ブルージュからゲントへ。<br />ゲントは、運河沿いにギルドハウスが建ち並ぶ美しい街。歴史を感じる建築物や聖バーフ大聖堂にある「ゲントの祭壇画」、どれも素晴らしく、また訪れてみたいと思った。<br /><br />ゲントのホテルには観光税が課されていて、街の美化や公共トイレの無料化に使われていた。オーバーツーリズムの問題を抱える日本にも必要なことかも。

中世の街並みとビールに魅せられてベルギー周遊8日間③：ブルージュからゲントへ

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2025/06/23 - 2025/06/23

143位(同エリア341件中)

エリア

ゲント(ベルギー)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

ホテル: 5.0

交通手段: 鉄道タクシー徒歩

航空会社: JAL

10:10頃ブルージュ駅に到着。10:25発の電車でゲントに向かう。
10:50 ゲント・セント・ピータース駅に到着。
"ゲント"はドイツ語及び英語読みで、オランダ語では"ヘント"と発音するようだ。
Google Mapの表示もカタカナでヘントになっていた。
ゲントはブルージュの聖母教会に安置されていたブルゴーニュ公女・マリアの生誕地で、ベルギー第三の都市。
駅から歩いて5分程でカールトン・ホテル・ゲントに到着。
11時前の到着にもかかわらず、すぐにチェックインできた。
お手頃価格にもかかわらず、フロントスタッフは親切。部屋は広くて快適。
かなりコストパフォーマンスの高いホテル。
バスルームはバスタブ付き。手狭ながら掃除が行き届いていて清潔。
ゲントの街の中心部まではトラムで10分。
歩くと30分程かかる距離だけど、いつものように歩いて向かう。
コルトレイクセステーン通りを北上して左に曲がり、レイエ川沿いを歩いて聖ミカエル橋に向かう。

歩道は自転車レーンと歩行者レーンが色で区別されている。
色がついている方が自転車用。かなりのスピードで自転車が通り過ぎていった。広くはない道なので注意が必要だ。
レイエ川沿いを歩いてゲントの中心部に向かう。
ホテルのスタッフにお勧めされたカフェ「CAFE RENE」が左手にに見えてきた。
まったりお茶したい気持ちを抑えて先を急ぐ。
左手(西側)に聖ミカエル会が見えてきた。
聖ミカエル橋はすぐそこ。
聖ミカエル橋に到着。トラムのレールがあり、想像以上に大きな橋。
橋の向こうに見えるのは旧郵便局を改装したショッピングセンターPost Plaza。
橋の下には公共のトイレがあり、無料で利用できる。
聖ミカエル橋から見て、運河の右側がグラスレイ。
中世のギルドハウスを改装したレストランが建ち並んでいて観光客でにぎわっている。地元の学生たちが運河沿いに座りテイクアウトした軽食でランチしていた。
聖ミカエル橋から見て、運河の左側がコーレンレイ。
コーンレイ沿いにはマリオットホテルがある。連泊できたら泊まってみたかったホテル。観光客をのせたボートが運河を通っていく。
13～15世紀に建てられたスヘルデ・ゴシック建築の聖ニコラス教会。コーレンマルクト広場に面している。(ショッピングセンターPost Plazaから道を挟んで東側)
聖ニコラスは漁師と船乗りの守護聖人。
13時過ぎ、ショッピングセンターPost Plazaの１階にあるスーパー"アルバート・ハイン"でサンドイッチを購入し、聖ミカエル教会を眺めながら、軽めのランチ。
ゲントに来たら行ってみたかったレストラン「コーレンレイ・テュウェー」。
夕食の予約をしようと訪れたら、今日(月曜日)は、ディナーの提供はしていないとの回答。日・月はカフェのみの営業でした( ；∀；)

13:40にフランドル伯居城(Castle of the Counts)に到着。
人気スポットなので、事前に14:00-14:20枠で予約。
印刷したチケットにはオランダ語で”Gravensteen”(ゲント市にある中世の城)と記載されていた。
屈強な城門を通り城に入る。
右手の青い垂れ幕がある建物でバーコードを提示し入場する。
左手の階段をのぼって城に入り、イヤホンガイドを借りる。日本語のガイドはないので英語版をレンタル。
フランドル伯アルヌルフ一世が10世紀に建てた要塞。十字軍がシリアに造った要塞をモチーフにして1180年に城塞に造り直されている。
中世の石造りの城壁はどこも、おどろおどろしい。城内の一部は拷問部屋として使われていた。
甲冑や剣が展示されている部屋。
狭い階段を登って移動していく。
城の窓から街を眺める。
ゴシック風な柱が目を引く荘厳な部屋。
城内を一通り見終わると、街を一望できる場所に出てくる。
敵が攻めてきた際に、熱々のオイルを上からかけたという逸話がある。
眼下に広がるゲントの景色。
15時過ぎ、フランドル伯居城を後にして、鐘楼に向かう。
途中、運河めぐりボートの発着場所があった。10ユーロでブルージュより安い。
鐘楼。手前の階段を登って入場料を払うと、鐘楼に登ることができる。
「神秘の仔羊VRツアー」の予約時間を考えて、登るのは断念。
鐘楼と東側に隣接する繊維ホール。
ロイヤルオランダ語劇場「Sint-Baafsplein」。
鐘楼と聖バーフ教会の中間にある荘厳な建築物。
聖バーフ大聖堂。
内部の装飾も素晴らしいけれど、ここでの最大の見どころは、ヤン・ファン・エイクの「ゲントの祭壇画」。
ゴシックを基調にした大聖堂内部。神聖ローマ皇帝カール5世が洗礼を受けたのもこの教会。
他の教会同様にステンドグラスが美しい。
神秘の仔羊 ARツアーに参加するため、教会に入って左手奥に進む。
人気のツアーと聞いていたので、16:20からの枠を事前に予約していた。
まずは、コインロッカーにリュックを預ける。ARゴーグルを受け取って(日本語ガイドもあった)、約40分のARツアーがスタート。
教会の地下には展示物が設置されていて、各展示物の前で立ち止まると中世の映像が現れ3Dのバーチャル映像を楽しめた。600年以上前のファン・エイク兄弟の時代に没入体験できて興奮。絵画が描かれた時代背景を体感することができる。
17:10頃　VRツアーを終え、リアルの「ゲント祭壇画」が展示されている場所に向かう。
祭壇画は12枚の絵画から構成されている。
教会の奥に展示されていて、厳かな空気が漂う空間だった。
祭壇画中央の４枚の絵。
ファン・エイク兄弟作「神秘の仔羊」は、祭壇画の中央下。
絵画中央の仔羊は、人類の罪を償うために現れたイエス・キリストを象徴しているといわれている。
17:10頃、祭壇画の両側部分がが閉じられ始めた。
祭壇画が閉じられた。両側の扉の絵を合わせ、祭壇画の計20枚の絵画を見ることができた。ゆっくりと中央に向かって閉じられれていく瞬間を見ることができて感動。閉じた後もしばらく座って余韻に浸っていた。
聖バーフ教会を出て、飲食店が建ち並ぶクラーレンに向かう。
ホテルのスタッフからお勧めされたレストランを探したが、見つからない。
通りを歩いていると、シチリアのシンボルマーク「トリナクリア」を発見！
店の名前「Il Cortile」はイタリア語で「中庭」の意味。ここはイタリアン・レストランなのか？なんだかインド風のテイストなんだけど・・。
クラーレン沿いのレストランは諦め、聖ヴェーレ広場のフランドル伯居城が見えるレストランで夕食。旧魚市場といわれているエリア。
まずはビールで乾杯。
ベルギーのビールは、銘柄ごとにグラスが指定されていて注文するたびに感動してしまう。
昨夜に引き続き、ムール貝の白ワイン蒸しをオーダー。セロリの茎だけでなく、葉っぱも入っていてボリュームたっぷり。
ゲント風ワーテルゾーイ。
ワーテルゾーイは川魚を煮込んだフランドル地方の田舎料理。あっさりとしているとは聞いていたが、かなり味が薄い。
20時頃、食事を終え夕暮れ時の運河を眺めながらホテルに向かう。
通りにでると流しのタクシーが数台走っていたので、普通に手を挙げてつかまえる。駅前のホテルまで13ユーロ。適正価格だと思う。
ゲント、素敵な町だった。