2023/10/03 - 2023/10/08
15位(同エリア110件中)
アザゼルさん
いやぁ…猫が多かった。
【今回行った所】
トルコ
・アンタルヤ
・シデ
・ぺルゲ
・カライン洞窟
【今回やったこと】
・ハマム
・トルコ式伝統朝ご飯
・地中海で泳ぐ
・古代ローマの遺跡を巡る(シデ、ペルゲ)
・古代から続く洞窟に潜る(カライン)
・クルーズ船に乗る
・ロシア語旧ソ連コミュニティーに混ざる←
・炎天下の荒野を1時間さまよって洞窟に向かう
【今回の移動手段】
・市内バス、中距離バスを含め地元のバスを使いまくった
・地元の友人と行動、たまに単独行動
【今回の特徴】
・地元の友人の家に滞在したので、かなり地元密着の旅ができた
・とはいえたまに一人でウロウロ
・トルコ通貨のリラが安いので何でも買えそうな勢い
・ロンドンの自宅から格安航空で1本。便利。
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【アンタルヤとは】
トルコといえばイスタンブールは有名だけど、アンタルヤなんて聞いたことない方も多いかと思います。アンタルヤAnyalyaについて簡単に説明。
・寒いところに住んでいるヨーロッパ人が大好きな街、諸都市から直通便が多い
・地中海に面しているので海辺で泳ぐことができる
・イスタンブールと比べてトロピカルでリベラルな雰囲気
・港町として歴史が長い。ローマ帝国の時代の遺跡も観光できる
・聖書にも登場し、最近だと漫画「乙嫁語り」に出てくる
・住民はトルコ人以外にドイツ人とロシア語話者が多いが、英語はあまり通じない
・キプロス島に近い -
【トルコ料理】
トルコと言えば世界3大料理の国。
それゆえ、自国の料理文化を守るため海外料理や食料の輸入に制限が設けられている。
今自分が住んでいるロンドンでそんなことしたらメシマズで死んでしまう。毎日フィッシュアンドチップスを食べるしかない。
そんな感じでトルコでは日本食は期待できないが、どのレストランもとても美味しい。 -
【アンタルヤ空港に到着】
アンタルヤはヨーロッパ人に人気な観光地。そのため各都市から格安航空の直通便が出ている。
アンタルヤ空港はターミナルが2つあるので注意。
格安航空の場合はターミナル2に着くらしい。
※ターミナル1と2の間の移動手段はタクシーしかない。現金のみ、100リラから交渉次第。
今回は夜11時に友人がピックアップしてくれた。
ということで今回は基本的に地元の友人たちと一緒に行動している。ただし毎日お邪魔するのも心苦しいのでたまにぶらりと一人でウロウロしている。アンタルヤ国際空港 (AYT) 空港
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ここから6日間友人宅にお世話になる。アンタルヤの部屋はなかなか広い。ロンドンと同じように、女の子たちが3人でルームシェアしていた。
さて、夜11時にピックアップに来てもらい大変申し訳なく思っていたら、家に着き次第宴が始まった。
写真はバルコニーの眺め。
どうも夜更かしする文化のようだ。 -
【まず最初にトルコのご飯事情を説明】
翌日の朝ごはん。
お察しの通り、トルコのご飯は上手い。そしてフルーツが豊富で安い。イギリスと比べて食べ物に豊かさを感じる。
特に美味しかったのは、マンゴー、いちじく、そしてヨーグルト。
ヨーグルトはペンキ業者が持ち歩いているような丸くてでっかい容器にどーーーんと入っている。そこからスプーンですくって皿に盛る。食べても食べてもなくならないのに美味しい。そして安い。
これは夢か? -
こちらはトルコ伝統の長ーーーーーいパン。
7人で食べた時に、ちょっとずつみんながちぎって食べていた。 -
こちらも伝統料理のパンらしい。
三日月型のピザみたいなものらしいが上手い。 -
また別のパン。
右側のパンは開けると中にコロッケみたいに野菜やお肉が入っている。うまい。 -
こっちも別のパン。上のパンはピタみたいなもの。うまい。
ナスとミートボールをつなげたおかず。
そして辛くない唐辛子を焼いたもの。 -
トルコにはスープ料理屋というものも多い。朝開いていたり、夜開いていたりする。
日本人がみるとギョッとするような、羊の頭の入ったスープもある(冠婚葬祭用らしい)。
写真は日本人の好みにも合う野菜スープ。とても美味しい。 -
地元の店では、水が5リラで売っており、トルコティーが10リラ(レストランの場合、日本のお水と同じで無料になることがある)、そしてアイランAyranが15リラくらいから飲める。
トルコではアイランが水の次に安い。アイランAyranとは、ヨーグルト飲料に塩を入れたもの。とても美味しい。
現在2023年10月時点でトルコリラ大暴落中、1リラ=5~6円なので、お水が25円、ヨーグルトが75円から買える計算になる。
トルコは飽くまでイスラム教の国なので、特に伝統料理のレストランではお酒は提供されない。※観光地である旧市街のお店を除く
そのためお酒が飲みたい時は、街に数少ないバーに向かう。
バーはディスコと化している場所もあるが、治安がよく雰囲気が良いのが伝わる。 -
旧市街の中にはモスクがあった。
古代ローマ遺跡の中にモスクがある不思議。 -
アンタルヤはドイツ人の移住者が多い。
他にも旧ソ連圏からのロシア語話者の学生やワーカーも多い。
ロシア人、ウクライナ人、キルギス人にカザフスタン人もちらほら。
外国料理のビジネス制限が厳しいこの街でも、キルギス料理のお店が2店だけあるとのことで、連れてってもらった。
キルギス料理のピラフみたいなものと、写真にはないが、ラグマンといううどんみたいなもの。
左のマッコリみたいなものはマクソン?というキルギス料理のお供。トウモロコシを発酵?させた飲み物らしく酸っぱい。
ピラフもよかったが、うどんもどきのラグマンが美味しい。 -
【地元の市場】
家の真ん前に市場があった。毎週水曜日の朝から夕方にかけて市場が開催される。
市場がない間は駐車場になっている。
市場の人は観光客もいるが、地元のトルコ人だけでなくイラン人なども様々なお店を出している。 -
例えばこのスイカ。すごく大きくておいしそう。
ただ地元の人曰く、大きい野菜は成長促進剤が使われている可能性があるので注意した方がいいとのこと。
リラ暴落ゆえ安く買い物ができるので、乾燥イチジクを購入。
私を観察していた友人曰く、どう見ても外国人である私に対しても最初から全然ボラれていたなかったそうで、良い市場。 -
こんなものも売っている。瓶の蓋。
こちらではジャムやコンポートやピクルスを家で作るので、こういったものも立派な商品になる。 -
こちらの人はスナック菓子としてひまわりの種をかじっている。
バス停にはひまわりの種がよくパラパラと落ちている。 -
【観光1日目】
朝:ビーチで海水浴
昼:アンタルヤ旧市街を散歩
家からビーチに向かう。海岸沿いはひたすらビーチで、冒頭の写真のように楽園のような青さ。途上、オリーブを収穫しているお宅を通り過ぎる。 -
猫はどこにでもおる
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ビーチで目いっぱい泳いだ後、旧市街を歩く。
古代ローマ帝国の時代から栄えた港町。
その時代からの壁や道がいまだに残っている不思議。アンタルヤ共和国広場 広場・公園
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旧市街は時計塔Clock Towerが有名らしいが、見事に修復中だった。
アンタルヤ時計塔 建造物
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旧市街の中にある謎のお墓。猫が住処にしていた。
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試しにお墓の看板にあるトルコ語をグーグル翻訳にかけてみたら、まったく意味がわからなかった。
デデ投資、とは…? -
【トルコの経済事情】
現在のトルコの政権を握るエルドアン大統領の政策ゆえ、現在のトルコ通貨であるリラが大暴落中。アメリカとの仲が悪くなるたびに下がる下がる。
私が持っていた昔の地球の歩き方には「1リラ=16円」と書いてあるが、旅行時点では5~6円である。
3分の1の価値になってしまったわけだ。
日本円も下がりまくっているけど、リラやアルゼンチンペソに比べたらまだマシ。
さて、そんなトルコの観光業。パンデミックにより収入が期待できなかっただけでなく、トルコリラの暴落、そしてロシアの戦争による価格の高騰。更には地球温暖化により夏の間は日中の気温が50度を超すという大変な環境で、野菜の生産効率が悪くなったり、生活費も増えるばかり。
そのためツアーリズムに携わる人たちの生活はきつく、地元の友人ら曰く、旧市街に来るたびにどこかのお店が少しずつ閉業していっているのだそうだ。
そのためか、お土産屋さんの商品を、値段を何度も釣り上げているのが見て取れる。あるいは、暴落するトルコリラではなく、ユーロなどの外貨で支払いを求めるお店もある。 -
この旧市街の素敵なお店も最近閉業してしまったのだそう。
それまでは旧式の家の中を歩いてみて回れたとか。 -
そんな、一旦は萎んでしまった観光業だが、相変わらず観光客は多く盛況なので、ぜひこのハドリアヌスの門には来て頂きたい。
古代ローマの時代から2000年も残る、旧市街の入り口の一つである。聖書に出てくる使徒パウロがこの港で伝道したと言われているので、この道も通ったかもしれない。
歴史に浸る。 -
アンタルヤは元々港街として発展した。内陸にある、ローマの都市シデへの入り口として栄えたそうな。
アンタルヤはクロワッサンみたいな形の湾の中にあるので波が穏やかだ。
こんな船で海に45分繰り出すこともできるので観光4日目に乗ってみた。
友達がトルコ語で値段の交渉をしてくれた。英語よりトルコ語の方が交渉がうまく行きやすいのだそうな。 -
【観光2日目】
キルギス人の友人が、ロシア人の友人を連れてきてくれた。彼女はカムチャッカ出身で、最近までベラルーシの首都ミンスクに住んでいたらしい。カムチャッカのビデオや写真を見せてもらったが、4WDで荒野の沼にハマり水に浸かりながら一夜を凍えて過ごしたり、熊に鉢合わせしたりとなかなかスリリングな話のオンパレードであった。
そんな彼女が車で運転して街の東側にある山の中にある、トルコの伝統料理が食べられるビレッジ、Paşa Kır Bahçesi Van Kahvaltısıなるところに連れてきてくれた。
ここには高床式になっている東屋的なスペース一つを貸し切ってご飯を運んできてもらえるのである。
見て!このトルコな雰囲気! -
部屋を正面から見た感じ
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東屋が高床式なので、地面との間には空間があり、そこで鳥を飼っていた!
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運ばれてきた数々のトルコ料理。
どれもこれもとても美味しいのにすごい量で食べきれない。時間制限もないので食べ終わったらお茶を飲みながらダラダラとおしゃべりする。 -
トルコのお茶と、薄めるお湯が2段重ねになっている。
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ご飯を持ってきてくれるお兄さん。
写真に撮られ慣れている様子。ノリノリ。 -
大きなお盆で料理を持ってきてくれるなぁとは思っていたのだが、こうやってガラスのコップを整頓するにも使えるらしい。
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お気づきだろうか。くつろぐおばあさんの前のテーブルの上には猫がいるのである。
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なんでも、この伝統朝ごはんで有名なヴァンVanという村は、片青眼(目の色がそれぞれ異なる)の猫ちゃんが多いことで有名なのだそうだ。
さりげなくメニューにアピールしてきた。 -
ちなみに。これは旧市街の近くの大通り。頭の上にパンを乗せて運ぶ男性。
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今回の旅、おいしくて本当に食べてばっかりだったのでランダムに紹介したいと思う。
これは友人お勧めのシリア料理のカフェのファラフェル。ファラフェルというのはひよこ豆などをコロッケみたいにしてあげたもの。
エジプトではターメイヤという。
肉が使われていないため、ヨーロッパではベジタリアン向けの料理として認識されている。
ちなみに。シリア料理といったが、市場にいたお兄さんも含めてトルコにはシリア人が多い。お隣さんだからね。
だがあるNewsweekによれば、シリア人の中の大きな割合が不法滞在者でシリアに帰らない人たちなのだそうだ。確かにトルコって裕福な感じがする。気持ちはわかる。 -
これは…シャワルマだったかな?
中東で広く食べられている、クレープみたいな生地の中に肉とか野菜とか豆とかソースとかを入れて食べるやつ。
こちらだとハンバーガー感覚でファストフードとして食べられるので安くて美味しい。旅行者にお勧め。 -
なお、猫たちも道行く人たちに餌をもらい、生き生きと暮らしている。
夏が過ぎたからか、子猫を多く見かけた。 -
こちらはトルコの一般的なデザート。アーモンドが練り込んであるそうなので、ナッツアレルギーの人は注意。蜂蜜がふんだんに使われていて甘い。美味しい。
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出た~海外あるある、謎の派手なケーキ!
マカロンのようなクッキーが押し込められている。色は綺麗だが、センスが謎。 -
飽くまでもイスラム教の国なので、ムスリム向けのファッション。
肌を出さず、でもオシャレ。
ムラトパシャ駅までのショッピングセンター前にて。 -
夕日を見にまたカレイチ(旧市街)に向かう。
カレイチ 旧市街・古い町並み
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旧市街は迷路のように入り組み、意外に広いので1度で回りきる事は少し難しい。何より坂が意外ときつい。
途中オシャレなレストランも。カレイチ 旧市街・古い町並み
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「なんだお前、オラオラ」
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うーん…良い雰囲気!
エピタフ博物館にて。エピタフepitaph とは墓碑のこと。
イギリスでもエピタフにこだわる人は多くて、エピタフ集があるほど。
その人のユーモアのセンスや、芸術センスを人生の終わりにギュッと固めたような詩を残すのがイギリスでは通。
一方のトルコのエピタフは祈りが多いようだ。カレイチ 旧市街・古い町並み
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エピタフ博物館は屋外にあり、無料で回れる小さな区画にある。
色々な立場の人の墓碑が並ぶ。独身のまま亡くなった女性の墓碑にはお花が彫られることが多いらしい。
これはチューリップが彫られているのだが、後ろから見るとなんだかわからなくてかわいらしいフォルム。カレイチ 旧市街・古い町並み
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これは昔使われていた港沿いのモスク。
当時現役で使われていた時代は女性の出入りが禁止されていたという。カレイチ 旧市街・古い町並み
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カレイチと呼ばれる旧市街には雰囲気の良いカフェもたくさんある。
カレイチ 旧市街・古い町並み
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路地裏放浪
カレイチ 旧市街・古い町並み
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旧市街(カレイチ)は実は夜も遅くまで開いている。
パンデミック前は24時までお店が開いていたそうだが、今は23時にはみんな閉まってしまう。治安は全然悪くない。安心して歩ける。
なお、地元のバスは24時を過ぎても普通に走っており、表通りであれば全然危ない感じがしない。ただし、裏道に入ると暗く、若いお兄ちゃんが大人数で酔っ払っているので、たとえ回り道になったとしても、裏道は夜間は避けたほうがよさそう。カレイチ 旧市街・古い町並み
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なお、この国は旧ソ連の国から来た人たちが多いので、私のような日本人はお店の人によく「カザフスタン?」と聞かれる。
そう、カザフスタン人と日本人の顔はそっくりなのだ。中国人よりも韓国人よりも日本人に似ている。
昔、知り合いでカザフスタンに住んでいる夫婦がいたが、カザフスタン名を使っていたので自国民と信じられ、疑われたことがなかったと言っていた。 -
カレイチの外の地元民向けの薬剤屋に入ってみた。
薔薇水と、ホホバオイルが安かった(600円くらい)ので、お土産に買った。後日使ったところ、とても良かった。
店の前にでているソラマメを乾燥させたような鞘付き豆、キロ単位で売っていたので「1個頂戴~」と無料でもらってかじってみた。バニラビーンズみたいに甘い味がすると聞いたので。
だがしかし。
腐っていた。
ペッと路上に思わず吐いてしまう。 -
夜中の23時だというのにアイスクリームを売っていた。
お店のお兄ちゃん、サービス精神旺盛で、私たちの写真も撮ってくれた。
地元の子曰く、英語を使ってしまうと吹っ掛けられるというけど、このアイスクリーム屋はメニューもすべてトルコ語、メニュー表も堂々と出していたので、良心的な店であることがうかがえる。
逆に、ユーロ表記があるところはトルコリラより高いことが大半なので、お勧めできないそうだ。
【ハマムについて】
ハマムとは公衆浴場とよく訳される。浴場なので写真の撮影はもちろん不可だ。
昔ながらのハマムと、現代的なスパみたいなハマムとがある。昔ながらのハマムに行きたいと友人に言ったら「病気の人が来るからヤダ」と言われてしまった。
ということでスパみたいなハマムに行ったのだが、これが大正解。海岸に建つホテルの地下にあり、支払いは現金のみ。サービスは2部構成で、前半はあかすり、後半は45分のオイルマッサージ。とても気持ちが良かった。
風呂場とされるホール自体も、昔っぽい雰囲気のイスラムな感じでかっこよかった。大抵あかすりは男性で、マッサージは女性が行ってくれるそうだ。大きなタオルを貸してもらえるので、男性でも恥ずかしくない。
このマッサージのあと、ずっと1年以上悩んでいた肌のできものが綺麗に消えたので、一気にハマムのファンになった。また行きたい。
なお、マッサージをしてくれた人には最後にチップを渡すものらしい。現金を少し残しておこう。 -
【旅行4日目】
話がわかりやすいよう、3日目より先に4日目の話をしたいと思う。
3日目は町の外にエクスカーションに出たからだ。
4日目はアンタルヤの街の中にいて、旧市街にあるアンタルヤ博物館に向かった。
わかりやすい場所にある。
途中、ラグを干している家。 -
ちなみに友人宅に泊まらせてもらった時の洗濯の様子はこんな感じ。
太陽光線が強く、空気が乾いているようですぐに乾く。
欄干が腰のあたりと低く、そこから身を乗り出して洗濯物を干すことになるので、高所恐怖症の人は絶対に無理。 -
さて、博物館に着く。
博物館の敷地内には屋外にも遺跡と思わしきものが無造作に置かれている。
放し飼いにされている鳥がうろうろしていた。自由だ。アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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もちろん猫も自由なので、柵を縫うように歩いて遊んでいた。
アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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考古学博物館の屋内に入るには入館料を払う必要がある。
話に聞いていたより3倍値上がりしていた。しかたない。
なお、3日目に行ったシデという町(後述)で発掘されたものが展示されているので、シデに行くならこの博物館も訪れると、古代ローマ当時のイメージがわいてよいかも。
もっとも、この地域はアナトリアといって、アーチ形の門や橋で有名な、卓越した建築技術を持つ民族が支配する地域だった。
そうした時代が過ぎた後、古代ローマ帝国の領地になり、さらに時代が経過して東ローマ帝国(国境:キリスト教)の影響を受けたり、オスマントルコ帝国(イスラム教)になったり、現在トルコになったりと、考古学だけでなく、現代にいたる綿々と続く歴史の展示もちょっと見られる。アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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とまあそんなまじめな話はさておいて、私は探すよ。
おもしろ像をね。
これはハドリアヌス帝。見て、すごい雄っぱい。
下から仰ぎ見るとなおさら。アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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これはひげが生えているのに女のおっぱいがついている謎のギリシャ神話の神
アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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これはわかるね、頭が3つあるから魔術の女神ヘカテーだ。
忍者みたいに超高速で左右に反復横跳びして、残像を見せているようにも見える。
「残像だ」アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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こんな感じで発掘されたらしいっす。
さすが、アラバスタ(雪花石膏)?でできてるんかな、白いものが地面から現れたわけだ。アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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珍しい!
コート・オブ・アームズ(ヨーロッパの紋章)だ!!!!
なぜトルコに?説明が欲しかったのだが、なぜかこれだけ説明のパネルがなかった。アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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トルコだけど東ローマ帝国の影響で、イコンが残っている。
イコンとは、おもにオーソドックス(正教会)と呼ばれている、東ヨーロッパでキリスト教の崇拝で用いられる聖人の絵のことだ。
イスラム教は偶像崇拝を禁止しているので、人間を絵に描く行為は本来ご法度だ。モロッコ人の知り合いに言わせれば「普通の本でも、挿絵に人物すら登場しないほど厳しい」らしい。
これは洗礼者ヨハネである。洗礼者ヨハネは近代ヨーロッパではショタに描くことが流行ったので、ロンドンの美術館に行くとかわいいヨハネに会える。ロンドンのショタ・ヨハネが見たい人は私に声かけてください。
だがこのヨハネは正統派のようだ。オヒゲが生えた、成年男性だ。残念。アンタルヤ考古学博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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博物館から少し歩けばあっという間に地元向けの店。
お水のボトルとチャイがたったの25円。
観光地に行くと10倍になることもある。 -
【エクスカーション】
話が前後するが3日目。
半日かけてシデSideとペルゲPergeという街に行く。
どちらも古代ローマの時代に発展した都市。
アンタルヤからの行き方:
シデにはトラムヴァイ(トラムのこと)とタクシーで行くことができる。
ペルゲには長距離バスが出ている。
シデとペルゲの間はタクシーと長距離バスを使うことになる。
タクシーはこんなボタンが街中にあるので、自由に呼べるし安い。選択肢にし易い。 -
長距離バスはこんな感じ。
タクシーもそうだが、長距離バスも現金しか使えない。
座っていればそのうちオジサンが集金に来てくれる。
長距離バスは、街中の普通のバス停だったり、何の印も立ってなかったりと、クセがある。
英語が通じないことがほとんどなので、旅の選択肢にするのに一苦労かも。 -
バスの行き先は手前に書いてあるのでわかりやすい
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さて、アンタルヤからトラムとタクシーを乗り継いで、古代都市シデに着く。
ここは聖書に出てくるパウロという人物が布教活動をした場所として有名だ。
当時は古代ローマの街道と店や家が並んでいたらしい。
今は古代遺跡と犬が寝ているのみ。
そしてかなり暑い。10月なのに暑い。 -
ペルガ。
長距離バスを降りたあと、本当は歩ける距離だが暑すぎたので、少しだけタクシーを使った。
遺跡に着くと早速堂々たる遺跡の門構え。 -
ペルガの街は港に面しているので、海に向かってお店が開いている。
これは堂々とブランドのコピー商品を売るお店。こんな感じの店がとても多い。聞いたところ、地元の人はそもそもこれがコピーだということすら知らないのだそうだ。 -
海辺はとてもいい感じ。
海辺に建つアポロン神殿まで歩く。 -
アポロン神殿の手前にあるこのカフェがとても気に入った。
暑い中、グリーンカーテンの下に入ると本当に気持ちいい。店員さんもあくせく働いておらず、ここだけ時間がゆっくり流れている。
遺跡を流用したのか?と思うような石のテーブルや椅子もある。 -
こちらがアポロン神殿。
土台は登れる。海に面して開放的。 -
この辺の誰が必要になるのか謎だが、ザクロが大量に売られていた。
そう、トルコといえばザクロよね。 -
不動産バブルなのか、このペルゲの海辺の周りには建設途中の家がたくさんあった。
こんなところに住めたらいい人生送れそう。
土台だけ見るのも興味深い。階段、こう作るんか。
強度に若干の不安。 -
帰りからペルゲから長距離バスでアンタルヤに帰る。
暑さゆえ、ペルゲのバス停まで歩く気力がなかったので、ローカルなバスに乗る。
1番前に座ってみた。もちろんシートベルトなんてない。
そして運転手が左手で運転しながら、右手で乗客からお金を徴収していくスタイル。そう、ドライバーは前見て、後ろ見て。忙しい。
ここに人件費削減極まれり。 -
【5日目】
この日は一人で行動することに。
本当はケコヴァKekovaという、沈没した古代都市を見に行こうと思っていたのだが、レンタカーが借りられず断念。
友人が四方八方に電話してくれたり、近所のレンタカー屋に掛け合ってくれたのだが、レンタカーは前日レンタルは難しいらしい。
代わりにカライン洞窟(Karain Cave)というアンタルヤ付近の洞窟にバスで行くことにした。
そしてこれが、すべての後悔の始まりでもあったのである、、、 -
街の中心部から1時間ちょっとでバス停に到着。
バスのアナウンスに英語はないので、どこを走っているのかわからない。
バス自体は混んでいたが、辺境の地と思われる土地に入った瞬間から人がいなくなった。ここで少し、嫌な気はしていた。
唯一バスに残っていたお兄さんと一緒にバスを降りる。
バス停にはサインも看板も椅子も一切ない。
※写真は道の反対側にあったバス停
一緒に降りたお兄さんが、なぜか「東京リベンジャーズ」のTシャツを着ていたので「漫画好きなん?」と話しかけた。これで日本の漫画大好き君に会うのは2度目。(1回目はトルコ伝統の朝ごはんを食べにレストランに行った時。こちらは進撃の巨人ファンだった。)
さて、ここから先が地獄であった。 -
バスを降りてから洞窟までどれほどの道のりがあるのかも知らずに進み続ける。
集落で降りたため、バスから降りた時はまだ「あ~鶏だ~」とカメラを向ける余裕はあった。
道が舗装されていない集落であり、村民はみな稀有な目でこのアジア人の女を遠くから見つめている。
途中、お婆ちゃんたちがみんなで集まって収穫物を綺麗にしている様子を見ることができたのは、ちょっと楽しかった。 -
このあと1時間、こういう道をあるく。
ひたすら歩く。
日陰などない。
そもそもこの道で合っているのかすらわからない。
どうしてこの道をとったのかというと、洞窟のWEBサイトにはアクセス方法について説明が一切なく、GoogleMapで見ても「本当にこれで行けるのか」と疑わしきルートばかり示すので、「とりあえず近くまで行けばあとは何とかなろう、観光地だろうし」と思ったのである。
ところがどっこい。行けども行けども観光地らしき場所は見つからず、ただ未舗装の道を炎天下歩くのみのゾンビと化してしまった。 -
よく中東の古い書物(聖書とか)に「イチジクの木陰で休む」っていう表現が出てくるけど、この時ほどこの表現の的確さに納得したことはなかった。
イチジクの木の木陰で休んでいる様子がこれ。
とにかく炎天下&砂漠並みの乾燥の中、突然モサッと生い茂るイチジクの木陰がオアシスに見える。
これでイチジクでも生っていようものなら、間違いなく手を伸ばしてのどを潤していた。 -
体力が尽きかけようとしたころ、唐突に眼前にザクロ畑が広がる平野に出た。
人がいるのか!? -
ザ、ザ、ザ、ザクロだ~~~~~
果汁を飲みたい!!!水をくれ!!!!
と思ったが、これはザクロ畑。
ずぅーーーーっと遠いはるか向こうから「ゴォオオオオオ」と謎の電気音がするので、人がいるのかもしれない。
ザクロ泥棒になりたくはないので、写真に収めるのみとする。 -
ついに見えた看板!
「カライン Karain」
だがしかし。
またここからが遠かった…。
ゾンビのようにふらふら歩く私の横を、数分に1台ほど、車がスイスイと通り抜ける。
何度「ヒッチハイクしようか」と思ったことか。
いざとなったら、やる。
だが、今はまだその時ではない。
イチジクの木陰で休みながら景色をぼんやり眺め、少しずつ歩を進める。 -
着いた!!!!!!
1時間以上炎天下を歩いて、ついに着いたよ!!!!!Karain Cave(カライン洞窟)!!!!
入場料50リラって数ヶ月前のレビューで読んだのに、現地につけばやはり張り紙。100リラになってた。
色々と苦しいんだろうな。
受付のおじさんたちは木陰でお茶を飲んでいた。
おじさんに「タクシーある?」って聞いたら「ないけど…僕の同僚が送ってくれるかもしれないから聞いてあげようか?」と提案してくれた。
ありがたい!!!!
ということで、帰りはおじさんに送ってもらうことに。
ちなみにインターネットはバリバリ通じるので、会話はすべてdeepLで翻訳している。英語が通じないため。
文明の利器に救われた!!!!!! -
ということでチケットを買い、法外な値段でフルーツジュースを売る売店で通常の10倍の金額を支払ってジュースを一気飲みした私は、ルンルンで洞窟に向かう。
この洞窟は昔々人が住んでいたとかで、山の高いところにある。
そこまで長ーーーーーーーーーい登り路をひたすら登らなければならない。
子連れで来ようものなら、後悔は必至だ。
登り切ったところで洞窟とご対面。
いや~~~~~会いたかったよ~~~~~~!!!!
天井の高さがわかるように、その場にいたおじさんをこっそり撮ってみた。なかなか広いでしょ。
本当は光が届かず、真っ暗闇なので、ライトアップされています。 -
こんなところに人が住んでいたとはね。
天井のくぼみにはコウモリが住んでいるので、キィキィと鳴き声が響き渡る。
コウモリのフンってバットグアノって言って肥料や燃料になるから高く売れるんじゃなかったっけ?
そう思ってフンを探すも綺麗に掃除されていてまったくフンが見つからない。 -
洞窟の奥までどんどんすすむ。
人が住んでいたとはいうものの、ツルツルのボコボコで結構歩き辛い。
この無骨さが、なんか本物って感じ。
私の前に来ていた老夫婦は、お婆さんが途中で探検を諦め、お爺さんだけ一人奥に進んでいた。
結構マジで真っ黒な穴やくぼみもあるので、子供なんか連れてきたら、うっかり入ってそのままでられなくなりそうな。 -
洞窟から出た後の景色。
いやーーーーーーー
私こんな荒野歩いて来たんだな~~~~~~~
っと感無量。 -
帰りは、最初にお願いしていたおじさんの車に乗せてもらい、行きとは違うバス停にまで連れて行ってもらった。
もちろんチップをはずむ。 -
バスは1時間に1本。
バス停に一切、時刻表もバス停の名前も表記されていないが、GoogleMapに時刻表が表示され、その通りにバスがやってくる。この辺はさすがというべきか。
アンタルヤにいる間、しょっちゅうカザフスタン人と間違えられていたので(※カザフスタン人と日本人はそっくりなのである)、バス停に座っているとおばさんたちが何やらトルコ語で話しかけてくる。もちろん何言っているかわからない。
帰りはうっかり寝てしまい、降りるべきバス停を通り過ぎてしまったので、急いで飛び降り、タクシーで家まで帰宅した。
タクシーの運ちゃんは英語が通じないので、ここでもdeepLである。
ありがとう、テクノロジー!
…とまあ、このことの顛末を帰ってから地元の友人らに話したら全員に「なんでそんなところに行くの」「はぁ、よく行くわ…」とあきれられてしまった。 -
【6日目最終日】
帰りの飛行機は夕方3時半。アンタルヤ空港はトラムで行けるので便利!
トラムはショッピング街から出ているということで、午前中は地元の友達とショッピングに。
友「何欲しい?」
私「今トルコで日本語のTシャツ流行っているやろ、あれ欲しい」
「なぜ」
「変な日本語で楽しい(^ω^)」
ということで、「変な日本語Tシャツをめぐる旅」が唐突に開始された。
適当なアパレルショップに行けば、あるわあるわどんどん出てくる変な日本語Tシャツ。
これは欲しかったヤツ。残念ながらメンズサイズだった。
結局フリーサイズの「オリジナル、東京、人生のため」みたいなことが書いてあるTシャツをお買い上げ。リラ安のおかげで600円よ。
そのTシャツは、寒くなってきた今でも、通っている日本のスポーツジムで活躍している。
恐らく他の人たちには「日本語がわかっていない中国人か韓国人」に見えていることだろう… -
友人にバイバイして空港へ。
【予定のフライトがない】
空港の内部に入るには、まずセキュリティチェックを受けなければならない。
昔成田空港にも簡易なチェックがあったよね。
あんな感じじゃなくて、ガチで荷物一つ一つを丁寧にスキャンに通していく感じ。
トルコってやっぱりテロにおびえてるんだな~っていう気配がうっすら感じられるスポットである。
ここがまた長蛇の列!フライトぎりぎりに空港に着いてたら絶対積むやつ。
途中、そこらでタバコ吸っていた、ブランドで身を固めた中国人のおばちゃん2人組が、列に自然に割り込んでいった。自然だったので常習犯なんだろうな。みんな誰も言わない。偉い。私は京都でおっさんに割り込まれた時にギャンギャン文句言ったよ。
さて、手荷物検査を終わらせた後は空港のフライトボードで自分のフライトの運行状況を確認しよう…
と思ったが。
ない。
は???????
今回は「FlyingBird」という格安航空を利用。この航空会社、専用のアプリがなく、予約も確認できず、自分のフライトを確認したくば電話か空港に行けというスタイル。
当然のように前日のオンラインチェックインも不可能。
今どき…!!!????
ということで一抹の不安はあったのだが、ここに来てやはりなという感じ。
ということでインフォメーションへ。
「私のフライトがボードに載ってないんですけど」
「FlyingBirdなら、ターミナル2ですよ」
おいおいおいおいターミナル2で発着だなんて、航空会社から届いたメールのどこにも書いてないよ
そもそもガイドブックにも、空港のインフォーメーションにもターミナル2が存在すること自体書いてないよ
どうやってターミナル2まで行くのかが問題。色んな人に聞いたが、歩ける距離ではなく、一度空港を出て民間のタクシーを拾って行くらしい。
しかもタクシーは現金しか受け付けないので、「もう出国だから」なんて現金を使い切っていたりすると、ここで詰む仕掛けらしい。
おいおいおいおいおい
タクシーの運ちゃんに聞いたら、10分の距離だから100リラだという。実際には5分しか走らなかった。
完全にぼっている。
最後の最後にケチがついたが、あとはすんなりロンドンに帰れたのであった★
※格安航空内で酒をあおった客が騒いでパーティーを始めてしまい乗務員に叱られたことは些細な事と目をつぶることにする -
ということでトルコのアンタルヤまとめ!
お勧め度:★★★★★(5/5)
できること:ビーチで泳ぐ、安い買い物、遺跡巡り、ハマム、おいしいごはん、クルージング、猫
注意:お酒を飲めるところが少ない、英語が通じない所が多い、見えない外国人料金がある
治安:良好
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【おまけ】
今回の旅の終わりに、イスラエルがハマスに襲撃される事件が起きた。
同時期にイギリスの友人がイスラエルを旅していたのだが、すべての予定をキャンセルし、急いで帰りのチケットを買って飛行機に飛び乗って帰ってきたのだそうだ。
実はこのトルコ旅行の帰り道、イスラエルか北キプロスに行こうとしていた。
イスラエルは一人では面白くないと判断し、やめていた。
北キプロスは、アンタルヤから直通の飛行機が1時間の距離で出ているのだが、キプロス大使館に問い合わせてみたところ「トルコ側から北キプロスに入国するのは不法行為なので絶対やめてほしい。日本大使館がないのでパスポートを盗まれると土地から出られなくなる」という回答が来たのでこちらもやめて、ロンドンに直帰することにしたのだが、これが正解になるとはよもや思いもせず。(さもないと、皆に心配されちゃうからね。)
※北キプロスとは:
キプロス島の北半分の土地。キプロス島はトルコの南にある。
もともとギリシャ系の多いキプロス島に、トルコが難癖つけて北を占領して「北キプロス」を自称して独立してしまった。トルコ以外に国として承認されていないので、入国時には南側のキプロスから入らなければならない(国境は国連が管理している)。ゆえにトルコ側から入国すると「占領地に不法滞在」とみなされる恐れがある。
いやあ…先のことはわかりませんなぁ…と縮み上がったのであった。
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