里山の春は当たり前？戸赤の山桜～桑取火のカタクリ～伊佐須美神社の薄墨桜

2021/04/22 - 2021/04/22

桜の追っかけ仲間の友人と福島の山桜を訪ねました。何年か前にＮＨＫで、東北の桜を紹介する番組がありました。その中に里の人々に守られた「戸赤の山桜」がありました。三春の滝桜や合戦場の桜ほどメジャーではないのですが、新緑の山肌にピンクのオオヤマザクラがそちこちに見られる景色は「春」そのもの。
　まず、東北道・西那須野塩原インターからＲ４００を走り、戸赤の部落を目指します。
　駐車場に着き、散策路の案内に沿って歩きました。すると、道にはカタクリやキクザキイチゲが咲いていました。何気なく当たり前に咲いています。こんな当たり前の景色が珍しくなってしまったのはいつからのことだったのでしょうか？
　そして、車で10分ほど、山深い里・桑取火へ。カタクリの群生地を里の方に尋ねると、「すぐそこにも咲いてるよ、たいしてきれいな花じゃないけどよ。」と教えてくださいました。確かに、そのお宅の庭にもそこここにカタクリが咲いています。ここにも当たり前すぎて、そのおばさんにとってはさほどありがたくはないカタクリが残っているようでした。でも、群生地の入り口付近で畑仕事をしていたおじさんは「人手がなくなって山が荒れて、群生地も昔のようにきれいじゃなくなった。」といいます。当り前の里山が守られていたのは当たり前ではなかったのでした。今守らなければなくなってしまいそうな里山、子供たちに伝えていくために何ができるか考えてしまいます。

エリア 田島・南会津(福島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

戸赤に到着。駐車場には数台の車が来ていました。平日のせいか、さほど混雑していないようです。

早速散策路に向かいます。

散策路に咲いていた可憐なイチゲの花。

見えてきました。

オオヤマザクラです。

すぐそこにある里の山

推定樹齢100年のオオヤマザクラが100本近く、ホウやクリ、サワグルミなどの雑木と混生しているとあります。コブシに似たタムシバも白い花を咲かせていて、本当に一年中で一番の賑わいを見せていました。

樹齢100年はこえる桜

一年中で一番の賑わい

桑取火方面に車を走らせると、友人がもう一か所あると言っていたポイントが、これかな？

尾根近くまで咲いています。

桑取火の部落で。群生地を訪ねた里の方にすぐそこにもあるよと教えていただいた小さな祠に登る階段です。

小さな花がたくさん咲いていました。そばには咲き終えたフクジュソウの株もたくさんあります。

苔むした階段のすぐ脇で。

フクジュソウの花が一株残ってくれていました。

水車小屋のすぐ脇に数台とまれる駐車場がありました。その手前が群生地の入り口です。

桑取火の里に入ったときには見過ごしてしまった看板、ここが入り口。

こうして広く撮ると目立たなくなってしまいますね。やはり、その場に行って肉眼で見てほしいです。

白い株が一つだけ見つかりました。近くに白い株があるのでしょうか？その株との交配で紫色も残っているような株。

里は春の賑わい本番中

ちょっと寄り道・湯野上温泉駅。ここの桜は「見頃過ぎ」でした。

伊佐須美神社に寄り道。目当ての淡墨桜は？

ご神木の淡墨桜。やや見頃を過ぎてはいましたが、見事な風格のある桜はまだ十分きれいでした。

花の中心が薄く墨色、気品ただよう桜です。

4月下旬が例年見頃という「杉の糸桜」（会津坂下町）会津五桜の一つ。福島県Ｎ戦トラベルマップで見つけて寄ってみました。もうほとんど葉桜になっていましたが。

それでも、風格のある桜の残り香が。

湯之上温泉駅、伊佐須美神社、杉の糸桜と欲張ってきた寄り道もさすがにこれにて終了。今夜の宿に向かい、明日の桜旅に備えます。