海の見える駅をめぐる旅、大村湾編。

2020/10/16 - 2020/10/18

今回の旅は出雲からはじまり列車でゴトゴト下関まで。そして早朝に出発して九州の北側をぐるっとまわってきた。

大村湾に面して通っている鉄道の駅はときには海岸線ぎりぎりを通ったりして、ジェットコースターみたいな感じなのだが、さらに海岸ぎりぎりに駅を作ったりしている。最近、「海の見える駅」というキーワードがあり、駅から徒歩0分で感じられる景勝地っていうキャッチフレーズなのだが、まさにそんな感じ。

そして、各駅停車で行きつ戻りつっていう旅は一見すると非効率な旅なのだけど、半ば駅でぼけーっとする時間が強制的に与えられたりするので、これが後から考えるとすごい気持ちがよかったなあ。なんかこう、どうでもいいことがやたらと後で思い返されるときに浮かべる風景っていうかそんな感じです。

あ、いまさらですが、今回の旅では「秋の乗り放題パス」という切符をつかって旅しました。これは、各駅停車を3日連続で乗り続けるとう、普通に考えるとわりと苦行みたいな、しかしこんな風にのんびりと海を眺めながらお酒を飲む旅には格安に思えるような、そんな切符なのです。料金は7850円。今回の旅でいうとわりと元を取った感じがする。

エリア 長崎

• 旅行の満足度: 5.0

下関を始発出て小倉駅に到着。次の列車を待っている間に夜があけて朝焼けがみえてきた。こんなきれいな朝焼け、久しぶりにみた気がする。なんかこう、旅行しているなあって気分になる。
実際のところはめちゃくちゃ眠いのだけど。

小倉駅 (福岡県) 駅

1時間くらい乗って博多駅。ここから特急に乗ります。切符は別料金なのだが、JR九州って特急列車が多く、そしてあらかじめネットで買うとかなり割安なのです。
地元の人がいうには「バスと戦いすぎて料金体系がおかしくなってる変な鉄道会社」ってことらしいのだが、まあ安いのは助かる。
そして、ここで乗った列車は「鬼滅の刃」とのコラボ列車だった。やけにホームに人が多いと思ったらそういうことだったのか。車内は普通なのだが、最近あらめてアニメを見かえしていたので結構うれしい。

博多駅 駅

さて、博多駅での乗り換え時間にダッシュで手に入れたのはこちらの駅弁。東筑軒の「かしわめし」は福岡でも人気の高い駅弁なのです。「かしわめし」を名乗る類似のお弁当は多くあるのですが、この東筑軒がやはりうまいと思う。

お弁当の箱はわりと大きいのだけど、かなり薄型でつくられている。このため、お米に対して上にのっている具材が多いのが東筑軒の「かしわめし」なのです。このおかずのコストパフォーマンスが抜群。そして、ちょっと甘めに味付けされた鶏そぼろとか玉子焼きがまた九州な味わいでいいのです。朝からビール飲んじゃいます。

さて。諫早駅で乗り換えて長崎本線の支線に乗りやって来たのは大草駅。遠くにみえる山は段々畑になっていて、長崎といえばこの風景。少ない土地を有効活用していると同時に抜群の日射しです。のどかだなあ。

大草駅 駅

ちょっとモダンな駅のつくりなのだけど思い切り無人駅です。

大草駅 駅

駅の待合室にすわっていると海がすぐそこに見える。通りぬける風が気持ちがいい。

ちょっと散歩をしてみることにした。大村湾はほぼ波もなくて、巨大な水たまりみたいだ。
ちょっと離れたところに島がぽこぽこと浮かんでいて、いや本当は浮かんでいるわけではないのだがちょっと風吹いたら動くんじゃないかと思えるくらい脳天気な感じ。
秋の抜けるような空の青さも気持ちがいいし、なんだここ完璧なのどかさじゃないか。

そして大草駅に降りることがあれば立ち寄ってみてもらいたいのがこちら。みかんの直売所とドライフルーツのお店です。「いきりきみかん」とは「伊木力みかん」と書いてこのあたりで採れるみかんらしいのだけど、優しい味で酸味も少なく美味しいし、なによりおどろくほど安い。結構あれこれ買ったのだが、それでも送料の方が高くついたくらいです。

伊木力みかんのアイス。これが、ほぼみかんっていうくらい美味しくて旅の疲れもなにもかも吹き飛ぶ感じ。暑すぎもせず、寒くもなくのどかな昼下がりにアイスを食べるってなんだかすごい贅沢だ。

そして、みかんも買って帰る。これ、美味しかったなあ。たまたま見つけたところだけど、来年もまたみかんのシーズンに来たいなって思えるくらいだった。

それにしても、このあたりはなんだか無防備に海に近い。ちょっとすぐ庭先で釣りができそうなくらいだ。

大草駅をあとにして、諫早に戻りさらに大村湾沿いに列車ですすみます。ずっと進行方向の左手に海がみえていて、そしてひたすら美しい。
列車はリアス式海岸にそってカーブをしながらすすんでいきます。

そして目的地の千綿駅に到着。なんだここ、あの世みたいにきれいじゃないか。

千綿駅 駅

千綿駅の駅舎は昭和3年にできたということで、レトロな味わいがある。週末には駅舎の待合室をつかってカフェがオープンしています。待ち時間は1時間くらいかかるみたいで、列車の待ち時間よりも長い。

千綿駅 駅

それにしても大村湾って湖みたいだ。湾の入口にハウステンボスのある島が蓋みたいにかぶっているため、干潮差もあまりなくて波もおだやかなため、こんな海ぎりぎりまで線路があったりするのだろうな。大村湾には琴の湖という別称があるくらい静かな海です。

千綿駅 駅

さ、遠くに見えていた列車がやってきた。

千綿駅 駅

これまたレトロなカラーリングの古い車両が駅の風景にあっているなあ。この列車は長崎方面に戻ってしまうので、これには乗らず次にきた佐世保方面に乗り込み、博多へと戻った。

この旅行、3日間の予定だったのだけど最終日である日曜日の夜に羽田に戻る飛行機をマイルでとることができず、博多で一泊することにして月曜日の早朝に帰ることにした。出張みたいな旅だ。
ということで、日曜日の夜の中州に繰り出すのだが全然人がいない。もともと日曜日にはあまりお店がやっていないのだが、それでも人が少ない。。

とりあえず博多名物なB級グルメのかわ焼きを食べる。串に鶏皮を巻き付けてじっくり焼いたもので表面がカリッとしつつ美味しいのです。

うま馬 冷泉店 グルメ・レストラン

博多に住んでいる友人と会ったのですが、とりあえずどこかで飲むかってことで中州から少し離れたこちら。

博多一口餃子 たけとら グルメ・レストラン

ちょっと変わったつくりの居酒屋でレモンサワー飲みながらのんびりと夜を過ごす。入口の扉があいていて夜風がちょっと入ってきて気持ちのいい夜だ。いまくらいがちょうどいい季節なんだろうな。

翌日はやいので、さくっと切り上げてホテルに帰った。

博多一口餃子 たけとら グルメ・レストラン

早朝の便で福岡から羽田まで。帰りの飛行機の窓から富津岬とその先には雪をかぶった富士山がみえた。飛行機から見える風景、やっぱり好きだなあ。通路側にいるのはもったいないなと思った瞬間。
そして富津岬のあの突端。ちょっと今度行ってみようかな。

ということで初秋の旅はこれにておしまい。海外に行けないので、気になっていた国内旅行をちょっとずつしているけれど、この小さい島（本州や九州）にこんなにも美しいところがたくさんあるのかと改めて再認識した。次はどこに行こうかなあ。

この旅行記へのコメント （3）

• shinkさん 2020/11/16 13:31:44

  千綿駅、おすすめです！

  ちちぼーさん、こんにちはー。
  
  千綿駅は数ある海の見える駅のなかでもおすすめです！
  東京近郊だと海芝浦駅とか・・。
  
  旅行スタイルは、迷走しているというかやりたいことを
  やっていたらこうなったというか・・。
  
  Go To トラベルなければカーヴドッチは行けなかったかもなあと
  思うところはあるものの、海外旅行1回いったくらいの満足度と
  お金の使いぷっりだったなとは思いました。。
  

• ちちぼーさん 2020/11/15 20:01:42

  海の見える駅に行ってみたい

  shinkさん、こんにちは。
  
  大村線って検索するとシーサイドライナーってでてくるから新しい列車が
  ビューンって走るのかと思ったらローカルな良い雰囲気の線路ですね。
  乗ってみたくなりました。
  
  それにしてもshinkさんってこんなローカル線でのんびりチープ旅をしたかと思うと
  Winerystay TRAVIGNEなんて、びっくりなお値段のホテルに泊まったり
  凄すぎます。
  
  ちちぼー
  

  shinkさん からの返信 2020/11/16 13:33:14

  千綿駅、おすすめです！

  ※なんかうまく返信できず・・スレッドで書きます。。
  
  ちちぼーさん、こんにちはー。
  
  千綿駅は数ある海の見える駅のなかでもおすすめです！
  東京近郊だと海芝浦駅とか・・。
  
  旅行スタイルは、迷走しているというかやりたいことを
  やっていたらこうなったというか・・。
  
  Go To トラベルなければカーヴドッチは行けなかったかもなあと
  思うところはあるものの、海外旅行1回いったくらいの満足度と
  お金の使いぷっりだったなとは思いました。。