2026/04/12 - 2026/04/12
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旅猫さん
四月の週末、桜が満開だと言う小諸城跡へ、ふらりと出かけた。小諸は好きな街の一つで、幾度も訪れている。今回は、日帰りで、小諸城跡の桜だけを堪能して来た。
(2026.04.16 投稿)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大宮駅を7時49分に出る『あさま603号』に乗車。天気の良い日曜日だと言うのに、車内はガラガラであった。軽井沢では、スキー場にまだ雪が残っている。そして、佐久平駅には、一時間ほどで到着した。佐久平駅で小海線に乗り換えるのだが、連絡通路が結構長かった。ホームへ出ると、なかなかの眺めである。
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すぐに、9時3分発の小諸行の列車がやって来た。新幹線からの乗り換え客で満席となった二両編成の列車は、のんびりと走って行く。
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15分足らずで小諸駅に到着。目指す懐古園は、駅から5分ほどである。その入口である小諸城三之門は、明和3年(1766)に再建されたもので、重要文化財である。
小諸城跡 懐古園 名所・史跡
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共通入場券を買い求め、園内へと入る。歩き始めてすぐ、二之門跡に突き当たる。その石垣に、小諸義塾を開いた木村熊三の肖像が刻まれているのだが、誰も気に留めないようだ。
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二之門跡の向かいには、二の丸跡がある。その石垣にも、人知れず短歌が刻まれている。自然を愛し、旅を愛し、酒を愛した歌人、若山牧水の歌である。彼の記した紀行文は、好きである。
「かたはらに 秋くさの花かたるらく ほろびしものは なつかしきかな」 -
まずは、二の丸跡に入ってみる。意外と狭いのだが、それでも桜を数本観ることが出来る。
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その一角に、小諸の固有種である小諸八重紅枝垂が咲いていた。この枝垂れ桜は、淡い紅色の可愛い花を咲かせる。
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近くには、白い花を付けた李の木もあった。
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番所跡などを通り過ぎると、黒門橋に出る。橋の上からは、本丸の間に築かれた空堀を観ることが出来る。
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樹々の芽吹きは始まっていて、モミジは花も咲いていた。
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橋を渡り切ると、黒門跡である。ここは、本丸の入口である。今は、崩れかけた石垣が残るだけだが、門自体は市内の寺に移築されているそうだ。
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本丸の石垣沿いに歩いて行くと、右手に藤村記念館がある。共通券で入れるので、立ち寄ってみる。文豪島崎藤村は、一時期、小諸義塾で教師をしていたことがあり、滞在中、いくつかの作品を書いているのだ。その先に、天守台があるが、その石垣は、信濃で最も古いものと言われている。
藤村記念館 美術館・博物館
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天守台の辺りまで来ると、周りは桜が多くある。
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その一角に、小諸八重紅枝垂がある。これまでも何度か観ているが、今回が一番綺麗かもしれない。
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小諸八重紅枝垂は、小諸の気候に馴染み、開花時期が遅くなった枝垂桜の一種だが、温暖化の影響で、最近は染井吉野と同じころに咲くようになってしまったようだ。
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復元された武器庫の脇を通る。桜も多いが人も多い。
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園内最奥にある水の手展望台の手前に、石碑がある。島崎藤村の『千曲川旅情のうた』の詩碑が建っている。『小諸なる古城のほとり』で始める詩は、小諸義塾に勤務していた頃に書かれたものである。
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展望台の場所には、水の手門がかつてあった。落城の際、城主が逃げるために設けられたものである。
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その先にあるのが水の手展望台で、眼下に千曲川の流れを観ることが出来る。往時は、見張り台として使われていたそうだ。
小諸城址懐古園展望台 自然・景勝地
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今は桜も咲き長閑な雰囲気だが、かつては急峻な崖であり、天然の要害だったことがよくわかる。
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水の手展望台から、地獄谷と呼ばれる城北側の深い谷を渡る。この先に、小山敬三美術館があるのだ。
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今回購入した共通券は、懐古園の他、藤村記念館、小山敬三美術館、徴古館、小諸義塾記念館に入ることが出来て、400円。通常の入園券が300円で、それぞれ200円(小諸義塾記念館は無料)なので、半額以下である。
※動物園再整備終了後の共通券は500円です。 -
地獄谷を渡り少し歩くと、かなり低い鳥居のある社があった。鹿島神社とある。この日は、この社で小諸にお邪魔するご挨拶をした。
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参拝後、ふと鳥居の脇を観ると、大きな岩が置かれている。案内板があったので読んでみると、かつて存在した古墳の石室だそうだ。
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鹿島神社の先に咲く桜を愛でながら歩いて行く。
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ツタウルシらしき若葉も観られた。蝋細工のようで綺麗である。
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美術館の手前に、金色の寅さんの像が立っていた。小諸は、映画『男はつらいよ』の40作目である『寅次郎サラダ記念日』のロケ地であったため、かつて、『こもろ寅さん会館』と言う展示施設があったのだ。閉館となってしまったが、像と石碑は残されていた。
渥美清 こもろ 寅さん会館 名所・史跡
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そこからすぐの場所に、美術館があった。まずは、アトリエを拝観。
小山敬三美術館 美術館・博物館
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その後、本館へ移動。小山画伯の絵は、いくつか観たことがあるのだが、一度に多くの作品を観たのは初めてであった。
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窓からは、美しい桜も観ることが出来た。
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美術館は懐古園の外にある。近くには、北アルプスを望むことが出来る場所もある。この日は、ほぼ快晴で、真っ白な山並みが綺麗に見えていた。
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懐古園に戻り、馬場跡の桜を鑑賞。多くの人たちが、花見をしている。
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懐古園の桜は、やはり見事である。
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本丸石垣に、桜が映えて美しい。
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その石垣上から観る園内の桜がまた素晴らしい。
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桜が目の高さにあり、花に包まれているようである。
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昨年、津山城跡でも見事な桜を観たが、こちらは密集しているので、狭い割にはかなり見応えがある。
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石垣上から見下ろす感じは、会津の鶴ヶ城でも体験できるが、高さがちょうど良い感じで、桜が近い。但し、柵などは無いので、かなり怖い。
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満開で、時より風が吹くと花弁が舞い散る。まさに見頃である。
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天守台近くからは、浅間山の方角も見渡せた。小諸らしい情景だ。
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天守台からは、小諸八重紅枝垂も見下ろせる。
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そして、本丸跡に入る。
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そこには、懐古神社が鎮座する。祭神は、天神様と荒神様、そして、歴代藩主である。実のところ、懐古園は、この神社の所有なのである。
懐古神社 寺・神社・教会
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境内で、白い花を付けた桜を見つけた。『長勝院旗桜』と呼ばれる、埼玉県志木市の長勝院跡にだけ存在する桜だそうだ。何でも、世界に一本しかない品種だそうだ。懐古神社のものは、寄贈されたものだそうだ。
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境内を通り抜け、西南の端にある富士見台を訪れる。そこからは、遥か遠くに富士山が望めるそうだが、この日は残念ながら見えなかった。
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本丸跡に戻り、石垣上から眺めた桜を、今度は下から観る。すると、また違った風情がある。
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そして、園内で最も大きな桜に出会った。四方に広げた枝ぶりが美しい。
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秋の紅葉が美しい紅葉ヶ丘の脇を通る。ちょうど芽吹きの季節である。
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入口まで戻って来ると、美しい枝垂桜があった。
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そのすぐそばに、徴古館がある。小諸城などに関する資料が展示されている資料館である。ここで、御城印を購入した。
徴古館 公園・植物園
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外に出て、小諸義塾記念館へと向かう。その途中、徳川秀忠が腰掛けたと言う石があった。上田合戦の際、秀忠が本陣を置いたのが小諸城の二之丸であったそうだ。
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小諸義塾記念館は、佐久地方の代議士が招いた木村熊二により開校した私塾である。一時期、島崎藤村が英語と国語を教えていたことで知られている。現在、当時の建物が移築保存され、資料館として開放されている。館内には、当時の資料なども展示され、なかなか興味深いものがあった。
小諸義塾記念館 美術館・博物館
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小諸駅へと戻る。駅前はほとんど変わっていない。新幹線が通らなかった小諸駅界隈は、再開発なども行われず、かつての風情を残している。
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お昼でも食べようと駅舎の前を通ると、12時開店のはずのワインバーがすでに開店していた。『E'cuve こもろ』と言う店で、以前、一度だけ入ったことがあり、悪くは無かったので立ち寄ることにする。ところが、前と雰囲気が違う。ワインの種類も少なくなり、内容もいまひとつである。仕方が無いので、六種飲み比べを注文。白三種と言うが、ひとつはロゼであった。しかも量が少なく、これで一杯650円は高い。
E'cuve こもろ グルメ・レストラン
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続いて赤三種を飲む。うちひとつは、好みではないマスカットベリーAであった。淡い色のワインは、ロゼではなく、十種類もの葡萄を混醸したシュールリーである。変わった味わいであった。それにしても、どれもいまひとつである。しかも、単品のグラスワインも、二、三種類しかなく、一番安いのは塩尻産で、小諸ですらなかった。
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料理はカレーが美味しそうであったが、地元産のソーセージと生ハムなどの盛り合わせとした。食べてみると、これは悪くなかった。
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店の中からはホームが見え、ちょうど列車が入って来た。それにしても、二年半でずいぶんと変わってしまい残念である。
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今回の旅は、懐古園の桜を観るだけなので、そろそろ帰ることにする。13時発の小海線の列車に乗り、佐久平駅へと向かう。
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佐久平駅で、北陸新幹線に乗り換える。新幹線の改札内には、佐久地方の酒蔵の樽が置かれていた。今回、地酒は無しである。
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13時25分発の『あさま640号』に乗り、旅を終える。懐古園で桜を観るだけの旅であったが、満開の桜に出会え、今年も花見が出来たので満足であった。次の旅は、越中氷見である。
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