二条・烏丸・河原町旅行記(ブログ) 一覧に戻る
2021年4月24日(土)の午後1時過ぎ、京都府民ホールアルティに行く予定があったので、その前に京都御苑中立売門のすぐ南、烏丸通りの西側にある御所西京都平安ホテルで昼食を取った。1980年に京都府の共済施設として開業したホテルで、2011年に現名称に改名するまでは平安会館だった。<br /><br />正面玄関を入ってすぐ左手にあるカフェ「アルボワ」で1700円の日替わりランチを戴く。アルボワ(Albois)はフランスの中東部、ブルゴーニュ(Bourgogne)地方にある村で、ジュラ(Jura)ワインの産地。フランス第2の都市圏であるリヨン(Lyon)の北東約180㎞にある小さな村。この名前からしてフレンチレストランに思えるが、和食料理長が腕をふるう日本食とカジュアルなフレンチテイストのランチを選択することが出来る。この日は日替わりランチで子牛ロースステーキマッシュルームソースを戴いた。<br /><br />で、このカフェの窓の外に広がるのが素晴らしい日本庭園。庭園面積はおよそ500坪とコンパクト。元々は公家屋敷の庭園として江戸時代に造られた池泉回遊式庭園で、平安神宮神苑や無鄰菴を作庭し、近代庭園の先駆者とされる作庭家・小川治兵衛氏により大正年間に改修された。1980年にも再度改修されている。<br /><br />アメリカ西海岸のポートランド(Portland)で発行されている日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング(The Journal of Japanese Gardening)」が、日本全国の庭を知名度や規模の観点からではなく、純粋に庭と付随する建築の「質」によって評価しようとして2003年から日本庭園のランキングを行っているが、この庭園は900以上の候補地から常に5位以内(最高4位)に入っている。<br /><br />ちなみに1位はいつも島根県安来市の足立美術館で、ベスト5は京都の桂離宮、東京柴又帝釈天隣の山本亭、島根県松江市の皆美館らが常連らしい。桂離宮以外は知らなかった。<br /><br />庭園の中央の池に石橋が架かり、滝が流れ落ちまた築山をもうけ、四阿を配し、周辺との見事な調和を保っている。また京都名産の鞍馬石や加茂川石、白川石などが要所に使われ、これらがひとつになって素晴らしい景観を呈している。<br /><br />園内にはイチョウ、モチノキ、アキニレ、シラカシ、ムクノキ、アラカシなどの大木からヤマモミジ、ドウダンツツジ、ツバキ、クロマツなどの小さな木までぎっしり植えられており、四季折々の景色を、カフェから、そしてホテルのロビーから楽しめる。さらに、宿泊客やカフェ利用者でなくとも庭園内を歩くことも出来る。<br /><br />ロビーとカフェの角の部分、庭園の北東角から庭園に入ると、左手、カフェの前から西側に池があり、八ッ橋が架かる(下の写真1)。この写真では右下で切れて写ってないが、沓脱石で使われているのは京都の鞍馬で産出される山石で鞍馬石と呼ばれる。ほとんどが沓脱石や飛石として使われている。<br /><br />八ッ橋とは橋の種類のひとつで、複数の板をジグザグにした形状を表す。由来は愛知県知立市にある無量寿寺のカキツバタの池にある橋。現在では、八枚とは限らずハナショウブの池などでよく見られる。ここの八つ橋は音羽川流域と白川流域の山中で採れる花崗石、通称白川石で造られている。熊野神社や桂離宮の造営に使用されたことで知られている。<br /><br />八つ橋を渡った先の右手には緩やかながら何段にも重なる滝がある。庭園に造られる滝には雄滝と雌滝があるが、この庭園の滝は雄滝と呼ばれる造りで、 自然の滝の音にできるだけ近づけるように工夫されている。<br /><br />池の一番奥(西側)に建つ四阿は竹を中心に造られており、水屋は北山杉を使用している。内部にはお茶の裏千家発展の基礎を築き、茶道の海外普及にも努めた14代千宗室(1964年に満71歳で没)の書「龍鱗」の額が掛けられている。龍のうろこを意味する言葉で、老松やアベマキなどの、幹の皮が龍のうろこに似ている木も意味するそうだ。<br /><br />池の手前を右手に進むと茶色の大きな石があるが、これが加茂川石で、京都の加茂川上流で採れ、加茂七石といって珍重されている(下の写真2)。この石の向こう側は池から流れ出す川が流れており、飛び石を渡ってお稲荷さんや四阿に進むことが出来る(下の写真3)。<br /><br />川の反対側に立派な六角雪見灯篭が建っているが、この庭園には全部で15基の灯籠が設置されている。春日灯籠、織部灯籠、山灯灯籠など形は様々。<br /><br />庭園の北側はホテルのロビーに接しているが、ロビーの外にはシックなヨーロッパのテーブルとイスを誂えたガーデンテラスがる。ここでもカフェを頼めるそうなので、のんびりと庭園を眺めながらのんびりするのもいいかもしれない。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.5604725769597401&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />以上

京都 御所西京都平安ホテル(Kyoto Heian Hotel, Kyoto Gyoen West, Kyoto, JP)

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2021/04/24 - 2021/04/24

2245位(同エリア4380件中)

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年4月24日(土)の午後1時過ぎ、京都府民ホールアルティに行く予定があったので、その前に京都御苑中立売門のすぐ南、烏丸通りの西側にある御所西京都平安ホテルで昼食を取った。1980年に京都府の共済施設として開業したホテルで、2011年に現名称に改名するまでは平安会館だった。

正面玄関を入ってすぐ左手にあるカフェ「アルボワ」で1700円の日替わりランチを戴く。アルボワ(Albois)はフランスの中東部、ブルゴーニュ(Bourgogne)地方にある村で、ジュラ(Jura)ワインの産地。フランス第2の都市圏であるリヨン(Lyon)の北東約180㎞にある小さな村。この名前からしてフレンチレストランに思えるが、和食料理長が腕をふるう日本食とカジュアルなフレンチテイストのランチを選択することが出来る。この日は日替わりランチで子牛ロースステーキマッシュルームソースを戴いた。

で、このカフェの窓の外に広がるのが素晴らしい日本庭園。庭園面積はおよそ500坪とコンパクト。元々は公家屋敷の庭園として江戸時代に造られた池泉回遊式庭園で、平安神宮神苑や無鄰菴を作庭し、近代庭園の先駆者とされる作庭家・小川治兵衛氏により大正年間に改修された。1980年にも再度改修されている。

アメリカ西海岸のポートランド(Portland)で発行されている日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング(The Journal of Japanese Gardening)」が、日本全国の庭を知名度や規模の観点からではなく、純粋に庭と付随する建築の「質」によって評価しようとして2003年から日本庭園のランキングを行っているが、この庭園は900以上の候補地から常に5位以内(最高4位)に入っている。

ちなみに1位はいつも島根県安来市の足立美術館で、ベスト5は京都の桂離宮、東京柴又帝釈天隣の山本亭、島根県松江市の皆美館らが常連らしい。桂離宮以外は知らなかった。

庭園の中央の池に石橋が架かり、滝が流れ落ちまた築山をもうけ、四阿を配し、周辺との見事な調和を保っている。また京都名産の鞍馬石や加茂川石、白川石などが要所に使われ、これらがひとつになって素晴らしい景観を呈している。

園内にはイチョウ、モチノキ、アキニレ、シラカシ、ムクノキ、アラカシなどの大木からヤマモミジ、ドウダンツツジ、ツバキ、クロマツなどの小さな木までぎっしり植えられており、四季折々の景色を、カフェから、そしてホテルのロビーから楽しめる。さらに、宿泊客やカフェ利用者でなくとも庭園内を歩くことも出来る。

ロビーとカフェの角の部分、庭園の北東角から庭園に入ると、左手、カフェの前から西側に池があり、八ッ橋が架かる(下の写真1)。この写真では右下で切れて写ってないが、沓脱石で使われているのは京都の鞍馬で産出される山石で鞍馬石と呼ばれる。ほとんどが沓脱石や飛石として使われている。

八ッ橋とは橋の種類のひとつで、複数の板をジグザグにした形状を表す。由来は愛知県知立市にある無量寿寺のカキツバタの池にある橋。現在では、八枚とは限らずハナショウブの池などでよく見られる。ここの八つ橋は音羽川流域と白川流域の山中で採れる花崗石、通称白川石で造られている。熊野神社や桂離宮の造営に使用されたことで知られている。

八つ橋を渡った先の右手には緩やかながら何段にも重なる滝がある。庭園に造られる滝には雄滝と雌滝があるが、この庭園の滝は雄滝と呼ばれる造りで、 自然の滝の音にできるだけ近づけるように工夫されている。

池の一番奥(西側)に建つ四阿は竹を中心に造られており、水屋は北山杉を使用している。内部にはお茶の裏千家発展の基礎を築き、茶道の海外普及にも努めた14代千宗室(1964年に満71歳で没)の書「龍鱗」の額が掛けられている。龍のうろこを意味する言葉で、老松やアベマキなどの、幹の皮が龍のうろこに似ている木も意味するそうだ。

池の手前を右手に進むと茶色の大きな石があるが、これが加茂川石で、京都の加茂川上流で採れ、加茂七石といって珍重されている(下の写真2)。この石の向こう側は池から流れ出す川が流れており、飛び石を渡ってお稲荷さんや四阿に進むことが出来る(下の写真3)。

川の反対側に立派な六角雪見灯篭が建っているが、この庭園には全部で15基の灯籠が設置されている。春日灯籠、織部灯籠、山灯灯籠など形は様々。

庭園の北側はホテルのロビーに接しているが、ロビーの外にはシックなヨーロッパのテーブルとイスを誂えたガーデンテラスがる。ここでもカフェを頼めるそうなので、のんびりと庭園を眺めながらのんびりするのもいいかもしれない。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.5604725769597401&type=1&l=223fe1adec


以上

  • 写真1 庭園入口からの池と八つ橋

    写真1 庭園入口からの池と八つ橋

  • 写真2 右手が加茂川石

    写真2 右手が加茂川石

  • 写真3 池から流れ出す川と雪見灯篭

    写真3 池から流れ出す川と雪見灯篭

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