世界遺産・平泉を歩く～毛越寺と遺跡群を巡る～

2024/05/18 - 2024/05/18

土日で弾丸東北旅行。1日目は岩手県、新緑の平泉を歩きます。毛越寺をはじめ、晴れが似合う浄土庭園を中心に世界遺産の構成資産をめぐる旅。

エリア 平泉(岩手)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: タクシー JALグループ JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

伊丹から早朝の便で花巻へやってきました。名古屋からの富士ドリームエアラインズの便も到着。黄色が鮮やかですね。

花巻空港（いわて花巻空港） 空港

リムジンバスに乗りたかったですが、発車時間を待っていると電車に間に合いませんので、タクシーで花巻空港駅へ。盛岡方面はともかく、花巻・平泉方面行きの電車との接続を考慮してほしいものです。

花巻空港駅 駅

盛岡方面行きの電車が先に出発。今回は平泉を旅しますので、一ノ関行きの電車に乗って1時間揺られます。

花巻空港駅 駅

東北らしい、緑の多い車窓を眺めていると平泉に到着しました。

平泉駅 駅

平泉といえば金色堂で有名な中尊寺ですが、今回は毛越寺と周辺の寺院跡巡りをします。

毛越寺 寺・神社・教会

山門。武家屋敷の門に似ていると思ったら、もとは一ノ関藩田村家藩邸の中門で、大正11年に寄進されたそうです。

毛越寺 寺・神社・教会

毛越寺の本堂。平安様式の建物で、平成元年に建立されたものです。本尊には平安時代の作という薬師如来を祀ります。

毛越寺 寺・神社・教会

四天王寺や薬師寺に劣らない大きな門が建っていたという南大門跡。現在でも12個の礎石が残っていることから、その規模が窺えます。

毛越寺 寺・神社・教会

浄土庭園を巡る道。杉並木が美しい。

毛越寺 寺・神社・教会

出島石組と池中立石が美しく、東南岸にある出島は一番美しいとされています。

毛越寺 寺・神社・教会

毛越寺の浄土庭園は国の特別名勝に指定されています。浄土庭園は仏堂と苑池とが一体として配されたものをいいます。湾曲した場所が特に美しい。

毛越寺 寺・神社・教会

来るたびに思うのですが、東北の緑は別格の美しさです。

毛越寺 寺・神社・教会

池底を浅くして、玉石を敷き詰めた州浜。これを眺めているだけで癒されますね～

毛越寺 寺・神社・教会

対岸から本堂方を見る。２隻の船は龍頭鷁首（りゅうとうげきしゅ）が浮かべられていました。平安時代、貴族が管弦の遊びをするのに用いた船です。

毛越寺 寺・神社・教会

美しい浄土庭園の中心となるのが大泉が池は、東西180m、南北90mという規模を誇ります。発掘調査によって作庭当初の姿を今に伝えています。

毛越寺 寺・神社・教会

発掘作業によって発見されたという東門跡。

毛越寺 寺・神社・教会

常行堂跡。発掘調査から、もとはこの場所に建っていたそうです。

毛越寺 寺・神社・教会

1732年に仙台藩主伊達吉村公の武運長久を願って再建された常行堂。宝形造の屋根が美しいですね。

毛越寺 寺・神社・教会

平安時代の遺構といわれる遣水。新緑の頃には曲水の宴が行われます。

毛越寺 寺・神社・教会

龍頭鷁首を正面から見てみました。

毛越寺 寺・神社・教会

講堂跡。礎石と土壇が残っています。

毛越寺 寺・神社・教会

枯山水風の築山も見られます。

毛越寺 寺・神社・教会

境内には芭蕉句碑があります。1689年5月13日、松尾芭蕉はこの地を訪ね、奥州藤原氏の栄華と、泰衡によって急襲された義経をしのんで「夏草や　兵どもが　夢の跡」という句を詠んだのです。

毛越寺 寺・神社・教会

毛越寺の一部として特別史跡に指定された観自在王院跡も見ておきましょう。入口である南門から続く道を進んでいきます。

観自在王院跡 名所・史跡

南門を進むと舞鶴が池が今でも残っています。

観自在王院跡 名所・史跡

木の橋の先に中島が浮かぶ、浄土庭園の姿は昔からほとんど変わらないのだとか。

観自在王院跡 名所・史跡

建物の礎石が残っている場所があります。

観自在王院跡 名所・史跡

昔の建物は兵火で焼失しましたが、大阿弥陀堂跡に建物が再建されています。新しく建てられたものであることを感じさせません。

観自在王院跡 名所・史跡

観自在王院跡とは、藤原基衡が建立したという寺院跡のこと。毛越寺と同じく湾曲した池が美しいですね。

観自在王院跡 名所・史跡

こちらも建物の跡でしょうか。観自在王院跡は東西120m、南北240mという敷地があり、結構見ごたえがありました。

観自在王院跡 名所・史跡

５月というのに真夏の暑さ。お昼のピークを過ぎた芭蕉館で一休みしましょう。

芭蕉館 グルメ・レストラン

岩手県の名物、わんこそばを注文しました。本家のわんこそばは人の手でそばが入れられますが、ここではあらかじめお椀に分け入れた状態で出てくるので、自分のペースで楽しむことができます。

芭蕉館 グルメ・レストラン

わんこそばを堪能した後は、こちらも世界遺産の構成資産の１つである金鶏山にやってきました。

金鶏山 名所・史跡

山のふもとには藤原三代の位牌や秀衡の木像などが安置されているという千手堂があります。

金鶏山 名所・史跡

千手堂の近くには源義経の妻・郷御前と子の墓と伝わる五輪塔が建てられている。

金鶏山 名所・史跡

山頂に続く登山道です。金鶏山は山自体が遺産であることから、時間の都合もあって頂上までは行かないことにします。

金鶏山 名所・史跡

中尊寺へ続く中尊寺通り。商店街のようですが人がいない・・・個人的にはこういう雰囲気が好きなんですけどね。

こちらも特別史跡に指定された、無量光院跡にやってきました。

無量光院跡 名所・史跡

無量光院跡は藤原秀衡が宇治の平等院を模して建立したという寺院跡です。

無量光院跡 名所・史跡

庭園から夕日が本堂に沈むよう浄土思想をもとに設計されているそうです。

無量光院跡 名所・史跡

建物があった場所の周りは美しい道が整備されています。

無量光院跡 名所・史跡

火災によって焼失し礎石が残るだけですが、当時は鳳凰堂を上回る規模の建物が建っていたそうです。

無量光院跡 名所・史跡

浮島に生える立派な松が池に映り込んでいて綺麗ですね。

無量光院跡 名所・史跡

少し離れていますが、柳之御所遺跡までやってきました。

柳之御所遺跡 名所・史跡

奥州藤原氏が江刺から平泉に移った際に政庁とした場所なのだそうです。

柳之御所遺跡 名所・史跡

これまでに訪ねた寺院跡と同じような池がありました。

柳之御所遺跡 名所・史跡

近くにバイパス道路などがあるためか、世界遺産の構成資産からは除外されましたが、掘立柱建物跡や堀が発見され、国の史跡に指定されています。

柳之御所遺跡 名所・史跡

遺跡には凹んでいる場所がありますが、これは汚物廃棄穴と言われています。いわゆるトイレのようなものですね。

柳之御所遺跡 名所・史跡

掘立柱建物跡。建物跡を囲む周囲の緑が往時を偲ばせてくれますね。

柳之御所遺跡 名所・史跡

平泉駅に戻ってきました。世界遺産の玄関口にふさわしいデザインですが、京都や宇治と比べればこぢんまりした駅舎です。

平泉駅 駅

東北本線に乗って終点の盛岡まで行きます。701系電車はロングシートの通勤電車ですが、東北は線形がよいこともあって結構なスピードが出すんですよ。

平泉駅 駅