2025/04/23 - 2025/04/28
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公共交通トラベラーkenさん
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2025年4月23日(水)~28日(月)までの5泊6日で広島・岡山方面を回ってきました。
前半2日間は広島県福山市に宿泊して福山駅周辺のサイクリングと、ジブリ映画「崖の上のポニョ」の舞台となった鞆の浦の散策を楽しみました。
後半は岡山県倉敷を起点に、島に渡ったり、山奥の鉱山跡を探検したり、宗教都市を散策したりと、かなり盛りだくさんな行程になりました。
旅行記その5は、犬島観光です。銅の精錬工場で栄えた小さな島ですが、工場跡を利用した美術館が観光名所になっています。ちょうど瀬戸内国際芸術祭2025というイベントが開催中で、島は大変にぎやかでした。本土に戻ってからバスを途中下車して、日本三大奇祭の一つ『西大寺会陽(はだか祭り)』で有名な西大寺とその周辺のレトロな街並みを散策します。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ホテルの朝食。昨日とほぼ同じです。
宿泊者以外の人でもお金を払えば朝食を食べることができるので、基本的にメニューはいつも同じものが出るようです。 -
厚切りトースト、長茄子と数種類のカポナータ、季節のキッシュ、季節のスープ、生ハム黄桃、県産水菜と彩野菜のパーニャカウダサラダ、県産ポークとケール&パセリのソース、ズッキーニとパルメザンのロースト、紫キャベツのピクルス、チリコンカンマッシュポテト、阪本鶏卵さんの玉子を使った星空プリン。
この基本プレートのほかにパンやカレー(黒いルーのやつでした)、ぶっかけうどん等がハーフビュッフェとして用意されています。2000円ちょっとで食べることができますが、朝からこんなに食べる必要は特に感じられません。 -
倉敷から岡山駅に電車で移動して、そこからバスで犬島アクセスバスで岡山駅~宝伝港に向かいます。このバスは運行日が限られているので事前に調べておく必要があります。
この時はちょうど瀬戸内国際芸術祭2025開催期間中だったので臨時直行バスが増便されていました。 -
バス停から宝伝港の船乗り場まで徒歩約5分、口コミによると犬島に向かう船が小さくて乗り切れない場合があるとのことでしたので、かなり急ぎ足で歩きました。
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船乗り場にはすでに行列ができていました。急いで行ったので私たちは何とか乗船できましたが、同じバスに乗っていた人でもゆっくり来た人は次の船に乗ることになっていました。ここから犬島までは船で10分ほどの距離です。客が多いので、船は折り返し戻ってきて増発してくれるようでした。
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犬島に到着。この島は周囲3.6km、面積0.54k㎡の小さな島です。以前は銅の製錬業や採石業が行われていて、最盛期だった頃はこの小さな島に約5,000名の人が暮らしていたと言われています。この島でとれる花崗岩は「犬島みかげ」と呼ばれ、古くは江戸城、大阪城、岡山城の石垣の切り出し場となるなど、全国各地で犬島の石が珍重されているそうです。2008年、製錬所の遺構を保存・再生した犬島精錬所美術館が開館。2010年からは、アーティスティックディレクター・長谷川祐子と、建築家・妹島和世による犬島「家プロジェクト」が始動しました。
犬島 自然・景勝地
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島に上陸してすぐに、銅精錬所の施設跡をめぐる無料ガイド付きツアーが始まるというアナウンスが聞こえてきました。私たちはアートよりも史跡のほうが目当てだったので、喜んでツアーに参加します。先の船に乗れて本当に良かったです。
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黒っぽいレンガを敷き詰めた石畳や塀が続きます。なんだか要塞みたいでカッコいい。昨日吹屋で見た吉岡銅山でも同じようなレンガを見ましたが、ガイドさんの話では銅の精錬で出た金属の不純物を利用して作るカラミレンガというものなんだそうです。
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ガイドさんの説明によると、倉敷市中庄にあった帯江鉱山の精錬所で公害問題などが発生したため、また原料輸送の利便性などの理由から、1909年に犬島に精錬所を建設したそうです。しかし銅価格の大暴落によってわずか10年で操業を終えました。
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現在でも比較的良好な状態で精錬所の遺構がそのまま残っているので、近代産業遺産が好きな人にはとてもおススメのスポットになっています。
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ちょうど開催されていた瀬戸内国際芸術祭とは、瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代美術の国際芸術祭で、岡山県・香川県の両県に跨る一大アートイベントです。第1回の2010年から3年ごとに開催されています。島にはアート好きっぽいおシャレな人たちも結構来ていました。
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丘の上に上るときれいな状態で残っている煙突がよく見えます。
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こちらは角ばった煙突。丸い煙突よりも耐久性が弱いそうです。
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崩れそうな煙突。もちろん近くに行くことはできません。
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2日連続で銅山関係の史跡を見ることになりました。
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吹屋の吉岡銅山跡に比べて、犬島のほうが保存状態が良く、瀬戸内海に面しているのでアクセスが容易です。
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こういう廃墟もアートといえなくもない。
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約40年前の懐かしドラマ『西部警察』の最終回や、映画『瀬戸内少年野球団』『カンゾー先生』『鉄人28号』などのロケに使われているそうです。
『カンゾー先生』は観た記憶があるのですが、映像は全然覚えてないですね。 -
精錬所跡の見学を終えたので、犬島精錬所美術館に入ります。精錬所の施設跡を利用して現代アートの展示を行っています。ベネッセコーポレーションの会長が出資する財団法人「直島福武美術館財団」によって2008年より運営開始しています。
私にはそんなに面白くなかったです。 -
島の中にある家などを利用したアート展示もありました。
巨大キノコみたいなのに家が占領されています。わざわざ入ることもないかな、と思ったので入口から眺めておしまい。 -
地面に何やら模様が描かれています。子供のころにロウ石で道路に落書きしたやつの発展形ですね。
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小さい鏡がいっぱいついていました。
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中央の椅子に座って手をたたいたりするとよく反響します。
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まちの掲示板。
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診療所がありました。いまでも30人ほどの人たちが島で暮らしているそうです。
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学校跡でしょうか、島には子供は住んでいないそうなので閉校していると思います。
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犬島学園記念碑と書いてあります。
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巨大な犬のオブジェ。この島のアート作品ではこれが一番気に入りました。
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犬島くらしの植物園に入ります。
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あまりやる気の感じられない植物園でした。
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帰りの船が混雑して乗れなかったりするとスケジュールが厳しくなるので、少し早めに船着き場に戻って並んでいました。ここからまた別の島に渡ってアートを楽しむ人たちも結構いるみたいです。
私たちは宝伝港に帰ります。 -
クラゲがのんびり浮かんでいます。なかなかきれいです。
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宝伝港からバス停まで今度はゆっくり歩いて向かいます。
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バスがやってきました。
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往きのバスの車窓風景で気になっていた場所に通りかかりました。「ほんぶしん 甘露の里」という天理教から分かれてできた宗教団体の施設らしい。
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観音院入口バス停で下車。ここからもう少し観光します。
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恵比須神社の狛犬。目がクリクリしていてかわいらしい。
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狛犬の造形はバラエティに富んでいて面白いです。
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西大寺観音院に入ります。一級河川の吉井川がすぐ横を流れています。
川に面した境内の南側には国登録有形文化財の石門があります。 -
石門を出た所に水垢離行を行う垢離取場(こりとりば)があります。
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その横には小さな身代り水垢離観音。パワースポットなんだそうです。
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西門。
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仁王門。こちらから入るのが正式だと思います。
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三重塔。
ホームページの境内案内にはそれぞれの建物の解説ともに、パワースポット解説も詳しく載っています。ちなみに三重塔は、【足腰健康三重塔巡り】『三重塔の東西南北に置かれた仏足石の上を巡ることで足腰の健康のご利益を授かれる』なんだそうです。 -
本堂の側面。
懸魚や妻壁にかなり手の込んだ彫刻が施されています。 -
先ほど外側から見た石門。正しくは龍鐘楼と言います。
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このお寺の周辺、岡山市西大寺地区は『荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~』という日本遺産に認定されているらしい。
帰宅後詳しく調べてみたら「令和6年度「日本遺産(Japan Heritage)」認定内容の変更」というので追加認定されたらしい。補欠合格みたいな感じでしょうか。
国内旅行で古い町を訪れるとかなりの高確率で「日本遺産」にぶつかります。世界遺産ほどメジャーではないのですが、歴史や文化の背景がわかるストーリーもついてくるので観光地を立体的に捉えることができて重宝します。 -
本堂正面。
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なかなか歴史を感じさせる重厚さを持ったお堂です。
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何かわかりませんが、小さなお人形がたくさん奉納されています。このお寺はなかなか商売上手らしい。
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西大寺は「会陽-裸祭り」というお祭りで有名です。毎年2月の第3土曜日、深夜に西大寺観音院の本堂 御福窓(ごふくまど)から投下される2本の宝木(しんぎ)をめぐって、約10,000人のまわしを締めた裸の男たちが激しい争奪戦を繰り広げます。
聞いただけでも気持ちが悪くなりそうなイベントです。 -
活力の楠
「楠は薬の木とも言われ、悩みや苦しみを消除する力があると云」 -
千手堂。
天井がカラフルで良い。 -
西大寺周辺の街歩きをします。この辺りはなかなかレトロな雰囲気を残す町並みが残っているようです。
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早速素晴らしい看板が現れました。
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「アサヒビール めぐみや」
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めぐみやの脇は細い川が流れていて、千年橋という石の橋が架かっています。
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その川の対岸には柳湯という元銭湯だった建物があります。
すべてが映画のセットみたいです。 -
西大寺文化資料館に入ります。
西大寺 寺・神社・教会
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建物としては旧伊原木家住宅になります。正面に主屋、右側の石壁の衣裳蔵が西大寺文化資料館として一般公開されています。
伊原木家は幕末期から西大寺で商業を営み、小間物、雑貨の販売を行った家で、現在岡山市北区に本社を置く百貨店・天満屋を創設した一族です。 -
西大寺は西大寺観音院の門前町として、また吉井川を往来する高瀬舟の港町として古くから商業の町として栄えてきました。西大寺文化資料館は郷土西大寺の自然や文化財の保存研究を奨励し、文化向上に郷土の寄与するために設立された、西大寺愛郷会によって運営されている資料館です。
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蔵は2階建てになっています。私達が訪れた時は1階エリアは資料の整理中で足の踏み場もないくらい資料が散乱していたので、2階だけ見学させてもらいました。
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素人にはガラクタに見えるようなほこりをかぶったようなものが並んでいました。
「西大寺地区は古くから商業の町として栄え、戦災にも合わなかったため、文化財が多数保存されており、その中で西大寺会陽、高瀬舟・商業、一般民具などの分野が重点的に収集され展示されています。」と解説に書いてあるので、多分貴重なものが多いのでしょうが、旅行を通じてこんな感じの場所ばかり回ってくると、だんだん印象が薄くなってきてしまいます。 -
主屋は天満屋西大寺寮として利用しているとのこと。
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レトロな橋が見えます。
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金光橋という名がついています。名前の由来はかつてこの橋の近くに金光教西大寺教会があったから。明日は金光教の本部のある金光の町を訪れる予定です。
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先ほどから街中を流れている用水路は鴨越用水、通称は西川というそうです。この川にはレトロな欄干と親柱を持つ橋が12も架かっているそうです。
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大正橋という橋に来ました。
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この辺りもかなり歴史がありそうな通りです。
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レトロな通りが続きます。
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ファミコンショップ ネッシーというお店。ファミコンショップというのも懐かしいです。
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ファミコンショップらしからぬ壁面の装飾。もともと別の商売をしていた建物なのでしょう。
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五福座。この辺りは五福通りという名称がついています。このレトロな雰囲気の通りでは、「カンゾー先生」「ALWAYS三丁目の夕日」「ALWYS三丁目の夕日’64」「N H Kドラマスペシャルとんび」「魔女の宅急便(実写版)」「君と100回目の恋」「T B S日曜劇場この世界の片隅に」など、様々な作品のロケ地になっているそうです。
五福通り 名所・史跡
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浜倉の榎。清水橋付近にある榎です。この辺りは江戸時代の港で、問屋の倉が立ち並び吉井川の河岸にあるので通称「浜倉」と言いました。榎は高瀬舟をつなぐために植えられたものです。
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散策マップに記載されていたポンプ。詳細は不明
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川面まで雁木が作られています。江戸時代、船をここにつけて荷物の積み下ろしをしていたのでしょう。
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現在は水運としてはあまり利用されていない感じです。
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川沿いの工場の一部にレンガ造りの古そうな建物がチラッと見えました。
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山陽板紙工業(株)という会社でした。
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レトロな建築を眺めながら五福通り方面に戻ります。
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ガラスに油店と書かれています。
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野村帽子店。営業はしていないようです。
それほど広いエリアではないのですが、セットの中を歩いているようで非常に楽しめる町でした。 -
西大寺駅から倉敷駅に戻ります。
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時刻表では岡山駅で乗り換えが必要なはずだったのですが、ダイヤの変更があったのか、倉敷まで直通の列車に乗ることができました。ちょっと疲れていたのでラッキーでした。
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そういえば最初に滞在した福山にも、今宿泊している倉敷にも駅前に天満屋があったのですが、ちょっと高そうな雰囲気があったので、結局一度も入りませんでした。
いつも通りのスーパーで夕飯を買って部屋で食べました。明日はいよいよ旅行最終日です。予報ではどうやら雨になりそうですが、明日は雨でも問題ない行程なので良いでしょう。
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