後期高齢者の父と親子二人旅　新疆ウイグル自治区　カシュガル～トルファン～敦煌②

2019/09/27 - 2019/10/05

※本旅行記は2019年のものを備忘録的に示したものです。これから旅行に行かれる方は最新の情報をご確認いただけますようお願いいたします。

当時はコロナ流行前で世界中往来は自由でしたが、ウイグル問題が国連で批難され、ニュースでも頻繁取り上げられていた時期でした。
個人旅行者で、まさか理由もなく突然拘留されることは流石にないよなあ、と一抹の不安を覚えながらも、好奇心には抗えず決行を決めました。

私「中国の西の果て、新疆ウイグル自治区に行きたいと思っているんだけど一緒に行く？」
父「いいなあ、興味ある！行くよ！」
母「私はパスだけど、あんた連れてってくれるなら。」
私「えー。じゃあ、最悪の場合、現地散骨でOKっていう条件なら行きますか」

そういえば、父は中国の歴史が大好きで、定年退職後、半年ほど西安の大学に留学していたことを思い出しました。
そりゃ行きたいですよね。でも後期高齢者ですから、それなりのケアは必要です。ゆとりを持ったフライトと観光スケジュール。最後の親孝行、冥途の土産です。

【日程】
1日目　成田ー北京　北京泊
2日目　北京ーウルムチ乗継ーカシュガル　カシュガル泊
3日目　カシュガル泊
4日目　カシュガルーウルムチ　ウルムチ泊
5日目　ウルムチートルファン　トルファン泊
6日目　トルファン泊
7日目　トルファンー敦煌　敦煌泊
8日目　敦煌泊
9日目　敦煌ー成田　帰宅

エリア 喀什(中国)

２日目。ホテルの朝食会場。内装派手！

廊下もモザイク模様なんです。

大体どこの国のホテルでも、朝食はコンチネンタルがあるのですが、この国はブレませんね。野菜の中華風炒め物、豆腐の和え物、ゆで卵、パオズ（中華風パン）。
中華＆スパイシーな味付けです。

私「親父、今日は俺リクエストで、畜産市場に行きたいんだけど」
父「なんだ、それ。面白そうだな」
父は定年退職前、国内で肉牛畜産関連の仕事をしていたこともあり、興味深々。
ホテル前からタクシー。市内から１５分程度です。
正式名称はわかりませんが、看板には「活畜交易市場」と書いてあります。

朝９時くらい。入口付近にはたくさんの屋台が出て賑わっています。食べ物、衣類、日用雑貨、畜産の道具、などでしょうか？100%現地の人向け。楽しい！

吊るされていますね。羊でしょうか。あちこちのテントの下で、吊るし切りをしています。細かく部位に分けて販売するのでしょうね。
※これ以降、グロ画像注意です。

牛さんコーナー。毛足が長く、ヤクに近いのかな？

羊さんコーナー。鼻のコブが独特ですね。
あ、昨日美味しくいただいちゃいましたね。

大きい牛！

白ヤギさんから、お乳を搾ってます。美味しそう。
メェーメェー鳴いてかわいくて、漢民族の観光客が動画撮りまくってました。

ワゴン車の荷台が開き、おじいちゃんがテーブルをセットして、メロンを冊切りしたかと思うと、おもむろに開店。テーブルには支払い用のQRコードが貼ってあります。さすが電子マネー大国。そして親父、いつの間に。
3元だったでしょうか？甘くて美味しい！水分補給。つまり飲み物の自動販売機ですね。

ナンの上に肉だくさん！これをオーブンで焼いて食べていました。美味しそう！
でもテーブルの下、グロい。

奥のテーブルに見える、大きなボウルで調味液に漬け込んだ羊の串焼きです。
大きさわかりにくいですが、一片4cm四方くらいあり、結構ボリューミーです。
自分史上、最高に美味い羊の串焼きでした。これを超えるのは無理だろうな。

ピンボケでわかりずらいですが、おじいさんの右手奥にあるのはイチジクです。日本のものとはだいぶ違いますね。緑色で平べったいです。1個1元（当時≒16円）。クセがなく甘くて美味しい！この環境で食べられる人は、ここ、最高のグルメ天国です！

タクシーに乗って、イスラム建築の観光に行きましょう。アパクホージャ廟。

しかしながら、私、ここに来る前やってしまいました・・・。
見事に財布を落としました。現金一部とクレジットカード3枚、免許証を紛失・・・。
交通費や宿泊費は支払い済とはいえ、残り6日あるのに、移動、観光費と食費で手持ちの現金8万くらいしかない。ヤバいな。
親父、ごめん。今から貧乏旅行に切り替えるわ。

そしてまずは、カード会社に電話して、と。（この手続き電話で1時間近くかかる）

香妃墓 (アパク ホージャの墓) 建造物

心はベッコリへこんだまま、観光続行。
昨日のエイティガール寺院でも思ったんですがね。イスラム建築の観光スポットって、全然大事にされていないのですよ。観光地として盛り上げる気がないというか。
後述しますが、井戸の仕組みや旧市街のレプリカ街など、宗教がからまない観光地はパンフレット配って、きれいなチケットブース作って商魂たくましく観光客を誘致しているのですが、イスラム教絡みになると、てんでやる気なしなんです。
おかげでゆっくり観光できるので、それはそれでありがたいんですけど。

国際市場北門近くの、混んでいた定食屋さんを見つけてお昼御飯です。
外観写真は取り忘れました。お店の名前もわかりません。
地図ご参照ください。地元の人で大繁盛でした。
相席でお願いしますって。了解です。

メニュー見ても当然わかりません。みんなラグメンを食べているようです。
向かいの老夫婦もラグメンを食べていたので、指差しで同じものを注文。
デカっ。羊肉、ジャガイモ、トマト、インゲンなどモリモリ。
暑いし、財布落として食欲ないし、こんなに食べれるかな・・・。
結果、二人とも完食！ウマっ！香りのよいモチモチ麺とトマト風味のスープ。具材もしつこくなく、パクパク食べられる。これも自分史上最高のラグメンでした。
見たら向かいの老夫婦も完食していました。
そしてこのお茶がおいしい！乾燥しているせいもあるのですが、ウーロン茶のようで紅茶よりフルーティーな香り。茯茶（フーチャ）というそうです。高級な中国の発酵茶だそうで、製造は国家で制限されているそうですが、このあたりでは市場やスーパーで普通に売っています。
これ、お土産に最適です（検疫大丈夫かな？購入は自己責任でお願いします）。

国際市場を散策します。
アーケードの店舗は衣類とか店舗装飾品、食器類等であまり活気がないですね。

バザール 市場

この辺りは食品問屋などで、地元の人が買い物をしています。

まあ、よくあるこんな感じ。

明日は日曜で休日だから、今日のうちになけなしの日本円を中国元に替えておきます。でもですね、街中に両替所とか無いんです。銀行に行っても？って顔されて、英語の通じる行員さんが、「外貨両替は中国銀行だけだよー」ですって。
しょうがないですね、バスで中国銀行に向かいます。

ちなみに中国銀行で両替をお願いしたら、奥の小部屋に通されて、書類3枚くらい書かされて、30分以上かかりました。普段外貨両替業務なんてないんだろうな。
しかも日本円をピン札なんか出したものですから、偽札だと思われて、裏表めちゃくちゃ透かして見られました（笑）
親父、今日はいろいろ疲れたわ。コーヒー飲みに行こうよ・・・
ちなみにコーヒーが飲めるカフェも、ほとんどありません。文化の違いでしょう。
やっと見つけた、一阳咖啡。

夕方はホテルでちょっと休憩して、昨日と同じホテル近くの解放北路の夜市へ。
連休前でいい雰囲気です。

カシュガル解放北路夜市 市場

焼きカボチャ。美味しそう。

ザクロジュース！もちろんその場で生絞りです。

この後ちょっと不安ですが、何とかなるでしょう。明日はカシュガル最終日です。

フルーツはなんでも美味しいです。