2023/07/10 - 2023/07/10
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mom Kさん
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初めて目の前にした時は、言葉も消えていた。
会えてよかった。会いに行けるところにいてくれてよかった。
― 利尻グリーンヒルinn ”かに座”からの眺め ―
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 タクシー ANAグループ JR特急 JRローカル 徒歩 Peach
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-
目が覚めたら、すぐに窓辺に立つ。
三日目の朝もそうしていたら、「あのポン山まで行ってみよう」
と思いついた。 -
4日目の朝、3時に目が覚めた。
サロンのこの場所に。
お気に入りの椅子をキッチンから運んできて、眺める。
この時間は、いつも誰もいない。北の大地の夜明けは早い。
昨日沓形バスターミナルで出会ったポスター”極上の心の贅沢。”
を思い出し、珈琲片手にニンマリしてしまう。 -
”かに座のお部屋を用意してお待ちしています”
昨年末、ここ利尻グリーンヒル innさんからクリスマスカードが届いた。
3日間も一人占めさせてもらった。最後の晩は、お隣ドミトリー”ふたご座”にお引越し。
4時35分 ”かに座”にさよならして出る。 -
登山口まで、他の宿泊メンバーやガイドスタッフと共に送ってもらう。
今日は、登山組はいない。
私を含め三人は、ポン山トレッキング。スタッフは、姫沼コースの案内に向かった。 -
2年前は、登山組に同乗し、ここまで連れてきてもらっている。
木立の間から、頂上が見えただけで、うれしかった。そのまま帰館した。
今日は、もっと近くに行く。
4時51分歩き始める。 -
すぐに泉水に着いた。
コップを置いてくれている。
冷たいのに舌にとても軽い。カラダに消えていく感覚。 -
今回の利尻旅も登るなんて思ってもいなかったから、何の準備もない。
グリーンヒルのお母さんに
「一人でも大丈夫ですか。」と尋ねていた。 -
♀「ポン山なら大丈夫です。」とあっさり。
登山ではなく、「トレッキングコース」として案内されているのも、
私をその気にさせてくれた。 -
足元だけを見ていたら、これまで登った山を思い出してくる。数えられる程度だから思い出はリアルだ。
人生初登山は、学生時代。みんなでわいわい登った大山の縦走、砂滑りのこわごわ。大雪山の雲?を抜けてみた雪渓とお花畑の美しさも、遠い昔。比良山からの琵琶湖の眺めは素晴らしかった。醍醐山頂上からの御来光登山は、真夜中の集合にどきどきだった。こんなことは全て昔々。
最近の釈迦岳には、登山と聞いていなかったものだから、後悔しながら登った。
キナバル山のふもとで、私には、山は仰ぎ見て楽しむものと実感した。 -
子どもの頃、
父は、毎年お正月、ピッケル片手に数日間どこかに消えていた。
そういえば、家族旅行なんて我が家にはなかった。
私達姉弟が大人になるころ、本格登山の趣味は弟に移っていた。 -
普段思い出しもしなかったことが次から次へとつながって、
心に浮かんでくる。
今、こうして一人で登っているからこそ。 -
誰にも会わない。一緒に登山口まで車で送ってもらった二人組は、私よりゆっくり楽しんで歩かれている様子で、ずっと後ろになっている。
-
利尻富士登山びとは、もっと早い時間に登頂始めているのかもしれない。
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初めて、少し視界の開いているところから見えた。
そばに来ている喜び。 -
まずは、左へ。
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前を行く人がいる。
立ち止まって、しゃがんで、じっとカメラを構えているので、追いついた。 -
木漏れ日が美しいところだからかしらと思っていた。
上等そうな大きなカメラ。
撮影を終えて、立ち上がったので、
「どうして、ここなのですか。」と、尋ねた。 -
♂「コイチヤクソウが咲いているからです。」
-
パッと、ポン山頂上が現れた。先に着いておられたカメラ男性が「ゴゼンタチバナも咲いてましたね。」と声をかけてくれたが、私は目を止めていない。♂「ハート形の葉の白い花です。」と教えてくれた。彼にもう一度名前を聞き返し、ゴゼンは御前、タチバナは橘と、頭に覚え込ませた。メモは持ってきていない。覚えてられるかなあ。
このとき、恥ずかしながら、さっきの「コイチヤクソウ(だったと思う)」を忘れていて、もう一度尋ねたから。 -
間近で仰ぎ見ていると
「山懐に抱かれる」という言葉が浮かんだ。
5時50分 -
周りを石で囲まれて、紫の花が咲いていた。こんなてっぺんの、しかも吹きさらしの所で咲く花なのだろうか。
(あとでinnのお父さんに尋ねたら、「それは、きっとイワギキョウですよ。」と教えてくれた。これは、忘れないでおこう。) -
もうこんなに高いところだった。あのあたりが、グリーンヒル inn、いつも私がここを眺めているところ。少し面はゆい気持ち。
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標高444メートル。
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これが、あの男性が教えてくださったゴゼンタチバナなのだろう。
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先ほどの分かれ道から小ぽン山へと向かうと、地面が変わった。ふわふわと柔らかい。それに両方から茂みが覆いかぶさってくる。
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到達。大ぽン山の吹きさらしの頂上から思うと、拍子抜け。
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小さな頂上スペースも小ポン山にふさわしく、少し楽しい気分。
あまり人が登ってこない様子もいい感じ。 -
ああ、ここからこその眺め。
明日、私、帰ります。 -
ピクニック気分
小さなショルダーにタオルとこれだけの登山(トレッキング)装備。 -
-
利尻富士から降りてきた人と初めて会う。
「こんにちは!」
麓で野営して夜中に登り始めたと教えてくれた。若い男性。 -
ここは、琉球と異なり、ハブがいない。熊もいない。
数年前、泳いで渡ってきた♂熊君、その後の消息誰も知らない -
湧き水のところに先客。
「こんにちは!」同年配らしい女性一人、しっかり登山慣れた服装。
水を飲もうと近づいたら、
♀「いい靴ですね。」と、ほめてくださった。
「ありがとうございます。」色のことを言っておられると分かった。全然、彼女のようなトレッキングシューズでもないから。ぼろぼろで、今回の旅でお役御免のつもりだったから。5年前のネルソンで買った思い出だから、なかなか捨てられない。しかも、これが一番疲れないスニーカー。
褒めてもらえたから、もう少しがんばるか。 -
リー・シリの神様からいただいているお水。
きっと、また、舌はずっと覚えているはず。
越前大野…昔の喜多方・・・そしてここです。 -
免疫力UPしてる実感
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7時31分 降りてきました。
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2時間半前、登り始めた道
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今の私にちょうどよい”登山”
そばまで行けたことに大満足。 -
さあ、グリーンヒルには、いつ着くかしら。楽しんで歩こう。
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真っ直ぐ、真っ直ぐ。
この時間帯、歩いてる人なんかいない。
たまーの車に気を付けなくっちゃ。 -
うわ、うれしい!と近づいてみるが、お湯はなし。
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次は、日本庭園。
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ここに作られている不思議。わずかな違和感。きっと理由があるでしょうに。
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利尻ロータリークラブ 碑文が心に響く。掲げてくださってありがとうございます。
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?と思って、通り過ぎようとしたら、お隣のホテルのような建物からお二人が
寝具の手入れに出て来られ、目が合った。
♀♂「神さんの祠ですよ。」と教えて下さった。利尻の鳥居が真っ白なわけも尋ねてみた。♀「そう言われたらそうだけど・・・赤いのもあるし・・・。」と笑われる。女将さんも気さくな方、「もうここに△△から嫁に来て○○年・・。」と、お相手してくださった。ご出身九州の地名を言われて驚いた。
最近の京都旅の話題が続く。 -
初めて来た2年前、今日より暑かったあの夏の日、フエリーターミナルから歩いてinnに帰りながら、檸檬酎ハイを購入した酒屋さん。檸檬の字に魅かれて初めて飲んだから、缶も覚えてる。
-
帰る日、フエリーターミナルまで車で送ってもらうとき、
「郵便局で降ろしてください。」と頼んだ。だから、覚えてる。
ここを曲がった坂の上のはず。あそこ!
8時27分 -
8時45分営業開始の扉表示だけれど、その時間にはまだ鍵がかかっていた。
9時まで、向かいのベンチで待つ。
ガラナ君を立てかけ、カメラを向けたら、風が吹き、彼は、くたんと横になった。
日陰は、さらさら空気の涼風が吹いて気持ちいい。私も横になりたい。 -
”Mr.グリーンバック”あなたは、お変わりありませんね。ますます頼もしく見えます。
私は、だんだん・・・です。9時28分。 -
女将さんが、「ベッドのそばに、お荷物置いてますよ。」と迎えてくれた。
9時58分。 -
稚内購入の”ニシンの一夜干し”最後の一枚。土生姜をたっぷりおろして添え、完ぺき。
他の三品と美酒も昨日と同じ。美味しさ変わらず、しみじみ。
なんといっても、メインディッシュは、雨竜米ですな。12時13分。 -
歩いて幹道から山に入ってすぐにポストがあると、女将さんに教えてもらった。
♀「夕涼みのお散歩にピッタリよ。」
ようやくお日様も海の彼方へ。さらさら空気にビーチサンダル。
最後の夕暮れお散歩。 -
絵葉書をどれにするか、少し迷ったけれど、リー・シリを選ばず、季節のエゾカンゾウにする。
友は、今頃初めてのParisのはず。帰ったころ、彼女からエアメールが届くだろう。お互い頑なに手紙派。
現役世代の年下友人カップルには、お仕事の参考にしてもらえそうなモノをいつものゆうパックレターで。 -
お昼戻るときに気が付いたベンチ。
背に「ご自由にお休みください」と彫られている。
バス停でも何でもない所。フェリーからずうっと歩く人しか、通りかからない場所。
背景に見えるは、朝夕上がり眺めた夕日丘展望台。 -
こうして前を見ると、リー・シリと向かい合えるんです。
”極上の心の贅沢” -
戻ったら、三人のおじさん世代が日暮れぎりぎりまで遊んでたどりついて、チェックイン。
「写真、撮ってもいいですか。」
ヘルメットを脱いだばかりの”ダンディ氏”、
相好を崩した。
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この旅行記へのコメント (2)
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- yamayuri2001さん 2023/08/20 15:31:03
- 良い旅ですね!
- mom Kさん、こんにちは。
私も9月に利尻島に行こうと思っているのですが、
こんないい旅が出来るかなと、
うっとりしながら拝見しました。
きっと無理ですね。
花はもう全部終わっているし、
利尻島で泊まるわけでもないし。
なんとなく上質な小説を読んでいるような気持ちで、
最初から最後まで一気に読ませていただきました。
とっても心が豊かになる旅でしたね。
yamayuri2001
- mom Kさん からの返信 2023/08/21 08:12:49
- Re: 良い旅ですね!
- 丁寧に読んでいただいて恐縮です。海外に行けなかったおかげで利尻礼文に出会えました。心の距離も台湾より遠かった地。
旅は、長さではないですね。お泊りにならなくても、yamayuri2001さんの受信機なら極上の利尻に出会われると思います。甘露泉水に行かれるなら、ぜひ大きなペットボトルをお持ちください。利尻富士80年前?(宿主に教えてもらったのに失念)の雪解け水の味わい格別です。
三年前から利尻もかつてない暑さ。9月でも秋が始まったばかりかもしれませんね。素敵な旅を!
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