2022/09/30 - 2022/09/30
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norio2boさん
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この旅行記スケジュールを元に
NHKの日曜美術館で
ゲルハルトリヒターを初めて知った
ゲルハルトリヒターとは
絵画オークションで落札史上最高額と言われる作品を描いた画家
東ドイツ生まれの画家
絵画技法は独特で
写真の上に絵の具を加筆し作品を仕上げて行くフォトペインティング画法
キャンバスをグレーで塗り込める画法
画面サイズ幅のヘラでスクィーズ(表面の削ぎ落とし)を行い画面に色の混在を作る画法
などのオリジナル画法を発明した画家
NHKの日曜美術館から受けた印象は
アメリカの画家たちの画面に似ていると思った
入り口は違うけど出口は同じかな~?
と思った
ポーランドのユダヤ人収容虐殺所アウシュビッツで撮影された4枚の写真をテーマに作品「ビルケナウ」を制作するプロセスを記録した動画が日曜美術館では紹介されていた
収容所で隠し撮りされた
死者を焼却する4枚の写真は
アウシュビッツに行った時に見た
今回の東京国立近代美術館では何故か撮影禁止になっていた
リヒターは
最初はアウシュビッツの写真に加筆していく
気に食わなくて
塗り潰してしまう
試行錯誤ののちに
たどり着いた最終形が作品として展示されている
この写真がその作品です
「そもそもの写真」は絵の具に隠蔽され
全くわからなくなっている
4枚の写真に
ご関心のある方は
2015年のアウシュビッツ訪問の旅行記をご参照ください
写真177枚の長編ですが
50~60枚辺りに
その写真とその写真の経緯を載せています
https://4travel.jp/travelogue/10992189
竹橋の東京国立近代美術館
ゲルハルトリヒター展
写真は「ビルケナウ(写真バージョン)」
2013~2016
デジタルプリント
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
-
最寄り駅
地下鉄竹橋駅竹橋駅 駅
-
毎日新聞社から地上に上がる
-
毎日新聞東京本社から竹橋を見る
-
竹橋
9月27日(3日前)に日本武道館で
安倍元首相の国葬が武道館で行われた
警備の名残りがあった竹橋 名所・史跡
-
1952年昭和27年にオープンした
日本初の国立美術館
ブリヂストンの創業者
石橋正二郎が
谷口吉郎に設計させ建物を作らせ
国に寄付している
略称
MoMAT東京国立近代美術館 美術館・博物館
-
告知看板
-
傘立ての奥には
パネルがある
東京国立近代美術館
THE NATIONAL MUSEUM OF MODERN ART
TOKYO -
コインロッカー
鑑賞の時は手ぶら主義 -
行列のできる展示会
ゲハルトリヒター(1932ドレスデン生~)
ドレスデンは第二次世界大戦の時
米国空軍による無差別爆撃により徹底的に、壊滅的に破壊された
戦後、破壊された破片をジグソーパズルのように組み合わせ再現再建された奇跡の街
ドレスデンには2011年に
ツアーで行ったことがあるが
建物の煤け汚れたレリーフにその歴史を思った記憶がある -
分散入場のため
行列はなかなか進まない
ドイツの東はじにあるリヒターが生まれたドレスデンは
戦後は東ドイツ(ドイツ民主共和国)に属した
1961年29歳のリヒターは
壁で封鎖される直前に
西ドイツのデュッセルドルフに脱出
その後
デュッセルドルフ芸術大学で学び
さらに
1971年から15年間
同大学で教授として教鞭をとっている -
音声ガイド
ナレーターは
鈴木京香
NHKの日曜美術館にも彼女は出演していた
ゲハルトリヒターのファンだど熱くコメントしていた -
入り口
大勢の人たち
グレーの極力地味にデザインされた無料の作品案内を貰った
ここで展示されている
ゲハルトリヒターリヒター財団の作品は
ベルリン国立美術館に永遠寄託されると書かれていた -
ビルケナウの部屋
今回の展示の目玉
アウシュビッツを主題に描いた作品
4枚連作
「ビルケナウ」2014年
キャンバスに油彩
ナチスの蛮行
ユダヤ人絶滅収容所の歴史は人類の最大の汚点として糾弾されるべきだが
それ以上に悩ましいのは
実質的な収容所内の作業をしていたのが
収容されたユダヤ人だったことだと思う
撮影禁止物として展示されていた
この作品の主題である4枚の写真たちは
残虐行為が行われている事を
一般の外部に知らしめるために
収容されたユダヤ人が決死の覚悟で隠し撮りをし
もっと大きな決死の覚悟で外部に持ち出したものである
その中の1枚の写真に写っているのは
死体を
燃えさかる死体の焚き火の上に投げ込んでいるところ
投げ込み作業をしているのは
収容された囚人服のユダヤ人たち
この人類の業というか
重層的な悲惨さ、地獄的状況を
リヒターは
あのような手順で描き
あのような手順で重ね塗りし
極めて内省的に絵の具で
当初の写実的画像を
隠蔽することによってしか
本質を描かざるを得なかったのだと
そんな風に思った -
部屋の突き当たりには大きな鏡
「グレイの鏡」2019年
エナメル、4枚のガラス
という作品が置かれ
鑑賞者は鑑賞している自分を鑑賞することを求められる
左は「ビルケナウ(写真バージョン)」2015~2019年
アウシュビッツでおきたことに
自分は無関係なのだろうか?
アウシュビッツでおきたことは
絵の具で密閉され
遠い昔のことになった
制作の過程を知らなければ
「無かったこと」なのかも知れない
同じようなことが
今でも
世界各地でおきているのに -
「8枚のガラス」2012年
8枚のアンテリオガラスとスティール -
同上
(参考)
この作品の兄弟的な作品が
愛媛県の豊島(香川県の豊島とは別の島)にあるという
関心あれば下記をご参照ください
https://hatadera.net/?p=802 -
同上
この場所からはガラス越しに
ビルケナウの部屋
カラーチャートの部屋
肖像画の部屋
フォトペインティングの部屋
を覗き見ることが出来る配置になっている -
カラーチャートの部屋
左
「鏡」1986年
ガラス
この「鏡」から反射する画像は当たり前だが
フルカラー
右
「4900の色彩」2007年
196枚のパネルにアクリル絵の具 -
左
「4900の色彩」2007年
右
「グレイ」1973年 -
フォトペインティングの部屋
「モーターボート」1965年
キャンバスに油彩
西に脱出し4年後
33歳の時の作品 -
「ストリップ」2013~2016年 81歳
デジタルプリント
この美術館(東京国立近代美術館)の
常設展示作品にもリヒター作品が3点あった
「ストリップ」デジタルプリント2012作
この作品の小型バージョン -
「8人の女性見習い看護師」1966/1971年
8枚の写真 -
「ルディ叔父さん」2000年 68歳
チバクローム
アルディボンド
額縁
作家蔵
この作品も
作者の経験の経緯を知らなければなんだか分からない作品
偶然、写り込んで頂けた女性とその黒い影が
この写真に重厚さを与えている
1965年に制作された作品を写真撮影し
プリントを作品として展示している
「チバクローム」
チバガイキー社の写真感光材料
現在ではイルフォクロームと呼ばれる
「アルティボンド」
リヒターが多用するベース板
アルミ合金/ポリエチレン/アルミ合金の
3層の複合材
「額縁」
額縁まで作品素材に含めている -
気になってビルケナウの部屋へ戻って来た
「グレイの鏡」2019年
に映る
「ビルケナウ」2014年
を見る観客たち
反射する姿がモノクロになっている
今回の展示のレイアウト
作品の位置
などなど
90歳のゲルハルトリヒターは
展示スペースのミニチュアモデルに
同サイズに縮小された作品を並べ「並べ方」を推敲し
設定したと聞いた
このような鑑賞者への演出を
作者は意図しているのだ
この部屋での反射には確かにモノクロームが似合っている
(カラーチャートの部屋の「4900の色彩」の脇の「鏡」は通常のフルカラーの画像を反射できる一般の「鏡」であることに注目) -
「ビルケナウ」
鑑賞する人
作品の前に偶然に写り込んだ
鑑賞する人たちの姿は
作品鑑賞の感想、記録の
一つだと思っている
この2人がいなければ
刺激のない写真だと思う
画集やデジタルデータで見る画像とは
別に見方があると思うラー・エ・ミクニ グルメ・レストラン
-
鑑賞する人たち
手前の小さな女の子に
リヒターってどう?
と感想を聞いてみたい
コロナ前に
ブリューゲルの34作品を各地に見に行った
その後に気づいたことの中に
美しさを描こうとした作家、作品なのか
真実を描こうとした作家、作品なのか
どちらの系列か?という鑑賞の仕方
がある -
熱心に覗き込む人たち
-
「モーリッツ」2000/2001/2019
キャンバスに油彩
息子を主題にした作品
1995年に生まれた息子
離乳期に撮影し
その後
3つの年にわたって
追加して筆を加えている -
「エラ」2007年
キャンバスに油彩
リヒターの娘を描いている
この作品には写真バージョンがある
リヒターが撮影し
デジタルインクジェットプリンターで出力し
署名したものが32枚ある
2020年2月14日に1枚が
ロンドンのオークションハウスフィリップスで競売され
49826ドルで落札された
130円換算で約650万円
本作と
複製、デジタルプリント
のいずれも作品として考えられている -
肖像画の部屋
「トルソ」1987年
油彩 アルコボンド
「水浴者」1994年
キャンバスに油彩 -
「9月」2009年
デジタルプリント -
ドローイングの廊下
(参考)
リヒターの人生をベースにした
「ある画家の数奇な運命」という
映画がある 予告編です
https://youtu.be/14kBE9S2-1Q
U-NEXT
で見られます
3時間越えの長編です
ご関心あれば -
ミュージアムショップ
(参考)
ゲルハルトリヒター ペインティング
制作の様子を写した動画です
https://youtu.be/jF4SAmtCyLg -
外は
夏のような青空が広がっていた
リヒターは「真実を求めた作家」だという思いが残った
2022年9月30日
東京国立近代美術館
ゲルハルトリヒター展
旅行記動画版です
https://youtu.be/HwuIa8FSTRY
豊田市美術館へ巡回展示
2022年10月15日~2023年1月29日
豊田氏美術館ではどんなレイアウトで展示されるのだろうか?東京国立近代美術館 美術館・博物館
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この旅行記へのコメント (4)
-
- milkさん 2023/02/01 22:46:36
- 途中で投稿されてしまいました...。
- すみません、PCの調子が悪いのか、勝手に途中で投稿になってしまいました...。
一度投稿されてしまうと編集できないので不便ですね。
2015年のアウシュビッツ訪問の旅行記も拝見させて頂こうと思ったのですが、あの現実の光景に向き合う勇気がなかなか持てなくて断念してしまいました。
いつか、拝見させて頂きます...。
冒頭に合ったドレスデンの復興のお話。
私もドレスデンに行った際に、爆撃で大破した教会の瓦礫をすべて拾い集め、ジグソーパズルのように組み立てて再建したという事を知って、「なんて凄いんだ~!」と感動して眺めていた事を思い出しました。
そんな場所があちらこちらにあり、「ドイツも敗戦国なんだな」と実感したのを覚えています。
norio2boさんの旅行記ではいろんな芸術作品を知る事が出来るので、いつも勉強になります。
まとまりのないコメントで失礼しましたm(__)m
milk
- norio2boさん からの返信 2023/02/02 12:29:48
- メッセージありがとう
- milkさん
コロナは落ち着いたような
これから編集が怖いような
今日このごろです
お元気そうで何よりです
国内の旅行はボチボチでかけています
パリオリンピックの頃には
コロナ
為替
燃料
国際情勢
なぞなぞ落ち着いてくるのではないかと予想しています
高齢者が周りに迷惑をかけずにひとり旅に行けるのはその頃かと思っています
milkさんの海外の計画はいかがですか?
旅行記お待ちしています
追伸
スマホで打ち込んでいます
途中で消えてしまい
ご返事遅くなりました
-
- milkさん 2023/02/01 22:35:09
- 興味深く拝見させて頂きました。
- norio2boさんこんばんは。
ゲルハルト・リヒータ展、興味深く拝見させて頂きました。
お恥ずかしながら初めて知りましたが、印象的な作風で惹き込まれました。
「アウシュビッツを主題に描いた作品」についての解説が分かりやすいというか、考えさせられるというか...。
2015年のアウシュビッツ訪問の旅行記も拝見させて頂こうと思ったのですが、
- norio2boさん からの返信 2023/02/02 12:36:52
- 追伸
- アウシュビッツの旅行記は
道具でYouTubeに載せてます
お時間ある時にご覧ください
https://youtu.be/FxceIBSZoIM
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