2022/09/23 - 2022/09/24
114位(同エリア734件中)
さるおさん
そろそろインバウンドが戻って来る。そしたら、私みたいな一人客は、どんどん肩身が狭くなる。ホテルも値段高騰、そもそも一人客なんて泊めてくれなくなるわ、キャー!!
そんな被害妄想に丸呑みされているわけじゃないけど、今より予約が取りにくくなることは確か。その前に行ける場所に行っときましょうと以前から行きたかった黒川温泉を訪問しました。
- 旅行の満足度
- 4.5
-
福岡からバスで黒川温泉まで。
実は8月に有給取ってって行く予定だった黒川温泉。部下がコロナにかかって休暇をキャンセル。予約を取り直し一月遅れの出発。 -
バス停まで宿に迎えに来てもらいお宿到着。今回お世話になる「御客屋」さん。
-
「御客屋」さんの歴史は古く、創業は享保7年(1722年、なんと今年で300周年)。細川藩主の命により建てられ、参勤交代の一行らが立ち寄ったとの史実も残る御用宿。「御客屋」というのは御用宿の呼び名だそうです。かつては何軒か存在したそうですが、今残っているのは黒川温泉の「御客屋」さんだけ。黒川温泉で、もっとも古いお宿だそうです。
-
入ってビックリする。光が反射するほどに綺麗に磨かれた飴色の廊下。
-
今宵の私のお部屋。コンパクトではあるが清潔。
-
窓の外には玉蜀黍。
-
お茶を焚いている香炉。
-
荷物を置いて、まずは温泉町散策。軒下に干してある玉蜀黍。
-
散策と言っても変わった物があるわけでは無い。昔ながらの風景。
-
道沿いに咲く花。
-
黒川温泉郷では、三十軒の宿と里山の風景すべてを「一つの旅館」として考えています。それを表す言葉が「黒川温泉一旅館」。ひとつひとつの旅館は「離れ部屋」。そして、旅館をつなぐ小径は「渡り廊下」。だからでしょうか。宿一つ一つのコンセプとが似ている。部屋や温泉の造りも。それ故、外から旅館群を眺めても全体が統一されています。
-
色づき始めた木々。
-
休憩所も町の景観に合わせた造り。
-
彼岸花。この彼岸花、水引みたいね。・・・にしても、彼岸花って毒々しい花よね。別名"曼殊沙華"でしょ。その四文字漢字、レディスか!
-
黒川温泉を代表する旅館"新明館"の所の橋。八月はココを予約してた。でも日程を変えたら予約が取れなかった。新明館は御主人自ら手彫りしたという洞窟風呂が有名。手彫りって・・・巌窟王か!
-
<黒川温泉の由来>
その昔、豊後の中津留というところに、貧しい塩売りの若者・甚吉と、病気で寝たきりの父親が住んでおりまして・・・。父親が瓜を欲しがるのですが、甚吉にはお金がありません。思いつめた甚吉は、商売ものの塩を地域のお地蔵様にお供えした後、瓜畑に瓜を盗みに入ってしまいます。しかしすぐに地主に見つかり首をはねられてしまいました。ところが、落ちたのはお地蔵様の首。お地蔵様が身代わりになって甚吉を守ってくださったのです。
その後、この首だけのお地蔵様を肥後の国にまつろうと修行者が持ち帰ることになりました。旅の途中、黒川にさしかかったところでお地蔵様が突然「ここに安置してくれ」声をかけてきたということです。そこで黒川にお堂を建てることに。するとある日、この地から温泉が湧き出るようになり、これが黒川温泉の始まりとされています。 -
「地蔵堂」
先述したお地蔵様が祀られている。有難くて優しいお地蔵様なのは判りますよ。判るけど、首だけのお地蔵様は私にはホラーだった(この罰当たりが!)。怖くなって直ぐに退散。 -
地蔵堂の隣の洋菓子屋さん。小さな温泉街、散策と言っても一周40分程度。時間も余ったので珍しく甘い物など買ってみる。甘い物と言ってもコーヒーゼリーだけど。
-
お宿に戻り、いよいよ温泉。「御客屋」さんには二つの貸切風呂を含む七つの湯処が有ります。まずは貸切風呂へ。予約は不用。空いていればいつでも自由に鍵をかけて使用できます。
-
中は、こんな感じ。洗い場も一つあり、ここで髪と身体を洗いました。
-
お楽しみの夕食。「御客屋」さんは"半農半宿"。自家農園で育てた野菜で献立を仕立ててくれます。添加物は一切使用せず、味噌や食前酒、漬物は自家製。
-
熊本名物「馬刺し」もあるよ。
-
「御客屋」さんの代名詞と言ってもいい「小国大根のからあげ」。唐揚げなのに大根の瑞々しさが活きてます。
-
くまもと味彩牛。
-
紅鱒のお造り
-
自家製農園季節のお野菜、手作りビーガンマヨネーズを添えて。流石はお野菜自慢のお宿。これがメインと言っても過言ではない。
-
今回の宿選びをする際、色んな宿のHPを見ました。HPを見ただけで、泊まったわけではありませんが、どのお宿を選んでも黒川温泉のお宿は間違いないような気がします。それは、やはり"黒川一旅館"というコンセプトの成せる技かもしれません。
近くの別府温泉や湯布院にお客を取られ鳴かず飛ばすだった温泉街が、「一軒で儲かるのではなく、地域全体で黒川温泉郷を盛り上げたい」との思いから露天風呂が作れない旅館の為に入湯手形を発案、乱立する看板を撤去、統一共同看板に変えるなど"競争"ではなく"共存"の道を選び生き残った好例です。地域活性化の一つのモデルケースと言えるでしょう。私の勤務する会社は中小企業経営のお手伝いをしているので良い勉強になりました。 -
「御客屋」さんロビー。
ここの従業員の方々は皆さん素晴らしいホスピタリティをお持ちでした。宿泊客以外にも・・・、前の道が細いんですね、行きかう車の交通整理や道順の説明など、とても丁寧に行われていました。私も丁寧に接して頂きましたが、放置プレイが好きな私には少し丁寧すぎたかな(笑)。 -
食事も終わり、本格的に温泉を楽しみます。
-
「古の湯」
古書に残る当時の湯殿を模して杉皮葺きや竹材を用いて再現された湯処。
どこの湯処も、何時行っても誰にも会いませんでした。確かに客室数の少ないお宿(13室)ですが、それにしても・・・。私的には、ゆっくりできて有難かったのですが。 -
「里の湯」
茅葺き屋根の湯小屋に広々配した半露天風呂には、手前に「寝湯」、奥に二本の丸太に掴まって浸かる水深130cmの「立ち湯」が備わっています。
二本の丸太にぶら下がっている内に、体操の吊り輪をやっている気分になってきた。丸太に捕まり両足をつま先までピンと伸ばしたりして遊んでみる。"ガンバレ日本、体操日本の復活です"、自分の実況付き(笑)。 -
翌朝、朝一からお風呂。湯処へ行く途中に見えた向かいの共同浴場"穴湯"。
-
今日は「代官の湯」に入ります。昨晩と男女入れ替え制。
-
広々とした露天風呂。お湯に浮かんでいる落ち葉が野趣があって良き良き。自然ではないけど、こういう自然に近い(そう造ってある)お風呂に入っていると、温泉に入る猿を思い出して自分がお猿さんになったみたいな気分になった。昨日は体操選手、今日はお猿さんと私も忙しい(笑)。
それにしても、この宿だけで湯処が7つ。黒川には30数件の温泉宿。日本全国で考えたら一体どれぐらいの温泉が溢れ出しているのだろう。日本はつくづく贅沢な国だなぁ(喜)。 -
朝食。"牛乳、是非飲んでみて下さい"と勧められた。ゴメン、私、牛乳、飲めないんだわ。何でも食べれる雑食系ですが、唯一、口が付けれないのが牛乳。不思議な事にチーズやヨーグルトなどの乳製品は好物です。
-
「さくら納豆」
小国特産の希少な大豆「すずかれん」の納豆と、馬肉のたたきを合わせた熊本のスタミナ料理。美味しく頂いた。 -
最後の最後にもう一風呂。「御前の湯」。チェックアウトギリギリまでお風呂を楽しんで、この後、バスで阿蘇を抜けて熊本城に向かいます。To be continued。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (3)
-
- にゃにゃ501さん 2023/06/13 18:30:02
- さるお様 フォローありがとうございます。
- さるお様
フォローありがとうございます。
御客屋、素敵ですね
私も3年前に1泊させていただきました。
お料理は全て美味しく。
冬でしたので、外に行く際には
靴をあっためておいてくれる心遣い。
古い建物なのにピカピカに磨かれた床。
ほんとにどこをとってもよい旅館でした。
さるおさん
たくさん色々なところに
行かれてるんですねー(⁎˃ᴗ˂⁎)すごい。
ゆっくり旅行記を読んで
ワクワクさせていただきます。
にゃにゃ501
- さるおさん からの返信 2023/06/18 11:59:23
- RE: さるお様 フォローありがとうございます。
- にゃにゃ501様
コメント、ありがとうございます。
拙い旅行記、読んでいただいたのですね。
細々ながら、備忘録として旅行記を投稿しています。
これからもよろしくお願いします。
さるお
- さるおさん からの返信 2023/06/18 11:59:43
- RE: さるお様 フォローありがとうございます。
- にゃにゃ501様
コメント、ありがとうございます。
拙い旅行記、読んでいただいたのですね。
細々ながら、備忘録として旅行記を投稿しています。
これからもよろしくお願いします。
さるお
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
黒川温泉・杖立温泉(熊本) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
3
37