2017/10/24 - 2017/10/25
280位(同エリア775件中)
まさとしさん
東チベットというエリアがある。チベットの中心都市ラサに対して東側に位置するエリアだ。このエリアもチベット文化が色濃く残っているのでずっと訪問したいと思っていた。そんな中、成都を拠点にした訪問が実現した。
10/20(金) 成田(2020)~成都(040) 成都/交通飯店
10/21(土) 成都 成都/交通飯店
10/22(日) 成都(710)~康定(1400) 康定/美味軒客房
10/23(月) 康定(700)~理瑭(1600) 理瑭的夏天青年旅舎
10/24(火) 理瑭(900)~甘孜(1630) 甘孜/郵電賓館
10/25(水) 甘孜(ラルンガルゴンパ) 甘孜/郵電賓館
10/26(木) 甘孜(アチェンガルゴンパ) 甘孜/郵電賓館
10/27(金) 甘孜(610)~成都(2200) 成都/交通飯店
10/28(土) 成都 成都/交通飯店
10/29(日) 成都(840)~重慶(1044) 重慶/莫泰168酒店
10/30(月) 重慶(1206)~ (列車)Z96硬臥
10/31(火) ~北京(1051) 北京兆龍青年旅舎
11/1(水) 北京(2050)~羽田(100)
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甘孜の町並みは理瑭に比べ古く、チベットの歴史を感じる雰囲気を持っている。街の背後には5000メートル級の雪山が迫り、眺めも最高だ。
街の中心街を歩いていたら色達(セルタ)行きの乗り合いタクシー乗り場を見つけた。ここで色達(セルタ)にあるラルンガルゴンパへ行く車の交渉を持ちかけてみた。ラルンガルゴンパまでチャーターで300元(5250円)が相場だ。しかしラルンガルゴンパは現在外国人の入域が禁止されているため幹線道路から色達(セルタ)に向かう分岐点にある検問所をどう突破するかが最大の問題だ。一般的なのは検問所に人がいない早朝に突破する方法だ。検問所に早朝到着するためにはガンゼを深夜3時過ぎに出発する必要がある。この方法でたくさんの日本人がラルンガルゴンパを訪問している。しかし最近は検問が厳しくなっているとの情報もある。とりあえず明日行く方向で交渉相手を探してみた。
結果として車を出してくれる運転手は見つからなかった。とにかく運転手が行きたがらないのだからそれなりに難しいのだろう。
もう無理なのかと諦めかけていたら400元(7000円)で真北の未舗装の裏道(山の中)を抜けるルートで行ってくれる運転手が見つかった。裏道のルートは雨で道が寸断されて通行不能になる可能性もあり、こちらは別の意味でリスクが高い。でも何とかなるということだろうか。 交渉は成立。もう運転手に任せるしかない。出発は朝5時で11時に現地着とのことだ。とりあえず運転手に明朝ホテルまで迎えに来てもらうため、場所を案内してレセプションの人に明日の早朝に出発する旨を伝えておくことにした。
明日は運次第だ。行けなかったらそれはそれで仕方ない。 -
夕食はチベット料理の店を探していたらそれらしい店を建物の二階に見つけた。
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広々とした店内はチベット風の内装になっているが他に客は誰もいない。チベット料理といえばレパートリーが少ないがとりあえずモモを注文。モモは肉汁たっぷりのヤクの肉が入っていてなかなか美味しかった。店員は英語は話さないが感じは良く、紅茶はサービスしてくれた。甘孜滞在は長くなりそうなのでまた来るのもいいだろう。基本的にチベット人は感じのいい人が多い。
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【10月25日(水)】
朝5時。朝食はカップラーメンで済ませて車の到着を待った。運転手は予想通り時間になっても来ない。でも5時過ぎにホテルのレセプションに電話が入り、遅れると連絡をしてきたので多少好感は持てる。
45分遅れで車はやってきた。しかしチャーターのはずがなぜが後部座席に客が2人乗っている。とりあえず気にせず出発したがすぐに朝食に連れて行かれた。あまりチンタラしたくないのだが。カップラーメンを食べているのであまり食べる気にはなれない。お粥だけ食べることにした。 -
ラルンガルへの運転手。
その後いよいよ出発かと思ったらセルタ行きの乗り合いタクシー乗り場に連れて行かれた。そして運転手は客を集め始めた。昨日のチャーターの交渉は何だったのか。しかも「ルホー、ルホー」と叫んでいるところを見ると昨日北上して山の中を越えるルートで行くという話がなぜが一般的な炉霍(ルホー)経由に変更されたということか。厳しい検問を通過しなくてはならないのにどういうつもりだ。
今日急いでラルンガルゴンパ(五明佛学院)に行く必要はないと思っていたので約束が違うと怒っているフリをして立ち去ることにした。すると予想通り追いかけてきた。そしてチャーター代400元が200元に下がった。乗り合いの定価は70元なのだが、目的地が外国人立ち入り禁止エリアで協力してもらわないといけない。面倒な客であるのは自覚しているので定価の2倍を上乗せして運転手の機嫌を取る必要があるためこの値段で妥協した。
乗り合いタクシーは6時過ぎにやっと満席になり、夜明け前の甘孜(ガンゼ)を出発した。舗装された道を延々と走り快適な移動だ。色達に一番近い町である炉霍(ルホー)に到着したのは8時半。ここで給油となったが完全に日が昇ってしまった。もう検問は確実にオープンしている。どうするつもりだと聞いたら大丈夫だとしか言わない。もうここまで来たら運転手に任せるしかない。 -
そのまま炉霍(ルホー)から北に進路を進んだ。途中工事中のトンネルに勝手に入り込んで強行突破してしまった。大丈夫なのかと思いながら所要時間は距離の割に短く感じたのでありがたい。
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ガンゼを出て3時間。やがて検問がある分岐点が近づいてきた。
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いろいろな人の協力を得たので詳細は説明できないが無事に検問を突破することができた。ラルンガルゴンパは現在グーグルマップで探しても表示されない。まさに地図にない場所だ。なので中国の百度地図を使用する必要がある。
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そのまま2時間ほど走った。次第に雨が降り出してきた。
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午前11時にラルンガルゴンパに到着した。
ラルンガルゴンパ(明佛学院)は世界最大の仏教学院。すり鉢状の地形に4万軒の修行小屋が立ち並ぶチベット仏教を代表する聖地の一つだ。以前は外国人も簡単に訪問が可能だったが2016年7月頃から外国人の立ち入りが禁止され、家屋の破壊が進んでいる。破壊は今後も続くと思われるので一刻も早く訪問したいと思っていた。 -
一般車両は入り口までしか入れず、その先は徒歩か専用バスで寺院の中心部まで移動することになる。バスは九寨溝など中国の観光地ではありがちな公園内移動の専用バスだ。すぐに出発しそうなので乗り込んだ。値段は3元だ。ちなみにラルンガルゴンパへの入場料は必要ない。
外国人の立ち入りは禁止されているが漢民族の中国人観光客はたくさんいるので僕自身しゃべらなければ外国人だということはバレず、全く問題ない。 -
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ついにラルンガルゴンパ(明佛学院)にやってきた。
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雪がちらつき、バラックのようにひしめき合う僧侶たちの住居はうっすら雪化粧している。標高3800メートル。ラルンガルゴンパは予想以上に中国人向けに観光開発が進んでいる。
丘の上にあるラルンガル唯一の宿泊施設である「喇荣賓館」へ向かうことにした。急坂を上ることになるが多少高度順応はできているので問題ない。 -
「喇荣賓館」は以前は外国人の宿泊も可能だったが現在はやめたほうがいい。
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丘の上からの眺めはすばらしい。
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丘の上にも寺院があり、巡礼客がたくさん訪れマニ車を回している。
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ラルンガルゴンパを見下ろす中国人観光客。
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到着時は雪交じりの天候だったが、雪はやみ晴れ間が見えてきた。ラルンガルゴンパで雪と青空の両方見られたのは幸運だったと考えたい。
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街を見下ろしていると中心の家屋は大半が取り壊されて無残な状態になっているのがわかる。チベット僧の住居の修繕が目的で、古いものを取り壊すことに違和感を感じるのは地元の生活環境改善を無視した観光客のエゴでしかないが複雑な気持ちになる。
大規模改修が済めば再び外国人旅行者を受け入れるという噂もある。至る所で破壊された家屋を見ているともう少し早く来ておきたかったと感じる。ここに来るのは2年遅かった。 -
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観光客向けの洒落たカフェなどもある。
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ラルンガルゴンパの中心にある建物。仏教学院の建物になる。
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喇荣賓館を見上げる。
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僧侶の住居が密集する絶景のラルンガルゴンパ。
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何となく見ていると気にならないがよく見ると更地が縦に広がっているのが見える。
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おそらく縦に移動できる道路でも作る気なのだろう。または観光客向けにケーブルカーでも建設するのだろうか。中国ならやりかねない。
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青空の下のラルンガルゴンパ。
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ゴンパ内には新築の住居も建設されている。
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午後時にはゲートへもどることにした。バス乗り場に戻ったがバスがやってくる気配はない。
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専用バスは本数が少なすぎるので歩いた方が速そうだ。
バスルートは歩道も整備されている途中で至るところが工事中だ。
ゲートを出たがガンゼへ戻る乗り合いタクシーは見つからず、幹線道路に出てみた。
公安がいるので騒ぎは起こしたくない。目の前を通過したタクシーから声がかかった。あまりこんな所でウロウロしたくないのでタクシーチャーターを前提に交渉して炉霍(ルホー)まで200元で話がまとまった。ガンゼまでだと400元だという。炉霍(ルホー)から乗り合いがあるかもしれないのでとりあえず炉霍(ルホー)に向かうことにした。とにかく外国人立ち入り禁止区域からは一刻も早く撤収したい。
帰りの検問はノーチェックだとわかっているが緊張してしまう。車は止まらずに通過した。 -
朝強引に通った工事中のトンネルは通過できなかった。なので4300メートルの未舗装の峠を越えたため時間がかかってしまった。
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炉霍(ルホー)着は17時前になった。到着前に給油。
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炉霍(ルホー)で食事をして再び乗り合いタクシーを探した。タクシー自体はすぐに見つかったのだが人が集まらないので多めに払うことになりそうだ。他のチベット人は定価で空いてる席分を僕が払う。納得の上でぼったくりを認めてる感じだが時間を金で買うのは仕方ない。
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ガンゼまで93キロだ。
雨が降りしきる中、甘孜(ガンゼ)に到着したのは夜8時過ぎ。かなりスムーズに戻れた気はしたが結局ガンゼ到着はこの時間だ。ルホーに立ち寄らず、ダイレクトでガンゼに戻っていればもっと早く到着できていただろう。値段も大して変わらなかった。とはいえそれは結果論で行く時利用した車の運転手に連絡して同じ車で戻ってきていたらもっと時間がかかり、到着は深夜になっていただろう。結果としてずいぶん高くついてしまったがラルンガルゴンパ訪問が実現できたのはお金には変えられない価値がある。
雨の甘孜(ガンゼ)。一度ホテルに戻り延泊料金を払うことにした。
今夜まだやることがある。それは明日のアチェンガルゴンパ(亜青寺)行きのバスの乗り場を探しに行くことだ。乗り場はセルタ行きと同じ乗り場だった。明日の朝8時にアチェンガルゴンパ(亜青寺)へのバスが出るらしい。天候次第だが明日行く方向で考えたい。
とにかく忙しい一日だった。甘孜(ガンゼ)に着いてからも全くゆっくりできない。 -
イチオシ
チベット僧とバス乗り場の待合室にて。
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ホテルへ戻る途中、路上の串焼きの屋台で肉をつまむことにした。
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リーズナブルで癖になる味だ。
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