絶景が広がるアルプスの山歩きと鉄道の旅：スイス、リヒテンシュタイン旅行【６２】（2019年秋 ９日目② 欧州入国47カ国目！）

2019/09/20 - 2019/09/20

ヨーロッパ未踏破国は残り4カ国（スイス、リヒテンシュタイン、ラトビア、リトアニア）となりました。実は敢えて残していた国、それが今回訪問するスイスです。鉄道が発達し、観光立国としても世界に知れ渡っているので比較的回り易く、年を重ねてから訪れるのも可能との判断もありその計画を温めつつ「いつかはスイス」と考えてきました。ということでヨーロッパ踏破のラストを飾るべく残していたのですが、思ったよりも早く踏破が進んだことと、冬場よりもハイキングしやすい時期を逃すのも勿体ないので、遂に行くことにしました。本来街歩きが好きな私ですが、雄大な自然の中に身を置いて山歩きをし、好きな鉄道に乗って車窓からの眺めを堪能するなど、予想を遥かに上回る素晴らしい旅行となりました。

日程は以下の通りです。

1日目（9/12）羽田 ⇒ 北京
2日目（9/13）北京 ⇒ ワルシャワ ⇒ ジュネーブ市内観光、ベルン移動
3日目（9/14）ベルン市内観光、登山鉄道乗車、グリンデルワルト移動
4日目（9/15）ユングフラウヨッホ観光、ハイキング
5日目（9/16）ハイキング、ツェルマット移動
6日目（9/17）ゴルナーグラート観光、ハイキング、※MHGP観光
7日目（9/18）ハイキング、氷河急行ライン、サンモリッツ移動
8日目（9/19）ベルニナ線乗車、ハイキング、沿線観光
9日目（9/20）リヒテンシュタイン観光、チューリッヒ移動
10日目（9/21）チューリッヒ市内観光、ﾁｭｰﾘｯﾋ ⇒ ﾌﾗﾝｸﾌﾙﾄ ⇒ 北京
11日目（9/22）北京散策、北京 ⇒ 羽田
　　　※ MHGP＝マッターホルングレッシャーパラダイス

今回は９日目②です。

エリア ファドゥーツ(リヒテンシュタイン)

• 旅行の満足度: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

クールで何とか待ってくれていたIR3464列車に乗れましたが、発車は予定より10分遅れの9:26。このままだと次の乗換駅ザルガンスには9:45ころ到着になり、9:44のファドーツ行きのリヒテンシュタインバスにタッチの差で乗れません。ただ今回のようにバスが待ってくれていれば間に合います。一縷の望みにかけるしかありません。

そんなわけで列車がザルガンスに着いたのは9:45、予想通りの到着ですが微妙な時刻です。

意外と規模の大きなザルガンス駅。地下道を潜り、出口は両側にありそうです。どちらに降りればいいか迷います。

とりあえず駅本屋と思われる方へ。電光掲示板があるので案内を見てみます。

電光掲示板を見るとファドーツ方面のバス案内は無情にも10:14発11番バスの表示のみ。残念ながら間に合わなかったようです。周囲を見てもリヒテンシュタインバスの黄色い車体は見当たりませんでした。

一応掲示の時刻表も確かめます。11番バス以外に12Eというバスもファドーツへ行くようですが、どのみち毎時36分発なので使えません。

まあこういうこともあります。とりあえず荷物預かりを探します。

駅の奥にありました。コインロッカーです。スーツケースを預けますがCHF8（960円強）もしました。

その先に、乗って来たクール方面からとは別のホームがあります。これはザンクトガレン方面の支線のホームです。

暇なので駅前に出ると裏手に特徴のある大きな岩山が聳えています。ザルガンスはザンクトガレン方面への支線を分かち、リヒテンシュタインへのバスの玄関口でもあるなど交通の要衝のようですが、街としてはそれほど大きなところではなさそうです。

ところで10:14発のバスでファドーツまで行って戻って、ルツェルン方面への予定の列車に乗るのであればファドーツ滞在は1時間弱となります。ファドゥーツ観光が面白ければ、ザルガンスからの列車を遅らせればいいのですが、その場合事前購入しているルツェルンまでのスーパーセイバーチケットは無駄になります。まあ、その辺はファドーツに行ってみて考えることにします。

黄塗が今回の実際の列車・バスの時刻です。9:44のリヒテンシュタインバスに乗り遅れたことは非常に痛いです。ファドーツでは55分の滞在時間しかありません。まあ事前に購入していたスーパーセイバーチケットを諦め、ルツェルンまでの切符を買い直し、ルツェルンでの観光時間を削ればファドーツでの滞在時間を捻出することはできます。

ようやくリヒテンシュタインバスが来ました。行先表記に「11」の数字。間違いないようです。念のため運ちゃんに「ファドーツ？」と聞くと「イエス」と頷いてくれました。

ところでこれから向かうファドーツはリヒテンシュタインという国の首都です。リヒテンシュタインは世界第6位のミニ国家で面積は約160㎡と小豆島と同じくらい、人口は4万人弱です。地理的にはスイスとオーストリアに囲まれた世界で二カ国しかない二重内陸国（海へ出るのに最低2カ国を通らねばならない国、他の1カ国はウズベキスタン）です。なぜこんな小さな国が生まれたかは追々話すとして立派な独立国であるのは間違いありません。

11番バスのルートはこんな感じです。最短ルートを通ってファドーツまで行くのではなく南部の都市をゴソゴソ周りながら行くようです。

定刻10:14、きっちりバスは発車しました。
（ｻﾞﾙｶﾞﾝｽ10:14 ⇒ 10:45ﾌｧﾄﾞｰﾂﾎﾟｽﾄ）

出発して10分ほどで橋にさしかかりました。

川は有名なライン川。国際河川で下流にあたるドイツ領内ではとても重要な川ですが、このあたりは普通の川です。それでも国境を形成しており、この橋を渡るとスイスを出てリヒテンシュタイン侯国に入ります。
これで欧州入国47カ国目、制覇まで残りラトビア、リトアニアの2カ国です。

川を渡りリヒテンシュタイン侯国領内に入りましたが取り立てて景色が変わることはありません。まあ当たり前ですが。

小さな丘の上にこれまた小さなお城が見えました。後で調べたらグーテンベルク城というお城でした。リヒテンシュタイン侯国にある5つの城のうちのひとつで、通り過ぎただけですが、内部は博物館として公開されているそうです。

バスの案内版はわかり易く、これなら降りそびれることはなさそうです。

ファドーツの中心、ファドーツ・ポストバス停で下車します。超短時間観光の始まりです。