2023/06/25 - 2023/06/26
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ちびのぱぱさん
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この旅行記スケジュールを元に
室蘭は見どころの多いところだと思います。
夕日の地球岬は、はるか渡島半島まで見渡せました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
-
ドーミーイン東室蘭にチェックイン後、温泉に軽く浸かり、疲れを癒してから午後5時ころ地球岬を目指しました。
人差し指を盗みのサインのように曲げた形の室蘭岬を、ダイナミックなハイウェイが走っています。
その第二関節のあたりに地球岬がある。
母恋で国道を降り山道を登ってゆくと、断崖に突き当たります。
金びょう風と呼ばれる景勝地になっています。 -
iPhoneのパノラマ機能を使って撮ってみます。
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びょう風のように切り立った崖が、まっすぐに下に向かって落ち込んでいる。
ぐるっと北西に回りこんだこの時期の夕日が、かろうじて岬の先端を照らしています。
夕日を受けた岩肌が金色に輝いて、名前の由来がすぐに分かりました。 -
右手にはごつごつした崖。
眼下の波洗う岩礁には、アザラシ(トッカリ)が休んでいることがあるらしい。 -
崖に沿って右手に進むと、ほどなく地球岬に至ります。
遥か洋上に浮かぶ渡島半島は思いのほか近い。 -
北海道の訪れたい観光地一位になったこともある景勝地。
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大正時代から灯る地球岬灯台。
130mの断崖に建てられています。 -
たぶん駒ケ岳。
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59万カンデラの強力な光は52km先まで届くという。
沿岸灯台は、色や光り方にそれぞれ特徴があり、航海士はそれを見分けて道しるべとするようです。
近くには室蘭灯台もありますし、対岸の長万部の方にもあります。
船は、いくつかの灯台から自分の位置を知るのだとか。
その点GPSと似ているのだけど、考えてみればその意味で役割を終えつつあるのかもしれません。
それでも、その歴史的な価値と観光資源としての意義が失われることはないでしょう。 -
背後には鉄の町室蘭。
今でも鉄鋼産業が基幹になっている。 -
鐘を鳴らしている3,40代くらいの男性がいました。
隅の方にいて、時折近づいて小さな声で何かぶつぶつ言いながら鐘を一つ鳴らす。
興味を惹かれて離れたところから観察していると、知的障害を抱えた方のようでした。
何のために鐘を鳴らしているのでしょう。
誰がために鐘は鳴る -
近くに暮らしている方だろうか。
観光客ではなさそうに見えました。 -
男性の鳴らす鐘が時折響き渡るチキウ岬。
しだいに日が傾き、東室蘭のイオンで買い物をしてホテルに戻ることにしました。 -
ホテルのすぐ隣にある回転寿司で夕食。
光り物が新鮮でおいしかった。 -
イオンで最後に一つ残っていた大ズワイガニをホテルの部屋でいただきました。
小さい大ズワイガニ。
最近この辺りの漁網に大量にかかり、毛ガニ漁の漁師を泣かせている。
二杯で400円くらいと激安ですが、身が詰まってカニ味噌も美味しかったです。 -
翌朝、東室蘭のホテルから国道37号を西に向かいます。
本日は、ニセコにあるホテルに行くという以外には何も決まっていない。
しばらく工場萌えのする沿道を進むと、白鳥が羽を広げたような橋梁が目に入ります。
天気もいいし、せっかくだから渡ってみることにしました。白鳥大橋 名所・史跡
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ここを無料にしたのは鳩山由紀夫さんなのだろうか。
千億円くらいかかったとか。 -
アメリカの西海岸を走っているよう。
高さ140mの橋梁主塔。 -
補修工事中でしたが、維持費は年間51億円だとか。
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海面から54mの眺め。
奥に、鉄鋼所が連なっている。 -
標高70mある祝津公園展望台からの眺め。
朝日を受けた白鳥が、羽を広げて飛翔する。祝津公園展望台 名所・史跡
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橋脚の立つ人工島は石炭のがらを利用したといい、コストや環境に配慮したのだそう。
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大黒島が良く見えます。
明治時代に旧室蘭灯台が建てられ、昭和まで海の安全を守っていたそうです。
船でしか渡ることができず、年に一度ほど地元のボランティア団体が清掃ツアーを企画しているみたいです。 -
かつては人が住んでいたこともあり、今は野生生物の楽園になっているらしい。
その昔18世紀末頃に、イギリスの探検船プロビデンス号が来航した際に、事故で亡くなったオルソンという水兵をこの島に埋葬したのだとか。
その際、松前藩藩医、加藤肩吾らと面会し地図の交換が行われたそう。
ん!地図の交換?
この時代に、そんなことが可能だったのだろうかと、がぜん興味が湧きます。
調べてみるとこの加藤肩吾という人物は昌平坂学問所で学んだ人で、ロシア語フランス語をかじったらしい。
そして、かのロシア軍人ラクスマンと根室で応対し、大黒屋光太夫の帰国に関する交渉にあたったという経歴の持ち主だった。
その経験を松前藩に買われて、この務めを任されたようです。
この当時、得体の知れない外国船の来航は大事件。
知らせを受けた松前藩のご隠居が、家臣がいさめるのも聞かずに手勢を率いて成敗に向かったりしているが、幸い室蘭に到着する前にイギリス艦は去っています。
当初、経験のある加藤とはいえ相手が話すのは英語、意思を通わすのは相当骨が折れたらしい。
幸い、船にはロシア語を話す船員がいてようやくイギリスの船だということが分かるというありさま。
ところが、加藤とイギリス艦の艦長プロトンとはだいぶ意気投合したようで、その後もう一度プロトンは別の艦で室蘭を訪れている。
ちなみに交換したという地図は、根室でラクスマンにもらった地図、および松前地図の筆写も許可し、イギリス側からはかのキャプテンクックの世界地図だった。
うーん!
けっこう危ない橋を渡ってますね。
実際、この加藤という人はロシアとの内通を疑われて江戸おもてに申し開きに出向いている。
ところが、時代が彼に味方したというか、彼の知識と経験が幕府に買われ出仕を求められることになっちゃう。
人生、分からんものです。
そしてこの後時代は、ゴローニン事件などロシアとの軋轢も増してゆくわけです。
この辺りのことについてはゴローニンの「日本幽囚記」だの、井上靖の「おろしや国酔夢譚」だの司馬遼太郎の「菜の花の沖」だの、いろいろ面白い本があります。 -
車で「絵鞆岬」に移動。
人差し指を、盗みを表す形に曲げたこの半島全体を絵鞆半島といい、その指先が絵鞆岬になります。絵鞆岬 自然・景勝地
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左に見えるのがえびす島、奥に見えるのが先ほどの大黒島。
その彼方に広がっているのが内浦湾、もしくは噴火湾。
噴火湾の名付け親は、先ほどのプロビデンス号の艦長、プロトンです。 -
えびす島にはウミウがたくさんいますね。
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太平洋に突き出た岬の海は、透明度が高い。
もっとも、この辺りはすでに噴火湾ということになりますが。 -
盛夏には子供たちが磯遊びに興じるそうで、えびす島も潮が引くと歩いて渡れるらしい。
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左手には岸壁が続く。
あっちには銀屏風と呼ばれる景勝地があるらしい。 -
絵鞆岬から車で東に進むと、途中から舗装道路ながら一車線の山道になる。
しばらく進むと、銀屏風なる景勝地に到着。 -
地球岬側の金?風は黄色味がかっているのに対して、こちらは銀色ということですね。
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ウミウが羽を休める岩礁。
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数分進むと、ハルカラモイという少し広い場所に出ます。
ハルカラモイ 自然・景勝地
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伝承や、松浦武四郎のことが書かれています。
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ハルカラモイ(食物をとる入江)はピリカノカ(美しい形)。
アイヌの人々の食料調達地であり、心を和ませる景勝地でもあった、ということでしょうか。 -
クサフジの花。
若葉は天ぷらにして食べると美味しいそうです。 -
ハルカラモイとスマイチの間の「ローソク岩」。
狭い道のちょっとした場所に、案内板があり、道端に遠慮がちに車を停めて急いで写真を撮る。 -
狭い道が開けるあたりに、スマイチ浜展望台があります。
しっかりと駐車場があって、下の浜が見下ろせます。マスイチ浜 自然・景勝地
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駐車場の側溝のふたの上に大きな青大将。
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奇岩が連なる。
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ここから市街地に戻る途中にカンパニュラ?
たくさん咲いていました。 -
コクワのツルに花が咲いています。
北海道に住んでいてよかったなあ、と思う季節になりました。
あっという間に過ぎてしまいますので、しっかりと味わいたいと思います。
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