2023/06/26 - 2023/06/27
15位(同エリア1578件中)
Kちゃんさん
梅雨空の中、4ヶ月ぶりに新潟へ所用で出掛けました。 ちょうどJR東の「大人の休日倶楽部フリー切符」の期間と重なっていますが、単純に東京-新潟を往復しただけではフリー切符の御利益にあずかるどころか割引での往復の運賃であれば元も取れません。 おとなしく「単純に往復の切符を買うか?」、「寄り道を計画するか?」と悩みましたが、乗り鉄を自称するほどではないにせよ「乗る」ことは嫌いではなく、なによりも「フリー切符」が鼻の先にぶら下がっているのに、食いつかないのは性に合いません。 早速フリー切符を購入し「寄り道」の計画をたてます。 フリー切符なのですから新幹線をガンガン使って元を取れば良いのでしょうが、ただ乗っているにしても計画は必用です。 切符は4日間有効ですが空いている日は所用の日と翌日だけ。 まずは出掛けなければならない新潟を起点に考えると、①上越方面/上越妙高から長野(糸魚川は区域外)、②会津方面、磐越西線/郡山、磐越東線/いわき ③米坂線、米沢方面/山形、仙台、 ④酒田方面、陸羽西線/新庄、 ⑤秋田方面、秋田新幹線/盛岡、⑥秋田/青森方面、東北新幹線、等を考えたところ、①は意外と距離が短く御利益が低い。 ②は磐越西線/磐越東線ともに列車が限られる。 ③④はともに災害や工事で一部不通。 となると⑤か⑥ですが、今回はいっそぐるーっと東北1周を企てました。 トータルほぼ1500kmとなります。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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新潟での所用を朝からとし、始発の上越新幹線にのります。
東京6時過ぎ、新潟着8時過ぎ、なのですが今日は妙にお客さんの数が多く新潟駅の乗り換えホームも御覧の人混み。
多分、フリー切符御同好の方々と思いますが、普段でしたらこの始発「とき」は指定席/自由席ともガラガラ、長岡駅以降から自由席に通勤の方がどーっと乗ってくる程度なのですが。
東京-新潟 334km 2時間02分。 -
所用を終え、新潟駅へ戻ります。
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新潟駅舎工事の進捗具合です。
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新駅舎が稼働すると、この昭和の面影を残すバスターミナルも無くなってしまいます。
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内部はまだ工事中。
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東西をつなぐ通路は貫通しており、既に歩行者は行き来可能です。
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駅前広場の工事。
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新駅ビル内も新たなテナントさんが入りつつあります。
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ばかうけ、御当地版
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NewDaysにも利き酒コーナー&生ビールサーバーが出現。
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E653系「いなほ」で北へ向かいます。
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普通席シート
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グリーン車シート
ローカル特急としては異例の豪華さ? -
指定席車、3割くらいの乗車率でしょうか。
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旅のお供です。
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村上駅。
特急ですが意外と停車駅は多く、新潟を出てここまでに4つの駅に停まっています。
ホーム反対側に見えるのはハイブリッド車輛のGV-E400 -
村上を出発すると架線の「交流/直流」切り替え区間があり、この区間通過中は車内の照明も消えてしまいます。
この特殊な環境のためか、村上-酒田間の普通列車は電化区間にも関わらず長らくディーゼル車によって運行。 つい最近までキハ47型など懐かしい車輛での運行でしたが、今はすっかり上記のハイブリッド車に置き換わっています。 -
村上を過ぎると海岸線沿いに
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景勝、笹川流れ もこの近く?
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鶴岡を過ぎると庄内平野の米どころですね。
この「いなほ」という特急ですが本当に新潟・山形・秋田と水田地帯を走ります。 -
余目駅
古い話ですが、映画「おくり人」で今は騒動の渦中にある女優さんが向こう側の下り線ホームに立つシーンがあります。
以前はその場所に「ここに立っていました」という表示があったものですが、今でもあるのでしょうか?
ここは陸羽西線への乗換駅ですが、現在は工事のために不通、バス連絡となっています。
先ほど過ぎてしまった村上の1つ手前である坂町駅も米坂線の乗換駅ですが、こちらも米坂線は災害の為に不通、バス連絡となっていますね。
米坂線/陸羽西線ともにローカル路線ですが、東北地方中部の日本海側/太平洋側を結ぶ数少ない路線でもあるので影響は大きいでしょうね。 -
酒田駅に到着。
「いなほ」号も秋田まで行かずに酒田止まりは多いようです。 -
下に読みが振ってありますが、漢字だけ示されたら読めませんね。
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秋田に近づくと再び海岸線を走りますが、秋田は海岸線や山の稜線に多数の風車が設置されています。
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秋田駅到着。
273km、3時間50分の旅でした。
(定刻は18:30でしたが秋田駅直前で下り列車交替待ちのため停車、約10分遅れの到着) -
ホームの一番近い階段から改札へ向かいましたが、
どうもメインの改札口ではなかったようです。 -
秋田駅前。
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今晩は秋田泊です。
ほとんど駅前のホテル。 -
いわゆるビジネスホテルチェーンのホテルよりは少しお高めですが、望外にシックな感じ。
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秋田ではまだ旅行支援の適用が可能です。
これでビジネスホテル並みのお値段になりました。 -
WEB予約の際にシングルが空いていなかった事もありツインのお部屋ですが、広々です。
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デスク&テレビ
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浴室です。
たっぷりとした浴槽ですが、洒落た構造の栓で使い方が良く解らず。
途方に暮れていると、シャワーカーテンの陰に「釦」がありました。
※トイレに座って発見! -
食事を兼ねて俳諧にでます。
駅前のアーケード。 -
駅周辺には「繁華街」というようなエリアは無く、飲食店は有っても全国チェーンの居酒屋さんなど。
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見当をつけて少し歩いてみると、
それらしい街角に出会います。 -
雰囲気が出てきました。
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郷土料理屋さん
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料亭?
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で結局秋田郷土料理のカンバンのあるお店へ
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ビールが旨い
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キュウリ
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鰹
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鮹、と肴をいただきましたが
改めて見るとちっとも秋田っぽくありませんでした。 -
ホテルへ戻る途中、
どこからかピーヒャラと聞こえてきましたが、竿灯祭りの練習ですね。
練習ですから提灯に灯が入っていません。 -
翌朝、ホテルのお部屋から駅前方向。
曇天、辛うじて降っていません。 -
朝食は最上階のコチラ。
1階、2階、というよりも最上階というだけで雰囲気が違います。 -
テーブルもゆったり。
驚くのはお客さんの多さ、まだ7時です。 -
流石に豊富な品揃え
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フレッシュジュース
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パン
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サラダ/フルーツ
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御飯はもちろん「あきたこまち」。
もう1種類「めんこいな」というのもありますね。 -
稲庭うどん
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きりたんぽ鍋ですね。
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ということで、こんな感じ。
いろいろ有るとつい食べ過ぎてしまいますので、控えめに。
お椀はこじんまりと「きりたんぽ鍋」です。 -
チェックアウトをし、
周辺の散策です。 久保田城大手門跡 -
秋田のお城は「秋田城」とも思ってしまいますが、駅に近い方は江戸時代初期に秋田藩、佐竹氏が築城した「久保田城」。
現在、一帯は千秋公園となっています。 -
雨が降ってきてしまいました。
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表門
現在のものは復元されたものですが趣はあります。 -
表門
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本丸跡付近
※こうして訪れた秋田市ですが、3週間後の7/15日に記録的な豪雨により各地で浸水被害や護岸の崩落など大惨事に見舞われてしまいました。
お見舞い申し上げます。 -
秋田駅にもどります。
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ホテルと反対側の東口バスターミナルはだだっ広く閑散としています。
申し訳ない表現ですが、県庁所在地の表玄関としては規模の小ささを感じます。 -
駅ビルの土産物店は8時過ぎから営業中。
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うまい棒、御当地バージョン
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この辺りは700系交流電車が主体。
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カラフルな こちらは男鹿線用の車輛。
非電化の男鹿線は従来はディーゼル車でしたが、今は新世代の蓄電池車輛があてがわれているようです。
秋田駅周辺の電化区間で架線から充電し非電化区間はバッテリー走行。 -
懐かしい特急/急行表示
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「つがる」号の入線です。
E751系交流電車、いなほのE653と同様のスタイルですが交直両用のE653に対して交流専用となっています。
秋田から青森方向へ向かう準幹線の特急ですが、この8時40分発が最初の列車。 もっと早い時間に北へ向かおうとしても列車はありません。 -
普通席シート
いなほと同じシートですが生地のデザインが違いますね。
いなほに用いられるE653は常磐線特急で使われていたものの転用で転用時に内装もデザイン変更されていますが、こちらはもとのままというか古さも感じます。 -
グリーン席です。
ローカル線特急に良くある1両の半分を仕切ってグリーン席としています。 -
前述のように8時40分まで青森方面の列車が無いためか、
乗り込んでみると指定席はほぼ満席です。 -
しかし、隣の自由席車輛を覗いてみると、3割ほどしか乗っていません。
早速に移動です。 全然ラクチン。
4両編成、指定席2両(内、1/2両はグリーン)、自由席2両の編成ですが指定席/自由席のバランスが悪いのではないでしょうか?
自由席車輛は最終の青森まで空席がありました。 -
八郎潟?
広大な農地です。 -
大館へ到着。
お隣は花輪線、盛岡行きの列車。
ちょっと古いキハ100型 -
青森駅へ到着です。
秋田から185km、2時間40分でした。 -
青森に到着する日本海側の奥羽線や津軽線はJRですが、八戸/盛岡方面へは「青い森鉄道」、第3セクターの運営です。
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青森駅前。
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青森駅ホーム北端には、
いまも青函連絡船への連絡橋が残っています。
私自身、まだ北海道へも行ったことが無かった頃に青函トンネル開通による青函連絡船廃止の報を聞き、最後の夏休みに乗りにきたものでした。
既に盛岡までの東北新幹線は出来ていましたので、夕刻に東京を出て盛岡着。 そこから特急に乗り換えて青森には深夜0時前の到着だったと思います。 青函連絡船は0時半頃の出航、寒い函館には4時頃の到着でした。
ほとんどの乗客はそのままこの連絡橋をわたり青函連絡船に向かう行列となったはずです。
それから35年以上経っていますが、いまだにこのホーム端の連絡橋は残っているんですね。
本当に石川さゆりの演歌の場面そのものの風景でした。 -
メモリアルシップとして係留されている「八甲田丸」。
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当時、青い船体の「摩周丸」がかっこいいと思っていたものですが私が乗ったのは古い羊蹄丸かなんかだった筈です。
一部の便では鉄道車輛(貨車)もこうして船尾から直接積み込んでいたようです。 -
青函連絡船の歴史のなかではいろいろなことも起こりました。
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遠い新埠頭にはクルーズ船も入港しています。
超大型ではありませんが「INSIGNIA」号。 -
青森駅岸壁に立つ「Aファクトリー」
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青森は特産のリンゴから造ったシードルが有名
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飲食スペースもあります。
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Aファクトリーの向かい側は「わらっせ」。
ねぶたを中心とした展示館です。 -
ミニチュアねぶた
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ミニチュア、ですが
いきなり本番用の大きいのを造るのではなくデザイン検討確認用の本物でもあります。 -
展示館
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お土産物店には多くの外国の方々、クルーズ船のお客様?
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生憎の天気ですが、
Aファクトリーとわらっせの間は「青森駅前ビーチ」として砂浜になっています。 -
駅舎は新築中。
多分ここも新潟駅同様に昭和の面影を残す駅舎だったのではないでしょうか。 -
短い散策を終え、新青森駅に向かいます。
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1駅ですがこのあとの特急に乗るつもりが、1本早い普通列車に間に合いました。
ワンマン運行です。 -
青函連絡船への連絡橋を背に南へ向かいます。
この青森駅というのは「街のつくり」や「街道沿い」ということではなく、北の鉄道終着駅と青函連絡船への乗り換えを目的として岸壁に造られた構造で、かつての東北本線と奥羽本線とが交わってそのまま北へ突き出たような構成です。
ですから青森駅から南へ発車すると多くの平行する線路が有りますが、それが程なく左右(左/八戸、右/弘前)へ分かれていきます。 -
青森駅-新青森駅間は1駅/5分ですから、特急も普通もありません。
写っているのはハイブリッド車輛のGV-E400型 -
上り下り同時に到着しましたので多くの人が乗り換えます。
こちらは新幹線乗り換え改札口。 -
予定の新幹線まで少し時間がありますので、一旦改札外へ出てみます。
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といっても、この駅も在来線/新幹線の乗り換えのみを目的としたような駅ですので、駅前ロータリーとて何もありません。
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観光客や乗り換え客用のお店は駅構内のみ。
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飲食店の数は少なく行列です。
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お土産
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コチラも「ねぶた」の展示ですが、
同じねぶたでも青森、弘前、五所川原、で随分と異なるようです。 -
「青森駅」は哀愁を感じる終着駅でしたが「新青森駅」は東北新幹線/北海道新幹線の終起点とはいえ実質的には途中駅。
随分と雰囲気も異なります。 -
さて、最後の区間です。
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ガラガラです。
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最後の区間では、これを堪能。
駅構内のお弁当屋さんのものですがお店は「八戸」 -
ガラガラと思っていましたが盛岡から先は満員となってしまいました。
新青森-東京 713km、3時間13分。
新幹線は「速い」ですが、思えば今回の旅で在来線特急に乗りながら「ガタンゴトン」という音とともに海沿い、山間、穀倉地帯、を眺めながらウツラウツラするような列車旅は抜群の心地よさを感じました。
速い新幹線は「ガタンゴトン」ともいいません。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 黒田(温泉)さん 2023/10/23 22:36:23
- 頑張りましたね!
- 頑張りましたね!
楽しく拝読させて頂きました!
私は、数年前、この切符で「浦和駅」から、日帰りで新幹線利用で4日間、JR東日本管内を乗りまくりました。
1日目、浦和~秋田の「角館」往復---武家屋敷等見物
2日目、浦和~山形県の「銀山温泉」往復---銀山温泉の日帰り入浴
3日目、浦和~静岡県の「伊豆急下田」往復---下田の温泉日帰りと爪木崎の水仙見物
4日目、浦和~青森県の「下風呂温泉」往復---下風呂温泉の日帰り入浴
以上の旅程でした!
- Kちゃんさん からの返信 2023/11/02 11:04:52
- Re: 頑張りましたね!
- お立ち寄り頂いたうえ、コメントまで頂戴しありがとう御座います。
「お得な切符」があるとつい無駄な旅もしてしまいますが、度は徒然が基本ですから無駄=優雅な旅かと。
また宜しくお願い致します。
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