2023/11/22 - 2023/11/23
200位(同エリア458件中)
モボ101さん
- モボ101さんTOP
- 旅行記160冊
- クチコミ6件
- Q&A回答61件
- 146,213アクセス
- フォロワー17人
この旅行記スケジュールを元に
2023年の台風シーズンが終わった11月に、前回の2019年より4年半ぶりに10回目の台湾へ。アフターコロナで航空券が暴騰。東京から新幹線で大阪より、台北の方が安いなどと言っていた、コロナ前の良き時代はもう戻ってこないのか。
6泊7日で、台北を起点に台鉄を使って順行(右回り)で一周、阿里山に立ち寄るスケジュールとし、ネットで事前に台鐵の台北から池上までの自強3000(新自強号)と、阿里山森林鐵路の嘉義から奮起湖までのチケットを確保。日本から買えない阿里山から嘉義への帰りバスは、台北到着日に入手することに。
台湾一周鉄道の旅 その1 台北にある2箇所の鉄道博物館と夜市めぐり
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/12017244/
台湾一周鉄道の旅 その2 台北から新自強号に乗って池上飯包文化故事館へ
https://4travel.jp/travelogue/12017456
台湾一周鉄道の旅 その3 台東鉄道芸術村と台東から潮州へ莒光号のお名残乗車
この旅行記です
台湾一周鉄道の旅 その4 潮州日式歴史建築文化園区・鉄道文化園区から区間車で高雄駁二芸術特区
https://4travel.jp/travelogue/12022711
台湾一周鉄道の旅 その5 高雄の旋回橋と哈瑪星鉄道文化園区
https://4travel.jp/travelogue/12025055
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
池上駅に莒光号と交換する、台東行きの新自強号が入線。
池上駅 駅
-
台東が近づくと、車窓に台東機務分段。R100型ディーゼル機関車の向こうに、2020年末の電化前の南廻線の主力車種、ディーゼルカーの自強号の姿がチラッと見えた。
-
ターンテーブルは、ディーゼル機関車の方向転換に現役。
-
最後は台東線の普快車で使われ、2014年の台東線電化時に引退した、多数のDR2700型ディーゼルカーが今も留置。
-
台東駅に到着。これは隣のホームから、花蓮経由で台北方面に向かう新自強号。
-
駅は台東の市街地から遠いが、翌日早朝の列車に乗るので、宿は駅近くのB&Bを押さえている。まずは、駅の窓口で翌朝の切符を購入。2023年秋の乗車時点では、南廻線に2往復だけ残っていた客車列車の莒光号。
台東駅 駅
-
ここでも改札口には、自動改札機とは別にTPASSの読み取り機を設置。
-
駅構内の鉄道グッズの店、台鉄夢工場。足元の床面には台鉄便當を投影。
-
先ほど立ち寄った悟饕池上飯包の駅弁も、保温容器の中に並んでいる。
-
台鉄夢工場では、マグカップなどのよくある商品に加え、新自強号の一卡通。一卡通は台北の悠遊卡に対する高雄など台湾南部のICカードだが、チョロQタイプのEMU3000型。厚みがあり、これを自動改札にかざして乗車するために持ち歩くには不便だと思うが。
-
ディーゼル機関車や電気機関車、莒光号の客車の模型。1両だけ、既に廃止されたが水色の復興号塗色の客車も。
-
蒸蒸日上は、中国本土に近い台湾領、金門島でつくられた高梁酒。日本円で2万円を超えるが、蒸気機関車CK101号の容器に入っているらしい。
-
駅舎の外にはコンビニ。台湾のセブンイレブンの独自のキャラクタ、OPENちゃんがお出迎え。
-
台東など台湾の東海岸は、少数民族が多く住むところ。原住民の船も展示されている。
-
台東駅に近いB&Bまで、荷物を置きにいった。すぐ近くには台東棒球場。立派な球場だが、台東をはじめ東海岸の都市には中華職業棒球(台湾プロ野球)の球団はなく、プロの公式戦には使われていないらしい。
台東市野球場 スタジアム・スポーツ観戦
-
日本統治時代に孤立した路線として建設された花蓮-台東間の台東線は、1982年に軌間を762mmから1067mmへ改軌して、北廻りで台北から列車が直通。中央山脈を越え、西海岸の枋寮につながり台湾を一周する南廻線は、台東市郊外の卑南(後に台東新と改称)から分岐することになり、台東新-台東間は盲腸線に。この区間は1992年の南廻線全通後の2001年に廃止になり、台東新駅を台東駅に改称した。南廻線の電化の完成は2020年。
-
台東駅前にある、南廻鐵路紀念公園で時間つぶし。台東市内の中心は駅から6km先の旧台東駅周辺。台東駅前から旧駅と同じ場所にある台東轉運站(バスターミナル)行きのバスは、経由地の異なる順行と逆行を合わせても30分~1時間間隔。
-
やっと時間になり、駅前にやってきた普悠瑪客運は何とマイクロバス。この区間は台東市内のメインルートだと思うのだけど。
-
でも、乗客は私1人だけなのでこの大きさで十分。悠遊卡を乗車時と下車時に読み取り機にタッチ。運転手の趣味か、演歌をガンガンかけ、市内をグルグル遠回りしていると、途中の郊外のバス停でもう1人乗ってきた。
-
バスは、距離の割には時間を要した。終点の台東轉運站で下車すると、目の前に台東旧駅の改札口が残る。
台東鉄道芸術村 (旧台東駅) 広場・公園
-
台東新から台東間が廃止されて3年後の2004年にここを訪れたときは廃線跡が広がっているだけで何もなかったが、今は台東鉄道芸術村として整備されている。線路上には、1982年に1067mm軌間に改軌される前、762mmのナローゲージの時代に花蓮と台東の間で運行していたディーゼルカー、光華号の付随車が3両保存されている。池上の悟饕池上飯包文化故事館の保存車両と同形式。改軌後は車輪を線路幅1067mmに合わせ、客車として使われた。車体幅が狭いのでドアの下のステップが張り出している。
-
かつては、駅の広い構内に扇形庫もあったのか、芝生の広場にターンテーブルだけが残っている。
-
線路は撤去されている部分のあるようだが、方向転換の三角線が残っている。
-
芸術村として、こんな大きな顔も設置。原住民を表現しているのでしょう。
-
駅構内の一部はバスターミナルとして活用。台東から各方面への長距離バスも発着している。
-
旧駅舎から台東(新)駅方面は、鉄花村として再開発。子供が描いたような提灯がぶら下がり、
-
コンテナを4段に積み上げたTTstyle原創館。平日の人通りは少ない。
-
防空壕らしき、地中に埋まった煉瓦とコンクリートの施設の上にこんなキャラ。
-
腕木式信号機や給水塔、小さな機関庫らしき建造物も。背後の山に塔が立っているので行ってみることに。
-
鯉魚山公園は、日本統治時代に建てられた台東神社の跡地。本殿があった場所に建つのは、戦没した軍人の霊を祀る忠烈祠。
日本語のカラオケが聞こえてきた。2004年の訪問時にも、この場所で日本の戦前の歌謡曲が歌われていた記憶がある。忠烈祠の前で、日本人かと声をかけてきた初老の男性。戦前生まれの日本語世代ほど流暢ではないが、日本語を使いたかったらしい。鯉魚山公園 広場・公園
-
屋外のカラオケグループの一員で、2004年にここで日本語の歌を聞いた話をしたら、世代交代をしながら今までずっと続いているとのこと。戦後に彼の父親は原住民相手の商売を始めたが中国語が通じず、双方の共通の言語だった日本語を常用していて、彼も日本語に興味を持ったのだとか。
カラオケの順番が来て、私の知らない日本語の演歌を歌い始めた。屋外のカラオケの前には龍鳳寺。 -
その横には、八角形で八層の塔。
-
ここから見下ろす旧台東駅。向こうには太平洋。ナローゲージの時代は、まだこの先に台東海岸駅があったらしい。
-
近くの空軍基地から中国機へのスクランブルか、戦闘機の轟音が鳴り響く。
-
夕食は、鯉魚山公園から降りてきたところにある客来吃楽で。
-
壁に貼った大きなメニュー。繁体の漢字と英語に加え、写真入りでわかりやすい。
-
店内は空いているが、テイクアウトの人が絶えることはない。店のイチオシは、大腸蚵仔麺線。昨日の昼の、台北の阿宗麺線と似ているが、どちらも美味。
-
メニューに“這是熱的”と貼り紙あったので、お勧めという意味かと思って黒糖桂圓緑豆算を追加注文したあと、翻訳アプリで確認したら“熱いです”。冷たいデザートではないという意味だったらしい。
-
帰りの台東駅行きのマイクロバスでも、乗客は私1人だけ。往路とは別のコースで、狭い街中をぐるぐる回ってから駅に向かう幹線道路へ。B&B最寄り停留所の台東棒球場で下車。
-
台湾3日目は、夜明け前にB&Bを出発。オーナーからは、チェックアウトの手続は要らないから、部屋の鍵だけ置いていってとのこと。
-
徒歩で10分ほどの台東駅。少し明るくなってきた。
台東駅 駅
-
プラットホーム1に上がると、B側に乗車する6時10分発の潮州行き、722次莒光号が既に入線。ホームの向かい、A側にも莒光号が停車中。その後廃止されたが、2023年のこの段階で運行されていた、金曜運行の夜行の莒光号が終点の台東に着いたのかと思ったが、この日が金曜で夜行が着くのは日付が変わった土曜の朝のはず。
行き先表示は7時20分発の林邊行きとなっていて、南廻線の終点の枋寮の先、中途半端な駅まで行く時刻表にない臨時列車のよう。 -
まだ発車まで時間があるので、隣のホームに移動して722次莒光号の編成全体を撮ってみる。
-
何故か、機関車の次位に電源車を連結。E200型電気機関車は、客車への給電設備を持っているはずなのだが。
-
電源車の後ろの6両は、全て引き戸になった自動扉の新型莒光号の客車。荷物車は連結していない。この莒光号は、南廻線の終点の枋寮までは全ての駅に停車する。
-
座席にテーブルがないものの、間隔は広くてフットレスト付き。リクライニングの角度も大きく、日本の国鉄時代のグリーン車なみ。前日の新自強号に比べ座り心地は良好。でも、指定された車両に乗客は私と若い女性の2人だけ。
-
その後、発車間際に数名が駆け込んできたが、大半は2駅目の温泉のある知本で降りてしまった。知本を発車すると列車は海岸に出る。太平洋からの日の出。
-
一旦内陸に入った次の太麻里で1人が降りると、乗客は再びもとの2人だけに戻る。
太麻里駅 駅
-
この先はトンネルと海を眺める絶景が繰り返し現れ、
-
大武を発車すると山に分け入っていく。
-
台湾の背骨を長大トンネルを抜け、次のトンネルの先のトンネル間にわずかに開けた山中にある枋野信号所で停車。職員が勤務しているが、ホームはなく乗降はできない 。
-
さらにトンネルを抜けると台湾の西側に回り込み、台湾海峡が見えてくる。南廻線は台鉄一の絶景路線。
-
台湾最南端の秘境駅、枋山に停車。乗降はない。この先の内獅と加祿も含め、この3駅は1日に停車する列車が順行、逆行それぞれ2本ずつのみ。それにしては立派な駅舎。
-
車窓から見下ろす海辺の枋山郷の集落。ここへ行くのに、山の中腹にある枋山駅を利用する人はいないでしょう。
-
湾の向こうは台湾最南端に続く恒春方面が見えている。次の内獅で南廻線から分岐して、この海岸沿いに南へ恒春、さらには台湾最南端の鵝鑾鼻まで、台鉄の新線が計画されているらしい。
-
海沿いに椰子の木。手前は赤いシャキシャキとしたほのかな甘みのある果物、レンブ(蓮霧)の木と思われる。
-
内獅駅は、海側に新しいホームをつくって片面1線になっている。駅舎との間にも何本もの線路の跡があり、古いホームはそのまま放置されている。恒春に向かう線が分岐するようになれば大きく変わるのでは。
-
次の加祿駅はホームが2面4線で、駅舎とホーム間の地下道にはエレベータも設置されていて、停車する列車が順行と逆行が1日2本ずつ、計4本だけが信じられない立派な駅。内獅とともに、幹線道路が並行しているので利用客がいないのでしょう。東海岸の太麻里からここまで、乗車していた号車には乗降客は無し。でも、秘境駅にふさわしいのは枋山だけだった。
加祿駅 駅
-
南廻線は次の枋寮まで。その先は屏東線へ、時刻表に掲載されている定期列車は全て直通し、大規模な車両基地のある潮州までが実質的な南廻線で、その先の高雄方面は西部幹線と一体の運用になっている。数人が乗車してきた枋寮を出ると、各駅停車の電車、区間車の運行区間に入り、莒光号は通過する駅もある。
ウナギの養殖か、車窓の池の中で水車が回っている。 -
区間車だけの停車駅、佳冬で運転停車。普悠瑪号と交換かと思ったら、向こうも停車。しばらくすると、新自強号が普悠瑪号を追い抜いて行った。普悠瑪号は回送列車だったらしい。
-
静かな水面に椰子の影。東南アジア、タイの車窓を見ているよう。
-
最速の新自強号なら半分の1時間20分で走破する台東から潮州まで、2時間40分をかけた莒光号の旅が終わった。これで莒光号の乗り納めになるかもしれない。ちなみに、2023年の乗車時に2往復あった南廻線の莒光号のうち、乗車したこの列車は既に電車で運行する区間快に置き換えられ、2025年7月の改正のダイヤでは荷物車を連結する1往復が残るのみ。
潮州駅 鉄道系(地下鉄・モノレールなど)
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
台東(台湾) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 台湾一周鉄道の旅
0
62