2024/08/03 - 2024/08/04
7位(同エリア84件中)
かっちんさん
道南の自然に囲まれた「銀婚湯温泉」は結婚25年目の銀婚式にお祝いに訪れたい宿。
でも、実際に訪れたのは結婚から36年が経ち、定年になって余裕ができた2014年のことでした。
広大な敷地にあるプライベート野天風呂と豪華な食事は忘れられません。
今回はその思い出をたどる一人旅。部屋の窓を開けると目の前の森から聞こえるセミの大合唱。精一杯生きているセミたちから元気をもらいます。
長万部~落部間の函館本線では各駅停車の列車に乗り、すでに廃止された駅を思い出します。
廃止駅の入場券は国鉄時代の昭和40~50年代に集めたもので、印刷の特徴について解説します。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・4トラベル旅行記 中ノ沢、北豊津、鷲ノ巣駅、銀婚湯
-『瀬棚層の斜交層理を紹介~杉の葉のような美しい模様~(北海道今金)2018/7/20』
-『函館本線の魅力をたっぷり味わい、桂川・北豊津・蕨岱駅とお別れする旅(北海道)2017/3/2』
-『青空に浮かぶ綿のような雲と紺碧の海を眺め、鷲ノ巣駅を訪ねる旅(北海道)2015/9/28』
-『夫婦の絆を深くする銀婚湯温泉の旅(北海道)2014/10/6』
・JR北海道ニュース「H100形ラッピングデザイン」
・ふうけもん「国鉄硬券乗車券類①(入場券)」
・ちきページ「入場券あれこれ」
・北海道ファンマガジン「江戸時代はココが境だった!八雲にある日本最北の取締地・山越内関所」
・銀婚湯のHP
・全国のプライドフィッシュ「冬 稚内・留萌の銀杏草」
・ウィキペディア「JR北海道H100形気動車」「JR北海道キハ150形気動車」「中ノ沢駅」「北豊津信号場」「鷲ノ巣信号場」「山越駅」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JR特急 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
特急「北斗」函館行き(長万部)
南千歳から乗ってきた特急を長万部駅で降ります。
これから噴火湾(内浦湾)沿いを走る函館本線を各駅停車の列車でゆっくりと満喫します。 -
反対方向の函館本線「倶知安行き」(長万部)
「山線」と呼ばれる長万部~倶知安間は、各駅停車が1日4本しか走らないローカル線。
停車している車両はJR北海道が平成30年(2018)から導入した電気式気動車「H100形」で「DECMO」(デクモ)の愛称。 -
私が乗る各駅停車「函館行き」(長万部)
-
ラベンダー色帯の「キハ150-1」(長万部)
JR北海道が平成5年(1993)に導入した気動車「キハ150」。
客室窓は今までの気動車キハ40・56が耐寒仕様の二重窓だったのに対し、大型の固定窓。
側面帯と客用扉は富良野のラベンダーをイメージしたライトパープルです。 -
セミクロスシートの車内(キハ150-1)
長万部駅を13:38に出発。乗客は私を含めて2人だけ。
各駅停車旅がはじまります。 -
長万部駅構内に停車しているH100形「日高線ラッピング」車両(車窓から)
旧国鉄一般気動車標準色をベースに、日高と胆振の共通項である「アイヌ文化」と「馬産地」をデザインしています。
2023年度から長万部~苫小牧間、室蘭~東室蘭間を走っています。 -
函館行きが最初に停車する「国縫駅(くんぬいえき)」
駅舎が残されていますが、現在は無人駅。
昭和62年(1987)3月16日まで、ここから渡島半島を横断して日本海側の瀬棚まで「国鉄瀬棚線」がありました。 -
国縫駅の駅名標
以前の隣駅は利用客減少により廃止されたため、シールを貼って現在の隣駅が表示されています。
廃止された駅は、長万部駅との間に「中ノ沢駅」、黒岩駅との間に「北豊津駅」がありました。
それらの駅は以前訪れたことがあるので、ちょっと紹介。 -
在りし日の「中ノ沢駅へ向かう地元の人」(2018/7/20訪問)
駅舎はなく、車掌車が待合室になっていました。
廃止はごく最近で、令和6年(2024)3月16日。 -
近くには長万部名物「浜チャンポン」(2018/7/20訪問)
中ノ沢駅から歩いてすぐの「三八飯店」。
鮮度のいい長万部町のホタテ、ホッキ、イカなどを具材にした「浜チャンボン」の味は絶品でした! -
在りし日の「北豊津駅」(2017/3/2訪問)
ホームの脇に小さな待合所がありました。
廃止する2日前だったので、名残り惜しむ人たちが訪れていました。
廃止は平成29年(2017)3月4日。
現在は列車交換できる「北豊津信号場」となっています。 -
列車は国縫駅を出発し原野の中を走行中(国縫~黒岩間)
-
「北豊津信号場」を通過
「旧待合所」が残されています。 -
次の「黒岩駅」に停車
右側の隣駅「くんぬい」シールの下は「きたとよつ」ですね。 -
噴火湾の海岸沿いを走行中(黒岩~山崎間)
海岸が近くなってきました。 -
「山崎駅」に停車
2つのホームの間に構内踏切があります。 -
山崎駅の駅名標
山崎駅は東海道本線(京都府)にもあり、そちらの読みは「やまざき」。
函館側の隣駅「やくも」がシール貼り。
山崎~八雲間にはかつて「鷲ノ巣駅」がありました。 -
イチオシ
山崎駅の入場券『うんちく』(マイコレクションより)
国鉄の印刷場は全国に9ヶ所あり、印刷には各々微妙な違いがあります。
・函館本線 山崎駅 昭和48年当時の料金は30円
札幌印刷場の特徴は
-小児断片部の斜線が途中で切れている
-「入 駅名」の間に「・」が入っている
小児券(料金10円、1円単位の端数切り下げ)は斜線部分をハサミで切り離して発売し、穴の開いた切れ端(小児断片部)は出札掛が紐に通して残しておき、1日の売上集計時に使用します。
・東海道本線山崎駅 昭和55年になると100円
大阪印刷場の特徴は
-駅名横の鳥居のような記号は「A」、窓口の番号を英字や数字で表示
-「旅客車内に立入ることはできません。」の注意書きが、裏側に印刷
-発行駅名の印刷なし -
在りし日の「鷲ノ巣駅」(2015/9/28訪問)
廃止は平成28年(2016)3月26日。
現在は列車交換できる「鷲ノ巣信号場」となっています。
単線区間が多いので、列車交換設備の信号場が必要です。 -
おやっ、次の駅は関所のような「山越駅」
昔、関所があったので、そのイメージの建物。
現在の山越はかつて「山越内」と呼ばれ、アイヌ民族が暮らす蝦夷地でした。江戸時代に和人が蝦夷地に入る取締業務をしていたのが「山越内関所」です。 -
山越駅の入場券は「通行手形!」と『うんちく』(マイコレクションより)
・表面 昭和57年の入場料金は120円
-80円以降、普通入場券の文字が駅名の下に移動
-「旅客車内に立ち入ることはできません。」の注意書きは、「立入る」から変化
・裏面 『山越内関所「通行手形」松前藩』が押印 -
年季を感じる駅名標「やまこし」
-
次は「野田生駅」に停車
-
綺麗な駅名標「のだおい」
隣駅にシール貼りがないので、廃止された駅はありません。 -
古びた駅名標「落部駅」
今晩泊まる宿があるので、ここで降ります。 -
名所案内(落部駅)
「銀婚湯温泉」が今晩の宿です。
宿の送迎があるので、「自動車の便あり」となっています。 -
落部の駅スタンプ(昔、集めたマイコレクション)
絵柄は森の中にある「銀婚湯温泉」です。 -
落部駅の入場券(昭和57年のマイコレクション)
印刷が少し傾いているので、レアものかも・・・
昭和61年(1986)に一旦簡易委託駅となり、令和元年(2019)には完全無人化されました。 -
秘湯の宿「温泉銀婚湯旅館」
落部駅から送迎車に乗り、10分ほどで到着。
大正14年5月10日(1925)にお湯を掘り当ててから99年経ちます。
この日は大正天皇銀婚の佳日に当たったため「銀婚湯」と命名します。 -
客室からの眺め「銀婚湯の森」
窓を開けてみると聞こえてくるのは「ジーというセミの大合唱♪♪・・・」
夜は寝られないなと思いきや、暗くなるとセミもお休みするので大丈夫。 -
広大な敷地にある「5つの野天風呂」
一番遠い「トチニの湯」は歩いて10分かかります。
どのお風呂も帳場で各々の入湯札を受け取った1家族だけが入れます。
途中で利用客間の入湯札受渡しはできず、必ず帳場に返すので全湯踏破は大変です。 -
「銀婚湯の森」が入口
では、野天風呂めぐりに出発。
最初の入湯札は一番遠い「トチニの湯」。
スタート地点は「銀婚湯の森」です。 -
整然と並ぶ「かつら並木」
この並木には入らずにまっすぐ進みます。 -
年代物の「イチイの木」
夫婦のように仲良く並んでいる「イチイの木」のうちの1本。 -
おとしべ川に架かる「吊橋」
対岸に3つの野天風呂があるので慎重に渡ります。 -
野天風呂の行先板
吊橋を渡ったところにある行先板。
真ん中の「トチニの湯」へ向かいます。 -
イチオシ
美しい緑の空間
新緑のように染まる空間をたくさんの幹がまっすぐ伸びています。 -
イチオシ
「トチニの湯」に到着
木戸を開けて入ります。 -
イチオシ
「丸太の湯」(トチニの湯)
遊歩道の河畔にある杉の丸太を削ってつくった湯。
体を伸ばしてお湯に浸かると、すかさずアブ攻めにあい、夏の時期は手足をバタバタしてアブ払い。 -
「奥の湯」(トチニの湯)
どちらのお風呂も栃の木に囲まれた小さな湯ですが、源泉濃度は銀婚湯ナンバーワンです。 -
再び吊橋を渡って帳場に戻り、次の入湯札を借ります
-
河畔に咲く「ヤブカンゾウ」
-
円盤が飛んでるみたいな花「オオハンゴンソウ」
-
次のお風呂は「どんぐりの湯」
-
どんぐり石に囲まれた丸い湯舟(どんぐりの湯)
名前の由来は、お風呂に行く途中にある「どんぐり(ミズナラ)の木」から。
丸い形の湯舟と湯舟を取り囲む真ん丸の石は、「どんぐりの湯」にピッタリ。 -
もみじ林
再び帳場に戻り、次の入湯札は「もみじの湯」 -
「もみじの湯」入口
原住民が住んでる家の入口みたい。 -
四角いお風呂(もみじの湯)
遊歩道河畔のせり出した所にある銀婚湯一の銘木「もみじ」があります。
その根元に従業員一同で、一年間かけて作ったお風呂。
これで吊橋を渡った3つの野天風呂をクリアーします。 -
イチオシ
神秘の世界に通じる「かつら並木」
帳場に戻り、次の入湯札は「杉の湯」。
清々しい気持ちで「かつら並木」を歩き、神秘の世界が現れそうです。 -
「杉の湯」に到着
-
小さな小屋の中にある「杉の湯」
-
入湯札差込口(杉の湯)
ここは入湯札が鍵になっていて、差し込むと開錠し扉が開けられます。 -
西日が射し込む不思議なお風呂(杉の湯)
行き帰りに「かつら並木」の梢を仰ぎ、その奥、杉の木立の中に杉材で薄明かりのさす風呂なので「杉の湯」です。 -
レトロな鍵の機構
扉を閉めるとL字の棒が動き、施錠されます。
開錠は入湯札を差し込むのですが、差し込む方法がよくわからず、ちょっと焦りました。 -
帰りの「かつら並木」
現実の世界へ戻ります。 -
イチオシ
途中で見える「かつらの湯」
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かつらの落ち葉
-
昔訪れた「かつらの湯」(2014/10/6撮影)
今回は時間が無くなって来たので、10年前に訪れた写真を紹介。 -
夕陽が映る「かつらの湯」(2014/10/6撮影)
種から蒔いて育てたかつら林の中に、駒ヶ岳から35トンもの巨石を運び入れ、自分たちの手で作った岩上の湯です。
ここのお風呂が雰囲気がよく、落ち着いて入れるのでお気に入りの湯でした。 -
イチオシ
かつらの木に残された「セミの脱け殻」(かつら並木)
セミの大合唱はここから生まれています。
「ジー・・・」と止むことがない大合唱は山の自然そのもの。 -
アブラゼミと脱け殻(かつら並木)
-
セミの大軍(かつら並木)
セミの大合唱は8月のお盆明けまで続くと宿の人が言ってました。 -
宿の中にある大浴場「渓流の湯」
全長17mの渓流に見立てた岩風呂は見事です。
男女交代制です。 -
森の中の露天風呂
-
待ってました「夕食」
旬の食材にこだわった料理が並びます。
前菜は、ローストビーフ、モウイサーモンのレモン土佐漬、帆立のバター醤油焼き、巻きゆばの含め煮、オクラごま和え、山うどの辛煮、ドライフルーツのテリーヌ、菜の花芥子漬、ミニトマトのマリネ。
他に、ごま豆腐、刺身、焼き物、煮物、揚げ物、豚冷しゃぶなど。 -
夕食と朝食の箸袋
仲のいい夫婦と銀婚の文字、銀色の背景色などのデザインが気に入り、持ち帰ります。
ちなみに、下の箸袋が新婚夫婦、上の箸袋が老齢夫婦に見えます。 -
銀婚湯のこだわり「みみのり」(朝食)
味噌汁の具は銀杏草。別名「みみのり」といいます。
三月初旬の手のしびれる頃、地元の浜で潮引(干潮)をねらって自分達で採取した物です。 -
天然海藻の高級品「みみのり」(朝食)
ほのかな磯の香りと、「コリコリ」と「トロトロ」の二つの食感が味わえます。 -
手作り朝食
銀婚湯では、真夏のセミの大合唱の中で、野天風呂、旬の食事を楽しむことができました。
季節の異なる時期にまた訪れたい宿です。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 横浜臨海公園さん 2024/09/24 09:26:57
- 山崎駅
- かっちんさま、おはようございます。
小生、昭和58年(1983年)11月に山崎駅を訪れた際は通票取扱の為に職員数名が勤務されておりましたが、瀬棚線廃止後は無人化されましたね。
国鉄時代の乗車券類ですが、小生の視点から見て硬券印刷では大阪印刷所が一番技術が良く、次いで東京門司だったと思います。
逆に広島印刷は地紋も印刷技術も最低で、カスレなど普通で券面が判っきりしない切符が多く民営化後も暫くの間は状態不良が散見されました。
まさか硬券自体が日向の雪状態で消滅するとはと民営当時は思いもよりませんでした。
横浜臨海公園
- かっちんさん からの返信 2024/09/27 10:42:50
- Re: 山崎駅
- 横浜臨海公園さま こんにちは。
国鉄時代のいろんな話をありがとうございます。
北海道の駅名標を見ていると、廃止駅めぐりをやっていたことを思い出して、写真やら入場券とともに紹介するようになりました。
全国の入場券を集めた時の思い出はいっぱい詰まっているので、今のうちに同年代の方に伝えておきたいです。
かっちん
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