2023.08 「納涼」松島遊覧フライト

2023/08/06 - 2023/08/06

連日の猛暑に身体も心もヘトヘトに。今日は別のフライトを計画をしていたけれど風が強くなる予報があったのでキャンセル（飛行機の種類によって風力の制限が異なる）。代わりに富士重工製の小型レジャー飛行機である「エアロスバル」に乗って納涼遊覧フライトを飛ばして空から涼を求めてみることに。

エリア 宮城

• 旅行の満足度: 5.0

仙台空港の某ハンガー（格納庫）に集合。今日はこの複葉機のフライトの地上支援の為に訪れた。この可愛らしい飛行機はアメリカ製の Pitts Special （Pitts S-2C）という。日本で飛べる機体はおそらく２機しかいないだろう。

ちなみに仙台空港にもう１機の Pitts Special （Pitts S-2B）が飛んでいたのだが、2011年の大地震による津波により被災して飛べなくなってしまった。

もう１機の Pitts S-2B のフライトの模様はこちらに。

ヒコーキ三昧の一日
～ブルーインパルスから Pitts Special、そして AERO SUBARU まで～
https://4travel.jp/travelogue/11753433

仙台空港 空港

さて暑いけど出発準備をしましょう燃料の手配をしつつ気象情報の収集....あれ？せっかく天気が良いのに風が強くなるのか。

仙台空港 空港

さて、どうしましょう？。せっかく天気はいいんだけども風がこれから強くなる。そしてどうやら訓練空域に低い雲がかかっているようだ。

ANA FESTA(仙台空港) お土産屋・直売所・特産品

結論「今日のフライトは中止！」。

でも、天気だけは良いのでこちらの小型機に乗換えて遊覧飛行を楽しみましょう！ということに。こちらの飛行機は Pitts Special より風に強いので問題なくフライトできる。

燃料とフライトプランを入れて出発準備完了。

エンジンスタート。今日も好調に回っています。

SENDAI GROUND にコンタクトして地上滑走をスタート。

仙台空港のＡ滑走路手前でフライトに向けての最終チェックを。ここで SENDAI GRAND から SENDAI TOWER に無線の周波数を切り替え。

後続の海上保安庁の双発機も誘導路から斜に構えて最終チェックをしている模様。

" JA0000 Cleared for takeoff "

滑走路に入りエンジン出力を上げて Rowling ～ Air borne 。

松島湾に向けてスピードと高度を稼ぐ。

仙台空港を上がり海岸線を目安に左へ大きく翼を振る。

風は強いもののこの小型機には影響なし。雲がほとんどない絶好の天候の中、仙台空港を飛び立って絶好の遊覧フライトになりそうだ。

現在600ft、さらに上昇中。

FA200-160の計器パネル。右席側の景気の中に加速度計（Ｇメーター）があるのがＡ類（曲技飛行が可能）で高機動機の証だ。

本日は気温が高かったので搭載燃料を少なくして乗員の搭乗を確保するというプランでフライトをする。

高度2,000ftで巡行。八木山辺りの上空から長町副都心を眺める。長町駅や太子堂駅を中心に高層マンションが立ち並んでいて、仙台のベッドタウンを形成しているのがわかる。

長町駅 駅

仙台駅から伸びる青葉通りの緑がはっきりと見える。ちょうど下界では本日から仙台七夕が始まった。

仙台七夕まつり 祭り・イベント

仙台市内の遊覧フライトは続く。眼下手前には宮城球場が、そして遠くには陸上自衛隊・霞目駐屯地の滑走路も見える。

楽天生命パーク宮城 名所・史跡

こちらは利府町にある東北新幹線の車両基地。新幹線の車両たちがきれいに並んでいる。

新利府駅 駅

その車両基地の横には巨大ショッピングモール（イオンモール新利府・南館）の巨大な建物が。駐車場には多くの車がとまっているので、店内は賑やかになっているのかな？。

利府町の上空をパスしてからは宮城の観光名所である松島へ向かう。

観光桟橋が見えてきた。この松島を横切るように走る国道４５号も観光客などの車が渋滞しているようだ。

松島湾 自然・景勝地

翼の先に高城川の河口が見える。この高城川は別の川の下をくぐったり、峠をトンネル（潜穴）で抜けたりとなかなか興味深い。

松島湾 自然・景勝地

松島町の上空で旋回中。次は東北本線と仙石線を結ぶ「仙石東北ライン」の渡り線が見えてきた。

仙石東北ライン 乗り物

旋回を終えた後は松島湾内を飛ぶ。松島湾内には大小の島々が浮かんでいるが、無人島ばかりではなく有人島も点在しているのだ。この桂島には海水浴場もあり島の規模の割に多くの人たちが楽しんでいたようだ。

桂島 自然・景勝地

こちらは七ヶ浜町の最近の人気スポットである花渕浜。うみの駅やカフェ、宿泊施設などが立ち並び賑やかになっている。また、昔からヨット用の桟橋もあり湾内には帆走しているヨットが数艇浮かんでいた。

花淵浜港の上空を旋回。

さて、そろそろ仙台空港に戻りましょう。

眼下には菖蒲田浜の海水浴場が見える。どうやら海水浴ができるエリアを限定しているようなので広い砂浜の中の一部だけに人が集中しているようだった。

菖蒲田海水浴場 海開き ビーチ

七ヶ浜町を飛びぬけた先には ENEOS の仙台製油所が見えてくる。高い塔の先に見えるフレアスタックもばっちり。

製油所に原油を荷下ろしするために着岸するタンカー。２隻のタグボートが大きな船体を押している。

仙台新港から離岸しようとしているフジトランスのカーキャリーが見える。タグボートの力を借りずに旋回している。

仙台港フェリー埠頭 名所・史跡

そして名古屋・苫小牧を結ぶ太平洋フェリーの姿も。ちょっと船体が小さく見えるので苫小牧～仙台の航路に張り付いている「きたかみ」のようだ。

仙台新港を過ぎたあとは海岸線を南下する。このあと SENDAI TOWER にコンタクトを取って着陸へのフェーズに入る。

西の方には夏らしい雲が沸き上がっている。遠目にはいいかもしれないが、小型機のフライトとしたらたまったものではない。でも今すぐどうのこうのは無いので大丈夫。

Ａ滑走路１２へ向けて進入中。名取市にある巨大ショッピングモールが見えてくる。こちらも駐車場は満杯のようだ。

杜せきのした駅 駅

滑走路が見えてきた。SENDAI TOWER からは着陸の許可は出ているので待機せずに向かう。

Ａ滑走路のほぼ延長上にある雷神山古墳が見えてきた。そろそろＡ滑走路１２へ向けて最終旋回。

雷神山古墳 名所・史跡

手前に見えてきた滑走路は3,000mあるＢ滑走路。こちらは旅客機中心に運用されている。もちろん風向きなどの関係で小型機が降りる場合もある。

Ｂ滑走路を横切るルートでＡ滑走路１２へ。

この位置から1,200mの滑走路長が非常に短く感じてしまうが、この機体には充分すぎる長さがある。

無事にＡ滑走路１２に着陸。

SENDAI TOWER から SENDAI GROUND に無線の周波数を変えて駐機場に戻りましょう。

仙台空港 空港

約４０分のフライトを終えて灼熱の駐機場に戻ってきた。実は上空ではそれほど涼しかったわけではなく、エアコンなど付いていない機体に乗り込み、当然ながら日陰を選んで飛ぶことなどできるわけもなかったので....。それでも渋滞知らずの空の上からいろいろな場所を巡ることができたので良かったかな？。

それにしてもこちらの富士重工「エアロスバル」は名機だな。エンジンの出力などは仕方がないのだけれど、どっしりとした安定のフライトは信頼できるもの。製造・登録からかなりの年月が経っているけれど、まだまだ活躍・飛んでほしい機体だ。

仙台空港 空港