2020/10/11 - 2020/10/15
11位(同エリア1071件中)
ロムルスさん
瀬戸内海の直島・豊島・犬島にベネッセが展開するアートサイトを巡ります。西進していた台風14号も南に外れ、お天気にも恵まれました。
※作品の解説・感想は私の独断と偏見です。
(宿泊)
竹の家
ベネッセハウス・パーク
WeBase高松
(ルート)
1日目、宇野→《豊島》→直島
(泊)竹の家
2日目、直島→《犬島》→豊島→直島
(泊)ベネッセハウス
3日目、《直島》
(泊)ベネッセハウス
4日目、《直島》→高松
(泊)WeBase高松
5日目、高松から帰路
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10月11日、朝、宇野港から豊島へ
アートサイトを巡る旅に、かつての四国の玄関口宇野港から出発。さっそく草間彌生柄のフェリーが停泊しています。 -
un04「宇野のチヌ (淀川テクニック)」
宇野港にも、3年ごとの瀬戸内国際芸術祭の時の作品がありました。チヌとは黒鯛のこと。港に漂着した廃材で作られています。 -
un02「舟底の記憶 (小沢敦志)」
こちらは、船のスクリューに古い鉄製品を付けていった作品。かつて栄えた、瀬戸内の島々を象徴しているそうです。 -
豊島の家浦港、9時20分
島巡り1島目は豊島(てしま)です。宇野港から高速船で25分(780円)、豊島の家浦港に到着しました。 -
NGO豊島PPプロジェクト
アートサイトは島内に散在していますが、バスが少ないので荷物を預け、港のレンタル自転車を利用します。(4H1000円) -
豊島家浦の街並み
豊島は人口800人、4つの集落があります。玄関口の家浦地区には、板壁の古い家が建ち並んでいます。 -
te02 「豊島横尾館 (横尾忠則、永山祐子)」
そんな家浦の古い街並みにとけ込んで、横尾忠則の美術館があります。(520円) -
豊島横尾館
豊島石と本瓦の壁の、古い豊島の民家を生かし、母屋・倉・納屋に作品11点を展示しています。 -
豊島横尾館
さらに男性的象徴として塔を増築し、女性的象徴の庭の池と対にして、生と死を同時に感じさせる空間を作っています。 -
豊島横尾館
周囲には光を変化させる色ガラスを使い、島の光や風を変化させ、作品との空間体験をコラージュのように繋げています。 -
豊島横尾館
敷地内は撮影禁止で写真はここまでですが、母屋には生と死をテーマにした絵画が、塔には世界中の滝の絵葉書が飾られています。 -
豊島横尾館
塔から命が、母屋の下の流れを通り、庭の池や井戸へと注ぎます。母屋の下の流れには命の象徴の鯉が泳いでいます。 -
横尾館の前の売店
美術館の前に、グッズを取り扱っている売店がありました。こちらもちょっとアートで、お洒落な感じです。 -
家浦の集落外れ
自転車で次の作品、針工場へ向かいます。集落の外れには、檸檬や蜜柑の畑が広がっています。 -
檸檬の木
まだ黄色くなっていませんが、青空に映えます。 -
針工場、10時30分
豊島横尾館から5分とかからず、針工場に到着しました。門の脇の駐輪場に自転車を停めます。 -
te03 「針工場 (大竹伸朗)」
ここは昭和の終わりまで、メリヤス針の製造工場として、島の産業を支え賑わっていた場所だそうです。(520円) -
針工場針工場
門を入ると、かつての工場の廃材とおぼしき、パイプや柱などが整然と展示されています。 -
針工場
この作品は撮影自由とのこと。シンプルな直線の工体のみを残した工場跡に、しなやかな曲線の船形(船を作る為の原型)が収められています。 -
針工場
この船形は、宇和島で一度も使われず放置されていたものを運び、役目を終えたこの工場跡に設置したそうです。 -
針工場
船形は天井から吊られています。廃墟に廃材の組み合せですが、シンプルな機能美が存在感を出しています。 -
針工場
隣の建物では、新しい島の空間を作るため、島の人達が協力して船形を運ぶ記録画像を流していました。 -
硯地区の街並み
次の作品のある唐櫃(からと)の集落へ向かいます。途中、硯地区の高台からは、美しい瀬戸内の風景が広がります。 -
硯地区の街並み
瀬戸内国際芸術祭の時は、この硯地区にも作品が展示されていたようです。 -
瀬戸内海の眺め
道は上り坂が続きますが、電動自転車は楽に登れます。坂の上からは青い海が見えます。 -
唐櫃の街並み、11時
唐櫃地区は広場に自転車を停め、徒歩で巡ります。点在する作品はそれぞれ、青い掲示板で案内されています。 -
te 10 「島キッチン(安部良)」
「食とアートで人々をつなぐ出会いの場」として、空き家を、お母さん方が地元の食材を提供する食堂に再生したそうです。 -
島キッチン
ステージを囲むように席が設けられている店内では、月に一度のお誕生日会の飾り付けをしていました。 -
te09 「ピピロッテイ・リスト」
島キッチンの裏手の、ラベンダーに囲まれた土蔵の中では、スイスの有名な女性映像作家の作品を映していました。(300円) -
ピピロッテイ・リスト
あなたの最初の色(私の頭の中の解-私の胃の中の溶液)という長い名前の作品です。上映時間は13分でエンドレスで流れます。 -
あなたの最初の色
この作品も撮影自由でした。暗い土蔵の中の二階の部分に、月をイメージしたという円形のスクリーンが設置されています。 -
あなたの最初の色
不思議な音楽とともに、花や風景や人物などが、歪曲された形で投影されます・・ -
唐櫃の街並み
若干、消化不良な感じ・・で細い路地を通り、次の作品へ行きます。 -
te11 「ストームハウス(ジャネットカーディフ、ジョージミラー)」
オープンして10年が経つ今でも、豊島で人気の作品でそうです。(300円) -
ストームハウス
古い民家の薄暗い部屋、どこらから咳が聞こえると、雷鳴、雨垂れ、そして嵐がやって来ます。 -
ストームハウス
昔、まだ幼い頃に体験した、嵐の記憶が甦るような、ちょっと懐かしく、ちょっと怖い、そんな10分間の作品でした。 -
小豆島と瀬戸内海
外へ出ると眩しい快晴。このギャップ、楽しいです。隣の小豆島も見えます。 -
ランチタイム
坂を下り、来るときに通りかかった、海のレストランへ戻ってきました。もう先客がかなりいるようです。 -
海のレストラン、12時
硯地区の家浦寄りの海岸に建つ、白いシンプルな外観のレストランです。 -
海のレストラン
海のガーデンを通ってエントランスへ。ハーブ類はお店の前の海のガーデンで、野菜は隣接の海の畑で栽培しているそうです。 -
海のレストラン
船のデッキをイメージしたという店内は、全面に海が広がっています。 -
厨房
ランチタイムのビッツァは、このナポリの窯で薪を使って焼き上げていました。 -
レストランの席
行きにお店の前を通りかかった時、席の予約をお願いしたら、海際の席をキープしておいてくださいました。 -
レストランの席
まずは、冷えたスパークリングワインで乾杯です。(600円) -
今日のランチ
ガーデンのミカンと自家製オリーブ地鶏のサルシッチャのピッツァ(1980円)、釜揚げしらすとチーズのゼッポリーニ(550円)、エスプレッソ(200円) -
豊島の海
レストラン前の海は、湖のようでした。今日はこれから、13時40分の船で直島に渡ります。
以降の日記は、翌日犬島の帰りに立ち寄った時のものです。 -
唐櫃岡の清水、14時
午後はいよいよ豊島美術館へ。途中、唐櫃地区の檀山の麓に、神社と一体になった、渇れたことがない湧水があります。 -
唐櫃岡の清水
水槽は花崗岩で大小三段に作られ、バリ島や東南アジアのように、飲料、野菜洗い、洗濯と使い分ける仕組みです。 -
te08 「青木野枝 (空の粒子)」
こちらは湧水の隣り、簡易水道の貯水槽の上に作られた鉄のオブジェです。錆びて木枝の色になり、風景に同化しています。 -
空の粒子
無数の小さな鉄のピースで作られた輪は、軽やかに青空に伸びています。昔の井戸端の賑わいの復活を願った作品だそうです。 -
豊島美術館への道
唐櫃岡から豊島美術館へ向かう道は、絶景です!!海に吸い込まれるように、坂を下っていきます。 -
棚田
その横には、唐櫃岡の清水から流れ出た水を使った棚田が広がります。実はこの棚田、美術館が地元の方々と再生したそうです。 -
te13 「豊島美術館 (内藤 礼)」、14時15分
美術館は棚田を見下ろす様に建っています。港から自転車で約30分です。ここで不思議な体験が待っていました。(1570円) -
エントランス
入場にはまず、オンラインでの予約が必要です。30分ごとの定員制ですが、入場後の滞在時間の制限はありません。 -
アプローチ
受付で精算済のQRコードを提示して、先へ進みます。緑の芝の中、森に向かって道が延びています。 -
アプローチ
森の向こうは、真っ青な海が広がっています。美術館の観賞後、このアプローチも作品の一部だったのかなと感じました。 -
母型 = この美術館で唯一の展示作品です
60m × 40m の柱のない白い建物の中に、186の小さな泉があります。そして、雫ぐらいの水滴が不規則に湧き出しては、ゆっくり転がっていきます。 -
豊島美術館
靴を脱いで、ここから入ります。中には解説も照明も観客と作品を隔てる線も、何もありません。ただ、小さな水滴がゆっくり流れていくだけです。 -
豊島美術館
内部は撮影禁止のため《公式HPの写真》です。しばらく中にいると、開口部から見える森や、吹き抜ける風、どこかで鳴く鳥の声など、豊島の自然の中にいることを感じます。 -
母型
カフェにあった模型です。こんな形をしています。開口部にはリボンが垂れ、風にそよいでいました。内部の白に目が慣れてくると、何も無いと思った床に置かれたビーズ玉や、天井から下がる糸が見えてきます。 -
カフェ
こちらは隣接するカフェ、美術館と同じく建築家の西沢立衛さんの作品です。 -
ショップ
ショップも併設しています。豊島美術館のテーマは、一期一会の時間や場所を感じることかな??とにかく刺激的な空間でした。 -
唐櫃の浜、15時30分
帰りの船まで少し時間があるので、唐櫃の海岸まで行ってみました。とても静かな浜辺です。 -
te14 「イオベッド&ボンズ」
ここにも1作品、「勝者はいないーマルチ・バスケットボール」、形は豊島です。自分のやり方で思い思い楽しもう、そんなメッセージを感じます。 -
てしまのまど
家浦へ戻ってきました。ここは、たまたま通りかかった、昔は海苔の作業場だったというアートスペースです。 -
てしまのまど
店内もいい感じでした。今回は時間がありませんでしたが、次回はここでゆっくり珈琲が飲みたい。 -
オリーブサイダー
港でこんなもの見つけました。果汁1%、ほんのりオリーブの後味が残ります。(200円) -
豊島~直島航路、16時20分
豊島の家浦港から、16時17分発の船で直島へ向かいます。船は人口わずか90人の井島や、無人島の局島の間を進みます。 -
豊島~直島航路
青空の下、静かな海や島を眺めていると、まるでエーゲ海をクルーズしているような気分になります。 -
直島の宮浦港、16時40分
直島の宮浦港に入港です。シンボルの草間彌生のカボチャが見えてきました。今夜は直島に宿泊し、明日は2島目の犬島を訪ねます。
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旅行記グループ
瀬戸内アートな島の旅 5日間
この旅行記へのコメント (2)
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- たらよろさん 2020/11/21 18:17:16
- 瀬戸内海の島々
- こんばんは、ロムルスさん
お天気も良く、素晴らしい海と空を満喫してのアート鑑賞。
私は、直島と犬島に行ったことはあるのですが、
まだ豊島は行ったことないんですよー
こちらも、アートが点在していて見所たっぷりですよね。
いつか行かないと~!
そして、海のレストランが、正しく海そのもので、
近くに海を感じながらのランチは絶景です。
ここも行ってみたいなぁ~。
たらよろ
- ロムルスさん からの返信 2020/11/22 09:45:08
- メッセージありがとうございます
- たらよろさん、こんにちは
直島、犬島も、素晴らしいですね。
豊島は、どちらかというと男性的な直島・犬島に比べ、女性的な美しさを感じます。
泉があったり、棚田があったり、ゆっくり島の時間を過ごすには、最適な場所ではないでしょうか。
そして、なんといっても豊島美術館です。
アプローチの美しさ、奇想天外な展示物、まさに世界にOne & Only な美術館だと思います。ぜひ、訪れてみてください。絶対お薦めです。
・ ・ ・ これからもいい旅を
ロムルス
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