2024/12/14 - 2024/12/17
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1年前、奈良尾に出会った・・・帰宅して思い出すことしきり。
何も知らずに訪れた中通島。北端から南のこの郷まで、暖かい晩秋の日差しの中、教会が見えれば車を止め、集落を通りかかれば歩いて楽しんだ。
最も惹かれた里が、奈良尾。かつての栄華が、シャッターになってしまったあこう商店街に、坂道の両側に並ぶ家々、階段状に山肌に続く家屋から漂ってくるように思えた。通りで誰にも会わなかったが、趣きのある港町と感じた。
コミュニティカフェ ”アン” のマダムに、ミツクラの店主にもう一度お会いしたい。決めた。
選んだのは、「つたや旅館」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 レンタカー JRローカル Peach
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
高井旅バス停
人家から離れ、峠の途中にある。 -
これほど立派な停留所を作る理由は何。道中もう一つ出会っている。本島の南部エリア。日に数便。
中通島も沖縄本島同様、南北に長い地形。港ごと集落ごとに趣がとても異なることを知った。今は道路も整備されているが、長い時代行き来が阻まれ、孤立する地形からくるものと感じた。 -
奈良尾のバス停は、海岸通りにある。
私は、1年ぶりに帰ってきた。
つたや旅館さんに荷物を置くなり、私は ” コミュニティ カフェ アン ” に飛んでいった。閉まっています。明日は日曜日、心配。静かなあこう通りを抜け、坂道を急ぎます。ミツクラさんは、開いていました。お客さんも次々。女将さんがお店番でした。昨年の五島うどんのパッケージを覚えています。それと鯖の生節を見つけました。かんころもちの材料もあります。あの豆ようかんは見当たりません。
♀「明日、お休みなんです。つたやさんにお届けしておきましょうか。」
「お願いします。」
友を呼びに行かなくては、このお店に会わせてあげたい。小雨が降り出した。彼女はお風呂に入るところだった。「明日、お休みなの。だから、今しかないの。」ミツクラさんへ共に駆け戻った。 -
つたやさんの夕食は、多いという情報から、二人でシェアのつもりで予約していた。
ヒラスのしゃぶしゃぶにお刺身の盛り合わせもたっぷり。
煮物とヒラスの焼き物は、女将さんの心遣いでもう一皿ずつ。私、ヒラスは苦手。
一人前の献立は、二人でも食べきれずに残してしまう。 -
その上、五島牛の陶板焼き。
これと煮物、汁物で十分なんだけど。 -
翌朝のご飯。
お味噌汁は、格別のお味。 -
ずっと運転してきたので、今日は休息日。午前中、一人行動で奈良尾散歩。
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堤防の突端、船の出入り口に灯台。
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左手の山で奈良尾は二つの港に別れている。
向こうに見えるのは、もう一方の奈良尾。 -
急斜面に家が建ち並び、細い道や階段が続いている。
おうちの玄関で行き止まりになったり、建物の裏側に周って、抜け道を見つけたり。 -
最後はここに。この上は、すでに広い空き地になっていた。石垣は教会のより新しく、専門業者の工事のようだから、戦後奈良尾が大賑わいの頃だろうか。
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社宅のような建物は、住んでいる人の気配はない。
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プロパンガス置き場と思われるスペースに、漁で使う網が残されていた。
他に人が暮らした跡のもの皆無。 -
集落を見下ろすここが家々の終わり。
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郵便屋さんに宅配便さん、大変だなあ。
屋根瓦のきちんとしたお家が多い。 -
あこうの大木の向こうにお社。
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境内の続きのようなところに図書館。
入ってみると、2階で五島出身の画家さんの展覧会開催中。 -
階段を上がってみれば、友人が年配の女性と並び座って談笑中。よかった。
一人の方がローカルは心開き、対等のおしゃべりができます。 -
あこう神社にお参り。
奈良尾神社 寺・神社・教会
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樹齢650年
国指定天然記念物あこう樹 名所・史跡
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シャッターのおりたミツクラさんを眺めやりながら、さらに坂通りを上がっていった。
あそこにも宿舎のような建物。無人と見える。奈良尾の漁業の規模と生業は、何だったのだろう。 -
お寺とお墓の前を通りかかった。
何気なく無縁墓碑を読みだして、驚いた。
紀州有田郡広浦の名。
なんということ!奈良尾とあの広川町がつながっている。 -
だからだから、昨秋歩きながら、ここに長くおれたらなあと思ったんだ。
呼ばれたのかもしれないなあ。
広川町の知人の苗字は、「五島」。昨年会った折、後藤でなく五島と知り、尋ねた。
「五島列島と関係あるのですか。」♀「おじいさんから、五島がいいから、付けたとは聞いてはいるけど・・。」 -
ミツクラ商店さんは、日曜日が定休日。明日お目にかかれますように。
「カフェ アン」さんは、開いていた。お客さん達がお留守番です。マダムはお昼休みで、もうすぐ戻ってこられるとか。
友人と戻ってきて、お茶にしよう。 -
私を覚えてくれていた。立派な無縁墓碑のことを尋ねたら、お話に熱が入り、ご主人のその著書も見せてくださった。「広川町の町長さんも来てくださったし、子どもさんたちも修学旅行で奈良尾に来てくれたんですよ。交流していたのですよ。○○町長さん、亡くなられたと聞いて、・・。」お話が止まらない。私は、奈良尾が奉納した神輿を納めてあるという八幡宮を訪れることを約束した。来春、「五島さん」にも会って、奈良尾物語を聞いてみよう。
トンネルを抜け、車でもう一つの奈良尾郷の食堂「ならお」に出かけた。
おすすめかつ丼セット。友人は初めて五島うどんを味わい、早速店頭の五島うどんを買っていた。五島うどん ならお グルメ・レストラン
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雨が止んだ。
やはり、心残り。二日前、たどり着けなかった有福教会に行くことにする。
若松島大橋を渡って -
二人して、「ここを左に曲がらないで、まっすぐよね。」と確認しながら、前進。若松島も広く、地形は複雑。教会のある入り江の突端へは、車一台分の道幅。ここへは絶対観光バスは来ないだろう。
元は、独立した島だったようで、今では防波堤と一体化した橋でつながっていた。 -
木造の小さな教会が見えました。
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昭和2年に建てられるまでは、奈留島の小教区属していたらしい。彼の島で聞いた”五島崩れ”と拷問のすさまじさを思い出す。
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漆喰の白さが清廉さを表しているよう。
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世界遺産登録の立派な教会を見てきた目には、何ともつつましく愛らしく感じ、信者さんの祈りの姿と日々の心の拠り所となっていることが見えるよう。
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岬の突端の山の中腹。
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船上の信者さんからもずっと見える位置。
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有福教会を見せていただいてよかった。向こうに見える山は、道に迷ってお会いできた、若松島に定年で戻って来られたご夫婦のおうちがあるところ。
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中の浦教会のライトアップへ。
ドライブ中、人の姿を見ない。友人「誰もいないのねえ。」とつぶやく。
街灯もなく、今夜は月明かりもない。時々対向車が闇に現れる。私は運転に一層集中。 -
静かな海辺
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私たちだけの教会
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集落のはずれの山際
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奈良尾最後の朝、お料理はもちろんだが、やはりお茶の美味しさが際立っている。
チェックアウト時、そのことを口にしたら、女将さんは顔を綻ばせ、
♀「そのぎの上等のお茶なんですよ。女性の方だけにお出ししているのです。」
ありがとうございます。忘れられないお味になりました。
長崎市出身と伺いました。美味しいそのぎ茶をよくご存じなのですね。つるや旅館 宿・ホテル
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二人で郵便局の用事を済ませ、ミツクラさんへ。店主にお会いできました。あご出汁も購入。このお店の商品の並べ方はやっぱり好き。奈良尾ただ一軒の食料品のお店。
友も黒板の字体に目を留めた。♀「いいわね。」
cafe アンさんにも「さようなら」をしました。戸口から声をかけて去ろうとしたら、出て来られて送ってくれました。 -
駐車場に向かう私たちをずっと見送ってくれる女将さん。
お料理は丁寧で、確かにアンのマダム絶賛のお味でした。
足が少し不自由で、お客さんが少ない時は、お一人で全てをされています。
♀「今はもう、一組しかひきうけないのです。」と。
いつもまでも奈良尾の文化であり続けてほしいお宿です。
友は、ずいぶん女将さんとお話できたようで、道中私にしみじみと話してくれた。 -
ミツクラさんの前を通って奈良尾を出よう。車を止めて、店内を見やったら、ご主人が飛び出してきてくれた。
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青方へ向かう途中、山道から里に下り、石積みの美しい教会へ。
福見教会 寺・神社・教会
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寛政11年(1799年)外海から迫害を逃れて、男女5人が移住したのがこの地区の始まりとか。
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住民の全てがクリスチャンとパンフレットに書かれている。
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ぐるりを歩いて、美しい石積みを眺める。
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友もあの丸石を割ったような部分が気になったようで、私を呼び止める。
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外海から逃れてきた人々は石積みの技を持っていたという。
私が隠れキリシタンを知ったのは、「沈黙」。
中学生のとき、街の本屋さんで出会ったクラスメートが、
本棚を示し、♂「これ、いいよ。」と言ったから。
外海でもこのことを思い出していた。 -
教会の裏手、海側。
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扉は閉じられていた。
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国道に戻りしばらくしたら、高井旅教会と思える建物が見えた。
レンタカーを返却する時間が迫ります。 -
虹!
友が見つけた。
私たちの旅の幸運を表してくれているみたいで、喜び合った。 -
永田旅館さんの玄関先に荷物を置かせてもらい、車を約束の場所に置き、その旨連絡する。それで終わり。
青方神社へお参りする。
この後、スーパーマーケットのトイレを借りに出かけたら、なんと若松島のご夫婦と遭遇。よくあの広いお店で目を留めてくださったもの。いつもは奥様だけのお買い物だが、今日は、たまたまご主人も同行。4人で笑い合えた。
♂「(奥様に)ついてきてよかったあ。」と会えたことを喜んでくださった。 -
郵便局にスーパーにバスターミナル・・・青方歩きはそれくらい。
まだ2時をすぎたばかり。どこかに落ち着けるお店がないかなあ。行く当てなく歩いていたところに、レストランのようだけど、珈琲がありそう。
女性店主だけがキッチンにおられた。
イイ感じのカップソーサー。やはり伊万里。ここに出会えてよかった。二人でゆっくりおしゃべりさせてもらっていたら、店主がそばにきて、青方のことを話してくれる。私は、太い干し大根の調理法をたずねた。 -
永田旅館。おそらく青方で最も古い旅館。昨年、前田旅館さんに出会える前に尋ねて、満室と断られたところと、行灯で思い出した。
永田旅館 宿・ホテル
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最後の一段が高いのは、どこかででも出会っている。
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二人とも部屋の扉を開けて、先客ありと勘違いした。
防寒部屋着。 -
夕食までの時間、大曾教会へ歩いて、イルミネーションを見に出かけました。
30分ほどの道のりを二人だけで真っ暗な海沿いを歩きます。
小さな湾の向こうに見えました。 -
五島旅の最後の夜
大曽教会 寺・神社・教会
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扉は開いていました。
御聖体のランプだけ祭壇のそばに点灯。
教会内は真っ暗。手探りで、献金箱を探して見つけました。 -
帰り道、ポケットから滑り落ちた眼鏡を見つけることができました。
お月様は、スーパームーンと思える大きさで顔を見せてくれました。
今夜も私たち二人だけのお宿でした。 -
コミュニティカフェ アンでであったご夫婦から「永田旅館の夕食は、多いですよ。」と言われて覚悟していましたが、二人とも喜びを通り過ぎ、戸惑うほど。どのお皿を手を付けずに外すか考えます。もったいないモッタイナイ。素直に味わえない。手の込んだお料理ばかり。
私は、チキンと思われる揚げ物一皿は、すぐに女将さんに引き取ってもらいました。
それでも13種に釜めしにデザート。永田旅館 宿・ホテル
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ヒラスの季節みたいです。つたやさんでも焼き物にお刺身にしゃぶしゃぶで登場。
「お刺身のお皿が二つとはねえ。」とつぶやく友。
生ハムとハムの巻き物の中も凝っています。
二人とも到底食べられない量でした。 -
一人分です。無理です。翌朝、理由が分かりました。
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朝食のテーブルに昨夜の貝の釜めしがおにぎりになって、
女将さんが「フェリーで召し上がってください。」 -
私の普段の夕食以上の朝ごはん。
永田旅館 宿・ホテル
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永田旅館さんのお向かいのお寺で旅のお礼を。
ここもお庭に椿が咲いている。 -
青方バスターミナルからフェリーの時刻に合わせて、バスが運行。
湾の向こうに昨夕歩いた道が見える。 -
青方港は、フェリー太古は早朝着なので、仮眠場所がある。
昨年も今回も誰も仮眠などせず、最後にターミナルから出たのは私たち。
到着時、下船した皆さん、とどまらずにさっさと出て行かれた。 -
フェリー太古が定刻に入ってきます。
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昨夜大曾教会まで歩いた海岸線を眺める。白い建物が見える湾の向こうが教会のある集落。
真っすぐ向こうに教会が見える。 -
外海に出る直前デッキからアップで撮影。大曾教会。
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マルシアさんのスカーフ。彼女はクリスチャン。荷物は宅配便で送り、これだけになった。
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野崎島は、小値賀島より大きい。
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小値賀島に寄港
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あの山を越えてたどり着いた舟森集落。
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野崎島
あのダムの向こうに旧野首教会がある。
修復にあと何年かかるのだろう。 -
右 野崎島
舟森集落側を通らなかった。 -
Kenko-feeさんのエビカレー。う~ん、唸る。 若い店主は、博多出身と話してくれた。今回は、二度も食べられ、幸せ。
-
空港までタクシーか バス+地下鉄か、考える。カートもバックパックもなくなった私達。フットワークは軽い。
「すぐバスがくれば、バスで博多駅にいきましょう。」と決めた。 -
博多駅もクリスマスイルミネーション。友は、「若い人たち、とてもおしゃれで美しい人が多いわねえ。」画家の目が言わせてる。私も国内の他の都心より洗練された人密度が高いように思う。私の島旅姿、落第。ヒールブーツに皮ジャケットに合わせた上質パンツの友人、引けを取らない。メトロの中や駅ですれ違う同年代の女性もよいお召し物と分かる。博多に来るときは、神戸行きのようにキメテ来なければならない。
港から福岡空港まで、ラッシュアワー時の混雑でも、45分ほどで着いた。
博多はエライ。博多駅 駅
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<帰宅 翌日>
ミツクラの店主が、道路に飛び出してきて、私たちに持たせて下さった福砂屋さんのカステラ。
もう一度、奈良尾に行かなければならないような気がしている。
あの日奈良尾郷の気配に温かみを感じたこと。1年後、そのヒミツの一つに出会えた。
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