2022/05/29 - 2022/05/29
35位(同エリア323件中)
mistralさん
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- 302,655アクセス
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大好きな東京都庭園美術館
通常の展覧会は建物が主役ではなく、当然ながら展示物が主役となり
その折には多分撮影禁止となってしまう。
ところが年に一度か?建物そのものを見学できる日程が設けられるのです。
その折は全て撮影OK。
今年は4月23日から6月12日まで(毎週月曜日が休館)が会期。
建物公開の時期に再訪しようと思っていながら毎年その機会を失っていたので、
たまたま知った建物公開。
早速予約をして行ってきました。
旅行記は私の個人的趣味から、照明器具やラジエーターカバーなどの
写真がどうしても多くなってしまいました。
まとめることも考えたのですが、部屋ごとにどのような器具があったのか
後で知る為には、撮影の順番通りに並べる方法が良いと思ったのです。
写真数も多くなっていますので、興味のない箇所はどんどんスルーされてください。
(表紙写真はアンリ・ラパンデザインによる香水塔が置かれている次の間)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
真夏のような日曜日。
最寄駅の白金台駅からは徒歩で7分ほど。
急に思い立って2日ほど前にネットから予約した。
希望日の28日は10時台のみ空きが3名分あり、
慌てて2名分を押さえた。
入場料1000円のところ65才以上のシニア割があって
1人500円だった。 -
「アールデコの貴重書展」が今回の建物公開展に併せて開催。
会期も6月12日までで終了と迫っており
予約した日は絶好のお天気、むしろ暑すぎる日となった。
アールデコの建物入り口に座す狛犬(もちろん左側にも) -
朝香宮鳩彦王、
1923年、軍事研究の目的でヨーロッパを視察中、事故に遭遇された。
急遽看病のために駆け付けられた允子妃とともに1925年までパリでの
生活を余儀なくされた。その折「現代装飾美術・産業美術国際博覧会、
通称アール・デコ博」を訪問された夫妻。
帰国後、アンリ・ラパン、ルネ・ラリックらを新邸の建設に登用した
ことにより、この朝香宮邸は当時脚光を浴びていたアールデコ様式を
今に伝えることとなった。
写真は正面玄関のガラスレリーフ扉。
ルネ・ラリック作。 -
超人気のガラスレリーフ扉は、その前には常に人の気配が
あり、なかなか写真に撮りにくいスポット。
帰りがけにたまたま無人の瞬間があってかろうじて撮影
ができた。 -
人が映りこんだりして上手く撮れていないが
翼を広げる女性像は
型押ガラス製法により作られている。
その大きさと、一点ものであるということから
ラリックの作品の中でも貴重なもののようだ。 -
細かい天然石で作られた床のモザイク模様。
-
照明器具も見逃せない。
-
大広間へ。
内装設計 アンリ・ラパン
2階へ上がっていく階段室と、右手には大理石レリーフ。 -
「戯れる子供たち」と題された
イヴァン・レオン・ブランショによる作品。 -
正面玄関のレリーフの裏側が
大広間からも見られる。 -
天井の格子の中には40個の照明が配置されていて
むしろモダンな印象を受ける。
ガラスレリーフの反対側にはマントルピースと鏡。 -
次の間
内装設計 アンリ・ラパン
大広間から大客室へのつなぎの役割を果たす。
白磁の香水塔、モザイクの床
黒漆の柱、朱色の人造石の壁
などから個性的な空間となっている。
香水塔はラパンが1932年にデザインして、国立セーヴル製陶所
で製作された。上部の照明部分に香水をたらし、照明の熱で
香りを漂わせたそうだ。 -
間接照明の扱いが素晴らしい。
-
次の間のモザイクの床と朱色の壁面。
向かい側に見えるのは大客室。 -
小客室
内装設計 アンリ・ラパン
四方にはラパンの油絵が張り巡らされているそうだ。
グリーンが基調の壁面に合わせて、マントルピースの石材は
ギリシャ産蛇紋岩、ティノス・グリーン -
飾られていた小作品と貴重書
右側
1925年のアールデコ博覧会開催に合わせて
その前年に組織委員会が出版した案内本
「近代装飾芸術年鑑」
左側
ロイヤルコペンハーゲン製
3羽揃いのペリカン(ペンギン)
ペリカンとされているのは当時の人は本物を見た事がなく
日本に送られてきた箱にはペリカンと書かれていたそうだ。 -
大客室
内装設計 アンリ・ラパン
宮邸の中でアールデコの粋が集められているのがこの大客室と
次に続く大食堂となる。
壁面上部にはラパンが描いた森の中の庭園の情景が。
宮邸時代に実際に使われて家具がそのまま展示されているそう。 -
ルネ・ラリックによるシャンデリア
「ブカレスト」 -
上部半円形部分(タンパン) レイモンシュブ作
エッチングガラス扉 マックス・アングラン作 -
暖炉のレジスターは宮内省内匠寮(たくみりょう)による
デザイン -
大食堂
内装設計 アンリ・ラパン
大きく円形を描く張り出し窓。
テーブルセッティングがされている。 -
暖炉の上の壁画は
アンリ・ラパン作
赤い蔓の棚と泉が描かれているそう。 -
チェスト?
-
壁面は植物紋様
デザインはレオン・ブランショ -
片隅にブランショと名前が刻まれている。
この壁面はコンクリート製で、フランスから送られてきたが
到着時にはヒビが入っていたそうだ。
その為日本で型をとり石膏で作り直し、さらに塗装がされた。 -
アールの窓側面。
冬場は冷えそうなので、窓の下部にはラジエーターが
設置されている。 -
ラジエーターカバーには魚が泳ぐ。
-
照明器具は
「パイナップルとザクロ」という名称で
ルネ・ラリック制作
拡大するとパイナップル模様が立体的に浮かびあがってきます。 -
隣の大客室とはガラス戸で仕切ることができる。
エッチングガラス制作 マックス・アングラン -
朝香宮ご一家の写真が架けられていた。
-
-
二階へと階段を上がっていく。
内装設計 内匠寮
一階の客間から二階の家族の居室へと通じる階段だが
フランスのアール・デコの空間から
日本のアール・デコへ移っていく空間でもある。 -
はめ込まれた金物は
ブロンズ製銀イブシ仕上げで
パターン化された花模様で統一されている。 -
手摺のデザインには
アール・デコの特徴となっているジグザグのラインが
強調されている。 -
階段を上りきったところにある二階広間。
ここからは家族の為の居住空間となる。
主に宮内省内匠寮の技師によってデザインされたそうだ。
右側には作り付けのソファがおかれ、朝香宮時代には
ピアノもおかれ、おそらくはご家族のくつろぎの
場となっていたようだ。 -
ゆったりとくつろげるような
和風の空間のように思う。 -
階段室に使われていた花模様のデザインが
この照明にも使われていて統一感のある空間となっている。 -
直線で区切られたデザインは
アール・デコの雰囲気いっぱいのガラス窓。 -
若宮寝室
北東角に位置する二面採光の明るい室内。 -
合の間の照明
二階の各室の照明は内匠寮が手がけた国産品。
各部屋それぞれのデザインが工夫されていて面白い。
また、天井との境目のシーリング・メダリオンにも注目を。 -
-
若宮寝室の照明
-
当時の設えの写真パネル
-
若宮居間の照明
居間は正面玄関の真上に位置し、車寄せの屋根が
ベランダになっているようだ。
飾り丸柱が室内のアクセントになっている。
漆喰仕上げという天井が丸くデザインされ
温かみのある照明が下がる。 -
この照明器具はどこで撮影したのか?
-
書斎
内装設計 アンリ・ラパン
正方形の部屋の四隅に飾り棚を設置し
部屋を円形のイメージに仕上げている。 -
殿下がお使いになられるお部屋関連は
アンリ・ラパンのデザインによるようだ。
絨毯・机・椅子も同様。 -
併設されている書庫
-
花瓶?
-
殿下居間
内装設計 アンリ・ラパン
壁紙、カーテンはブルー系のかなり個性的なデザイン。
壁紙は現存する壁紙に倣って2014年に復元されたものだそう。 -
-
ラジエーターカバーのデザインは
アール・デコには良く見られるという噴水が
モチーフとして使われている。 -
コーナーに置かれた飾り棚には菊の御紋がつけられている。
内部に飾られているのはラリックの作品の
カーマスコット? -
-
可愛らしいデザインのドアノブ。
-
殿下寝室
内装設計 内匠寮 -
当時の写真
-
4か所ある扉にはクスノキが使用されている。
クスノキの玉杢(たまもく)がデザインの一部と
なっているようだ。
(玉杢:樹木のこぶの面をスライスすると現れる
同心円形の模様) -
ベランダに出るドア。
-
第一浴室
内装設計 内匠寮
殿下と妃殿下の寝室の間にある浴室
床は山茶窯(つばきがま)製陶所製のモザイクタイル、
壁はフランス産大理石を使用 -
照明器具
-
妃殿下寝室
-
暖房機カバーは、妃殿下の描かれた下絵をもとにして
デザインされたもの。
妃殿下は芸術に造詣が深く、水彩画などを残されおられるそう。
フランス滞在中は、一階大広間のレリーフを手掛けた
ブランショから水彩画のレッスンを受けておられたようだ。 -
妃殿下胸像
-
ベランダ
内装設計 内匠寮
扉は殿下居間と妃殿下居間側にある。
壁、床ともに国産大理石を使用。 -
-
妃殿下居間
-
-
5つのボール状照明
-
併設された半円形のバルコニー
昭和初期、美術タイルとして有名な泰山タイルが
敷き詰められている。
赤色や青色の透明釉がかかった小さ目なタイルが
ガラスのように輝いている。 -
-
飾り棚の中の
恐らくはボンボニエール。 -
二階部分で時々登場する
青海波模様のラジエーターカバー。 -
北側ベランダ(北の間)
内装設計 内匠寮
夏の家族団欒の場として使用されていた。
上部には天窓を設けて採光をはかった。
腰壁 スクラッチタイル(泰山タイル)
床 布目タイル(泰山タイル) -
-
見学時、天窓にはカバー状のものがかけられていた。
-
姫宮寝室の照明
内装設計 内匠寮
内装にはサクラ材が使われている。
メタリックブルー?の壁紙は、竣工当時のもの。
妃殿下のアドバイスをもとに、姫宮が選ばれたものだそう。 -
姫宮居室の照明
内装設計 内匠寮 -
壁や床に使われているのはもみじ材だそう。
サーモンピンクの大理石のマントルピース、
その上の丸い鏡など
姫宮の部屋らしい設えとなっている。 -
三階のウィンターガーデンに上がる
階段だと思うが、立ち入り禁止だったようだ。
温室として最上階に設けられていたようだ。
マルセル・ブロイヤーデザインの椅子が
置かれているようだ。 -
天井に付けられていた換気口。
左上は壁面にあったもの。 -
建物を出てから気がついた。
記憶に残っている、この可愛らしい照明器具、
どこに行ってしまったのか? -
新館へも行ってみた。
-
ティールームが併設されていて
テラス席もあるようだ。 -
ガラスの歪みが描く模様がきれい。
-
庭園側から見た宮邸。
どこからか音楽が漂ってきていた。 -
後で知ったが、当日29日は14時から
ガーデンコンサートが開催されたようだ。
コンサートに備えての練習をクラリネットとサックス奏者の方が
されていた。 -
日本庭園も歩いてみた。
お茶室もあるようだった。
朝香宮邸建築の際、内装に深く関わられたとされる妃殿下は
建物の完成後、半年余りに過ぎない1933年(昭和8年)11月3日
この世を去られた。
殿下は1947年までこの館で暮らされたが、GHQの政策により
皇籍離脱され館を去られた。
1947年から3年間ほどは吉田茂の外務大臣公邸となり、
1950年西武鉄道に払い下げられる。
1955年から1974年まで白金プリンスホテルの迎賓館に。
1981年、東京都に売却された。
たまたま知人がプリンスホテルの迎賓館時代
ここで結婚式後の披露宴をされたということを知った。
幾多の変遷を経ながらも、館は当時のままにその姿を残し
今こうして、短い期間だったが花開いたアールデコそのものを
代表しているかのような館として私たちの目を
楽しませてくれている。 -
都心の庭園では、背後に高層ビルがニョキニョキと聳えて見えるが
ここ朝香宮邸の庭園からは、そんな姿はなく
まるで保養先に滞在しているかのような雰囲気で
鬱蒼とした森の中に宮邸が建てられた当時のままの環境が
その後も守られているようだった。
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この旅行記へのコメント (13)
-
- frau.himmelさん 2022/06/21 14:41:32
- 今頃のコメントですが・・・
- mistralさん、あちらへコメントありがとうございました。
コメントはご無沙汰しておりましたが、mistralさんの建築をテーマにした格調高い旅行記は、いつも、凄いな~と拝見しておりました。
その中でこの「旧朝香宮邸のアールデコ・・・」は、私も2度ほど庭園美術館には行ったことがあり、実際見たことがあったものなので、よくぞここまで・・と感嘆致しました。
実は私だけではありません。
私が週に1,2回通っております事務所に、以前庭園美術館に関係していた方がおられ、その方がmistralさんの旅行記を見られたようで、「あの旅行記凄いね。関係者の私だって知らないところが何か所もあったよ」と感心して私に感想を述べられました。そして、「その頃配られた昔の本だけど、同じものが家に2冊あるから1冊あげるね」と、ハードカバー、ハードケース付きの立派な装丁の本をいただきました。
「朝香宮邸のアール・デコ 東京都文化振興会発行、昭和61年刊行」です。たぶん非売品ではないかと。
先ほど、その本を見ながらmistralさんの旅行記を改めて拝見しました。
同じものを見つけると、あ、これだこれだ!と。ところが本には説明文がない。(香水塔やガラスのレリーフ扉、ラリックの翼を広げる女性像、アンリラバンの大理石レリーフなど)。
照明器具もほんとにすばらしいですね。同じものを見つけるも、mistralさんは天井の連結部分から撮っていらっしゃるので状態がよくわかります。あちらは照明器具のみの写真が多かった。などなど。私にはmistralさんの旅行記の方が判り易かった。あれだけのものを仕上げられるのには、時間も随分おかけになったのでしょうね。
改めてmistralさん、凄い旅行記を書いていらっしゃるなーと思ったものでした。
私も次回の公開日(来年になりますね)には是非、朝香宮邸の見学に行き写真をたくさん撮りたいと思います。
今頃になってこんな遅コメントを・・・、どうか筆不精のせいにしてください(笑)。
himmel
- mistralさん からの返信 2022/06/22 00:03:49
- RE: 今頃のコメントですが・・・
- himmelさん
こんばんは。
ご丁寧に、こちらにもありがとうございます。
お褒めいただきまして恐縮です。
> 私が週に1,2回通っております事務所に、以前庭園美術館に関係していた方がおられ、その方がmistralさんの旅行記を見られたようで、「あの旅行記凄いね。関係者の私だって知らないところが何か所もあったよ」と感心して私に感想を述べられました。そして、「その頃配られた昔の本だけど、同じものが家に2冊あるから1冊あげるね」と、ハードカバー、ハードケース付きの立派な装丁の本をいただきました。
> 「朝香宮邸のアール・デコ 東京都文化振興会発行、昭和61年刊行」です。たぶん非売品ではないかと。
そんな素晴らしいご本があるんですね。
検索してみましたら、古書扱いで、現在も入手は可能なようでした。
himmelさんは、庭園美術館に関係しておられた方ともお知り合いなんて!
そして、その方が私の4トラの投稿旅行記をご覧になっておられたなんて。
今更ながら、緊張してしまいました。
> 先ほど、その本を見ながらmistralさんの旅行記を改めて拝見しました。
> 同じものを見つけると、あ、これだこれだ!と。ところが本には説明文がない。(香水塔やガラスのレリーフ扉、ラリックの翼を広げる女性像、アンリラバンの大理石レリーフなど)。
そうなんですね。
私は、旅行記にコメントをつける際には、ネットを検索しまして、おおかたはそれらを参考にしております。
今や、どんどん情報は更新されているように思いますし、建築関連やアールデコ、アールヌーボーなど興味を持つ方もきっと多い事でしょう。
今回は美術館で購入しました「旧朝香宮邸のアールデコ」という薄手の本がとても詳しくて、大いに助かりました。
> 照明器具もほんとにすばらしいですね。同じものを見つけるも、mistralさんは天井の連結部分から撮っていらっしゃるので状態がよくわかります。あちらは照明器具のみの写真が多かった。などなど。私にはmistralさんの旅行記の方が判り易かった。あれだけのものを仕上げられるのには、時間も随分おかけになったのでしょうね。
照明器具については、そうですね、全くの個人的興味ゆえ(笑)
天井についているシーリングメダリオン部分とセットで見ていましたので、今改めて見てみましたら、写真もそうなっていますね。
旅行記制作時間につきましては、例えば時代背景や歴史物?を調べるよりは、ずっとサクサクとはかどり楽しめます。
> 私も次回の公開日(来年になりますね)には是非、朝香宮邸の見学に行き写真をたくさん撮りたいと思います。
himmelさんも今まで数回行ってらっしゃるとのこと。
私も何度か行っているのですが、どうやら最初に美術館を見た折が建物公開の時だったようでした。
その後何回か行っても、残念ながら主役は建物ではなかった、、、そして気づくわけです。
どうやら建物公開の時期があるらしい、と。
その事がわかってから、今回行ってくるまでには更に何年もかかってしまいました。
是非、来年にはスケジュールを調整されて、いらっしゃって下さい。
> 今頃になってこんな遅コメントを・・・、どうか筆不精のせいにしてください(笑)。
このコロナのせいでしょうか?
私も色んな事が億劫になってきています。筆不精もそのせい、と私も思っています。
コメントをいただき、嬉しかったです。
mistral
-
- 川岸 町子さん 2022/06/07 08:18:30
- 古いアルバム
- mistralさん、おはようございます(*^^*)
庭園美術館は知りながらも、まだ訪れたことなく、こちらも知りませんでした。
まるで古いアルバムを見せて頂いたようです!
かつては宮様ご一家のお暮らしがあり、毎日の生活が繰り返されていたのですね。
当然ながら生活感がないため、バリバリの庶民には想像つきませんね(笑)
北側のお部屋が夏の間に使われたこと、当時の環境が伺えます。
アールデコの調度品、差し込む光の加減で一層美しく、ご覧になられたのでしょうね!
私が初めて知る品々や言葉も登場しました。
細部にも目を向けられて、丁寧にお伝えして下さるmistralさん、毎回ありがとうございます(^o^)
町子
- mistralさん からの返信 2022/06/07 16:23:10
- RE: 古いアルバム
- 町子さん
こんにちは。
我が家の庭の柏葉アジサイが見ごろを迎えています。
紫陽花の開花状況が気になるところです。
> 庭園美術館は知りながらも、まだ訪れたことなく、こちらも知りませんでした。
> まるで古いアルバムを見せて頂いたようです!
> かつては宮様ご一家のお暮らしがあり、毎日の生活が繰り返されていたのですね。
> 当然ながら生活感がないため、バリバリの庶民には想像つきませんね(笑)
戦前の宮家と言ったら、雲の上の存在だった事でしょう。
当時の最先端の美、デザインを取り入れたお住まいを、おつくりになられたわけですものね。
残されていた古いアルバムですけれど、現代でも通用するような美しさ!
ただ一般庶民にとっては、実用の美とはまた違っているのかもしれませんね。
> 北側のお部屋が夏の間に使われたこと、当時の環境が伺えます。
そうなんですね。
今も、当時も夏場は北側のお部屋の方が、幾分ひんやりしていて過ごしやすかったんでしょう。
> アールデコの調度品、差し込む光の加減で一層美しく、ご覧になられたのでしょうね!
今回は建物公開ですので、建具、家具、照明に至るまで撮影OKでした。
いつもですと展示品に隠れてしまう分、今回はじっくりと見学し、撮影もしました。
大満足!
> 私が初めて知る品々や言葉も登場しました。
> 細部にも目を向けられて、丁寧にお伝えして下さるmistralさん、毎回ありがとうございます(^o^)
ほとんど自身の趣味、嗜好重視の旅行記となってしまいました。
ご訪問いただきありがとうございました。
mistral
-
- しにあの旅人さん 2022/06/02 20:47:26
- 古くて新しい。
- この朝香宮邸は、戦前の建物ですよね。現代でも非常にいい建物だと思います。
室内は、うん、アール・デコだ。日本でここまでアール・デコというのは他にありますか。
ラジエターカバーや天井の吊り下げ金具などは、同じようなものをパリの友人の家で見かけました。
現代に生きているのですね。
パリの建物の室内装飾でアール・デコとナポレオン3世は、よく出会いました。というより、識別できるのはこれだけで、他はよく分からない。
ナポレオン3世スタイルは装飾過剰で好きではありません。
私の感じでは、アール・デコは、大正文学青年趣味なのです。現代で、これが好みというのは、ちょっと勇気がいる。竹久夢二が好きというのと似たような感じです。
古くて新しい。
現代でも、使えないことはない。でも何かが足りないか、多すぎるような気がするのです。
パリのクリニョンクールの骨董市では、ガラクタではなくいいものを売る一角がありました。ランプシェードなどのガラス製品で、アール・デコ専門店みたいな店がありました。どこだったか、もう思い出せません。買っておけばよかった。
- mistralさん からの返信 2022/06/02 23:18:24
- RE: 古くて新しい。
- しにあの旅人さん
こんばんは。
コメントをありがとうございます。
> この朝香宮邸は、戦前の建物ですよね。現代でも非常にいい建物だと思います。
竣工は昭和8年、1933年だそうです。第一次世界大戦から第二次世界大戦の間に流行した、当時の最先端のアールデコ様式を取り入れた、美術的にも非常に価値の高い建物だそうです。
> 室内は、うん、アール・デコだ。日本でここまでアール・デコというのは他にありますか。
一階の来客を通す部屋には、かなりの力が入っていますよね。当時フランスの造形界で大御所と言われるアンリ・ラパンが主に関わり、フランスで作られた作品が船で運ばれて設置されるなど、当時活躍している若い芸術家を動員して作り上げた建物ですから、他には比類ないと想います。
> ラジエターカバーや天井の吊り下げ金具などは、同じようなものをパリの友人の家で見かけました。
> 現代に生きているのですね。
おそらくフランスでは、一般家庭でも、当時のままの器具などが大事に使用され、今に至っているのでしょう。
日本では、一般家庭では、部分的なデザインがアールデコであったとしても、多くは取り壊されてしまったことでしょう。時折、古いホテルや商店などで、アールデコ様式を見かけますが少なくなっていますね。
> パリの建物の室内装飾でアール・デコとナポレオン3世は、よく出会いました。というより、識別できるのはこれだけで、他はよく分からない。
ナポレオン3世もアールデコにハマったんですね。
> ナポレオン3世スタイルは装飾過剰で好きではありません。
> 私の感じでは、アール・デコは、大正文学青年趣味なのです。現代で、これが好みというのは、ちょっと勇気がいる。竹久夢二が好きというのと似たような感じです。
> 古くて新しい。
> 現代でも、使えないことはない。でも何かが足りないか、多すぎるような気がするのです。
ここまでアールデコで統一できたのは天皇家につながる宮家だったからでしょうね。
海外からの賓客のおもてなしとか、ある程度のステイタスとしての器が必要だったことでしょう。
1947年、皇籍離脱されるまで、ここで暮らされたようですが、その後はどちらに住まわれたのか?
> パリのクリニョンクールの骨董市では、ガラクタではなくいいものを売る一角がありました。ランプシェードなどのガラス製品で、アール・デコ専門店みたいな店がありました。どこだったか、もう思い出せません。買っておけばよかった。
そうでしたか。
良いものは、きっと上流階級のお家から出たものでしょうね。
アール・ヌーヴォーのランプなど、欲しいですね。
mistral
-
- salsaladyさん 2022/05/31 20:13:34
- 朝香宮家は明治天皇の第8王女~?
- ☆庭園美術館となっても、中々気軽に出かけられるものではありませんね。
☆以前からアールヌーボーの象徴の様な朝香宮そのが大好きで、母の生存中に是非訪れたかったのですが。。。見学も予約が必要なんですね。
☆宮家の史表を見ると,久爾宮朝彦殿がパリで交通事故にあって、看病のために暫くパリ暮らしを余儀なくされた事がその後の素晴らしいアール.デコの紹介となった様に推察されますが、もともとセンスのあるご夫婦でらしたのですね。
☆mistralさんが、以前息子宅のペンダントに興味を持たれた事で、私も他家を訪れると先ずは天井から拝見することに~普通は天井の灯りとリまで関心は無いのですが~
☆優れたものを、大切に丁寧に保存できるのは、やはり宮家の蓄財がものをいう?
☆庶民には出来ない楽しみ方だから、余計に見に行きたい気がします。~see you~
- mistralさん からの返信 2022/05/31 22:46:26
- RE: 朝香宮家は明治天皇の第8王女??
- salsaladyさん
こんばんは。
いつも有難うございます。
> ☆庭園美術館となっても、中々気軽に出かけられるものではありませんね。
そうですね。
以前は予約なしで入場できたと思いますが、
予約しての入場はこのコロナ禍のせいだと想います。
> ☆以前からアールヌーボーの象徴の様な朝香宮そのが大好きで、母の生存中に是非訪れたかったのですが。。。見学も予約が必要なんですね。
そうでしたか。
お母さまにも朝香宮さまにちなんでの想いがおありだったんですね。
私が予約したのは日曜日でしたから、余計に混み合っていたのかもしれません。
平日でしたらもっと予約も取りやすいのかも。
> ☆宮家の史表を見ると,久爾宮朝彦殿がパリで交通事故にあって、看病のために暫くパリ暮らしを余儀なくされた事がその後の素晴らしいアール.デコの紹介となった様に推察されますが、もともとセンスのあるご夫婦でらしたのですね。
パリで交通事故に遭われたのは久爾宮朝彦殿下の第八王子の朝香宮鳩彦王ですね。妃は明治天皇の第八皇女。
夫君の看病のために奥さまもパリに渡られ、そこで当時流行の最先端となっていたアールデコに出会われたようです。
> ☆mistralさんが、以前息子宅のペンダントに興味を持たれた事で、私も他家を訪れると先ずは天井から拝見することに?普通は天井の灯りとリまで関心は無いのですが?
そうなんですね。照明器具に目をやってしまうのは元々の私のくせみたいです。
salsalady さんにもそれがうつってしまったのなら申し訳ありませんでした(笑)
mistral
-
- マリアンヌさん 2022/05/31 15:21:48
- アールデコLove
- mistralさん
大好きな館です。数年前に公開時、予約して写真を撮りまくりました(笑)
特に好きな場所は、玄関のラリックのガラスレリーフ、エッチングガラス扉、客室のシャンデリア、食堂の照明パイナップルとザクロ、2階のサンルームのようなモノトーンのベランダです☆
こんな素敵な館に住めるのは、やっぱり姫かお嬢様なんでしょうね。
妃殿下などわずかな期間しかお住まいになれなかったのは残念ですね。
ラジエーターカバーなどデザインされてたのに。
久々に目の保養させていただきました。
マリアンヌ
- mistralさん からの返信 2022/05/31 22:16:48
- RE: アールデコLove
- マリアンヌさん
こんばんは。
> 大好きな館です。数年前に公開時、予約して写真を撮りまくりました(笑)
ですよね。
写真をたくさん撮りたくなってしまう館ですよね。
マリアンヌさん、旅行記にアップされてましたか?
> 特に好きな場所は、玄関のラリックのガラスレリーフ、エッチングガラス扉、客室のシャンデリア、食堂の照明パイナップルとザクロ、2階のサンルームのようなモノトーンのベランダです☆
なんと言ってもラリックのガラスのレリーフは圧巻ですね。
2階の照明器具、日本人の方々も良い仕事をされていると思いました。
泰山タイルがここにも使われていましたね。
> こんな素敵な館に住めるのは、やっぱり姫かお嬢様なんでしょうね。
まさに!
当時の最先端のデザインを取り入れて自宅をつくるなんて、庶民にはできないことですもの。
> 妃殿下などわずかな期間しかお住まいになれなかったのは残念ですね。
> ラジエーターカバーなどデザインされてたのに。
若くしてお亡くなりになったんでしたね。
水彩画を残されるなど、美意識の高い方だったようですね。
mistral
- マリアンヌさん からの返信 2022/06/01 09:30:34
- RE: RE: アールデコLove
- mistralさん
おはようございます。
数年前ですが・・・
https://4travel.jp/travelogue/11189680
小笠原伯爵邸も素敵でした。
でも東京の洋館、三菱や三井などまだ行けてない館があります。
なかなか魅力的ですよね。
マリアンヌ
-
- pedaruさん 2022/05/31 05:37:23
- 朝香宮
- misiralさん おはようございます。
素晴らしいの一言です。ラリックのガラスにも心惹かれますが、照明器具の美しさ、
妃殿下の部屋のライトスタンド、レプリカでもいいから欲しいですね。
邸宅はフェミニンな装飾で満ち、女ごころを鷲掴み、これは妃殿下のために建てられたと想像されますがいかがでしょうか。
建物全体が美術品、よくぞ米軍の空襲を免れ、残ってくれました。貴重な文化遺産ですね。
pedaru
- mistralさん からの返信 2022/05/31 08:48:22
- Re: 朝香宮
- pedaruさん
おはようございます。
早朝からの書き込みをありがとうございます。
今日は雨のせいか、涼しくて過ごしやすそうですね。
おっしゃるように、ここ朝香宮邸は当時最先端のアールデコの装飾が
一堂に集められた、まるで建物そのものが美術館です。
私も照明器具の素晴らしさにハマっています。
ただこの建物公開の時期でないと写真が撮れないのです。
せっかくのチャンスを何回も失ってきていました。
妃殿下はパリでも絵(水彩画です!)をならっておられたとか。
美意識高い方だったことでしょう。
ご自分の居室のイメージを明確に伝えられ、
お子様方のお部屋もアドバイスされたとか。
もしかしたらアンリ・ラパン氏とのイメージのやりとりも
直接されていたのかも?などと想像してしまいますね。
同じことを庭園で夫と話していました。
米軍からの空襲を受けなかったことが幸いな事でした。
mistral
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