2021/01/03 - 2021/01/03
36位(同エリア86件中)
motogenさん
- motogenさんTOP
- 旅行記391冊
- クチコミ1件
- Q&A回答3件
- 443,088アクセス
- フォロワー44人
中央構造線を走る道が県内にある。
YouTubeでそれを知った。
走ってみたいと思った。
天竜川河口から北に50kmに佐久間町がある。
その佐久間の簡易郵便局と、城西の郵便局とを結ぶ県道290号線。
狭く、曲りくねり、急傾斜の山道を通る車は、ほとんどないはず。
秘境だ。
そこもまた面白い。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
天竜川の堤防を北上する。
遥か遠くにちらりとのぞく山脈が、うっすらと白くなっている。
「雪!」
前日汗まみれになって、冬用タイヤに履き替えてきたことが報われそうだ。 -
二俣のコンビニで弁当を買って、
-
満面に水をたたえた船明ダム湖を通過する。
(晴天続きで、安部川や富士川は干上がっているのに、ここはなぜか満水) -
秋葉トンネルに入る。
152号線は、7月に豪雨で崖崩れや土砂滑りが多数発生し、トンネル内にも亀裂が生じ、長い間通行止め。
復旧したばかりのトンネルだ。 -
トンネルだけでなく多数の場所が崩れていて、全線開通となったのは6日前のこと。
やっと秋葉ダムの横を通って北上できる。
(実はこのニュースを見てやって来たのだ。) -
竜山の町中を走り抜ける。
この町の人たちは、復旧工事の期間、数時間かけて愛知県を迂回していたのだ。 -
この152号線、道幅は広くなり、カーブは緩やかになって、60km/h以上のスピードで走っても怖さを感じない。
ここまで走って来たのは数十年ぶり。
見違えるほど進化している。 -
出発してから1時間10分。
分岐点に到着した。
この北の谷間から流れてくるのが水窪川で・・(実は東の方向だった)
ここを左折すれば佐久間の町で、直進すれば水窪の町のはずだが・・ -
西の谷間から流れて来るこの川が天竜川のはず。
(本当は北だった)
しかし、自信が持てない。
今回はカーナビは使わず、人間の空間識別能力で走っています。 -
自信のないまま、左折して橋を渡る。
道路は狭くなり、中央分離線もなくなった。
右の崖上に集落があるようだ。 -
帰宅後にマップを見ると、集落は西渡(にしど)だった。
13年前には山香小学校があったが、廃校となっている。 -
佐久間は3つの地区から成り立っていたことを知ったのも、帰宅後のこと。
4つあった小学校は、今は佐久間小学校に統合されてしまっていた。 -
西渡の集落を超えると、対向車とのすれ違いに、徐行しなければならない場所も現れた。
不安に思うのは、天竜川の上流を目指しているのに、道は下り坂になっていること。 -
おかしい!
こんなはずがない!
下流に向かっているぞ。
ここは『千と千尋の神隠し』の世界かも知れない・・
ばかばかしいが、心底そんな不安が押し寄せてきて、途中立ち止まって考え込む。
マップを見るとこれで良いらしい。
マップまで狂い出したのでは? -
トンネルだ!
道路も2車線となった。 -
希望を持ってトンネルを抜ける。
「おおっ!町だ!」 -
飯田線の線路も現れた。
「これで良し!」
安心はするものの、こうなると『千と千尋・・』の湯婆婆(ゆばあば)の世界もまんざらではなかったと、少しがっかり。 -
飯田線の下をくぐる。
右への脇道が見えた。
290号線の入口はここかな・・とブレーキ。 -
やはりここが、めざす谷への入口だった。
ここからが水窪羽ケ庄佐久間線だ。 -
少しの間、家屋があったが、
-
突然、対向車にも苦慮する細い道路に変わり、踏切が現れた。
飯田線。 -
いつかこの飯田線に乗って、見知らぬ場所を走れたらいいな・・
と思いながら線路を横切る。
-
急こう配の坂道を、ウンウンとエンジン音をうならせて登ること5分、
-
「龍王権現遊歩道」の看板のある場所に到着してしまった。
車が停められる場所まで用意されている。
もっと山の上かと思っていたのに予想外。
標高は255mだ。
ここまでの車載カメラの動画です。(山香の別れ道から)
時間があったらご覧ください。時間は8分です。
https://youtu.be/Zhp6ySyaKys -
寒波襲来で防寒対策をしてきたが、寒さはそれほどでもない。
「河内川まで10分ほど」の案内に従って、ひょいひょいと降りていく。 -
ひざを痛めないように、足を滑らせないように、ゆっくり下ろうとするが、重力には叶わない。
-
しかし10分と書いてあったのに、なかなか遠い。
-
高い杉の木が天に伸び、聞こえるは樹々の擦れ合い音と、枯れ枝を踏む音だけ。
-
その静寂な山の中に、せせらぎの音。
見下ろせば一本の吊り橋。 -
『竜王ごんげん橋』と名付けられた吊り橋を渡る。
下を流れるのは河内川。 -
高さはないが、ゆらゆらと揺れる頼りない吊り橋。
怖がりの私を心配して(からかって?)振り向く妻。 -
でもそれほど怖くない。
怖くないのは、樹木に囲まれているので、空中に浮遊している感覚がないからだろう。
怖さの原因は高さではなく、足元が消える浮遊感だと分かった。 -
滝はこの流れの先にあるようだ。
河内川は渓流の様子を見せている。 -
谷間は緑のトンネルだ。
昔見た冒険映画のシーンのようで、少年の心が戻る。 -
と、滝の音。
「ここだよ!」と妻が呼ぶ。 -
高さ10mとこぢんまりした滝だった。
この滝には伝説がある。
日照り続きで困窮した下平の人々が、権現様に雨乞いをするのだが、お供えするお椀がない。
雨乞いと同時に、お椀を貸してくれるようにお祈りすると、一匹の大蛇が現れてお椀を貸してくれ、雨も降りだしたというのだ。
その後も、雨乞いの際にはお椀やお膳を借りていたのだが、借りたお椀を壊してしまい、それ以後はお椀を貸してくれなくなったという伝説だ。 -
面白いのはこの「椀貸し伝説」だ。
当時器を作っていたのは漂泊の民である「木地師」。
「木地師」は特殊技能を持っているために、畏怖されると同時に忌避された、神秘的な存在だったという。
遠くよりやって来る「マレビト」とも呼ばれ、被差別階級でもあった。
そのような木地師と交流する際は、直接会わないで品物のやり取りをする。
それが「椀貸し伝説」の元になったと言うのだ。 -
周囲の崖は、高さが120mもあるようだ。
中央構造線の大断層が走る谷だ。 -
谷の一部が露頭となっていて、風化していない岩石が見える。
信じがたい圧力と熱で片麻岩となっている。
これが1億年以上も前の、ユーラシア大陸の岩石なのか。
-
しばし滝と谷を楽しんで、駐車場まで登ることにする。
駐車場までの高さはおよそ75m。
25階建てのビルの高さだ。
まとめは滝の動画です。(動画の長さは2分40秒です。)
https://youtu.be/jU8cmMaLbpc
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
天竜(静岡) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 中央構造線の谷を走る
0
40