ネパール周遊１;カトマンズ行の飛行機から見た８千m峰の４峰と空港からラトナパークまでのバス

2023/11/01 - 2023/11/28

　ネパール周遊記１. 2023年11月1日に日本を発ち、11月28日に帰国した。ネパールに向かう飛行機から8千m峰の4峰を見た。翌日はエベレストの遊覧飛行で、見逃した8千ｍ峰のチョオーユーとシシャパンマを見た。後日にヒンズー教とチベット仏教の聖地が共存する標高3842mのカリンチョーを訪れ、帰りに古都のバクタプルに立ち寄った。カトマンズではタメル地区、ダルバール広場、ボダナート、パシュパティナートを訪れた。その後ポカラからベニを経て、タトパニ温泉、アンナプルナやダウラギリ山群を見るために標高3313mのMohare Dandaに登った。帰りはシンハ硫黄泉（Singa Tatopani）で入浴し、ポカラに戻りサランコットで一泊した。それからにポカラ東南東の宿に泊まったが、マナスルの眺めは不十分だった。ただ帰りの飛行機からマナスルが見えた。カトマンズではパタンや黄金寺院を訪れ、11月28日に日本に戻った。
ここでは成都発の飛行機から見えた、チベット高原と8千m峰のカンチェンジュンガ、マカール、ローツェ、エベレストの写真と、　　　
　トリブバン空港から公共バスでラトナパークへの行き方を紹介した。なお最初の写真は飛行機から見たエベレストと、旅の後半に訪れた小さな湖に写るアンナプルナ山塊の写真である。

エリア カトマンズ(ネパール)

• 交通手段: 高速・路線バス 飛行機
• 航空会社: 四川航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

　2023年11月1日に日本を発ち、成都の天府空港でカトマンズ行きの飛行機に乗り換えた。10月中に予約した飛行機便が2度もキャンセルとなり、これが3度目の予約便だった。成都では双流空港に加え、天府空港が新設された。二十年程前まで使用されていた飛行場は、既に貨物空港になったとか？　日本と違い、建設速度が速い。日本は中曽根政権が原因で”失われた30年“となったが、中国の不動産問題から”失われた…日本化“に陥ると言われているが、当たるかな？
　天府空港での乗り換えは、アライヴァルと同じ道を辿り、行き止まりを左に曲がり、荷物検査を通り、イミグレの右端にあるトランジットのカウンターに連れて行かれ、写真を撮られた（帰路ではトランジットのカウンターに寄らず、写真撮影も無かった）。トランジットで外に出て、人が入れ替わったり、逃げると顔写真付きの指名手配になるかも？
　カウンターで空港外に出ないと言うと、係員の先導で来た道を戻り、荷物検査の横をすり抜け、行き止まりの右側の部屋に入り、荷物検査等の再チャックを受けて、空港内に解放された。検査は厳重で、空港内でカメラの前に立つと、私の次に乗る便名が表示された（帰路では写真撮影がなかったので、人物特定はされなかった）。天府空港内の商店は少ないが、幾つのレストランは夜でも開いていた。空港内の端には、長ベンチがあるので、仮眠に良い。ただ深夜は寒かった。
　出発ゲートが表示されるのは、離陸の3時間ほど前で、待ちくたびれた。離陸直後は雲が多く、四姑娘山は見えなかったが、1時間ほどすると雲が消え始め、下界のチベット高原が見えてきた。標高4千ｍ前後と思われる、荒れ果てた褐色の丘陵高原と、雪がかぶった氷河湖を持つ5千ｍ前後のなだらかな山塊が続いていた。

　ただ所々に急峻な6千ｍ前後の山脈が混じっていた。

　それでも高原の合間にも、大小の多くの集落が見られた。中国の山間部住民対策は、日本の比ではないだろう。

　私は飛行ルートを知らないし、現在の飛行地点も良く分らない。だから、どこの山が見えるか予期できなかった。ところが急に白い氷雪部が大きく広がる所が見えてきて、山が険しく、高くなった。
　ネパールに近づいたようで、この氷雪の高山の撮影がネパール時10:35で、次のマカールの撮影時は10:42で、7分間後であった。この時間差は約百㎞の距離となる。この山塊の前後で、氷雪をかぶった広域の山塊は、飛行機から見られず、Googleの航空写真からも見られないことから、この山はカンチェンジュンガ、高さ世界３位の8598mに間違いないと思っている。

　その後、冠雪地帯が一時的に消えたが、再度氷雪を纏った高山が見えてきた。この山容は明確にマカールと識別できた。マカールは世界5位の8,485mの高さである。

　続いて、マカールの左（西）に世界4位の高さのローツェ8514m、世界で最も高いエベレス8849ｍが見えてきた。

　国際線の飛行機は1万ｍ以上を飛行するが、マカールくらいから高度が下がり、エベレストやローツェを通過時は1万ｍより下がったようだ。

　その後、残念ながら飛行機の高度が下がり、雲も多いためチョオーユーは見えなかった。最後はエベレスト山塊の西端にあるガウリサンカール7146mで、これは急峻な双耳峰で、18世紀の末まで世界で最も高い山と信じられてきた。

　これは飛行高度を下げる途中のネパールの住居地の風景。急な尾根や、山の途中の緩斜面に畑地を開き、小集落で散らばって住んでいる。この風景は非常に美しく見えるが、実際は交通が困難で、農地も少なく、貧しい村々である。このため人々はインドや韓国、日本等の外国に出稼ぎに行き、最近ではロシア軍に入隊する人もあると聞く。貧しくとも一般住民は大変に善良で親切であるが、国を問わず例外なく、観光業者には多少の注意が必要だ。

　カトマンズの標高1338ｍにあるトリブバン国際空港に着陸した。「トリブバン」とは、第二次大戦後、毛沢東派の助けを借りて、宰相ラナ家の支配を排除して王政復古を果たした国王の名がトリブバンである。ただ空港や大学名がこの国王の名に由来するか否かは知らない。ネパールではその後も長く政治的混乱が続き、現在は議会制の下で共産党毛沢東派が政治権力を握っている。ただ王政復古派等によるデモもあるが、多数の警官等の導入によって平穏が保たれている。
　11月は観光シーズンで、空港は混雑している。私の荷物は約6kgで、機内持ち込みで、入国までの時間は短い。両替レートもSIMの値段も、店を選ぶほどの差はないので、私は効率的なチェックゲートの出口で両方を済ませた。SIMは30日間で22ギガくらいが千円以下、700Rsだったかな？　60ギガで1300円ほどと記憶？　SIM屋はエベレストの頂上でも電波が届くと誇張したが、標高3千ｍ前後の田舎でもネットは繋がった。

　空港出口まで歩くと、タクシー券の前売り屋に捕まった。当初は公共バスでラトナパークまで行き、歩いて宿に向かう心算だったが、日本語で“バスに乗るのは無理、無理“”危ない””前売り安い“”タクシーと交渉が大変”と捲し立てるので、私も不安になり、結局750Rsで買って宿までタクシーで行った。実際には、ラトナパークまでのバス料金は20Rsなので、私は30倍以上も払ったことになった。カトマンズでもポカラでも、タクシー料金は狂気の高価で、公共バスや乗り合い自動車に比べて数十倍も高い。ただ大型の旅行キャリーバックを持って公共バスに乗るのは、乗客に迷惑だから、遠慮すべきである。
　空港からラトナパークに行く公共バスに乗るためには、写真のようにインターナショナル空港の出口前の道路を横切ると下方に駐車場がある。そこを横切りボッタクリ店の並ぶ横長のビルの真ん中ほどに、通り抜ける通路があり、その先の道路沿いにバスが停まる。そこで大声で“ラトナパーク”と、バスの車掌ではない補助員に尋ねると、”これに乗れ“とか”これは違う“と答えてくれる。

　そのバスに乗ればラトナパークの西側の写真のKFCの看板のあるビルの手前（南側）に着く。バスの溜まり場でラトナパークの降り場と分かるだろうが、心配なら補助員に“ラトナパーク”か尋ねると良い。
空港へのバスは、このビル前の道路の手前の南側で空港と叫べは、空港行きのバスがどれかを教えてくれる。もう一箇所の空港行きバスの乗り場は、ラトナパーク北東端の青いミニバス多数並んだ先頭付近だ。
　公共バスの補助員は親切で非常に賢く、各乗客の乗った駅を覚えていて、手に小銭の紙幣の札束を持ち、お釣りを減らして料金を徴収する。また乗客を呼び込むのも重要な仕事、さらに乗客がいないので発車せよとか、乗客が走ってきたので止まれ、バックしても安全だ、などの指示を、バスの車体を叩いて運転手に伝える。公共バスの料金はタクシー料金の十分の一以下だから、お釣りが少なくとも是非に使うべきだ。

　カトマンズの宿の中庭には柿の木があった。ネパールには古くから渋柿の木があった。元々、ネパール甘柿はなかったようだが、日本から甘柿の苗が送られ、今は甘柿が商品として売り出されている。ネパールには多種の果物ができる。南部の低地ではマンゴーやパパイヤが実るし、高地ではリンゴやイチゴの生産もできる。

　夕食はモモを食べに外出した。街角は写真のように観光用の人力自転車が走り、また電線が絡まる電柱はアジア共通の風景だ。モモは果物ではなく、チベット周辺国で広く見られる餃子のような食べ物で、中身には肉が多い。ただし肉が十分に加熱されていないと、食中毒の危険が高いので十分に注意！　良い店を選ぶべきだ。ビールは安くないが、飲んでから宿に帰った。
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