
2025/03/25 - 2025/03/25
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beanbagさん
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もはや恒例となった我が家のインフラツーリズム。春休みの孫(小3)と一緒に今回は横浜市下水道河川局北部第二水再生センターを訪れます。
下水道といえば、今年1月に発生した埼玉県八潮市道路陥没事故の原因が、老朽化した下水道の破損による漏水ということで一気に関心を集めています。この機会に、日頃お世話になっている重要なライフラインを勉強しようと電話予約して訪れました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
3月25日(火)晴れ
朝8時過ぎ、孫をピックアップして自宅を出発。首都高神奈川7号横浜北線を走って大渋滞の岸谷生麦ICで降り、産業道路の鶴見大橋を渡って鶴見小野駅近くの踏切に到達。鶴見小野駅 駅
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再度、鶴見線の踏切を越えて、目的地周辺。
鶴見川左岸河口付近のこの辺りは、1914年~1915年頃から埋め立てが始まり、現在はJFEやAGC、東亞合成などの工場や横浜市立大学鶴見キャンパス、理化学研究所も立地する埋立地です。 -
北部第二水再生センター
構内に入ったは良いものの広大すぎて中央管理棟の場所が分からず、あちこちで尋ねまわって約束の9時半直前にようやく到着しました。 -
とりあえず記念写真を1枚。本来は二人の孫と祖父母の4人で訪れる予定でしたが、上の孫が都合で来れなくなり、ばあばとお留守番。
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玄関ホールの床面に巨大な横浜市の航空写真が貼り付けてあり、各水再生センターの位置が示されていて分かりやすいです。
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横浜市には11の水再生センターがあり、北部第二水再生センターは2番目に新しい施設です。それでも運転開始は1984年なのでもう40年以上稼働していて、施設の老朽化が進んでいます。
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出迎えてくれたスタッフの方に案内され、80名くらいは入れそうな広い講堂でまず下水処理のしくみについて紹介動画を見ます。
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動画は『かばのだいちゃんの下水道教室』。横浜市内の小学校は4年生になると市内各所の水再生センターの社会見学に来るので、そのために制作されたビデオです。我が家は横浜市民ですが、孫は都内の私立小学校に通っているので、個別に訪れない限り見ることはできません。
https://www.youtube.com/watch?v=sq55fibeFbc -
ビデオの後、いよいよ施設見学です。まず、玄関ホールの展示室から。
第二ポンプ施設の模型です。汚水や雨水はわずかな勾配の下水道管を通り、途中、何箇所かのポンプ場で汲み上げられ、再度勾配をつけて最終的に水再生センターのポンプ施設まで到達します。 -
第二水再生センターのジオラマ
第二水再生センターの設備概要
敷地面積 186,400 m2
計画処理面積 721.2ha
計画処理人口 113,000人
計画処理能力 190,600m3/日(現有 201,700m3/日)
高級処理能力 64,800m3/日
高度処理能力 136,900m3/日
汚泥処理 北部汚泥資源化センターへ圧送して処理 -
隣接する北部汚泥資源化センターのジオラマ
北部汚泥資源化センターでは、北部方面の5水再生センター(都筑、港北、北部第一、神奈川、北部第二)の汚泥を集約し、濃縮、消化、脱水、焼却・燃料化の各処理を行っています。 -
その隣の横浜市資源循環局 適正処理計画部鶴見工場
汚泥の消化ガスや一般廃棄物の焼却で発生する熱を利用して発電を行っています。 -
中央操作室
第二水再生センターや所管する3つのポンプ場(鶴見・潮田・市場)の稼働状況を24時間体制でモニターしています。 -
第二水再生センターの施設レベル図
このあと実地見学します。 -
水質試験室
試験室スタッフの方から各処理段階の水の状況を採取してきたままの状態で解説していただけます。
流入下水と最初沈殿池流出水
流入下水は思っているほどドロドロではありません。 -
反応タンク内の活性汚泥
微生物の働きで汚れ(有機物、窒素、りん等)を取り除いています。 -
最終沈殿池、処理水、水道水の状態が比較できます。
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活性汚泥の顕微鏡映像
微生物が活発に汚れを食べている様子がモニターから見てとれます。 -
反応タンクの主役は微生物です。
反応タンクの処理水1ml中に、細菌がおよそ数千万から数億匹、それらを食べる原生動物や後生動物は合わせて5千~2万匹程度いるそうです。 -
活性汚泥内の微生物
さまざまな種類が生息しており、顕微鏡映像でも確認できます。孫はこの確認作業が楽しそう。 -
水質試験室で行われている水質試験の種類
放流水の排水基準をクリアするため、処理水の水質検査を毎日行っています。 -
水質試験室の内部の様子
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いよいよ実際の施設見学です。
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沈砂池・ポンプ施設
流れてきた下水の中の大きなゴミや砂を取り除きます。その後、汚水ポンプで最初沈殿池に送ります。 -
施設は地下20メートルにあります。
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失敗写真ではありません。地下深くに8台のポンプが稼働しています。
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沈砂池電気機械室棟
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広い構内を徒歩で見学します。
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雨水滞水池
雨の降り始めの汚れた雨水を一時的に貯めておいて、雨が降り止んでから処理して東京湾に排水しています。
下水道にはこのほかにも大雨時の浸水対策として雨水貯留管の機能もあります。最大の新羽末広幹線は排水面積が約4,500ha、貯留容量が約41万m3、管径最大8.5m、総延長約20kmもあります。 -
雨水放流堀
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最初沈殿池
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地下の沈砂池から汚水ポンプで汲み上げた下水は最初沈殿池に入ります。ここでは下水をゆっくりと流し、沈砂池では取り除けなかった細かいゴミをスカム排出装置で取り除きます。沈んだ汚泥は汚泥資源化センターへ送ります。
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反応タンク
水再生センターの本丸です。 -
活性汚泥中の微生物の働きで汚れを取り除きます。
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活性汚泥を混ぜているので茶色く濁って見えます。微生物の働きを活発にするため空気を送り込んでいます。
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施設と施設の間には水再生センターの処理水を利用したビオトープを設けています。
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こんな感じです。
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最終沈殿池
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活性汚泥は集まって沈み、うわ水は消毒施設に流れます。沈んだ活性汚泥の大部分は反応タンクへ戻し。残りは汚泥資源化センターへ送ります。
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汚泥かき寄せ機駆動装置
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うわ水はギザギザのスリットを越えて流れていきます。
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向こうに見えるクレーン群はジャパンマリンユナイテッド鶴見工場。主に艦船の修理を行うドックです。
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塩素消毒施設
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イチオシ
きれいになった水をさらに消毒し、大腸菌などを殺菌して海に放流します。
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流路を長く取って塩素と触れ合う時間を確保しています。
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放流口
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処理水が流れています。
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放流口には黒鯛などたくさんの魚が集まっています。
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その魚を狙ってカワウやユリカモメなど水鳥もたくさん集まっています。
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放流口の左には日本テレビのバラエティ『ザ!鉄腕!DASH!!』のロケ地として有名な「ダッシュ海岸」が控えています。
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右側の京浜運河の向こうには鶴見つばさ橋もみえます。
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実地見学を終え、中央管理棟に戻ります。水再生センターは地上に見える施設だけでなく、実は地下にもすごい施設があると教えていただきました。
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向こうに目えるのは汚泥資源化センターの消化タンク群。汚泥中の有機物を分解して汚泥を減量させるとともに汚泥性状を安定させる設備です。
汚泥から発生する消化ガスの約7割はガス発電に利用され、焼却灰は改良土、セメント原料などに利用されています。 -
中央管理棟
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沈砂池電気機械室棟
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明治時代の煉瓦づくり卵形下水管
横浜では関内の外国人居留地で明治14年から20年にかけて下水管工事が行われたのが下水道の始まりとされています。 -
最後に記念写真を撮っていただきました。電話予約の段階から施設見学まで本当に親切に対応いただいた下水道河川局の皆さま、ありがとうございました。
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約1時間半かけて「縁の下の力持ち」的存在の下水道の真の実力を垣間見ることができました。
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帰り道、フォルクス港北ニュータウン店でご褒美ランチ。
フォルクス 港北ニュータウン店 グルメ・レストラン
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孫はチキンステーキランチ。
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私はハンバーグランチ。
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サラダバー、スープバー、食べ放題焼き立てパンも付いてコスパ最強。ごちそうさまでした。
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