帰りたくなくなる富山旅　2

2023/09/06 - 2023/09/09

夏の18きっぷでまた富山へ三泊四日の旅。
今回は初めて立山室堂と魚津水族館に行きました。

エリア 富山

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

おはようございます。

本日の天気は・・・

晴れ！
良し。

今日は立山は室堂まで行くのです。
荷物が重くなるから登山装備ではなく、トートバッグにスニーカー。
ケーブルカーと立山高原バスで行くのです。
切符は事前にweb予約しており、昨夜のうちに駅で発券しておいたので手間が省けます。
混まなそうな時期を選んだとはいえ、何があるかわかりませんからね。

まずは電鉄富山駅から立山駅まで、富山地方鉄道で向かいます。
2両編成のロングシート。
高齢の団体さんがたくさん乗ってきて、立ち客も出るほど。

立山駅に近づくにつれ、線路沿いの草花が豊かになっていく。
走っていく列車の窓を、時々、丈の高い草が触っていく。
それがなんだか、小さい子たちが楽しそうにみんなで遊んでいるようで、急に幸せで涙ぐんでしまう。
歓迎してくれているような、受け入れてくれているような、そんな幸福な時間。

うっとりしていると、じきに立山駅。

噂どおり、美女平へ向かうケーブルカーは混んでいる。
ほとんどが登山装備だが、軽装の方もちらほら。
みんな、晴れて良かったね。

ケーブルカーを降り、続いて立山高原バスに乗車。
あいにく通路側の席だったので、称名滝の見える場所でバスが徐行してくれたりしましたが、写真は撮れず。
でもよく見えたよ。

立山駅 駅

隣の乗客が写らないように、道中の様子を縦画面で撮影。
遠くから見たら、私たち雲の中ね。

高度が上がるにつれ、雲を越えて青空。
遠くまですっきり見えます。
名前は餓鬼田などと、穏やかでない名前ですが、綺麗！

室堂に到着し、散策コースを選びます。
この写真じゃわからないですが、Aに行ってからDで戻ることにしました。

あれが室堂山荘だったけな。

空には物資を吊り下げて運搬するヘリコプターが行ったり来たり。
大変なお仕事です。

立山室堂 名所・史跡

岩と草ばかりに見えますが、高山植物も咲いています。
あざみやりんどう、ナナカマドも。

白い岩が点在しているのが、羊に見えてかわいらしい。
ニュージーランドの牧羊地みたい。

歩道はほとんどこんな感じで整備されています。
ぬかるんだり滑ったりはしませんが、大きめの石がごつごつしていて、少し歩きにくいのがまた楽しい。

このバッタが沢山跳ねているの。
捕まえてよく見てみたかったんだけど、私の視力と運動神経では無理でした。
帰ってから調べたところ、室堂にはこの一種のみ生息するクモマヒナバッタというものだそう。
ライチョウのえさになるそうです。
おいしいのかしらん。

するといきなり目の前にみくりが池が。
真っ青な、透きとおった池。

あんまりきれいで、この世のものじゃないみたい。
死ぬならこんなところで死にたい。
歩道の淵に座って、しばらくぼんやりと眺めていました。

みくりが池 自然・景勝地

みくりが池の周囲を歩道が巡っているので、池を見ながらてくてくと進みます。

みくりが池の紹介看板。
「立山火山の水蒸気爆発によってできた凹地に水がたまった池です。
プランクトンやカワゲラの幼虫はいますが、魚はいない貧栄養型の湖沼です。
「みくり」は「御厨」と書き、神様の食物を調理するところをいいます。」

せっかく富山にいるのにお魚食べられないのね、神様。

少し歩くと地獄谷。
温泉施設もありましたが、失念しており、タオルも何も持ってきていないので次回リベンジしたいです。

煙が上がって、硫黄の香りがします。
そのままずっと道を今度は下っていくと、

地獄谷 自然・景勝地

血の池です。
本当に赤い。
鉄さび色で確かに血のよう。

しかし、立山には不穏な名称のスポットが多い。

この先、もっと下れましたが、一本道なので下ったら今度は登らなくてはいけないことにひるみ、このあたりでUターン。

血の池 自然・景勝地

分岐まで取って返して、こちらはみどりが池。

ここの湖畔？にはベンチがいくつかあって、お弁当など食べたら楽しそう。
それほど暑くも寒くもなく、気持ちのいい風が吹いて爽やか。
体と心が緩んでいきます。
こんな景色を、こんな素晴らしいお天気の日に見られるなんて、神様からのギフトだな。

この先には玉殿岩屋があるという。
なんだかよくわからないが、とりあえず案内板に従い、山を下る。
道はどんどん険しさを増していき、本当にこちらであっているのかもわからない。周りにはいつのまにか誰もおらず、私と虫と草花だけとなる。
登山道のようになった場所をひたすら下りる。
また登るのか、と一瞬思いましたが、人間、いつまでこんなところに遊びに来れるかわからない。
行けるうちに行くのだ!
と、自分を弱弱しげに鼓舞します。

慌てて逃げる虫たち（さっきのバッタ）に、ごめんねごめんねと謝りつつ、進む。
いつのまにか声に出して謝っていた。

みどりが池 自然・景勝地

行けるところまで行くのだ、と思い、頑張りましたが、このあたりで下を見下ろして断念。
どこがゴールかもわからないのが堪えます。
実際、あそこかなと見当は付けましたが、正解かどうかは不明。
そこらあたりに手を合わせ、ありがとうと言って、また虫を驚かせながら登る。
喫煙者にはとってもハード。
ここも次回はリベンジしたい。

玉殿岩屋・虚空蔵窟 自然・景勝地

さあ、散策コースの入り口に戻ってきました。
行きに持っていたお水のペットボトルが空になったので、こちらでお水を補給します。

これがびっくりするくらい美味しい。
きりっと冷えており、雑味のないお水。
これで氷を作って、美味しい米焼酎をロックでやりたい。
いや、このままでも十分美味しいのですが。

後ろ髪をひかれつつ、帰路に就くことにします。
だんだんガスが出てきたなあと思っていたら、

立山玉殿湧水 自然・景勝地

バスからの車窓は、行きと違ってもうこの草の先が見えないくらいになる。

早い時間に来て正解だったなあ、と思っていたら、ふと疑問に思う。

自分が知っている、もしくは調べた情報をもとに判断する。
まるで自分の判断が正しかったように思ってしまうが、その判断を良いものとするのは、最終的には神様の判断なんじゃないか。

逆をいえば、自分の当てが外れても、その方が良かったかもしれないことだって今までに沢山あっただろう。
失恋とか、受験に不合格とか、希望の会社に内定をもらえなかったとかはまさにそうなんじゃないか。
そこに行かない方が良いよ、という神様の思し召しなんだろう。

私が信じているのは、何か特定の宗教ではなくて、その辺にたくさんいそうな、どちらかというと気まぐれな八百万の自然神みたいなものだから、あんまり変なことをして神様に嫌われたり見切られたりしないように、正直に誠実に明るく生きて行こうと思った次第であります。

神様だって、いじけてひねくれた人間なんて、助け甲斐がないんじゃないかしら。

そんなことを考えていたら、バスは美女平に到着。
50分と言われていましたが、行きも帰りも40分位で着きました。

美女平の建物のなかを何となく見て回ると、2階に休憩スペースが。
だあれもいなかったけど、雨の日には重宝かな。
このような写真撮影スポットもございます。

美女平 自然・景勝地

美女平周辺も少しお散歩しよう。
駅目の前には美女杉がそびえています。
やるせなくもハッピーエンドな逸話が記載されており、あやかりたく手を合わせました。

散策コースマップがありましたが、これとGoogleMapと実際の道路をいくら照らし合わせても、自分の進むべき方向が分からず。

眼下にはスニーカーじゃいけないような魅力的な山道が。
こういう道大好き。
少し下りてみましたが、うん、今日の装備ではここは無理。
足元もだけど、蚊がすごくって！
虫よけ持ってこなきゃだめね。

早々に諦めて、車道を歩くことに。

立派な杉とブナの森を歩いていくと、子育て杉が。
二股に分かれた杉の一方から若い枝が出ており、核家族の様子。
人間の夫婦と違って、父親も子育てから逃げられないからちょっとうらやましかったり。
と、離婚した私は、まだ幸せな再婚を諦めていないので、手を合わせてあやかっておきました。

立派なのは杉だけではなく、ブナも。
ブナの木って好き。
小動物が似合う。
只見もブナの森林で美しかったなあ。

ああ、この中に分け入りたい。
しかし蚊が私の行く手を阻むのだ、
酒飲みのO型は、とにかく刺されやすい故。

すっかり曇り空になってしまったので、駅に引き返し、これまた混雑したケーブルカーにて下山。
楽しかった・・・
また来たいなあ・・・
富山に住んでしょっちゅう来たい。
切符高いけど。

立山駅からは電車ですが、行きとは違うルートで帰ろう。
ここを埋めておかないと地鉄完乗できないし。

というわけで、岩峅寺駅で不二越・上滝線に乗り換え。
2両編成ですが、私ともう一人しか乗らず、一両ずつ貸し切りでした。
この車両の向かって左下が出っ歯みたいでかわいい。

岩峅寺駅 駅

岩峅寺駅ホームの待合室。
いいですねえ。　
何年物なんだろう。

岩峅寺駅 駅

地鉄のクロスシート好き。

電鉄富山駅に着くと、夕方。
皆さんの夕ご飯には少し早い時間だが、私は相変わらず昼ご飯をくいっぱぐれているので、お腹ペコペコです。

昨日混んでいて入れなかった廻転とやま鮨さんへ。
夜の部の開店時間まで1時間ほどありましたが、隣が宿泊しているホテルなので、一度部屋に戻って身軽になり、何故か一杯やり始める。

開店と同時に入店。
注文はタッチパネル。
まずは若駒を一合注文。
ズワイガニ、白海老、黒造り、しまあじ、ふくらぎ、かんぱち、ホタルイカ沖漬け、つぶ貝、赤えび、卵焼きを食べる。
昆布ガリも美味。
やはりお魚は冬の方が美味しい気がしますが、夏でもこんなお寿司が食べられるんだから、富山っていい所だ。

お腹もいっぱいになったところで、BOOKOFFに行き、帰路に読む文庫本を購入。
自分で思っているより酔っていたのか、立山が素晴らしすぎてぼーっとしていたのか、目が悪いのもあるが、開いていない自動ドアに顔面から突っ込んでみたりする。
後ろを歩いていた学生さんがびっくりしていたが、実は初めてじゃないうっかりさん。

先行き不安だが、富山市役所展望台に夜景を見に行くことにします。

廻転とやま鮨 富山駅前店 グルメ・レストラン

私のスマホはもう6年物で来週機種変予定だが、画素数が少ないためか、夜景がちっとも綺麗に撮れない。
光が乱反射しちゃうの。
なので白黒で撮影してみた富山市役所。
もうこの建物だけできれい。
富山の公共建築物って、本当にセンスがいいの。

てっぺんに見えているのが展望塔。
この時期は21時まで解放されており、無料です。

富山市役所展望塔 名所・史跡

エレベーターの周りを回廊が取り囲み、360度見渡せます。
ガラス越しではうまく撮れなかったが、きれいでしたよ。

朝から動き回っていてさすがに疲れているはずなのに、歩く足が止まらない。
酔っぱらった時の症状です。
あてずっぽうにホテル目指して歩きだしたが、ちっとも着かないの。
GoogleMapに聞いてみたら、北上するところをずっと西に向かって歩いていたようです。
結局1時間半くらい歩き回っていました。
迷子ですやん。
川沿いのベンチで一休みしていたら結局蚊に刺されました。

ここで、迷子中に撮影したマンホール３選。
これは立山デザイン？

これはアザミかなあ。

モチーフは最初のと同じだけど、色と形が違うと別のものみたい。

どれもお洒落でかわいらしい。
北欧テイスト。
丸いのなんか、お皿やコースターにしたらかわいいよね。

通りの向こうを見るとライトアップされた噴水が見えた。
行ってみよう。
ここは県庁前公園というらしい。
広くて綺麗な公園ですが、カップルや若者が溜まっていないのが富山クオリティ。
むしろ貸し切り。
なんで？
デートにぴったりじゃん。
私なら来るね。
みんなどこでデートしてるの？

ああ、人が少ないっていいなあ。
富山っていい所だなあ。

るんるん歩いてやっとホテルに到着。
今日はよく歩いた。
2万歩ですって。

富山県庁前公園 公園・植物園

今日買ったもの。

立山駅で時間を潰している時に入ったお土産屋さんで、熊除けの鈴と、ルリビタキのカラビナ。
かわいい！
熊除けの鈴は今度長野に行くときに持っていこうっと。

それと、苗加屋のお酒。
これはちょっと甘かったなあ。
美味しいけど、昨日の満寿泉の方が好みかも。

テレビで007を流していたが、ピアース・ブロスナンだったのと、
オープニングテーマ曲を歌っている女性ボーカルの声が苦手だったので消す。

明日はどうしようかな。
あんまりお天気が良くないそうだし、富岩運河水上ラインで岩瀬浜に行こうかと思っていたけど、水族館の方がいいかなあ。
お天気を見て決めようっと。

えびせんを肴に日本酒と読書。
おやすみなさい。