2010/11/22 - 2010/11/24
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世界攻略者さん
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みどころの少なくない中国ですが、トレッキング環境に関しては今ひとつ。その中で比較的完成度が高いのが雲南省の虎跳峡沿いのトレッキング。アクセス、景色、宿、雰囲気、と一定水準満たしたこのルート。ちょっと紹介してみたいと思います。
**情報は2010年11月後半のもの。1人民元=12.2円で計算。
==シリーズ一覧==
虎跳峡の歩き方① さわやか古道トレッキング <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523702/
虎跳峡の歩き方② 中虎跳峡へと続く道
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523940/
虎跳峡の歩き方③ 哈巴雪山 天空の秘密工場
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10523830/
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[交通]
虎跳峡トレッキングの基点は雲南省の橋頭。ここから核桃園の村あたりまで川沿いに山道を歩いた後、車で戻ってくるのが一般的なコース。今回、逆方向に歩く人は一人も見かけませんでした。
橋頭は麗江からバスで2時間半、香格里拉から2時間。朝から夕方までたくさん便があります。バス停近くの売店に荷物を預けて、トレッキング後、次の目的地まで移動することも可能です。 -
[橋頭]
橋頭は川の両側に広がる小さな町。漢族、チベット族、ナシ族などが暮らしています。店やホテルは主に、川の西側に集中しています。橋を東側に渡ってすぐのところに虎跳峡方面に向かう道路があります。
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[地図]
ルートは単純で、分岐の矢印に気をつけるだけ。基本的に道案内としてのガイドは要りません。単純な地図はルート上の各ゲストハウスで入手することができます。
地図一覧: 作成中 -
[チケット]
虎跳峡へ続く道を歩くとすぐにチケット売り場(52元)があります。2010年中は、観光区域の施設や道路の工事のため、建前上、虎跳峡への観光を禁止されていました。実際には、(恐らく上虎跳峡の展望台以外は)みんな普通に観光していたわけで、入場料払わなくていいラッキーな期間だったと言えます。
閉鎖中のチケット売り場を過ぎるとすぐに、シャングリラ三中の中学校があります(写真)。寄宿している生徒が多いようで、夜中でも授業をしていました。 -
[登山口]
学校の壁沿いに200メートルほど歩くと、左側に登り口が見えます。道路の右側にはゼロポイントのサインがあります(写真)。この道路をそのまま進んでも、上虎跳峡、中虎跳峡を経て虎跳峡の観光をすることができますが、どちらかというと団体バス向け。トレッキングの趣はありません。今はガタガタの道路が端までちゃんと整備された日には、自転車で回るのもいいかもしれません。 -
[ルート1 学校 -> 茶屋 目安1時間]
小道を登っていくと、3,4分ほどでコンクリートの道路に合流します。さきほどの小道を見逃したとしても、次にある道路の坂道を上がっていけばトレッキングルートに合流できるわけです。
[写真] 小道から橋頭の方向を振り替える。 -
コンクリートの道を7,8分歩くと、村の小学校があります。ここを過ぎたあたりから 玉龍雪山の見晴らしがよくなります。2手に分かれる道があれば、川側(右手側)に進みます。
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橋頭の町を流れていた川が金沙江(虎跳峡)に流れ込みます。道は左方向に曲がり、金沙江に沿って進んでいきます。
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学校から15分ほど歩くと、茶屋があります。チケット売り場からここまで35分。道路があるので、車やバイクでここまで送迎してもらうと時間の短縮になります。その代わり、少しづつ景色がよくなるプロセスは味わえません。
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[ルート2 茶屋 -> ナシG.H. 目安1時間]
茶屋を抜け、斜面沿いの山道を歩きます。基本的に道は安全、開けているため、強盗が出ることもないでしょう。トレッカー以外の人通りは、馬主が客を輸送した後、馬を連れて家に戻るくらい。 -
前方、川の両側に上虎跳峡観光用の駐車場が見えてきます。上の道と下の道では結構な高度差があります。もちろん高い位置のほうが、対岸の雪山がよく見えます。
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茶屋から40分ほどでNasi Family G.H.(納西雅閣)に到着。多くの観光客が昼飯をとっていました。下の道路から納西まではジープ道が伸びています。ここまで歩いた後、車で帰ってしまうグループもいます。なぜならここからTea Horse G.H.までのルートは一番きつい区間だからです。
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この先、「28の曲がり道(28道拐)」と呼ばれる坂道を一気に登り、見晴らしのいい場所を経て次のロッジ - Tea Horse G.H.まで下ります。Nasi G.H. の外には、ポーターがたむろしていて、「ここから大変だよ」と言って客引きしています。乗馬の料金はよくわかりませんが、疲れたら乗るのもありです。
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[ルート3 Nasi G.H. -> Tea Horse G.H. 目安3時間]
このジグザグの登り道は、景色も良くなく、途中茶屋が一軒あるだけの退屈なルート。50分ほどで道の頂上にたどり着くと、景色が一気によくなります。無駄にきつい道を登ったわけではないようです。頂上には小さな売店があります(写真左下)。 -
ここでは、有料(8元)で崖の先まで行き、川を見下ろすことができます。ただ、景色は大して変わりません。お金を払い、試しに展望ポイントまで行くと、そこの岩には[ここは個人で整備した虎跳びのビューポイントです。虎跳石の右側]と書かれています。下を見下ろすと、確かに上虎跳峡の部分と虎跳石らしき物が見えます(写真)。8元の価値があったのか今も疑問です。
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この頂上の後、道は下りになります。45分ほどでTea Horse G.H.(茶馬客桟 - 写真)のあるY叉村に到着。通常、ここまでで5時間ほど歩いているはずなので、体力を温存したい人はここで泊まります。また、この村へもジープ道が伸びているので、ここでトレックを終了することもできます。
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[ルート4 Tea Horse G.H. -> Halfway G.H. 目安2時間]
Tea Horse G.H. から次のHalfway G.H.まではほぼフラットな道。眼下の金沙江と対岸の玉龍雪山の岩壁を見ながらのトレッキングが続きます。玉龍雪山系の中で、雪がたくさん積もっているピーク、つまり一番見栄えのする場所はすでに過ぎているので、言ってみれば流しているような感じです。 -
一時間強でHalfway G.H.のある本地湾に到着。昼過ぎに橋頭を出発したため、到着は5時過ぎになりました。この村にも道路が通じています。また、そのまま山道を進んでも一時間半ほどで下の道路に降りられます。そう考えると、朝早く出発すれば日帰りトレックも可能だったわけです。
ただ、それはあまり賢いプランでとは言えません。というのも、玉龍雪山は北西方向に向いているため、午後にならないと山に太陽が当たらず見栄えがいまいちなのです。本地湾の場合、南側に高い山が並んでいるため、朝10時になってやっと村に日が当たります。 -
[Halfway G.H.]
Halfway G.H.(中途客桟)はこのこのルートきっての有名宿。団体客も多く、ほっといても客が来るせいか、接客態度はいまいち。Halfwayが満員でも、すぐ先に2軒ほど営業しているかどうか不明な宿もあります。ここに限らず、ルート上には地図に載っていない宿がいくつかあります。
大具と橋頭の中間にあるため、この名前がついていますが、実際に大具まで行く人はほとんどいません。一日目ここに泊まって二日目に虎跳峡の川下までトレッキングするのが最適なプランと言えるでしょう。 -
部屋数は多く、ドミトリー(25),普通間(60),バス・トイレ付の標準間(120)と一通りそろっています。食事は街のレストランより少し高い程度、ペットボトルの水やジュースは街より1-2元高め。部屋にコンセントはあるものの、短時間の停電は少なくない。
[写真 普通間] -
このロッジの自慢が、見晴らしのいい屋外トイレ(写真)。「天下第一便所」と名付けられたこのトイレ、玉龍雪山と個室の間に隔てるものはありません。仕切りの壁のせいで視界が限定されますが、首を横に向ければ対岸の絶壁が望めます。
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翌日、Halfway G.H.のある本地湾(写真)から、すぐ裏にある哈巴雪山までトレッキングしてきました。地図にも載っていないので、実際に行ったことある人は少ないでしょう。詳細は別の旅行記で。
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[ルート5 Halfway G.H. -> Tina G.H. 目安2時間]
3日目、次の目的地Tina G.H.に向かいます。しばらくフラットな山道を歩き、途中、滝を横切ります。しばらくすると、橋とゲストハウスが下に見えてくるで道路まで下っていきます。
この途中、このまま高い山道を通って核桃園まで向かう代替ルートとの分岐があります(金網を越えたあたり)。この道はどちらかというと、意地でも道路を歩きたくない人向けのルート。ただ遠回りしているだけのように思えたので、私はそのまま道路に降りました。
この辺りから中虎跳峡の川辺まで降りることができます。そのため、Tina G.H.他、何軒か宿があります。この道路は、ある程度交通量があるので、車や乗り合いバンを止めて、橋頭に戻ることができます。(約40分、30元程度)。 -
[ルート6 Tina G.H. -> 核梅園 目安1時間]
中虎跳峡へは後ほど行くことにして、そのまま道路を30分ほど歩いて核梅園(Walnut Garden)まで移動しました。ここにはSean's Spring G.H.(山泉客桟)やWoody G.H.(写真)などの古参宿とチケットオフィスがあります。この先、大具方面に歩き続けることもできますが、山歩きの趣は少ないと思われるので、ここで虎跳峡トレックはとりあえず完了です。次の旅行記では、もうひとつの見所、中虎跳峡へのハイキングを紹介したいと思います。 -
[まとめ]
というわけで、 虎跳峡トレックはお勧めです。いつも天気がいい訳ではないので、現地の天気予報をネットでチェックして、晴れの日を優先的に虎跳峡トレックに割り当てるのがいいでしょう。
中国の観光地はとかく商業化されすぎる傾向があります。ただ、 虎跳峡に関して言えば、上虎跳峡以外は、団体バスが訪れることもなく、素朴な雰囲気を残しています。オフシーズンの寒い時期に行けば、人が多くてうんざりすることもないでしょう。 -
[リンク集]
==中国旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=2&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
==雲南旅行記==
麗江逃票日記 全6+3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10527829/
梅里雪山を巡る旅 全5作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10526168/
元陽棚田トレック 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10551785/
瑞麗の向こう側 全4作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10537955/
雲南 少数民族マーケットハンター 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/
中国国境のカジノタウン 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573770/
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この旅行記へのコメント (2)
-
- paradise-jinzeさん 2014/01/31 21:35:48
- 深く御礼申し上げますm(_ _)m
- 世界攻略者 様
はじめまして、paradise-jinzeと申します。
旅行記を参考にさせて頂き、橋頭→ハーフウェイゲストハウス→中虎跳峡のトレッキングに行ってくることができました。深く御礼申し上げますm(_ _)m
詳細にご紹介頂いているお蔭で、不安無く、最高のトレッキングとなりました。心より感謝申し上げます。
このような体験をできましたのも、世界征服様の旅行記を拝見させて頂いたからであります。
本当にありがとうございました。素晴らしい旅をお続けください。
今後とも、よろしくお願い申し上げますm(_ _)m
paradise-jinze
- 世界攻略者さん からの返信 2014/02/07 06:02:19
- RE: 深く御礼申し上げますm(_ _)m
- paradise-jinze様、
はじめまして。一人でも私の旅行記を参考にしてくれる方がいて、
嬉しい限りです。一連の雲南旅行記は、私の中国旅行の原点であり、
その最初の訪問地である虎跳峡は、今もなつかしい思い出です。
こちらこそ、よろしくお願いします。
世界攻略者
> 世界攻略者 様
>
> はじめまして、paradise-jinzeと申します。
>
> 旅行記を参考にさせて頂き、橋頭→ハーフウェイゲストハウス→中虎跳峡のトレッキングに行ってくることができました。深く御礼申し上げますm(_ _)m
> 詳細にご紹介頂いているお蔭で、不安無く、最高のトレッキングとなりました。心より感謝申し上げます。
> このような体験をできましたのも、世界征服様の旅行記を拝見させて頂いたからであります。
>
> 本当にありがとうございました。素晴らしい旅をお続けください。
> 今後とも、よろしくお願い申し上げますm(_ _)m
>
> paradise-jinze
>
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