2025/06/21 - 2025/06/22
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鯨の味噌汁さん
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旅の最後の2泊は、スウェーデンのマルメを選択した。コペンハーゲン空港から海峡を渡って25分の港町だ。
素直にコペンハーゲンに泊まることも考えたが、観光といっても人魚姫を見て「これが世界三大がっかりか」とがっかりするくらいであろう。
いやもちろんがっかりするのはやぶさかではないし、全身全霊でがっかりしてもいいのだが、わざわざがっかりのために2泊するのもいかがなものか。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
マルメ中央駅に降り立つと23時を回っていた。
土曜の夜だけど駅前は静かだ。
そのまま運河を渡るとすぐに予約したホテルだった。古風なドアを開けると、フロントにブロンドの若い女性が待っていてくれた。
パスポートを提示するとパソコンの画面を叩きながら
「あなたが今夜最後のゲストよ」
ホッとしたように言った。ちょっと疲れてる感じがなんとも良い。
ーフライトが遅れてね。お詫びにあすのディナーをご馳走したいんだが、いい店を知ってるかい?
ーいいけど。その前にチェックインを済ませてね
・・・五木寛之の北欧小説であれば、こんなふうな都合の良い展開になるのであろうが、ワシは五木寛之ではないのでそんなことは金輪際起こらない。 -
翌朝はゆっくり起き、9時過ぎから町をぶらぶらする。見どころはマルメ城と周辺の公園くらい。
帰国便はあすの夕方だから、時間はたっぷりある。
あらためてホテルを眺めると、左右に尖塔を持つ宮殿のような外観だった。19世紀の建物だそうな。 -
ホテルのはす向かいが市庁舎。
そこから少し南に歩くと、トンカチやカナテコの楽隊が道の真ん中を行進しているのに行き当たる。 -
目も口もないのに、なんとなーく表情がある。
SFアニメ映画「JUNK HEAD」に出てきそうな連中だな。あっちは粘土人形でこっちはブロンズだけどね。
ヒトが寝静まった深夜、1晩1センチくらい動いてるのかもしれない。 -
公園を抜け、マルメ城に向かう。
ワンコを連れた家族連れが公園で遊んでいる。日光浴しているビキニのお嬢さんもいる。いかにも北欧らしくて、ものすごぉぉぉぉぉぉぉぉぉく良い。 -
旧市街を囲むように流れる運河はそのままバルト海に通じている。
学生らしいお兄さんが軽快にカヌーを走らせる。
ふと、公園を散歩する人々にイスラム系の住民が多いことに気づく。
さらに郊外からのバスを降りてくるの子どもたちの何割かは濃ゆいアラブ顔だった。
その場でwiki先生に聞いてみたら(つくづく便利な時代だ)、この町は
「人口の25%にあたる約75,000人はイスラム文化を背景としている」
とあった。 -
お堀に浮かぶマルメ城。
監獄として使われた時期もあったが、現在は博物館と美術館になっている。
ここが旧市街の西の外れだ。ぼちぼち引き返そう。 -
旧市街を抜ける途中でレストラン街に行き当たる。日曜のお昼時でなかなかの賑わいだ。
うむむ。ここが最後の街だ、夕飯はいっちょうステーキでも食うべか、と思い立つ。レイキャビクでは「イナカのネズミ」になってたしね。
google mapに「STEAK」と打ち込むと、近所のレストランが複数ヒットする。近い店から順番に、料理の画像と価格をチェックする。 -
すると歩いて5分くらいのところに「steak house & bar MANDO」なんて店を見つける。
トリップアドバイザーにはこんなコメント。
「もしあなたが肉を欲しているなら、これは行くべき場所です」
おおお!
まさに今!
ワシは肉を欲している!
ならば行くべき店はここであろう。今夜のメシはここで決まりだ。 -
その店の前に広告塔が立っていた。
海パンのおにいちゃん二人が階段を登ってくる写真。
スウェーデン語なんでテキストは読めない。
が、ワシの野生のカンが「これはサウナだ」とささやく。右の男はバスタオルだしね。
おそらくは湖に併設されたもので、男たちはサウナでほてった体を湖で冷やしている。 -
またもgoogle mapを開き[マルメ サウナ]と打ち込む。
するとバスで10分ほどの海岸ぞいに「リバースボルク屋外浴場」なんて表示があり、そこにフラグが立った。
ホームページを確認すると、海の中に桟橋が伸び、サウナ施設になっているらしい。しかも料金90SEK(スウェーデンクローナ)、約1400円。
まさにスパ銭じゃないか。 -
ただちにホテルに取って返し、タオルと着替えだけ持って駅前のバスターミナルへ。
指定されたバス停で降りると、そこはマルメ市民の海水浴場だった。
長く続く砂浜に、家族連れやカップルがパラソルを広げたり、デッキチェアに寝転んだりしている。浜茶屋がないだけで、雰囲気は日本のそれと変わらない。
正面に沖へ向かう桟橋があり、荷物を抱えたお客さんたちが、三々五々、建物に吸い込まれていった。
それがリバースボルク屋外浴場だった。 -
入湯料金90SEK、それにセフティボックスに使う南京錠15SEK。
貸しタオルもちゃんとあり、50SEK。
なんとも良心的な価格ではないか。
見よ!
スカイラグーンよ!
これが全地球的なスパ銭価格である!
そもそも2万円も取るフロは、アイスランド以外、世界のどこにも存在しないであろう!
・・・いやいや、日本のある種のフロは2万円取るかもしれないけど、きっとおそらく、フロだけじゃ済まないはずで、あんなこともこんなことも、おおおそんなことまで。詳細はコメント欄のリンクからお問い合わせください。(嘘) -
入場料金を払い、ドアをひとつくぐると、男女別の入口。
ここから先は「カメラNG」。
とはいえ、場内ではみなさまフツーにスマホをいじっていた。どうもお客さんの自主性に任されている模様である。
よってこれ以降の画像はワシが撮ったものではなく、ポケットのスマホが誤作動を起こし、勝手に写ってしまったのではないかと思われる。 -
中に入ると、海上に板張りの床が渡されていて、オッサンたちが全裸で日光浴していた。白人8割だけど、アラブ系もアフリカ系もインド系も混じって、全世界的無修正だ。
広告では海パンだったけど、誰も何もはいてない。
奥に見えるのがシャワー室兼サウナ棟だ。板張りの高床がぐるりとめぐらされていて、一隅に海に降りる階段が設置されていた。あれが広告に使われた階段だな。
サウナ棟から出てきたオッサンが階段を降り、全裸のままプカプカ浮いていた。
どうやらここではサウナのあとは海水にひたるのがお作法らしい。 -
ロッカールームで脱ぎ脱ぎし、シャワーを浴びタオル1枚だけ持ってまずはドライサウナへ。入ってみたら押すな押すなの大盛況であって、海に向かってガラス窓があり、海峡を行く船を眺めながらゆっくりじっくり汗をかく。
粘れるだけ粘ってサウナを出て、海にドボンして体を冷やす。広告になってた階段ですね。別に外海にも階段があって、バルト海へ泳ぎだす勇者もいる。
水から上がって、しばらく休み、2回目はスチームサウナへ。曇りガラスのドアを開けたら、やっぱりぎゅうぎゅうの満員、でもって混浴だった。 -
まだ10代であろう女の子が3人、下半身だけかろうじてバスタオルを巻き、静かに汗をかいてる。きれいな形のオッパイがぷるるん・ぷるるん、3人なので、もひとつぷるるん。(写実的)
もちろんまわりにはお兄ちゃんもジジババもいるんだけど、その3人娘にだけ後光が差し、ピカピカ輝いている。聖画か。
だがしかし、ここで視線を固定してはいけないのである。混浴においてのガン見は洋の東西を問わず重大なマナー違反だ。
よって日本を代表する[混浴マイスター初段](諸説あり)であるワシは、心静かに上平らかで下ナス、と平成をよそおう。
違う違う平静だった。下がナスになったら大変である。 -
とゆうわけで、ちょっとだけスペースがあった3人娘の横に座ったら、サウナの全員から「そこはダメ」と注意された。
よく見たら混浴ではあるが、半分から向こうは女性、こっち側が男性で座る場所は分かれているのだった。遺憾である。
ここでも粘れるだけ粘り、今度は外海についた階段からザブンとバルト海に飛び込む。
平泳ぎでプカプカ浮いてると、30メートル沖には台が置かれて、そこには5人ほどの若い男女が日向ぼっこをしていた。
メガネを外しているので詳細は不明だが、あの状況は、きっとおそらく、いや確実に、全員すっぽんぽんであろう。
ということは、あそこまで泳げばヴァイキングたちの天国「ヴァルハラ」が待っている。待っているのだけれど、ワシの平泳ぎは分速1メートル、さらには潮の流れもあるので土左衛門のおそれもあり、「出歯亀の日本人溺死:スウェーデン」なんてYahooニュースに乗るのも情けないので、今回は勘弁してやることにした。
次の人生では、ぜひあそこまで泳いで行こうと心に誓う鯨の味噌汁である。 -
結局2時間粘って、カラカラになって帰りのバスに乗る。
サウナの後といえばビールだ。何はなくともまずビール。
目星をつけていた店に駆けつけると、外のテーブルは満席で、店内に案内された。
元気なお姉さまがメニューを持ってきたので、ネットで拾ったステーキの写真を見せ
「アイ・わんと・ビーフステーキ、あんど・ビア」
お姉さま、ニッコリ頷く。こうゆう時に画像は強い。 -
すぐにビールが来た。
ずぞぞぞぞーーーと一息で飲んじゃう。(恒例)
旅先で風呂上がりに飲むビールは気絶するほどうまい。ましてやヴァルハラ帰り。
すぐにおかわり。
またおかわり。 -
カラカラの身体に水分が行き渡ったところでステーキが来た。
ミディアム、味付けは塩と胡椒だけ。付け合せは生野菜とオニオンリングのフライ。
大ぶりにカットしてかぶりつく。ほぼ赤身、キッパリ肉の味がしてメチャメチャうまい。もはやジジイなので霜降りより赤身のほうが好き。 -
コペンハーゲンに泊まってたらこの町には来なかった。
リバースボルク屋外浴場にも行かなかったろうし、ここでビールも飲んでない。
当然ながらナマの人魚姫に遭遇することもなかった。
だから旅は面白い。
明日はまたぶらぶら町を歩こう。
・・・の、つもりだったのだが。
翌朝になったらフッと気が遠くなり、気がついたらまたリバースボルクの桟橋の上を歩いていた。
サウナとお昼寝で日中をすごし、カラカラになって帰りのヒコーキに乗ったのだった。機内のビールがやたら美味かったのでよしとする。
(おしまい)
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アムステルダムとレイキャビクの滞在記
この旅行記へのコメント (2)
-
- tabinakanotaekoさん 2025/10/26 16:40:19
- 鯨さん、お久しぶりです。
- 鯨さん、
相変わらず健康的助平さんな旅をされていますね。今回はベターハーフの奥様はご一緒ではなく単独なんてすね?久しぶりに鯨ワールドに浸りましたわ。
私の数年前のミャンマーのカックー遺跡編にクジラさんがコメントを書いてくださっているのに「返信する」というのをポチッとしなかったようで、自分のコメントが一つポツンと残ってあるのを今頃に気付きました。
エネルギッシュな旅をお続けくださいませ。
taeko
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2025/10/29 13:40:50
- Re: 鯨さん、お久しぶりです。
- taekoさん
こちらこそご無沙汰です。
ずっと行きたかったアムステルダムとアイスランド、えいやっとまとめて行ってきました。ずいぶんおカネがなくなりました。円安はキツイ!
かーちゃんは北欧はあんまり興味が無いようで・・・今後はアジアを歩きたい、なんてことをゆうてます。ラオスあたりに興味があるんですと。
冬が来る前にそっち方面にふたりで行ってこようかなと。ラオスなんて行ってもなんもなさそうだけど。
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