2025/07/01 - 2025/07/15
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funasanさん
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ホテル代金高騰の今、リヨンにフルサービスのマリオットホテル(写真)があり、しかも安かったので速攻で予約しました。宿泊代金は食事なし素泊まり2名利用で1泊22605円でした。ここに2泊しました。
しかし、安いホテルには理由があります。第一にアクセスが悪い。これは了解です。アクセスを犠牲にして安さを優先した訳です。これはいいとして…その他、様々な問題点がありました。
また、ディジョンからリヨンまでの高速鉄道TGVも大いに問題がありました。日本の新幹線と比べると雲泥の差で、はっきり言ってダメTGVでした。詳しくは本文にて。ただし、ホテルも鉄道も私の個人的な感想です。
※新著出版しました。
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私のホームページに著書紹介、旅行記多数あり。
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7月5日(土)午前10時30分頃、ディジョン駅に行くと、中央待合(写真)は多くの旅行者であふれていました。その真中にピアノが置かれています。「もしもピアノが弾けたなら~」今は亡き西田敏行さんの歌が思いだされます。
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ディジョンはパリからリヨン、マルセイユへと走るTGVの途中駅です。フランス随一の幹線鉄道(日本の東海道新幹線と同じ)なので大いに期待できます。ディジョンからリヨンまでの距離は約175km、東京から静岡までの距離(約180km)と同じくらいです。
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電光掲示板(写真)には本日乗車予定の列車11時28分発「Lyon Part Dieu(リヨン・パール=ディユー」駅行のTGVが表示されています。乗車時間は1時間37分、料金は2等車で41ユーロ(6970円)でした。
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定刻通りにTGV(写真)がホームに入ってきました。フランスが誇る高速列車のTGVです。この瞬間、期待でゾクゾクしてきました。
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TGVは全席予約指定で、この列車は2階建て(写真)でした。重いスーツケース持参なので1階席の並びの2席を確保しました。
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期待に胸膨らむTGVですが、乗車して驚きました。まず、満席。そして、天上が低く圧迫感があります。座ってみると座席間隔が狭く窮屈、なんじゃこれ???てな印象でした。写真は2階席で、ここも天井が低く圧迫感があります。
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そして、一番ダメだったのは、エアコンの効きが悪く、むし暑くてちっとも快適でなかったことです。日本の新幹線の快適さと比べると雲泥の差がありました。
写真:車窓の眺め -
私の体験した「期待外れTGV」は今でも一般的なのかどうか?これからフランス鉄道旅行を計画している人にとっては重大案件ですから、この問題(座席が狭い、天上が低く圧迫感がある、エアコンの効きがわるい)の背景を調べてみました。
写真:車窓の眺め -
するとTGVの設計思想に行きつきました。その思想とは「個々の乗客の快適さより、単位列車あたりの輸送力を最大限に高める、つまり大量輸送」でした。このため、座席間隔を狭くし、一度に多くの乗客を輸送できる2階建て車両(天井が低い)を主力の編成として投入したのです。
写真:リヨン・パール=ディユー駅到着 -
この2階建てのTGVは1990年代に導入された「Duplex型」として知られており、現在、フランス国内の主要幹線で最も一般的に運行されている車両です。問題は、このTGV Duplexは20年以上にわたり200編成以上が製造され、古い車両を置き換えることなく、単にその数を増やしてきたことです。
写真:リヨン・パール=ディユー駅に停車するTGV -
古い車両を使いまくっていれば問題が起きてきます。例えば「エアコンの効きが悪く暑い」という問題は、TGV Duplexの経年によるエアコンの性能低下のようです。 熱波到来で暑い夏になったフランスでは古いエアコンでは対応できないのでしょう。
写真:リヨン・パール=ディユー駅構内 -
一方で日本の新幹線はフランスのTGVに比べると車両も運用も圧倒的に素晴らしいです。その理由を深堀してみると、日本の新幹線はTGVとはまったく異なる哲学で造られていたことがわかります。
写真:リヨン・パール=ディユー駅構内のミニスーパー -
日本の新幹線は安全性と定時性を最優先しつつも、座席の広さや静かさ、揺れの少なさといった「乗客の快適性」を徹底追求した設計です。普通席でも座席間隔は非常に広くリクライニングすれば長時間の乗車でも疲れません。
写真:リヨン・パール=ディユー駅構内のミニスーパー -
輸送力は車両の大型化(2階建)ではなく「運転本数の多さ」で確保しています。事実、東海道新幹線では、通常、1 時間あたり 12本(のぞみ 8本+ひかり 2本+こだま 2本)が基本的な運行本数とされています。
写真:リヨン・パール=ディユー駅 -
これだけ超過密スケジュールで、新幹線を日本全国に定時に運行するJRは本当に凄いです。ドイツ鉄道の常態化した遅延、フランス鉄道の遅延とキャンセル、これらを実際に体験してみて、日本の新幹線が世界から賞賛される理由が分かりました。
写真:リヨン・パール=ディユー駅前 -
話題をマリオットホテルに変えます。リヨン・パール=ディユー駅前のバス停(写真)から「C1番」のバスに乗ります。
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15分も乗車するとバス停「Musee d'Art Contemporain(リヨン現代美術館)」(写真)に着きます。ここで下車すると…大きな街路樹の後ろにこげ茶系の近代的なビルがずらりと並んでいるのが見えます。
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バス停の前はリヨン現代美術館ですが、その右隣がマリオットホテル(写真)です。バス停から徒歩1~2分、バス利用に慣れればアクアセは悪くないです。
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ホテル前は広い遊歩道(写真)になっていて、環境抜群です。このビル群は、リヨンの「シテ・アンテルナショナル(国際都市)」の中心部にあり、ローヌ川のほとりに位置しています。
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この複合施設(写真)は、リヨン市の都市開発計画の一環として建設されました。リヨン市が国際的な業務・観光地区として開発したエリアで、ホテル、カジノ、コンベンション施設、オフィスなどを統合した多機能複合施設として計画されました。
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いよいよマリオットホテル(写真)に突入です。見知らぬ外国のホテル、一気に鼓動が高鳴ります。今は午後2時頃、早めにチェックインして最上階にあるエグゼクティブラウンジ(注)でアフタヌーンティーでも頂いてくつろごう‥、と思ってフロントに行きました。
注:私は現在マリオットのプラチナ会員なのでラウンジアクセスフリー -
ところが…、まだ部屋の準備ができていないので午後3時まで待ってくれ、という返事。これはOKです。そこで私は「では、エグゼクティブラウンジで待ちます。案内して下さい」と言うと、スタッフ「申し訳ありません、現在ラウンジは営業していません」という予想外の返事でした。
写真:ホテルロビー -
私「ラウンジ利用の代わりになるカフェ・レストランのフリードリンクサービスありますか」と質問すると、スタッフ「ありません。1階のレストランは終日営業していますので、そこをお使い下さい」というそっけない返事でした。
写真:1階のレストラン「ZUCCA」 -
ディジョンからの鉄道移動で疲れていたので、とりあえずレストラン「ZUCCA」(写真)に入店し軽いランチ休憩することにしました。エアコンはしっかり効いていて快適です。
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シーザーサラダ(15ユーロ)とカフェラテ(4.5ユーロ)を注文し、大休憩です。有り難いことに水は無料です。合計19.5ユーロ(3315円)何だかもったいない感じです。1時間ばかり休憩したあと、午後3時過ぎにフロントに行って鍵をもらおうとしました。ここで次なる問題発生!
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私「もうチェックインは済ませてあります。部屋の鍵を下さい」スタッフ「申し訳ありません、まだ部屋の準備が整いません。もう少しお待ちください」私「何分くらいですか?」スタッフ「10分くらい」。しかし、延々と待たされ午後4時頃にやっと部屋に入れました。
写真:レストランのバーカウンター -
事前にローヌ川ビューの高層階(7階)のバルコニー付き客室をリクエストし7階のエグゼクティブルームになったのですが…、ここでビックリ仰天、窓の外側に半円形の透明アクリル坂がバルコニーを被い、そこに植物が植えられて外に出られません。眺めも全くだめ。バルコニーが台無しになっていました。これもショックでした。写真は7階の廊下から撮ったものです。
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部屋の内部(写真)は非常にいいです。内装はマリオットらしく上品で落ち着きがあり我々夫婦の感性にピッタリです。部屋の広さは32㎡あり、申し分ありません。
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バスルーム(写真)は広くてピカピカに磨かれています。立派なバスタブもあり、長旅や観光旅行から帰ってきた時に、湯船にお湯を張って“いい湯だな~”と癒せます。
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部屋自体には問題なかったのですが…
2日目に夜遅く帰ってきたら「部屋の掃除がしていない」という前代未聞のマリオットのチョンボが発覚。直ぐにフロントに行って速攻でタオル交換だけしてもらいました。
写真:バスルームのシャワーブース -
そして、「部屋の掃除がしていなかっので、何らかの補償をしてもらいたい。後日、ポイント付与でもいい」と、フロントスタッフに訴えました。しかし、現地では何もなし。後日のポイント付与等も期待したのですが、現在まで何もなし。
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このリヨンマリオットホテル、施設はgoodですが、「ホテル運営に問題あり」と感じました。ラウンジでのカクテルタイムがダメになったのでリヨンの旧市街で夕食にすることにしました。逆にこれがすごく良かったです。おすすめです。
写真:フィットネスジム -
旧市街にはリヨンの郷土料理を気軽に楽しめる庶民的なレストラン「bouchon(ブション)」(写真)が軒を連ねています。店の雰囲気、料理の中身や値段等を物色して旧市街をブラブラ歩きするのは実に楽しいです。
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あるブションの店に入り、2人とも典型的な定食メニューを注文しました。前菜+メイン+チーズまたはデザートの3コースで、リヨンの郷土料理を一通り味わえる内容になっています。それでいて価格は 1人23.90ユーロ(4063円)とリーズナブルです。
写真:パンはメインを頼むとついてきて、お代わり自由です。 -
前菜① サラダ・リヨネーズ
グリーンサラダの上にカリッと焼いたベーコンとクルトン、中央にとろりとしたポーチドエッグがのったリヨン名物の前菜です。ベーコンの塩気と卵黄のコクがよく合い、サラダながら食べごたえもありました。 -
前菜② オニオングラタンスープ
玉ねぎの甘みがしっかり溶け込んだスープに、クルトンとチーズが浮かんでいました。やさしい味わいで、疲れた体にはほっとする温かさ。クルトンにスープが染みるとさらにおいしかったです。 -
メイン① ソーシソン・ショー/赤ワインソース
太いソーセージを蒸し煮にして赤ワインソースで絡めた一皿。付け合わせはニンジンとポテト。ソーセージはジューシーで、濃厚なソースが地元ワインの風味を感じさせ、食べ応えがありました。 -
メイン② ブロシェのクネル
淡水魚ブロシェのすり身を卵白と混ぜてふんわりと仕上げたクネルに、表面はこんがりと焼き目が付いていました。 -
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デザート② チョコレートケーキとバニラソース
温かいチョコレート生地にたっぷりのホイップクリームがのっており、下にはとろりとしたバニラソース。フォンダンショコラのような濃厚な味わいで、最後まで満足できる締めくくりでした。 -
リヨン旧市街の石畳の小路には、両側にブションが軒を連ね、夕暮れどきになるとどの店もテラス席まで満席(写真)。地元の人や観光客がワイン片手に談笑し、歴史ある建物のあいだに温かい光がこぼれる様子は、まさに「食の都」の賑わいを感じさせます。
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夕食どきの旧市街の活気ある風景は、リヨンに来たことを実感させてくれる場面のひとつです。非常に気に入ったので翌日も旧市街のブションでディナーをとることにしました。
写真:夕闇迫るフルヴィエールの「ノートルダム大聖堂」
→「リヨン観光」に続く
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