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スーパーマーケットもドラッグストアもない、人口わずか53人の村。<br />旧東ドイツのザクセン州の片隅、チェコ国境沿いに伝説の村があります。<br />ドレスデンから鉄道で約1時間。ローカル線を乗り継いでチェコ方面に向かっていくと、まるでファンタジーの世界のような、切り立った奇岩絶壁の風景が広がり始めます。<br />かつてここを訪れたスイス人が「まるでザクセンのスイスだ」と感嘆したことからザクセンスイス(Sächsische Schweiz)と呼ばれるようになった自然公園。その片隅に、その小さな小さな村はありました。<br />「ザクセンで最も美しい村」と呼ばれるシュミルカ。そこはびっくりするくらい小さな、びっくりするくらい素朴な村でした。<br /><br />(in association with the GNTB/協賛:ドイツ観光局)

「ザクセンの最も美しい村」シュミルカ

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2023/11/01 - 2023/11/03

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tomo_miichi

tomo_miichiさん

スーパーマーケットもドラッグストアもない、人口わずか53人の村。
旧東ドイツのザクセン州の片隅、チェコ国境沿いに伝説の村があります。
ドレスデンから鉄道で約1時間。ローカル線を乗り継いでチェコ方面に向かっていくと、まるでファンタジーの世界のような、切り立った奇岩絶壁の風景が広がり始めます。
かつてここを訪れたスイス人が「まるでザクセンのスイスだ」と感嘆したことからザクセンスイス(Sächsische Schweiz)と呼ばれるようになった自然公園。その片隅に、その小さな小さな村はありました。
「ザクセンで最も美しい村」と呼ばれるシュミルカ。そこはびっくりするくらい小さな、びっくりするくらい素朴な村でした。

(in association with the GNTB/協賛:ドイツ観光局)

  • シュミルカはかつて、小さな木こりの集落でした。それがロマン主義が花開いた18世紀後半から19世紀にかけて、風光明媚なザクセンスイスの一角として多くの芸術家を引きつけ、富裕層にも人気の休暇地となりました。

    シュミルカはかつて、小さな木こりの集落でした。それがロマン主義が花開いた18世紀後半から19世紀にかけて、風光明媚なザクセンスイスの一角として多くの芸術家を引きつけ、富裕層にも人気の休暇地となりました。

  • しかし第一次世界大戦後、この地域は急速に廃れ、さらにナチ時代と東ドイツ時代を合わせて約100年間、「いばら姫の眠り」につくことになります。<br />

    しかし第一次世界大戦後、この地域は急速に廃れ、さらにナチ時代と東ドイツ時代を合わせて約100年間、「いばら姫の眠り」につくことになります。

  • 転機が訪れたのは1990年の東西ドイツ統一後。<br />旧東ドイツ地域のコトブス出身で、余暇にはザクセンスイスを訪れハイキングを楽しんでいたスヴェン・エリック・ヒッツァー氏が、シュミルカの家屋を一軒、別荘として購入したところからすべては始まりました。<br />

    転機が訪れたのは1990年の東西ドイツ統一後。
    旧東ドイツ地域のコトブス出身で、余暇にはザクセンスイスを訪れハイキングを楽しんでいたスヴェン・エリック・ヒッツァー氏が、シュミルカの家屋を一軒、別荘として購入したところからすべては始まりました。

  • ヒッツァー氏は使われなくなっていた村の古い水車を改修し、さらに打ち捨てられていた古いパン工房のオーブンを復活させ、昔ながらの手法で水車で粉をひき、それを使ってパンを焼くというプロジェクトを立ち上げました。ちなみにオーブンの火力は薪だけを使うという伝統的な、手間と時間のかかるやり方です。<br />

    ヒッツァー氏は使われなくなっていた村の古い水車を改修し、さらに打ち捨てられていた古いパン工房のオーブンを復活させ、昔ながらの手法で水車で粉をひき、それを使ってパンを焼くというプロジェクトを立ち上げました。ちなみにオーブンの火力は薪だけを使うという伝統的な、手間と時間のかかるやり方です。

  • ヒッツァー氏のこの場所への愛着は、やがてエコホテル構想へと繋がっていきます。<br />ザクセン州で初の、環境にやさしい「Bio Hotel」に認定されたホテル・ヘルヴェティアに始まり、シュミルカ村全体をエコの隠れ里(Bio-Refugium)として再生させたのです。<br />

    ヒッツァー氏のこの場所への愛着は、やがてエコホテル構想へと繋がっていきます。
    ザクセン州で初の、環境にやさしい「Bio Hotel」に認定されたホテル・ヘルヴェティアに始まり、シュミルカ村全体をエコの隠れ里(Bio-Refugium)として再生させたのです。

  • この村で口にできるものは、ホテルの食事からカフェのケーキにいたるまですべて、有機栽培のBio認定されたものだけ。<br />村ではパン工房と並んでビール醸造所も稼働しています。<br />水車小屋脇のビアガーデンで食べた、ほぼサラミのように濃厚なソーセージが入ったレンズ豆のスープとライ麦パン(13.50ユーロ)は、曇り空の肌寒い秋の日に心も体も温まる一品でした。<br />宿泊の際にホテル・ヘルヴェティアの夕食はコース料理でメインをベジタリアン、魚、肉の中から選べます。おしゃれな装いのディナーですが、家庭料理のような心地よさがありました。<br />

    この村で口にできるものは、ホテルの食事からカフェのケーキにいたるまですべて、有機栽培のBio認定されたものだけ。
    村ではパン工房と並んでビール醸造所も稼働しています。
    水車小屋脇のビアガーデンで食べた、ほぼサラミのように濃厚なソーセージが入ったレンズ豆のスープとライ麦パン(13.50ユーロ)は、曇り空の肌寒い秋の日に心も体も温まる一品でした。
    宿泊の際にホテル・ヘルヴェティアの夕食はコース料理でメインをベジタリアン、魚、肉の中から選べます。おしゃれな装いのディナーですが、家庭料理のような心地よさがありました。

  • 一方、この村でWi-Fiが使える箇所は4カ所だけ。<br />水車の周辺と村の総合レセプション、ホテル・ヘルヴェティアのレストランと、カフェ・リヒターで、7:00-23:00の間だけです。<br />他の場所では電波が非常に弱いので、シュミルカに滞在する間は必然的にデジタル・デトックスを経験することになります。<br />じっくり時間をかけて読みたい本や、家族連れならばボードゲームなどを持参するといいかもしれません。

    一方、この村でWi-Fiが使える箇所は4カ所だけ。
    水車の周辺と村の総合レセプション、ホテル・ヘルヴェティアのレストランと、カフェ・リヒターで、7:00-23:00の間だけです。
    他の場所では電波が非常に弱いので、シュミルカに滞在する間は必然的にデジタル・デトックスを経験することになります。
    じっくり時間をかけて読みたい本や、家族連れならばボードゲームなどを持参するといいかもしれません。

  • 現代の都市生活に慣れ親しんだ人間からすると、この村にはいろいろなものがありません。しかし、別の言い方をすればここには本当によいものだけがあるのです。<br /><br />豊かな自然と風光明媚な景色、体にやさしくておいしい食事、伝統的な手法で作られたパン、ゆっくりと流れていく静かな時間…<br />

    現代の都市生活に慣れ親しんだ人間からすると、この村にはいろいろなものがありません。しかし、別の言い方をすればここには本当によいものだけがあるのです。

    豊かな自然と風光明媚な景色、体にやさしくておいしい食事、伝統的な手法で作られたパン、ゆっくりと流れていく静かな時間…

  • 村の裏手にはザクセンスイス国立公園のハイキングコースが広がっており、奇岩の上にある神秘的なボヘミアの森を堪能することができます。<br /><br />

    村の裏手にはザクセンスイス国立公園のハイキングコースが広がっており、奇岩の上にある神秘的なボヘミアの森を堪能することができます。

  • ハイキングコースは本格的な5&#12316;6時間コースから1時間半くらいのものもあり、この最短コースで「Kleine Bastei」と呼ばれる絶景ポイントに到達することができます。<br />かつて200年前にドイツのロマン主義絵画の代表的な画家、カスパー・ダーヴィット・フリードリヒが描いた叙情的な自然風景が、そこにはそのまま広がっています。<br /><br />

    ハイキングコースは本格的な5〜6時間コースから1時間半くらいのものもあり、この最短コースで「Kleine Bastei」と呼ばれる絶景ポイントに到達することができます。
    かつて200年前にドイツのロマン主義絵画の代表的な画家、カスパー・ダーヴィット・フリードリヒが描いた叙情的な自然風景が、そこにはそのまま広がっています。

  • さらに、チェコ国境までは村の中心部から歩いてわずか数100メートルです。<br />

    さらに、チェコ国境までは村の中心部から歩いてわずか数100メートルです。

  • シュミルカ村の鉄道駅は川を隔てた対岸にあるため、フェリーの渡し船が運行しています。<br />

    シュミルカ村の鉄道駅は川を隔てた対岸にあるため、フェリーの渡し船が運行しています。

  • 朝、山並みにもやがかかっている時間に、帰路に着くためフェリーに乗りました。対岸に着いたとき、振り返ったらシュミルカ村がまるで夢のように消えてしまっているかもしれない…一瞬、そんな考えが浮かびました。<br />それほどまでにこの小さな村は、日常生活を忘れさせてくれる不思議な空間なのです。<br />ドレスデンから日帰りで訪れるだけでも、ちょっと異空間体験ができます。

    朝、山並みにもやがかかっている時間に、帰路に着くためフェリーに乗りました。対岸に着いたとき、振り返ったらシュミルカ村がまるで夢のように消えてしまっているかもしれない…一瞬、そんな考えが浮かびました。
    それほどまでにこの小さな村は、日常生活を忘れさせてくれる不思議な空間なのです。
    ドレスデンから日帰りで訪れるだけでも、ちょっと異空間体験ができます。

  • Bio- Nationalpark - Refugium Schmilka<br />https://www.schmilka.de<br />

    Bio- Nationalpark - Refugium Schmilka
    https://www.schmilka.de

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