2021/02/07 - 2021/02/08
30位(同エリア179件中)
国電さん
■はじめに
今回の観光列車に乗ることになった経緯については、前回の大人鐡(JR東日本「海里」編)で少し触れたが、若干ではあるが「風が吹けば桶屋が儲かる」的な流れである。「1月16日の秋田内陸縦貫鉄道の観光列車が運休(3月に振替)に」→「多くの観光列車は緊急事態宣言下でも運転しているため、代替案を検索」→「JR東日本の海里を予約したが、検索途中でうっかりしなの鉄道も予約してしまった」である。
なぜ「うっかり」なのかというと、しなの鉄道の観光列車「ろくもん」自体は、この「大人鐡シリーズ」の2回目として一昨年の12月に乗車済みなのである。同じ観光列車に何回も乗ることにはしていないため、最初はスルーしたのであるが、再度あれこれ検索しているうちに、月に1回だけ「姨捨ナイトクルーズ」として運転されていることに気づいた。そして、通常は「ろくもん1号」と同じ洋風コース料理が提供されるが、年に2回ほど(冬季に)、「姨捨夜景と利き酒プラン」として運転されており、今年は2月と3月がそれに該当するという。「夜景」「和食」「日本酒」ということで、これならば前回とは全く違う内容を体験できると思い、うっかり決済してしまったのである。料金は通常の「ろくもん」より少し高い17,800円であるが、長野県の「乗って楽しむ信州の鉄道事業」の支援金が適用されて3,000円引きとなり、14,800円である。
うっかり決済した理由には、実はもう一つある。というのは、「このプランを紹介しているブログ等がほとんどない」ということである(私が発見できたのは1サイトだけ)。というのも、「このプランが始まったのが2019年」「開催されるのは年に2回程度」「今年はこれが第1回目」であることを勘案すると、過去にはまだ4回くらいしか行われていないのである。そういうレア性も手伝って、「2回目のろくもん乗車」となった次第である。
座席については、前回乗車時に「3号車個室も1人で申し込める(相席にならない)」ことを係員に教えてもらっていたため、その3号車を押さえてある。
@上田駅にて
【大人鐡1】長良川鉄道「ながら」編
https://4travel.jp/travelogue/11569165
【大人鐡2】しなの鉄道「ろくもん」・JR東日本「HIGH RAIL 1375」編
https://4travel.jp/travelogue/11577646
【大人鐡3】肥薩おれんじ鉄道「おれんじ食堂」編
https://4travel.jp/travelogue/11590943
【大人鐡4】JR四国「四国まんなか千年ものがたり」編
https://4travel.jp/travelogue/11596568
【大人鐡5】西日本鉄道「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」編
https://4travel.jp/travelogue/11605667
【大人鐡6】あいの風とやま鉄道「一万三千尺物語」編
https://4travel.jp/travelogue/11631584
【大人鐡7】えちごトキめき鉄道「えちごトキめきリゾート雪月花」編
https://4travel.jp/travelogue/11633913
【大人鐡8】京都丹後鉄道「丹後くろまつ号」
https://4travel.jp/travelogue/11636560
【大人鐡9】長野電鉄「北信濃ワインバレー列車」・しなの鉄道「軽井沢リゾート号」編
https://4travel.jp/travelogue/11637678
【大人鐡10】平成筑豊鉄道「ことこと列車」・JR西日本「○○のはなし」編
https://4travel.jp/travelogue/11639573
【大人鐡11】道南いさりび鉄道「ながまれ海峡号」編
https://4travel.jp/travelogue/11644560
【大人鐡12】JR四国「時代の夜明けのものがたり」「伊予灘ものがたり」編
https://4travel.jp/travelogue/11648072
【大人鐡13】いすみ鉄道「いすみ酒BAR列車」・JR東日本「TOMOKU EMOTION」編
https://4travel.jp/travelogue/11654589
【大人鐡14】のと鉄道「のと里山里海号」・JR西日本「花嫁のれん」「べるもんた」編
https://4travel.jp/travelogue/11657702
【大人鐡15】西武鉄道「旅するレストラン 52席の至福」編
https://4travel.jp/travelogue/11659629
【大人鐡16】JR東日本「ゆざわShu*Kura」「フルーティアふくしま」編
https://4travel.jp/travelogue/11662714
【大人鐡17】島原鉄道「しまてつカフェトレイン」編
https://4travel.jp/travelogue/11664149
【大人鐡18】明知鉄道「食堂車(じねんじょ列車)」編
https://4travel.jp/travelogue/11672268
【大人鐡19】JR東日本「海里」編
https://4travel.jp/travelogue/11674361
- 旅行の満足度
- 4.5
PR
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■2021.2.7
姨捨ナイトクルーズは上田駅発であり、しかも夕方(17時08分)である。この観光列車にはしなの鉄道の一日乗車券も付いてくるため、せっかくなので夕方までしなの鉄道沿線を観光することにしている。
まずは、しなの鉄道の入口である軽井沢に行く必要がある。「トク50」(50%引き)の新幹線(東京7時24分発)で、軽井沢に向かった。
軽井沢到着は8時43分。10分の接続でしなの鉄道の快速に乗り込んだ。快速と言っても、2両編成のワンマン運転である。
@EFと並んで -
8時53分に軽井沢を出発。しばらくすると、右手に浅間山が見えてきた。上半分ほどが雪景色である。
急ぐ旅ではないため、9時15分に到着した小諸で途中下車。懐古園は以前に訪問済みであるため、駅東側の北国街道などを適当に散策。駅西側にも行ってみたが、偶然にもSLと遭遇した。
@知らなかった -
10時07分の列車に乗り、上田で下車。目的は、午後に使う上田電鉄の切符を事前に購入しておくことである。
上田電鉄(別所線)自体はもう何回も乗っているが、実は昨年の台風被害(橋梁損壊)で上田から隣駅である城下まで代行バスになっているのである。あと1か月半くらいで復活するのであるが、応援も込めて「お金を払って乗ろう」と思ったのである。
@あと49日 -
もちろん、これまでも無賃乗車していたわけではないが、JRの「週末パス」などで「ついでに乗る」ことが多かったため、別所線だけの切符を買って乗ろうとした次第である。ただ単に往復するのでは面白くないため、温泉付きの割引切符を購入した。これで、別所温泉でのんびりすることができる。
@こんな切符 -
10時52分のしなの鉄道に乗り、テクノさかきで下車。この駅で降りるのは3回目であるが、目的は毎回同じで、「おしぼりうどん」を食べるためである。おしぼりうどん(そば)とは、ねずみ大根(辛味大根)の汁で食べるうどん(そば)のことであり、この辺りでは有名なものである。うまいうまいと言ってガツガツ食べるほどのものでもないが、5年に1回くらい無性に食べたくなる癖のある食べ物でもある。
駅から10分ほど歩いた場所にある直売所併設の食堂へ行き、久々に注文。
@いただきます -
うどんではあるが、いつものように「すする」ことはできない(むせ返ってしまうため)。唐辛子や山椒のような刺激はないが、汁まで飲み干すと首元にうっすら汗をかくくらいの辛さである。
駅に戻り、11時50分の列車で上田に戻る。しばらく待ってから軽井沢行に乗り、信濃国分寺で下車した。徒歩で信濃国分寺に行って参拝。
信濃国分寺駅に戻って上田行を待っていると、やってきたのはSR(新型車両)であった。数少ない「各駅停車での運用」のようである。
@今日は各駅停車として利用 -
13時12分、三度上田に戻ってきた。しばし待ち、駅西側にある代行バス乗り場へ。やってきたのは赤色の代行バス1台だけであるが、時刻的に(朝晩ではないため)数人の乗客しかいないため、これで充分である。
@これに乗れるのもあと49日 -
城下までバスに乗り、ここで通常の鉄道に乗り換える。終点の別所温泉までは、もう何度も乗ってきた道程である。
14時15分に別所温泉に到着。せっかくなので北向観音を参拝してから、駅近くにある温泉施設へ行ってゆっくりと湯に浸かった。
風呂上りに定番の牛乳を飲み干してから、駅へ。15時58分発に乗り込んだが、それにしても、日曜の夕方とはいえ乗客が私1人だけとは寂しい限りである。
ちらほらと乗客も増え、城下でバスに乗り換えて上田へ。橋梁であるが、もうほとんど完成しているようであった。
@見た目上は -
さて、前置きが長くなってしまったが、やっとここで「ろくもん」の姨捨ナイトクルーズの登場である。改札前にいた係員に、自宅に送付されてきている案内書を見せて、手続きはすぐに完了である。
ホームへと降り、1年2か月ぶりに観光列車とご対面である。
@お久しぶりです -
車内を覗いてみると、卓上に一式がセットされているのはたったの7席だけである。ネット予約時は結構埋まっていると思ったが、どうやら山側席は解放せず、夜景が見える側を先に売っているようであった(つまり、予約画面では7割埋まっているように見えていても、実際は2割しか埋まっていないのである)。移動手段は空いている方が良いし、ご時世も手伝って人が少ないことは歓迎されるが、あまりに少ないと鉄道会社の収支が気になるところである。
定番の「ほら貝」が鳴り、車内へ。私の個室へと向かった。
@今日の個室 -
荷物を置いてから、1号車(食事なしプラン)や2号車(前回利用した号車)などを散策。この車両自体に関するブログは多数あるため詳述は避けるが、2号車などは中央部の右側の2人席以外はすべて空席であった。
@寂しい -
自席へ戻り、卓上にある一式を確認。日本酒用のグラスが3つ、案内、メニュー、コンサートのチラシ、ミネラルウォーター等々。そして何よりうれしいのが、地ビールが1本付いてくる点である(やはり最初の1口はビールが良い)。ビールのことは、ウェブサイトにも事前送付される案内書にも書いていないので、どこかに「地ビールも1本付きます」と宣伝した方がいいのではないかと思う。
@撮影用に寄せてみた -
室内であるが、通路を挟んで1列ずつであるため、広さ的には充分である(椅子上に小バッグを置いても座ることができるくらい幅がある)。障子のような扉(3枚)を閉めれば完全な個室になるため、他の団体との区切りとなり、コロナ的にもお勧めである。同じ1人分でも、2号車のカウンター席とは雲泥の差であるので、1人であっても個室をお勧めしたい(鉄道会社の売上的には、個室は2人で使用してもらいたいであろうが)。
@充分に広い -
出発は17時08分であるが、動き出す前にまず1種類目の日本酒が提供された。今日の3種類はすべて「澤」が付くということで、一番手は純米大吟醸の「瀧澤」である。「ぜひ冷えているうちに」ということであったので、出発前に(ビール前に)一口頂いた。
実は、このプランに関する数少ないブログを読んだ際に、「日本酒の温度管理がなっていない(ぬるい)」というようなことが書いてあったので、どうやらその面では改善されたようである。
@1種類目 -
係員に見送りされながら、定刻の17時08分に出発。上田城に関する観光アナウンスもそれに続いた。
そして最初に配膳されたのが、茶わん蒸しである。冷たいビールと一緒に、美味しく頂いた(実は別所温泉で、風呂上がりにビールを飲みそうになったのだが、ぐっと我慢していたのであった。それだけに、余計に身に染みたのである)。
@ジャブ的に -
続いてやってきた日本酒は、純米吟醸の「澤の花」である。辛口なので私好みであるが、風味的にはやはり1番手の瀧澤の方が上であろうか。3種類のうち1つだけお代わりができるということなので、今のところ瀧澤が候補である。
@これはこれで旨い -
食材の方の続きは、先付3点である。日本酒に合うように生もの中心の構成にしているということで、確かに、どれもこれも日本酒に合うものばかりである。サーモンや岩魚はもちろん、馬肉も意外にあっさりであった。それにしても、器の切子がお洒落なこと。こういうのが家にあれば雰囲気も違うのであろうが、きっと高いのだろうな、とも思う。
@お洒落3品 -
いつもなら沿線風景の写真も紹介するのであるが、今日は上田発のため浅間山も見えないため、地味な住宅風景ばかりである。それに、17時半にはもう薄暗くなってきているため、景色の写真は夜景まで出番がなさそうである。
続いてやってきた食材は、メインとなる八寸である。どれもこれもが「日本酒のツマミ」になる品ばかりであるが、個人的にはサーモン(酒粕焼き。写真では鴨に隠れている)やピクルスがお気に入りであった。
@肝心のメインなのに手振れ写真… -
17時40分に篠ノ井に到着し、46分に同駅をスイッチバックで出発。しなの鉄道の観光列車であるが、JR路線であるため、運転手等はJR職員に交代である。
遅ればせながらやってきた3種類目の日本酒は「黒澤」であり、にごり酒であった。これはこれで美味しく頂いたが、にごり酒は若干変化球的な存在であるため、お代わりは瀧澤で決定した。
@もちろん、これはこれで旨い -
黒澤を呑みながらだんだんと広がってくる夜景を見ているうちに、18時02分に姨捨に到着した。やっとここで景色の写真を紹介できる。
@今日も奇麗 -
三大車窓として有名な姨捨駅であるが、この観光列車はなんとここで39分も停車をする。夜景は奇麗だが、停車時間は10分くらいでいいのではと思うが、実はこの時間は「コンサートの時間」でもある。
ということで、準備が整ったようなのでコンサート会場(?)へと向かった。今日は乗客が7人しかいないということで、特別に3号車の出入口が会場である。
@開始 -
コンサートも終了し、姨捨を18時41分に出発。まだ長野方面には向かわず、聖高原へと向かった。
ここで提供されたのが、締めのご飯(お茶漬け)である。ボリュームはないが、信州和牛が際立っていた。
@豪華なお茶漬け -
聖高原には18時53分に到着。ここで9分ほど停車してから折り返し、長野へ向かうこととなる。
コースの最後、ということで、デザートである。和食が続いてきたが、デザートは洋風のチーズケーキであった。
@これで締め -
19時13分、姨捨に戻ってきた。なんとここでまた25分も停車時間がある。しかし、実はこれもコンサート用の時間であった。
停車中に始まったコンサートは意外に長く、19時38分に同駅を出発した後も続いた。揺れ動く車内での演奏は、なかなか大変そうである。
最後に、お土産として炊き込みご飯の素が配られ、下車前には手書きのメッセージカードが配られて、今日の観光列車は終了である。20時15分、長野着。
@お土産 -
駅から徒歩5分程度の場所にある安ホテルに投宿し、そのまま就寝。
■2021.2.8
さて、今日は新幹線に乗って帰るのだが、始発に乗っても微妙に家には寄れないため、そのまま出勤することにしている(ということで、実は昨日もスーツ姿で観光列車に乗っていたのであった)。
往路と同じく「トク50」を使って6時42分発の新幹線で大宮まで移動し、京浜東北線に乗り換えての通勤である。
@今日は「新幹線通勤」
*旅行記および私の詳細については以下で。
「鐡旅」http://www2u.biglobe.ne.jp/~kokuden/tetu.htm
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