初夏の裏磐梯・五色沼

2023/06/18 - 2023/06/18

最近は週末は天気が良くない週末が多かったのですが、今週末は天気に恵まれました。
初夏の磐梯山のふもとと裏磐梯の五色沼を電車とバスでめぐってきました。
新緑が美しく、マイナスイオンをたっぷり浴びてきました。

https://www.youtube.com/watch?v=eEaI6navBwc

エリア 裏磐梯・猫魔(福島)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今日のスタートはJR郡山駅。
郡山市は福島県の県庁所在地ではありませんが、駅前はとても活気がありました。
最近は地方都市は県庁所在地クラスの都市でも、駅前はさびれているところも少なくないのですが。
駅前の高いビルにはプラネタリウムなどもあります。

郡山市ふれあい科学館スペースパーク 美術館・博物館

郡山駅から磐越西線に乗ります。
ちょうど、JRの観光列車「フルーティアふくしま」号が出発するところでした。
福島県産フルーツなどを使用したオリジナルスイーツを楽しめる「走るカフェ」列車です。

郡山市観光案内所 名所・史跡

２両編成のうち、１両はカフェのカウンター、もう１がソファーのようなシート。
ほぼ満席のようでした。

私はそのあとに出発する会津若松行の快速「あいづ」で出発します。
４両編成のこの列車もほぼ満席で出発しました。

郡山を出て３０分ほど過ぎると、会津地方のシンボル、会津磐梯山が見えてきました。

郡山駅から約４０分、猪苗代駅で下車しました。

猪苗代駅は子供むけの伝記でも有名な野口英世のふるさとにある駅です。
野口はこの駅から故郷を離れ、東京、世界へ旅立ったのです。

かつてスキーブームの時代などはこの駅は観光客でにぎわったものですが、今は駅前は廃業した店ばかり。
鉄道を使う観光客も少ないのでしょう。

駅前の観光案内所でレンタサイクルを借りました。
電動サイクルは全部で払ってしまってるとのことで、普通のママチャリ。
１日５００円は安いです。

猪苗代駅から約１キロ。
「道の駅　猪苗代」。
磐梯山をバックにした道の駅です。
猪苗代駅とは違って、マイカーで駐車場はほぼ満車で、たくさんの人でにぎわっていました。

道の駅 猪苗代 道の駅

道の駅の近くから猪苗代湖沿いにサイクリングロードがあります。
ここを走ります。

猪苗代湖 自然・景勝地

ここは猪苗代湖の白鳥浜というところ。
冬には多くの白鳥が飛んでくるのでしょう。

３人の親子連れが釣りを楽しんでいました。
何が釣れるのかな。

サイクリングロードから見た磐梯山。
独特の形が美しいです。
雪化粧した冬の方が好きですが、夏の磐梯山も悪くないですね。
ちょうど田植えが始まったばかりのようで、水田には水が満ちていました。
美しい田園風景です。

磐梯山 自然・景勝地

サイクリングロードの休憩スポットから見た猪苗代湖。
ただ、湖畔からはやや遠いです。

サイクリングロードの終点は野口英世生家。
右手をやけどした当時の野口英世の家が保存されています。
野口英世は貧しい農家の出身で、この家もそまつなつくりの家です。

野口英世記念館 美術館・博物館

野口英世生家は来たことがあるので、今回はパス。
その隣に野口英世記念感染症ミュージアムが新設されていたので、今回はこちらに入館してみました。

黒死病（ペスト）、結核をはじめ、最近のコロナなど人類と感染症の戦いの歴史について紹介していました。

野口の生前の業績とされた病原性梅毒スピロヘータの純粋培養、急性灰白髄炎（ポリオ、小児麻痺）、狂犬病、黄熱病、トラコーマの病原体発見、そして最後は彼の命を奪った黄熱病の研究などの業績はのちにすべて否定されてしまいました。
彼の業績で現在も評価されているのは、梅毒スピロヘータを進行性麻痺・脊髄癆患者の脳病理組織内で発見のみになってしまいました。
野口は細菌研究には優れた研究をしていましたが、ウィルスについて発見できず、最後に「私にはわからない」と言葉を残して黄熱病で亡くなりました。
それでも彼の業績は「偉大なる失敗」ともいえ、その失敗があったからこそ、現代の医学は成り立っているのです。

野口英世の生家の周辺は、レストランやお土産もの店、ビール園など多くの施設が集まり、ちょっとした観光テーマパークのようになっています。
このあたりの農地を耕していた貧農の野口が今の風景を見たらびっくりでしょう。

今回は「世界のガラス館」に入ってみます。

世界のガラス館 美術館・博物館

「世界のガラス館」は様々なガラス製品を販売している店ですが、ヴェネチアン硝子をはじめ、世界の美しいガラス製品が展示されていて、見ているだけでも楽しい店です。

「海の都」、ヴェネチアの１００分の１の精巧な模型です。
ヴェネチアに宿泊したホテルはどのあたりだったかな、と懐かしく見ました。

３時間ほどサイクリングのあと、猪苗代駅へ戻り、ここからは裏磐梯へバスに乗ります。
この周辺のバス路線を担当している東都磐梯バス。
このバス会社は９月末で全路線廃止を表明しています。
裏磐梯という観光地へのバスまで廃止とは驚きます。
電車とバスでは観光できない観光地も増えてきました。

乗客は３人ずれのご家族、カップルと私の６人。
昔来た時は観光客で満席だったものですが・・・

路線バス (磐梯東都バス) 乗り物

猪苗代駅から約４０分で、桧原湖の目の前の「裏磐梯高原駅」へ。
かつてはバスの停留所ながら「駅」と言えるほどの大きなターミナルで、ここから桧原湖一周の観光レトロバス「森のくまさん」号が走っていたものですが、これも廃止されてしまいました。

ここから五色沼の遊歩道があります。
約４キロ、１時間半のコースです。

まずはすぐ目の前にある柳沼。
透明度の高い沼です。
新緑と青い湖面が美しい沼です。

柳沼 自然・景勝地

２番目の沼が青沼。
バスクリンのようなエメラルド・グリーンの湖面がとても印象的な沼です。

青沼 自然・景勝地

３番目の沼がるり沼。
磐梯山を背景にした美しい風景の沼です。

猪苗代湖側から見た磐梯山は緑色の穏やかな山ですが、こちらから見ると、元火山らしく岩肌のダイナミックな男性的な山姿です。

瑠璃沼 自然・景勝地

４番目の沼が弁天沼です。
五色沼では２番目に大きな沼で背後に吾妻山が見えます。
風のないときは山々が湖面映ってとても美しい景色になるとか。
今日は風が強くて湖面に波がたって水鏡になりませんでした。

弁天沼 自然・景勝地

５番目の沼はみどろ沼。
バスクリんのような青緑と赤茶色の組み合わせの沼です。

深泥沼 自然・景勝地

６番目の沼は赤沼。
水面は青いのですが、水草が茶色に染まっていることから赤沼というそうです。

最期の沼が毘沙門沼。
五色沼では一番広い沼で、湖と言ってもいい広さです。
ここはボートに乗ることもでき、売店などもあり、観光客でにぎわっていました。
ここが五色沼遊歩道の終点です。

毘沙門沼 自然・景勝地

五色沼を散策して、バスで猪苗代駅へ戻ってきました。
学生さんらしき若い人たちが、合宿の帰りなのかたくさん電車を待っていました。

裏磐梯ビジターセンター 名所・史跡