで、村の男たちがロープに繋いだ丸太を引きずって運んでいました(写真)。確かに、馬やロバに長い木材を運ばすのは少々面倒です。道路のない村でのボトルネックは、最終的には「人力で運べるかどうか」にかかっている気がします。

  •  池の後、左上の道を進み、小さな村の中を通過します。村の最後の集落には入らずに、高い木の左のあぜ道を進みます。この道はを歩くと、2,3分で小さな橋に到着します。後は、目の前に見えている畑を越えて上にある郷政府まで登るだけです。 橋のあと、川に沿って左に少し歩いた後、あぜ道に入っていくと迷わずに上まで行けます。 <br /><br />写真: 左中央:村の最後の集落、となりの木の間を進むと橋に出ます。上に見える白い建物が小学校

     池の後、左上の道を進み、小さな村の中を通過します。村の最後の集落には入らずに、高い木の左のあぜ道を進みます。この道はを歩くと、2,3分で小さな橋に到着します。後は、目の前に見えている畑を越えて上にある郷政府まで登るだけです。 橋のあと、川に沿って左に少し歩いた後、あぜ道に入っていくと迷わずに上まで行けます。

    写真: 左中央:村の最後の集落、となりの木の間を進むと橋に出ます。上に見える白い建物が小学校

  •  食事休憩で立ち寄った時、「なんてきれいなんだ」と感じた郷政府の棚田。今、自分はその一部を歩いています。橋から25分ほどで郷政府のメイン道路に到着。合計の歩行時間は二時間半弱。登りは最後の三分の一だけなので比較的楽な道といえるでしょう。<br /><br />写真: 来た道を振り返る。左上の谷の向こうに金沙江と通過した村があります。

     食事休憩で立ち寄った時、「なんてきれいなんだ」と感じた郷政府の棚田。今、自分はその一部を歩いています。橋から25分ほどで郷政府のメイン道路に到着。合計の歩行時間は二時間半弱。登りは最後の三分の一だけなので比較的楽な道といえるでしょう。

    写真: 来た道を振り返る。左上の谷の向こうに金沙江と通過した村があります。

  •  ここ果楽の村は郷政府があるというだけで、規模はあまり大きくありません。それでも宝山郷の物流拠点になっているようで、商店や食堂が通りに並びます。時間は1時過ぎでちょうど小学校の休み時間。学校近くの道では男子グループに、売店では女子グループに、親しげに話しかけられます。石頭城も含め宝山郷では、外国人はまだまだ少なめ。子供たちの興味の対象です。

     ここ果楽の村は郷政府があるというだけで、規模はあまり大きくありません。それでも宝山郷の物流拠点になっているようで、商店や食堂が通りに並びます。時間は1時過ぎでちょうど小学校の休み時間。学校近くの道では男子グループに、売店では女子グループに、親しげに話しかけられます。石頭城も含め宝山郷では、外国人はまだまだ少なめ。子供たちの興味の対象です。

  • [石頭城への道]<br /><br /> この時間帯、石頭城行きのミニバンが昼飯休憩していてもおかしくありません。残念ながらそのような車は見当たらず、ここから徒歩で石頭城に戻らなくてはなりません。地元の人に目安時間を聞いてみると、道路を愚直に歩いて4時間。近道を通れば2時間とのこと。近道をうまく見つけられるかが鍵になりそうです。<br /><br />写真: 後ろの山を越えた先に、石頭城のある谷があります。

    [石頭城への道]

     この時間帯、石頭城行きのミニバンが昼飯休憩していてもおかしくありません。残念ながらそのような車は見当たらず、ここから徒歩で石頭城に戻らなくてはなりません。地元の人に目安時間を聞いてみると、道路を愚直に歩いて4時間。近道を通れば2時間とのこと。近道をうまく見つけられるかが鍵になりそうです。

    写真: 後ろの山を越えた先に、石頭城のある谷があります。

  •  郷政府を出発。道路を25分ほど歩いて峠のある山に到着します。道路はこの山を何度も蛇行しながら上に登って行きます。最初のカーブの直前、左側に山道のようなものがあるので、試しにここから登ってみることにします。私の勘は的中し、数分後に道路に合流。道路を渡った先にも再び同じような山道があり、こちらも登ります。これを繰り返しながら35分で峠に到着。ここまで約1時間。道はわかりやすく、家も人通りも有る程度あります。<br /><br />写真: 峠(右上)手前の集落<br />

     郷政府を出発。道路を25分ほど歩いて峠のある山に到着します。道路はこの山を何度も蛇行しながら上に登って行きます。最初のカーブの直前、左側に山道のようなものがあるので、試しにここから登ってみることにします。私の勘は的中し、数分後に道路に合流。道路を渡った先にも再び同じような山道があり、こちらも登ります。これを繰り返しながら35分で峠に到着。ここまで約1時間。道はわかりやすく、家も人通りも有る程度あります。

    写真: 峠(右上)手前の集落

  •  峠を反対側に越える途中にも、左側に山道があります。道路が山の下のほうまで蛇行して行くのに対し、こちらの道は石頭城の方向に向かって森の中に伸びています(写真)。これも近道に間違いないでしょう。ただ、当分道路に合流しそうもない「ロング近道」は大きなリスクもあります。夕方ならこの道を避けますが、まだ時間に余裕があったので、勇気を持って進むことにしました。<br />

     峠を反対側に越える途中にも、左側に山道があります。道路が山の下のほうまで蛇行して行くのに対し、こちらの道は石頭城の方向に向かって森の中に伸びています(写真)。これも近道に間違いないでしょう。ただ、当分道路に合流しそうもない「ロング近道」は大きなリスクもあります。夕方ならこの道を避けますが、まだ時間に余裕があったので、勇気を持って進むことにしました。

  •  20分ほど森の中の道を歩くと道が2手に分かれます。そろそろ下に下りてもいいころなので左の道を選択。14分ほど山を下った後、別の近道に合流。この位置からは、太子関、宝山中学、山の上の一軒家などが見えています。ここまでの道は間違っていないようです。しかし、ここからどうやって下りるのかはっきりしません。<br /><br /> 少し進んだ先に、さらに下に下る道があるのを発見。8分ほど下り山道の十字路へ。左に行くと家が一軒があります。この家は石頭城からは見えませんが、駐車場よりさらに高い場所にあります。そのまま下り続けると、10分ほどで駐車場近くの山道に到着。何とか石頭城に戻ってくることができました。<br /><br /><br />写真: 手前の木の下に見えるのが宝山中学、右の建物が山の上の民家。その左上が太子関に行く途中に通過する集落。石頭城はここからは見えません。

     20分ほど森の中の道を歩くと道が2手に分かれます。そろそろ下に下りてもいいころなので左の道を選択。14分ほど山を下った後、別の近道に合流。この位置からは、太子関、宝山中学、山の上の一軒家などが見えています。ここまでの道は間違っていないようです。しかし、ここからどうやって下りるのかはっきりしません。

     少し進んだ先に、さらに下に下る道があるのを発見。8分ほど下り山道の十字路へ。左に行くと家が一軒があります。この家は石頭城からは見えませんが、駐車場よりさらに高い場所にあります。そのまま下り続けると、10分ほどで駐車場近くの山道に到着。何とか石頭城に戻ってくることができました。


    写真: 手前の木の下に見えるのが宝山中学、右の建物が山の上の民家。その左上が太子関に行く途中に通過する集落。石頭城はここからは見えません。

  • [新たなビューポイント]<br /><br /> 峠から53分、合計2時間弱の歩き。道路を一切通過しない森の中の道で、人通りはおろか、家畜の糞さえ落ちていません。このルートが最短の近道かどうかあまり自信がありません。その一方、ひとつ小さな発見がありました。上の民家から駐車場に下りる途中、石頭城を上から見下ろす絶好のビューポイントを見つけました。

    [新たなビューポイント]

     峠から53分、合計2時間弱の歩き。道路を一切通過しない森の中の道で、人通りはおろか、家畜の糞さえ落ちていません。このルートが最短の近道かどうかあまり自信がありません。その一方、ひとつ小さな発見がありました。上の民家から駐車場に下りる途中、石頭城を上から見下ろす絶好のビューポイントを見つけました。

  •  角度的には駐車場からの眺めと変わりませんが、高さがある分、城内の上のほうの家、その向こうの川、城外の街全体を同時に見ることができます(写真)。駐車場からさらに上に登る、という発想は持ち合わせてませんでした。このトレックがなければ気づかなかったでしょう。

     角度的には駐車場からの眺めと変わりませんが、高さがある分、城内の上のほうの家、その向こうの川、城外の街全体を同時に見ることができます(写真)。駐車場からさらに上に登る、という発想は持ち合わせてませんでした。このトレックがなければ気づかなかったでしょう。

  • [ルート]<br /><br /> 石頭城に道路が通ったのは2000年前後と聞いています。それ以前は、これらの山道を通って道路のある郷政府まで歩きました。もし、なんからの理由で郷政府までバスや車で来て、石頭城まで歩くことになった場合、川沿いルートのほうが楽な気がします。道路は長すぎ、代替の近道は、初めて来る人には少々難しい。<br /><br />==目安時間==<br />石頭城 - 途中の村:1時間40分<br />途中の村 - 郷政府: 1時間40分<br />郷政府 - 峠: 1時間30分<br />峠 - 駐車場: 1時間30分<br /><br />地図: 水色: 川。黄色: 今回歩いたルート。

    [ルート]

     石頭城に道路が通ったのは2000年前後と聞いています。それ以前は、これらの山道を通って道路のある郷政府まで歩きました。もし、なんからの理由で郷政府までバスや車で来て、石頭城まで歩くことになった場合、川沿いルートのほうが楽な気がします。道路は長すぎ、代替の近道は、初めて来る人には少々難しい。

    ==目安時間==
    石頭城 - 途中の村:1時間40分
    途中の村 - 郷政府: 1時間40分
    郷政府 - 峠: 1時間30分
    峠 - 駐車場: 1時間30分

    地図: 水色: 川。黄色: 今回歩いたルート。

  • [宝山中学]<br /><br /> この山の上の駐車場から石頭城は20分もあれば到着できます。しかし、せっかくこの高さまで来たので、近くの中学に行ってみることにしました。少々古ぼけて雰囲気のある宝山中学。ここは日本人に縁のある学校で、学校裏の寄宿館「裕泰楼」(写真)は、ある日本人一家が寄付して建てられたものです。その時のいきさつと感謝の気持ちが記念碑に刻まれています。

    [宝山中学]

     この山の上の駐車場から石頭城は20分もあれば到着できます。しかし、せっかくこの高さまで来たので、近くの中学に行ってみることにしました。少々古ぼけて雰囲気のある宝山中学。ここは日本人に縁のある学校で、学校裏の寄宿館「裕泰楼」(写真)は、ある日本人一家が寄付して建てられたものです。その時のいきさつと感謝の気持ちが記念碑に刻まれています。

  •  宿の女性が英語を教えていたのもこの学校です。残念ながら来年には閉校され、今いる生徒たちは別の町の学校に行かなくてはなりません。そうなると、この味のある校舎も個人名が付けられた寄宿楼も使われなくなってしまいます。学校裏では新しい建物の建設が行われていたので、別の施設に再利用されるのかもしれません。

     宿の女性が英語を教えていたのもこの学校です。残念ながら来年には閉校され、今いる生徒たちは別の町の学校に行かなくてはなりません。そうなると、この味のある校舎も個人名が付けられた寄宿楼も使われなくなってしまいます。学校裏では新しい建物の建設が行われていたので、別の施設に再利用されるのかもしれません。

  •  校舎の見学をしていると、若い先生たちが夕食に誘ってくれました。ここでは、遠方の生徒はもちろん、先生も住み込みで働いています。賄いの食事をいただきながらいろいろ話を伺います。生徒数は全部で150人。「こんな田舎に150人も!」と言うと、「たったの150人ですよ」と切り替えされます。見た目だけでは判断つきませんが、ひとりはペー族、ひとりはナシ族、もうひとりは漢族の男性教員。周りには売店が1つあるだけの辺鄙なところで、職員、生徒一緒に毎日すごしているわけです。<br /><br />写真: なぜか教科書やノートは机の端に積み上げて置きます。

     校舎の見学をしていると、若い先生たちが夕食に誘ってくれました。ここでは、遠方の生徒はもちろん、先生も住み込みで働いています。賄いの食事をいただきながらいろいろ話を伺います。生徒数は全部で150人。「こんな田舎に150人も!」と言うと、「たったの150人ですよ」と切り替えされます。見た目だけでは判断つきませんが、ひとりはペー族、ひとりはナシ族、もうひとりは漢族の男性教員。周りには売店が1つあるだけの辺鄙なところで、職員、生徒一緒に毎日すごしているわけです。

    写真: なぜか教科書やノートは机の端に積み上げて置きます。

  • [まとめ]<br /><br /> 太子関に続き、郷政府トレックも無事に終了することができました。さて、今回の2つの宝山郷トレッキングを通して、宝物のような発見、出会いはあったのでしょうか。あったとも言えるし、なかったとも言えます。いずれにせよ、ここ二日間の充実ぶりが、これらのトレッキングが間違ってなかったことを証明しています。おそらく、宝探しという行為そのものが楽しいのだと思います。

    [まとめ]

     太子関に続き、郷政府トレックも無事に終了することができました。さて、今回の2つの宝山郷トレッキングを通して、宝物のような発見、出会いはあったのでしょうか。あったとも言えるし、なかったとも言えます。いずれにせよ、ここ二日間の充実ぶりが、これらのトレッキングが間違ってなかったことを証明しています。おそらく、宝探しという行為そのものが楽しいのだと思います。

  • [リンク集]<br /><br />==中国旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&amp;level1=1&amp;level2=2&amp;level3=&amp;sort=when<br /><br />==海外旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&amp;sort=when&amp;view_mode=list<br /><br />==国内旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&amp;sort=when&amp;view_mode=list<br /><br /><br />==雲南旅行記==<br />虎跳峡の歩き方 全3作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523702/<br />梅里雪山を巡る旅 全5作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526168/<br />元陽棚田トレック 全4作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10551785/<br />瑞麗の向こう側 全4作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10537955/<br />雲南 少数民族マーケットハンター 全3作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/<br />中国国境のカジノタウン 全3作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573770/

    [リンク集]

    ==中国旅行記一覧==
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=2&level3=&sort=when

    ==海外旅行記一覧==
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list

    ==国内旅行記一覧==
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list


    ==雲南旅行記==
    虎跳峡の歩き方 全3作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523702/
    梅里雪山を巡る旅 全5作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526168/
    元陽棚田トレック 全4作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10551785/
    瑞麗の向こう側 全4作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10537955/
    雲南 少数民族マーケットハンター 全3作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/
    中国国境のカジノタウン 全3作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573770/

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この旅行記へのコメント (4)

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  • hid.nagaiさん 2014/08/05 00:32:57
    宝山中学 裕泰楼
    世界攻略者さま

    宝山中学 裕泰楼の建設に携わりました家族のものです。

    今回の雲南地震で、あの学校は、そして宝山の人たちはどうなったのだろう??
    と気になりWebで検索していましたら、こちらの記事にたどり着きました。

    紹介していただけてとてもうれしく思っています。
    写真を見て当時の事を思い出し涙がでました。
    あの碑も見られたのですね。

    雲南は地震が多いのですが地震に弱い建物が多く、学校の寮もしかりで、過去の大地震の時に同じような学校の建物が崩壊して多くの子供たちが亡くなったという事を聞きました。当時は宝山郷まで政府の手が回っていないこともあり、当時一番危険であった宝山中学の寮を私たち家族が建設に協力しました。

    記事は2010年ですよね。今は閉校になっているのでしょうか。
    すこし残念な気もしますが、短い間でもあのキラキラした目の宝山の子供
    たちが安全に暮らせた思えば良かったと思います。

    たしか、記事に出ているイスラエルの英語教師の方にもお会いしています。

    よかったら当時の写真をpicasaにアップしてるのでご覧になってください。

    https://plus.google.com/photos/108306370897182480307/albums/5201693739797739041?banner=pwa


    旅行記自体のコメントではなくて申し訳ありませんが、とりあえずお礼だけお伝えしたくコメントいたしました。

    世界攻略者

    世界攻略者さん からの返信 2014/08/07 21:22:27
    RE: 宝山中学 裕泰楼
    長井様、

     まさかご本人から投稿があるとは思っていませんでした。当時、「裕泰楼」で検索しても、何一つ出てきませんでしたからね。たまたま立ち寄った学校であのような背景を知った時は、私もショックでした。

     学校に関してですが、当時聞いた話では、1年後に廃校ということでした。ただ..衛星写真で見ると、現在、学校のすぐ後ろに学校のような新しい建物ができています。旧校舎や裕泰楼はそのまま。これは一体何なんでしょう。あの時工事関係者に質問しなかったのを、今でも後悔しています。

     写真拝見しました。まさに、私が見て歩いた景色と同じものです。特に歓迎はされてませんが..。ご存知の通り、とても不便な場所なので、子供らの素朴さはずっと変わらないでしょう。再訪する機会がないのが、とても残念です。

    https://www.google.co.jp/maps/place/中華人民共和国+雲南省+麗江市+玉龍納西族自治県+宝山郷/@27.4718872,100.4196264,270m/data=!3m1!1e3!4m2!3m1!1s0x37208f3c151af799:0x9e86a4b19837bafa
  • captainfutureさん 2011/01/21 15:57:31
    圧倒されました!
    石頭城外伝?〜?、非常に濃い旅行記で、スゴイ!を心の中で連発しながら拝見しました。
    まさに道なき道を行くっ!という感じですね。
    言葉が出来るというのはいいなと思いました。
    旅行者ズレしていない田舎での人々との交流も素晴らしい体験ですね。
    こんなところに日本人と縁がある学校も興味深く拝見しました。
    これほど詳細に記録されていると、次に行かれる人の心強い参考になるでしょう。

    >二人目の勇敢な日本人になるのはあなたかもしれません。
    僕も街歩きが好きで結構歩き回る方ですが、ここまではなかなか体力がないと難しそうです。
    まさに“世界攻略者”の旅だと思いました。
    また旅行記、楽しみにしております。

    世界攻略者

    世界攻略者さん からの返信 2011/01/25 02:24:22
    RE: 圧倒されました!
    captainfutureさん、

     こんにちは。お褒めいただきありがとうございます。
    自分としても、石頭城の旅行記はお気に入りのひとつです。
    トレッキング関係は書いてない旅行記が多数あるので、
    時間を見つけて追加していこうと思います。
    それでは、よい旅を。

    > 石頭城外伝?〜?、非常に濃い旅行記で、スゴイ!を心の中で連発しながら拝見しました。
    > まさに道なき道を行くっ!という感じですね。
    > 言葉が出来るというのはいいなと思いました。
    > 旅行者ズレしていない田舎での人々との交流も素晴らしい体験ですね。
    > こんなところに日本人と縁がある学校も興味深く拝見しました。
    > これほど詳細に記録されていると、次に行かれる人の心強い参考になるでしょう。
    >
    > >二人目の勇敢な日本人になるのはあなたかもしれません。
    > 僕も街歩きが好きで結構歩き回る方ですが、ここまではなかなか体力がないと難しそうです。
    > まさに“世界攻略者”の旅だと思いました。
    > また旅行記、楽しみにしております。

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