2025/07/19 - 2025/07/21
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gyachung kangさん
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北アルプスに焼岳という山がある。日本百名山に選定されながら標高は2500メートルに満たず高峰鋭峰が連なる猛者揃いの山群の中ではちと地味目。おまけに活火山で山肌からガスが噴き出したりしているから登山者からは積極的に目標にされない、そんなちょっと不憫なお山。馬には乗ってみよ、人には添うてみよ、と言うが、山には登ってみよ、とも言う(by私)。一昨年、私はこの焼岳に登ってみた。焼岳を登った感想?これが良かった。いい山だった。北アルプスの中核に位置し山頂からは槍ヶ岳と穂高連峰の勇姿が目の前にたちはだかる。さらに槍と穂高に対座するように見事な稜線を広げた風格のある山が燦然と存在感を放っていた。その山の名は笠ヶ岳であった。
笠ヶ岳かあ、カッコええなあ。いつか必ずあのてっぺんに立ってみたい。と心に誓うのであった。
2025年、遂に機会到来。私の体力と技量は通じるのか、怪しさ満載なんのその、憧れのお山、笠ヶ岳にアタックチャ~ンス!✊
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
三連休の初日、新宿を朝立った高速バスは岐阜県の高山市にある平湯温泉のバスターミナルに到着した。平湯温泉は岐阜側から槍ヶ岳、穂高連峰に挑む登山者や双六岳、笠ヶ岳に向かう登山者が会する登山起点となる温泉地だ。
-
平湯温泉からは地元の路線バスに乗り継いで国立公園口というバス停で下車。徒歩30秒、そこに私が前泊の予約を入れた今宵の宿があった。
そう、一見宿泊施設には見えませんのよ。 -
本来は露天風呂と食事提供がメインだが登山客ニーズに応えて別棟独立式のコテージを展開するこのお店。三連休でコテージは既に満杯、店長が私の要望を汲んで店内の休憩スペースを宿泊部屋にアレンジしてくれたのである。
あいや~これだけ広さがあれば充分ですよ。ありがたやー! -
部屋でくつろいだあと少し早めの夕食タイム
食事客のために豊富なセットメニューを揃えており、宿泊客はその中から好きなセットを選んでいい。
私は飛騨牛ステーキのセットメニューをチョイス。これ、お値段は3,000円以上する。まさかのサプライズ。 -
ここは飛騨高山、そりゃそうだよね!
明日に控えた笠ヶ岳決戦に向けてのアタック飯、いやいや登頂前祝いということでよかろう笑 -
露天風呂に向かう階段には登山客へのエールなのかこんなお遊びが。単に標高比べならば穂高の峰の最高峰は3,190メートルの奥穂高岳なんだけどなぜに西穂高?そのこころを店長に聞くのを忘れちまった。
ま、いいや。私のターゲットは脇目も振らずひとえに笠ヶ岳である。待ってなはれ。
この夜は風情溢れる露天風呂に浸かってリラックス。早々に眠りにつき朝に備えるのでありました。 -
朝を迎えた。
6時店長は私と宿泊客男性ペア二人を新穂高温泉にある登山指導センターまで送り届けてくれた。ここで登山届を提出し槍穂高方面に向かう人と笠双六に向かう人が別れて行く。今日明日と天候に憂いは無し。
私が準備を確認し靴紐を締め直しているその時、背後から『さあ、行くぞお~』と勇ましい雄叫びが上がった。声の主は気合い漲るおばちゃんであった。 -
笠ヶ岳への道はこの橋を渡ってスタートした
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登山口まで林道歩き
川に沿って林道は整備されているが既に土砂崩れまがいの場所も -
もう一本渡橋して
-
ここですか
笠ヶ岳へと続く道、かの笠新道の入口に到達。
ここまで既に1時間。この先水の補給は無い。
北アルプス有数と言われる急登一辺倒の登りが始まる。 -
この笠新道、穏やかな平場がほとんど無いらしい
登山道を邪魔する障害物が早々に現れる -
道には見えないがハシゴがあるから道なんだろう笑
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登山道のすぐ脇になんとか持ち堪えている巨岩が
恐ろしいなあ、これが落ちたら新道は通行不能になること必至やんか -
初めて視界が開けた
手前の山頂が割れた岩肌は焼岳、奥に控えているのはもちろん乗鞍岳。こうしてみると乗鞍の山体はズバ抜けてデカい。 -
そしてこの眺望~
槍ヶ岳から穂高連峰が一望。日本の屋根だ。
以前反対側の常念岳~蝶ヶ岳の縦走ルートからこの眺望を拝んだことがある。難関ジャンダルムのギザギザはコチラのほうがよりわかりやすく目に飛び込んで来る。 -
ひたすら登り続ける新道にはひとときの癒しになる高山植物が咲いていた。これはシモツケソウ。
-
このうっすらピンクはササユリ
激励に応えて踏ん張らないとなあ -
登り返しは歓迎しないけれど、ここまで延々と登りが続くと、ガチでたまらない。ほぼ直登と言っていい。
遠いなあ~ -
標高2100メートルの標識を過ぎた後にこの岩場が待ち構えていた。新穂高のスタート地点が1090メートルなんで既に1000メートル上げている。あちゃー。
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あー どこでもドアかタケコプター、どっちでもいいからお願いしますとか言ってみる
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岩場をクリアしたあとはニッコウキスゲとご対面
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ハクサンフウロもね
花に気がつく注意力はまだ残ってる笑 -
超長い笠新道を登り詰めてほん少し下降する
と!分岐だった。
ここは杓子平 2472メートル地点に到達した。 -
分岐にポンと飛び出た場所から突如として目の前に広がるビューが、唖然とするほど凄かった。左手にどっしりと座る笠ヶ岳、その頂上に繋がる尾根が全部見えとなっている。自然の演出は無比だな、実感する。
-
ズームするとまさに笠の姿、右手には小笠と小屋
一点の曇りもない。
疲労困憊、けれどこの景色にエンジン再点火! -
杓子平からカール状になった傾斜をまず抜戸岳を目指すように登って行く
-
パノラマで見るとこうなる
まだまだ長いんだよ笑 -
休憩用におあつらえ向きの巨岩を発見
ちなみにこの笠ヶ岳ロード、人の手によるベンチは一切無い。従って自分で休憩スポットを見つけることになる。
ここでランチタイムにしよか。 -
取り出したのはコチラ
宿泊先のお店がこしらえてくれたおにぎり弁当。早朝出発のため朝ご飯をおにぎりに切り替えていたのだがあまりの急登続きで食事をするタイミングを逸していた。難所の笠新道をクリアしこの先のスタミナ補給にここで投入となった。
みんな大好き卵焼きに鶏の唐揚げ、塩分濃いめの野菜炒めまでついておる。やったー! -
登山再開
リスタートしてほどなくこんな控えめなお知らせが
平場なら1時間 だがこのカールの上りに再び悲鳴を上げている私、うう -
景色はスンバラしいんだけどなあ
太陽の勢いがますます増している、ここ紫外線ダイレクトで全く逃げ場がないのよ泣 -
残る雪渓
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笠新道で脚を使ったあと、この長い登りはいやはや
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ひーひー言いながら長いカールを登り切って尾根にある分岐に達した
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右手には双六岳、さらにおそらく薬師岳か
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そして左手には我が待望の笠ヶ岳が
どうよこの山体
いわゆる男前ってやつですな~
笠ヶ岳はどのアングルから見ても風格に溢れている。
焼岳の山頂からとらえた笠ヶ岳の私の圧倒的な印象はやはり錯覚ではなかった。 -
この稜線は笠ヶ岳へのレッドカーペット
アップダウンを繰り返して一歩一歩詰めていく -
ん、遂に射程圏に入った気がする
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目印になっている抜戸岩を抜けると
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小笠の足元に立つ山荘がハッキリと視界に入った
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テン場エリアに あと一息だ
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最終最後のガレ場が見た目よりはるかにしんどく
挙げ句に雪渓が立ちはだかる -
ガレ場の時点で残スタミナはゼロ、山荘直下にして一時はどうなるかと危ぶんだが荷を下ろしたい一心だけで山荘に到着。受付でチェックインし私の割り当て部屋に転がり込んだ。
ラッキーなことに3人部屋はこの日私の1人使用。気を使わずにゆったり休めるのは手放しでありがたい。 -
夕食は2回目のグループ。ハンバーグカレーをいただく。山小屋のカレーは甘めが多いけど笠ヶ岳山荘も例外にあらず。この甘さがカラダの隅々まで行き渡るよ。
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翌日、朝4時
音を立てないように寝床をそっと抜け出して山荘の前庭に出た。東の空が染まり始めて槍と穂高連峰のスカイラインがクッキリと浮かび上がっていた。 -
太陽が昇ってくるのは槍ヶ岳の左から
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右手に広がるのはなんと南アルプスの面々
甲斐駒ヶ岳の背後には富士山、南最高峰の北岳がハッキリと、あとは塩見や赤石、聖などなどでしょう。光岳まで見えてるのかなあ、これはよくわからん。 -
4時50分、待ってました。真打ち登場。
この一瞬が最強だ。山で迎えるサンライズにはなんとも言えない多幸感に満ちている。この景色に立ち会える人は幸せだと思う。 -
5時、朝ご飯
今日も山頂アタックからの長丁場下降、そして下界と大差ない過酷な暑さが待っている。スタミナ補強に手加減は無用。白飯おかわりで抜かり無し。 -
パッキング完了。水は4本。整いました。
じゃあ行ってみよう、笠ヶ岳山頂アタック~ -
一歩一歩踏みしめて登る
眼下には笠ヶ岳山荘
頂上はすぐそこに -
そして遂にこの時がやって参りました
笠ヶ岳、てっぺんに到達です -
槍穂高の峰々を背景に登頂を記す一枚
振り返れば日本百名山の第一座目は雨中の山行となった瑞牆山。そして本日、快晴の下、第40座目となる飛騨の盟主笠ヶ岳。地味に頑張っとるやないかい。我ながらようやった、Well Done ‼️ -
山頂からの景色は
まず完全逆光になる槍穂高 -
南アルプスの北側
ここでも仲良く重なる甲斐駒ヶ岳と富士山 -
後立山方向
センターには巨大な薬師岳か -
北西方向に山塊
やはり巨大な白山 -
殆どのアタッカーはリュックを山荘にデポして登って来る。が、私はそうせず敢えてフル装備で登ってきた。理由は自分でもよくわからない。だが、そうすることが笠ヶ岳に礼を尽くすような気がしたから、かなあ。そういう登山者がいても悪くないでしょう笑
-
山頂時間を存分に味わって山荘に降りて来た。
これから死の?下降ロードが始まる。
行きまっか。 -
最初は笠新道分岐を目指す稜線歩き
余力は充分、誰もが最高の気分で下山を楽しめるエリアがここだ -
麻雀なら緑一色、役満である
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昨日は消耗→ほぼ放心状態で歩いていたため気がつかなかったが鞍部からの登り返しが馬鹿にできない
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分岐に到着
ここまでは下山の楽しさを味わい、この先は下山の苦しみを味わう分け目になる -
杓子平を目指して本格的な下降が始まった
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シナノキンバイ
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チングルマ
笠ヶ岳は高山植物もなかなか多彩。この潤いが長丁場の救いだ。 -
笠ヶ岳を仰ぎ見る極上ビュー地点まで下降した。
笠ヶ岳の勇姿を目に焼き付けてしばし汗を拭う。
この先が地獄下降道、となる。 -
笠ヶ岳にズーム
元気でなあ -
槍ヶ岳にズーム
あなたにはいずれご挨拶に -
転倒→負傷 ほぼ下山道中である。
膝と脚への負荷と同時に着地場の確保に気を使うので緊張の連続。メンタルの消耗は下りは上りの比ではない。 -
おまけにこの笠新道、山道の上を被せるように木の枝が横方向に茂り、これが容赦なく頭に当たる。私はおそらく10回当たった。下りで勢いがついているからイテえんだなあコレが泣
-
もうなにがなんだか
推奨の石はどれですか、教えて! -
青息吐息
休憩の間隔は下るにつれてどんどん短くなっていった。
私の苦悶を歯牙にもかけず泰然と圧オーラを発する大キレットとジャンダルム。今の私には眩しすぎるぞ、うう。 -
あ~ いやだあああ
私が通り過ぎるまでワイヤーが切れませんように
神様お願い~ -
そして。。
遂に待望の入り口水場に降り立った。
笠新道地獄下降はようやく終わった。
この日、笠ヶ岳の山頂からおよそ1700メートルの下降。6年前にカリマンタンのキナバル山登山で一気下降した2200メートル、あれに次ぐ大下降となった。そりゃ脚に来るってば。私は予定していた13時47分新穂高温泉発のバスを諦め自分の脚をいたわりながら残りの道をゆっくりと歩いて戻った。
さて今回の山行、達成度に点数をつけるとしたら?
150点だと思います。ね、いいでしょう、ええ😆
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この旅行記へのコメント (2)
-
- mayたんさん 2025/08/03 14:22:33
- おつかれさまでした!
- ご無沙汰しています。
久しぶりにフォートラ覗きにきました。
笠ヶ岳カッコいいですよね。
しかしキツそう…手強そう…
晴天は嬉しいけど、暑そう。
でも頑張った後のハンバーグカレー、超美味しそう!
下山中、低く枝を張ってる枝に、私も思い切り頭ぶつけたことあります。かなり痛いですよね笑
そして怪我は大丈夫でしたか?
>ワイヤーが切れませんように、神様お願い~
これ笑えましたww
素晴らしい山行お疲れ様でした!
- gyachung kangさん からの返信 2025/08/03 18:04:57
- Re: おつかれさまでした!
- mayたんさま
こんにちは
コメントありがとうございます
笠ヶ岳は痺れましたね、いろんな意味で
頭はぶつけたけど特段の負傷はなし、下山最後はガス欠しました
でも超がつく好天で無事下山なんで大成功、山っぷりの良さではこれまででトップクラスかな
奥白根、惜しかったですね、体調いい時にまた狙えますから是非アタックしてください
あまりの暑さで買い物に出るだけでも危険を感じますね、東京ツライ笑
mayたんさんも気をつけてお過ごしください、夏はまだ長い!
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