2022/06/26 - 2022/06/27
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ゆうこママさん
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東近江市観光協会主催の専門講師解説付き見仏ツアーに参加した。
ツアーの名称は、白洲正子と巡る近江の聖徳太子 「水の浄土近江」にいます 秘仏と語らう旅。
ツアー全編、発見と感動に満ちていた。
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昼食後は、本日2か寺目の阿弥陀寺。
奥津島神社の神宮寺として865年に建立。回峰行の拠点寺院として栄えたが、織田信長の焼き討ちにあい、衰微。
阿弥陀寺というが、阿弥陀さまはいない。
拝観させていただいた聖観音菩薩座像は、十一面観音である可能性も、また、南北朝時代のものとされているが、もう少し古いのではと講師。分からないことだらけのお寺のようだ。
玉眼の目を伏せるほとけさまは、とても綺麗な手の持ち主で、ネイルをしたら似合いそう。 -
大島奥津嶋神社。
寺から400メートルほど下ったところにたつ。小さな集落の中に驚くほど立派は社殿。いったいどのように維持しているのだろう。 -
神社の境内に、昼食で食べたムベの棚があった。
蒲生野に狩りに訪れた天智天皇が、老夫婦から差し出された健康長寿の果実を食し、「むべなるかな」と発したことに由来するそうな。 -
3か寺目は近江八幡市安土町の金勝山(きんしょうざん)浄厳院(じょうごんいん)。
地図を確認すると、金勝山(こんぜやま)の北東に位置する。
新名神に金勝山トンネルというのがあるが、そこを通るとゾワゾワするのは私だけだろうか。 -
大型バスは寺から少し離れた場所で駐まり、緑の美しい田園を歩いて、赤い楼門を目指す。田んぼの中に堂々とそびえる楼門は、近年修理を行い、重要文化財に指定されたもので、旧慈恩寺の遺構として大層古く、貴重なものらしい。
このあたりの地名は今も慈恩寺。
寺のすぐ近くに宅地開発が迫ってきていたが、地名とあわせて、田園の中に楼門が立つこの風景も後世に残してほしいと願う。 -
浄厳院は、佐々木六角氏の天台宗慈恩寺の跡地に、織田信長が建立した浄土宗の寺。
どういうわけか、地名は慈恩寺のままで、信長の浄厳院ではない。
寺近くで沙々貴神社という案内看板を見たが、佐々木氏と関係あるのかな。
佐々木六角氏って何者? -
山門の仁王さまは、タメのきいたポーズがバッチリ。
これからお会いするほとけさまへの期待が高まる。 -
手入れの行き届いた広い境内には鐘楼、不動堂、釈迦堂などが並び、さすが信長建立の寺院という偉容。
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信長は寺を建てるにあたり各地から色々持ってきてしまったようで、本堂(重要文化財)はもとは近江八幡市多賀の興隆寺弥勒堂。
本尊の阿弥陀如来(重要文化財)は、甲良町下之郷にあった二階堂宝蓮院から分捕ってきたものだとか。
信長、荒っぽい。
丈六の巨大な阿弥陀如来座像。いったいどうやって持ってきたのかというと、寄木の像を分解して運搬し現地で組み立てたのではとのこと。ただ、大きすぎてお堂に入りきらなかったようで、光背の先っぽが少しカットしてある。
信長がそれほどまでに欲したのなら、仏像に合わせてお堂を新築するという考えはなかったのかな?信長さんに聞いてみたい。 -
本尊の阿弥陀さまは、平安後期の宇治平等院阿弥陀如来と似た雰囲気で、定朝の
孫か弟子の作ではないかとのこと。
巨体ながら威圧感がなく穏やか。優美なプリンスの風格だが、少し童顔に見えるところがステキ。荒っぽい信長と穏やかな阿弥陀が対照的で面白い。
写真は境内の観音堂。 -
他にも多くの文化財があり、惜しげもなく間近で丁寧にご案内いただいた。
美術館や博物館に寄託されているものも多く、それらは写真で拝見。 -
裏門も立派で、さすが近江のお寺はスゴいと門を出てカメラにおさめ、振り向いたら、
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信長の飛び出しぼうやが立っていた!
織田信長が湖南名物の飛び出しぼうやに変化(へんげ)していたとは。やるなぁ近江。 -
マンホールの蓋も信長バージョン。
永楽通宝は信長の旗印や刀ツバにもなった勝利のデザイン。 -
この日の最後は、三方よしという公共施設?で、講師のミニ講座。
なぜ近江に聖徳太子開基と伝わる寺院が多いのかというおはなし。
近江と言えば、琵琶湖に集まる水、岩の露出した山々。そんな近江の風土に見い出された神々と集合して発展したのが、最澄の天台寺院。ところが鎌倉仏教が生まれ信者を取り合う困難な時代となったとき、神格化されていた聖徳太子ブランドを使ったのでは。さらに、信長の焼き討ちによる衰退、明治の廃仏毀釈など、寺院に危機が訪れる度に、聖徳太子ブランドを活用したのではとのこと。
寺院の生き残り戦略だったのねとスゴく腑に落ちた。面白くてあっという間に時間が過ぎてしまった。 -
夕食は魚佐さんにて。
これまた田んぼの中の一軒家。
現代の近江は、白洲正子で注目を集めようという戦略か。ますます近江が好きになる。 -
お料理は眼に美しく美味しくて、大満足。
ツアーのメンバーには、鮒寿司をご自分でつけられるという女性や大学で仏教美術を学び直したという女性など、凄い方ばかりで、皆さんお話が愉快愉快。
これまた、瞬く間に時間が過ぎていった。
宿泊は近江八幡駅前のホテル。一日が楽しすぎて、眠れなかった。
つづく
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