2024/10/12 - 2024/10/12
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RAINDANCEさん
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富山県北西部、県西部の中心となる市である高岡を訪れました。加賀前田家2代当主である前田利長が築いた高岡城の城下町として発展し、廃城後も商工業の発展を継続させ「加賀藩の台所」として栄えました。利長が7人の鋳物師を招聘し発祥した鋳物業は、現在も伝統工芸として受け継がれています。
★高岡大仏や重伝建の町並みなど、かつての城下町の発展の歴史をたどる。
★高岡駅前でマイルド系の富山ブラックラーメンを賞味。
[いただいた郷土料理/ご当地グルメ]
◎「らぁめん次元」の富山ブラック
◎高岡コロッケ
◎とろろ昆布おにぎり
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- レンタカー 新幹線
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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一時帰国の旅は富山県から入り、岐阜県の飛騨高山(秋の高山祭)と白川郷(合掌民宿)を経て、再び富山県に戻って南砺市の五箇山に寄り、次に高岡を目指します。
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高岡といえば鋳物の町、まずはそのシンボルともいえる「高岡大仏」へ。大仏さんの背後が参拝駐車場。
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大仏は「大佛寺」というお寺の中にあります。
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約800年前に承久の乱を避け越中で入道した源義勝が木造大仏を造ったのが起源で、老朽や焼失などによる再建を繰り返したのち、1907年から26年の歳月をかけて造られて現在に至るらしい。大仏は思っていたより小さめでした。
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大仏が鎮座する台座の内部は回廊となっています。
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回廊には地獄絵などの仏画や…
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…1900年の大火で類焼した2代目高岡大仏の焼け残りとされるご尊顔が安置されていました。
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続いては、大仏にほど近い「高岡古城公園」へ。堀に囲まれた公園。
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加賀前田家の2代当主だった前田利長が築いた高岡城の城跡です。
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1615年の一国一城令により廃城となりました。
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…が、堀や土塁は残され城跡公園となり、日本100名城にも選ばれているらしい。
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高岡城の石垣の石が遺されていました。
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公園内にある「射水(いみず)神社」。
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北にある二上山を神体とし、奈良時代以前の創建とされる模様。
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公園を出て、こちらも大仏近くの「御旅屋(おたや)通り」。
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高岡最大のアーケード商店街です。かつて、鷹狩や参勤交代の際に加賀藩主が高岡に宿泊するために使われていた宿「高岡御旅屋」がこの通りに面していました。その名が今も残っているそうです。
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さて、高岡大仏があるエリアから少し移動し、金屋町へやってきました。千保(せんぼ)川沿いの「金屋緑地公園」の駐車場にクルマを置きます。
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この周辺の金屋町通り(石畳通り)が、重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されています。きれいに整備された石畳通りの両側に、風情ある街並みが残されています。
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1860年創業の鋳物工場「大寺幸八郎商店」。現在は製造卸と店舗兼カフェ&ギャラリーになっているとのこと。
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大寺幸八郎商店前に建つ銅像「体操坊や こうはちろうくん」。しかしこの銅像は、2025年4月12日に2人組のちんけなコソ泥によって盗まれてしまいました。
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鉄瓶や茶釜の専門店「鐵瓶屋」。こちらの店の前に建つ銅像「ハトを持った少女」も、同日にその2人組に盗まれてしまいました。とんでもないカス野郎2人組、早く捕まって欲しいですね。
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鐵瓶屋の店内には、鉄器などが所狭しと並んでます。
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こちらの鉄器の風鈴を買いました。澄んだ柔らかないい音がします。
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その隣にある「高岡市鋳物資料館」に入ってみました。
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鋳物を生産する道具の紹介。
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その奥に資料館。ここでは、茶器や窯などの多くの鋳物が並ぶとともに、鋳物にかかわる歴史や人物の紹介。
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前田利長が鋳物師たちを招き、藩の産業振興策として城下町で鋳物工場を開設したことが高岡鋳物の始まりだったそうです。
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最初は鉄製の農具や日用品を作ってましたが後に銅鋳物も作るようになり、技術力・芸術性を高めたり地域分業により生産性を高めたりして、日本最大の銅器産地として発展したそうな。
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資料館を出た後、石畳通りをもう少し散策。
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こちらは和食レストランかな。
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ん?ここは?…「Latticework BREWING Tap House」…!…どうやらブリュワリーの様です!私たち、アメリカではブリュワリー巡りは外せませんが、日本でも…と思ったら営業時間外の様でした。残念!
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通りの突き当りには「金屋町ポケットパーク」。全国各地で経済成長に伴う再開発で古い町並みが消えていく中、このような伝統的な町並みが整備保存されるようになったのは、たまに訪れるような我々には好ましく思えるのですが…
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実際に居住されておられる方々にとっては、観光地化や維持の課題もあると聞きますので若干複雑な気持ち。自治体の支援などが行き渡っていることを願います。
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国登録有形文化財の「旧南部鋳造所キュポラおよび煙突」を見て、金屋町の重伝建をあとにします。
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千保川に架かる鳳鳴橋を渡り…
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…次はもう一つの重伝建「山町(やまちょう)筋 重要伝統的建造物群保存地区」にやってきました。まず目を引くのがこちらの「棚田薬局」。
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通りの中ほどに結構広い観光駐車場が整備されていますので、そこに駐車。
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重厚な土蔵造りの町並みが印象的です。こちらは「菅野家(すがのけ)住宅」。
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こちらは「筏井家(いかだいけ)住宅」。
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「山町茶屋」。
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「土蔵造りのまち資料館」。山町筋は、先述の前田利長が作った商人町で、現在の建物群は1900年の大火からの復興にあたり、防火構造である土蔵造り主屋が建てられたことによるものらしい。
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1914年(大正3年)に建てられた「旧高岡共立銀行本店」。赤レンガ造りです。
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その向かいに、「高岡御車山会館」がありましたので入館してみます。入館料は、一般(高校生以上)450円でした。
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毎年5月1日に行われる「高岡御車山(みくるまやま)祭」に関する資料館です。
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高岡御車山祭は富山県内で最も古い歴史を持つ山車祭で、国の重要有形民俗文化財(御車山7基)と重要無形民俗文化財の両文化財に指定されているとのこと。
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御車山の実物展示。迫力あります。説明によるとこの祭は、豊臣秀吉が天皇を迎える際に使用した御所車を前田利家が拝領し、前田利長が1609年(慶長14年)に高岡城築城の際に町民に与えたのが起源ということらしい。
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4Kの高精細画質シアターでの祭の様子を観ることもできます。
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秋の高山祭を見てきたばかりということもあり、お祭りモードが続いている妻。
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失礼ながら高岡の見どころは大仏くらいかと思ってましたが、「鋳物によるモノづくり」「土蔵造りが並ぶ商都」という2つの重伝建の町並みは、これまた日本の歴史風景として趣深いものがありました。
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そしてもう一ヶ所、高岡で行きたかった場所があります。
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JR高岡駅前にやってきました。こちらはJRではなく高岡軌道線。ドラえもんカラーですね。
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駅前の、奈良時代の公卿・歌人、大伴家持(おおとものやかもち)の像。大伴家持は万葉集を編纂したことで知られ、越中国の国府があった高岡に国守として5年間赴任し多くの歌を詠んだそうです。
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さて、高岡駅前にやってきた目的はこちら「らぁめん次元」です。
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AIによると、「富山ブラック」には主に二つの流れがあり、一つは富山市中心部にルーツを持つ塩辛くご飯と一緒に食べる「西町大喜」などの元祖と呼ばれるタイプ、もう一つは高岡市中心部に源流を持つ、色が黒くてもスープを飲み干せる「らぁめん次元」などに代表される、魚介の風味や親しみやすさを持つタイプがあるらしい。
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その後者の代表を食らうべくここにやってきました。「魚介黒醤油ラーメン」に「高岡名物コロッケ」と「とろろ昆布おにぎり」が付く、「富山のご当地グルメセット」をオーダー。確かに、スープは見た目ほど塩辛くなくとても味わい深かったです。
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前者の「西町大喜」は、この後に富山市内でトライする予定です。店の前の銅像群...高岡は、漫画家である藤子・F・不二雄氏の生誕地。
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富山ブラックに満足したところで、高岡で最後に訪れたのは駅の南にあるこちら…
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...国宝を擁する「瑞龍寺」、先述の前田利長の菩提寺です。
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禅宗様式の伽藍配置の大きな寺院で、そこら辺の寺院とはスケールの違いを感じます。まさに、かつての加賀百万石の財力と威光を示していますね。
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山門・仏殿・法堂が国宝に指定されており、総門・禅堂・大庫裏・大茶堂・回廊三棟が重要文化財に指定されています。
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国宝・仏殿の内部。
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国宝・法堂内外陣。
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東司の守護神(トイレの神様)「烏瑟沙摩明王」。
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前田家・織田家の石廟にたどり着いたところで瑞龍寺をあとにします。
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そして、高岡で最後に立ち寄ったのが「雨晴(あまはらし)海岸」。海岸沿いの道路にテラス付きの道の駅が整備されています。
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先述の大伴家持は、この雨晴の風景を愛し多くの歌を詠んだそうです。
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「女岩」の背後には立山連峰…少し霞んでいるのは残念でした。
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加賀前田家が徳川家康に警戒されるほどの力を有した背景には、二代当主だった前田利長が要衝地と睨んで高岡の名を与えて城下町を築き、廃城にもめげずに商工業を発展させたこの高岡の存在も大きかったのだろう…そんなことを感じつつ、次の目的地である氷見へ進路を取ります。
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