2022/01/15 - 2022/01/16
95位(同エリア321件中)
みーみさん
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大阪府の泉南地方にある岸和田市は、テレビ中継もされるだんじり祭りで有名
ですが、他にも、岸和田城や紀州街道の古い町並み、近代建築などが残る
すてきな所でした。
岸和田に残る建物の施主として、寺田財閥という名前が必ず出てきますが、
明治~昭和に岸和田地方を中心に活躍した阪神財閥のひとつで、元々江戸時代
から酒造業を営む資産家でした。
明治維新以降、本家の南寺田家、分家の北寺田家、堺寺田の三家が紡績、煉
瓦、銀行など、寺田財閥を形成しました。
そのひとつ、岸和田紡績は大日本紡績(ニチボー、東洋の魔女で有名)と合併
し、現在はユニチカとなっています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
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南海電車岸和田市駅を降りて、案内所で「岸和田城周辺まち歩きマップ」を手に入
れて、線路沿いを南側に歩いて行くと、早速、土壁が長く続くお屋敷が現れました。
このまち歩き地図は見どころが詳しく載っていて、そしてとても見やすい地図です。
観光の際にはぜひ手に入れてくださいね。 -
先の大戦では岸和田には軍関係や軍需産業がなかったため、大規模な空襲はなかったと言われています。もちろん、まったくなかったわけではなく、少なくとも5回は空襲があったそうですが。
そういう歴史もあってか、大きな古いお屋敷が残っています。
バブルやバブル後もくぐりぬけて、ですね。 -
このレンガ塀のお宅も、大きな敷地の家でした。
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岸和田城の近く、岸城神社の裏側には佐々木家という武家屋敷が残っています。
長屋門や土壁など、往時のまま。
家の前には岸和田市による案内板も設置されていますが、
現在も住居として利用されているため、外側だけの見学です。 -
このエリアは上級武士や藩の役所が建ち並んでいた場所で、この佐々木家も
代々藩主岡部氏に仕えた譜代家臣で、側用人や奉行を勤めた家柄だそうです。
お屋敷もとても立派です。
そのお屋敷を子孫の方がずっと護って住まい続けているのがすごいことですね。 -
岸城神社に参拝します。
だんじり祭りの宮入りが行われる神社ですが、岸城神社のホームページによれば、だんじり祭りは「岸和田祭り」となっています。1745年に茶屋新右衛門と言う人が家の軒先に御神燈を上げたいと藩主に願い出たのが始まりとありました。岸城神社と言う名前は明治時代になってからのもので、江戸時代は牛頭天王と、天照大神と八幡神が併せて祀られていました。岸城神社 寺・神社・教会
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備前焼きの茶色い狛犬が珍しい。
岸城神社 寺・神社・教会
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岸城神社付近からは、岸和田城の搦め手部分がよく見えます。
お城は明日見学予定です。岸和田城 名所・史跡
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イチオシ
天守閣の山側の道路を歩いていると、こんな建物が現れました。一見シンプルに見えますが、門柱など、普通ではないと思って見てみると、門柱に「元睦会館」という銘板がはめ込まれていました。
元は岸和田の寺田財閥の北寺田家が建設した建物ですが、2011年に岸和田市に寄贈されたそうです。 -
窓は長方形でシンプルな印象ですが、屋根がスペイン瓦。
玄関、一階とも、柱で屋根を支えているところも特徴です。 -
玄関周りは石貼り。
建てられたのは昭和戦前期ということですが、詳しい建築年代や設計者は不明。 -
岸和田市のHPを見ると、民間活用が決まったようで、工事も
その一環でしょうか。 -
同じ並びにあるのが自泉会館です。これもやはり寺田財閥の岸和田紡績の社交場として建てられたもので、こちらは南寺田家が建設した建物です。
見学は事務室までとあったので、事務所を伺うと、今日はホールが貸し切りになっているので、明日なら開いているとのこと。
明日再訪することにしました。自泉会館 名所・史跡
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そして、自泉会館の隣、目をひいた和風の建物。「朝比奈邸・カフェちきり」というカフェになっているようなので、
少し早いですが、夕食を食べることにしました。朝比奈亭cafeちきり グルメ・レストラン
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お店の方によると、この建物は以前は料亭だったそうで、このお店や自泉会館のある
界隈は江戸時代は家老などの家があった場所だそうです。朝比奈亭cafeちきり グルメ・レストラン
-
イチオシ
店内は網代の天井や床の間など、料亭の内装をそのまま使ったすてきな
空間になっています。朝比奈亭cafeちきり グルメ・レストラン
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襖が入っていた建具や柱がそのまま残されています。
朝比奈亭cafeちきり グルメ・レストラン
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そういえば、同じ通りの並びに一般の民家ですが、丸窓や粋な形の窓がある
一般民家を見かけましたが、それらももしかしたら昔は料亭的なものっだのかも
しれませんね。 -
ちきりさんでは、建物の話から始まり、観光のパンフレットなど色々いただきました。
ありがとうございました! -
同じ並びには、こんな立派な塀を持つお屋敷もありました。高い塀に囲まれ、
邸宅は表からは全く見えませんが、関西では有名な老舗蒲鉾メーカーの「別寅」さ
んの所有となっているようです。練り物大好きな自分は別寅さんの商品は週に一回は買っています。
現在本社はお隣の貝塚市にあるようですが、地元企業が所有することで、景観保持にも役立っているのでよいことだと思います。 -
生フルーツとコーヒーが付いたサンドイッチセットをいただきました。
観光客以外に、地元のマダムたちの利用者も多いお店のようです。朝比奈亭cafeちきり グルメ・レストラン
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カフェちきりと自泉会館の間の道を歩いて行くと、杉江能楽堂がありまし
た。岸和田藩最後の城主・岡部長職から城内にあった能舞台の一部を譲り受
けたものだそうで、現存する民間の能楽堂としては、府内最古のものです。 -
さらに歩いていると、
白壁がず~っと続く場所がありました。 -
門構えも立派です。見た所、塀の中には建物はなく、人は住んでいないようでした
が、壁は剥落などもなくきれいな状態でした。 -
岸和田は、近代建築も数多く残っています。特に紀州街道沿いには銀行建築が三つ残っています。
こちらは旧四十三銀行の建物です。(現在は成協信用組合の店舗ですが、訪問時は
建物修理のため店舗は他の場所に移転中とありました。)成協信用組合岸和田支店 (旧 四十三銀行) 名所・史跡
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イチオシ
赤い部分はレンガではなくタイルとなっています。赤煉瓦に白い帯といえば、辰野式ですが、この建物はセセッション風で、より軽やかな印象になっています。
右端部分だけが白いタイルで、少し出っ張っています。窓の大きさなども微妙に違っていますが、屋根や一階の花崗岩部分を見ていると、増築したようにはみえないのですが、どうなのでしょう。成協信用組合岸和田支店 (旧 四十三銀行) 名所・史跡
-
欄干橋を渡って紀州街道を北上します。欄干橋は昭和11年建設の橋ですが、真ん中
の長い金属の飾りは何を表しているのでしょう。
現在は橋の下には川は流れていません。 -
紀州街道は大阪高麗橋を起点とし、堺、岸和田を経て和歌山に至る江戸時代の幹線
道路で、今も広壮な町屋が点在しています。 -
と、「魔法のジェラート」という看板が目に留まりました。
天然素材をふんだんに使ったイタリアン・ジェラートとあります。
「音時間」と言うこのお店は音楽教室にジェラート屋さんが併設されているという
ちょっと珍しいスタイル。音時間 グルメ・レストラン
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ベリーなどの入った、あっさり、さっぱりしたジェラートでした。
音時間 グルメ・レストラン
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イチオシ
現在は岸和田中央会館として使われている建物は岸和田貯蓄銀行として建てられたもので、3連アーチにスクラッチタイル、入口が真ん中ではなく、右寄りにあるアンシンメトリーさなど、昭和初期の自由闊達な雰囲気が味わえます。
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同じく紀州街道沿いいあるこの建物は寺田財閥(南寺田家)の旧和泉銀行の本店と
して建てられたもので、設計は渡辺節。自泉会館と同時期に造られたそうです。
大正、昭和初期の銀行建物がいくつつも残っていることから、紀州街道沿いが明治
時代以降も岸和田の金融・経済の中心であったことが伺えます。旧和泉銀行本店 名所・史跡
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イチオシ
2階まで届くアーチがとても印象的。
タイル張りですが、角部分は石積み風になっています。
金融機関としての役目は終えていますが、きれいにリノベされ活用されています。旧和泉銀行本店 名所・史跡
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紀州街道から曲がって、岸和田本通り商店街に入ります。
この場所は左小門、右貝源と言って、だんじりが狭い紀州街道に入るため、
やりまわしの難所(見せ場)となっているところです。ちなみに、小門、貝源は家の名前で、「結納 小門紙店」というお店の名前が見えます。 -
本通り商店街を山側に少し歩いて、右に入るとはそこは寺町筋。
石畳の小径の静かな寺町です。 -
西方寺、本昌寺、円教寺、本徳寺と4つのお寺が並んでいます。
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特に本徳寺は、明智光秀の子供、南国梵珪が創建したと伝わる寺院で、歴史番組など
でもよく見る光秀の唯一の肖像画と、位牌を所有しています。本徳寺 寺・神社・教会
-
寺町筋から、「かじやまち」に出ました。
かじやまちは細い路地の昔ながらの商店街で、古い建物も残っていますが、
現在は商店と住宅が半々ぐらいと言う感じでした。 -
かじやまちから岸和田駅前通商店街に出てきました。
この商店街の中を、だんじりが通ることで有名です。岸和田駅前通商店街 市場・商店街
-
駅前通商店街で、またまた見つけました、銀行建築。
旧交野無尽株式会社として建設された建物で、つい最近まで関西みらい銀行
として営業されていたようですが、現在支店は駅の反対側に移転した模様です。
現在は利用されていないようですが、うまく活用されるといいですね。古い銀行建築が狭い範囲に4つも残っているなんて、とても貴重です。 -
さて、暗くなってきたのでホテルへ向かいます。
泊まりはルートイン大阪岸和田です。岸和田城などがあるエリアは南海電車が通っていますが、このホテルはJR東岸和田駅の駅前にあり、南海岸和田駅からバスで10分ほど。
ロビーには無料コーヒー・紅茶サービスがありました。ホテルルートイン大阪岸和田 ‐東岸和田駅前/関西空港‐ 宿・ホテル
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+200円でエアウィーブを使用した部屋になるというので、その部屋を予約したら、その部屋はコンフォートルームになり、部屋が高層階(今回は最上階でした)
チェックアウト通常10時のところを11時、専用のアメニティ、サンルート独自のシアターが無料などいろいろ特典がついてきてお得な感じでした。ホテルルートイン大阪岸和田 ‐東岸和田駅前/関西空港‐ 宿・ホテル
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