県境を越えないで秩父・4日間の旅　③　小鹿野町を満喫　　地蔵寺、観音院と法性寺

2020/08/05 - 2020/08/06

前日の三峰神社「ハイキング」は、もう立派な登山で経験の浅い私たち夫婦にとって、想像以上のものでした。そこで、筋肉痛やらなにやら疲れが残るこの日は、当初の宝登山や長瀞方面行の計画を取りやめて、小鹿野町の古刹を巡ることにします。

秩父札所のお寺はどこも駐車場が完備しているので、山門近くまで車で行くことが出来ました。特に、札所の中でも、難所の中に入る観音院は、公共交通機関利用だと最寄りのバス停「栗尾」から40分と相当歩かなければなりません。では、今日はゆっくりと車で回りましょう・・と思いきや、山門からの階段は険しいものでした。

8月5日（水）
9:20　越後屋旅館　発
　　　途中、JAおがの　の直売所など立ち寄りながら
10:00　地蔵寺　着
10:15　地蔵寺　発

10:20　秩父札所31番　観音院着
11:30　　　　　　　　観音院発

12:00　秩父札所32番　法性寺着
12:40　　　　　　　　法性寺発

道の駅「龍勢会館」に立ち寄り、お土産もの購入。
13:40頃　越後屋旅館　帰着

16:30　夕食をとるために街歩き
17:00　「するがや」にて夕食

8月6日 （木）
8:30　越後屋旅館　発
　　　我が家へ・・。

エリア 小鹿野・皆野(埼玉)

おはようございます。

どうしてもいつもの習慣で5時半には目覚めてしまいます。

越後屋旅館さんは鉱泉なので、加熱します。
ですから、入浴時間は朝は午前6時半から午前10時まで。

6時半に朝風呂に行った夫が、部屋に戻ってきて、今朝の宿泊はわたくしたちだけなので、「家族風呂」としてお使いください・・といわれたよとのこと。

中から鍵をかけてお入りください・・ということね。

貸切なら、撮影してもいいかな？

越後屋旅館さんの脱衣所です。

こじんまりしているけれど、きれいです。

浴室。

シャワーのブースは四つ。
三泊して、ほかのお客さんにあったのは最後の晩と翌朝のみ・。

暗くてわかりづらいですが・・。

何と浴室の壁面には詰碁の問題がが掲示してあります。
考えすぎてのぼせないようにね・・。

「将棋と囲碁の宿」というだけありますね。

朝風呂から上がると7時15分。

名物「越後屋さんの階段」を上がろうとするちょうどその時、表玄関前のバス停にはバスが来ます。そして、高校生くらいの男の子が乗車。二日続けて同じ光景。

旅先でも規則正しい自分に思わずクスリ！

8月5日の朝は、朝食をとるのもわたくしたち2人だけ。

昨日と違うお部屋が朝食会場でした。

きんぴらごぼうに、山菜の煮物、きゅうりのぬかみそ漬けと、素朴な日本の朝ごはんですが、手をかけていることが主婦ならわかります。小鉢の種類が毎日変わりました。

自家製の梅干しを頂き、元気が出てきました。

ゴーヤのカーテンが涼しげな食事室。

今日はゆったりの日。

当初予定していた、長瀞・宝登山方面は結構人出が多く、かき氷屋さんなんて長蛇の列だとか聞き、取りやめ。

せっかく小鹿野町に来たのなら、町内を回りましょう。

旅館の女将さんが、お地蔵さんがすごい沢山なの・・と勧めてくれた地蔵寺。

山の斜面に墓地が並ぶ、近郊の巨大霊園に来たような雰囲気。
並ぶのが墓石ではなくお地蔵さん。

あちらの山の上まで　ずっとずっとお地蔵さん。

反対側の山の上も、ずっとずっとお地蔵さん。

ここは水子さんをお祀りしています。

8月の平日、お盆にはちょっと早いけれど、お参りに来る方もちらほら。

なんだか物悲しいお地蔵さんたち。

ぼんやりして、デジカメの電池を落とし、うろうろ。

次に参りましたのは、札所31番観音寺。

山門までは車で来られます。そこからは、前日の登山の後の身にはちょっとつらい石段がひかえております。

山門のこの石造りの仁王様、石造りとしては日本一の大きさだそうです。

石段は約300段。

昨年のギリシャのナフプリオンの999段を登ったのだから、平気平気と軽口たたいていたのは、最初だけ。

結構急な階段でした。

ところどころ、句碑がお出迎え。

HPには、山門から約300段の石段を15分登る・・とあります。

確かに、15分かかりました。

山内には、たくさんの石仏があるそうですが、奥の院まで行く元気はありません。

本堂。

納経所で御朱印を頂きました。

もう少しするとシュウカイドウが見事に咲くのですよとお住職。

本堂の脇には、滝が流れていて涼しげです。

「弘法大師が爪で彫ったと言われる、摩崖仏もみて行ってくださいね。」とは先ほどのお住職。

リコリス？だろうか。

奥の院まで行く道標を見て、チャレンジしようかと思いましたが、あまりにも足元が悪いので、引き返しました。

一昨日の札所4番金昌寺同様、ここの地層も地質学上、貴重なもののようです。

さて、札所31番観音院の次は、同じ小鹿野町内にある札所32番法性寺に参ります。

初日の慈眼寺でお会いしたおじさんが、小鹿野に行くのなら、お船観音さんの上まで登るといいですよと教えてくれました。ここがそのお船観音さんのお寺。

きれいなお庭を通り抜け・・。

画面中央、梅干し土用干し中！
やっと梅雨明けしたのが、数日前のこと。

ここで待っているとベンチに座った夫を残し、奥までちょっと行ってみる。

奥の院までは1時間半ほどかかるというので、今日はちょっと無理。

沖縄の斎場御獄を思い出す、三角形の隙間を潜り抜けます。

これが観音堂。

１７０７年の作で、舞台造。

ここで諦めてUターン。

お昼休みギリギリだったけれど、御朱印を頂くことができました。

こんな概略図でも奥の院まではそうとうありそうだものね。
無理しなくてよかった。

ちなみに先ほどの御朱印、奥の院まで行った人には特別なものが頂けると聞きました。
また、いつの日か。

法性寺をあとにし、「農産品の品ぞろえなら、道の駅『龍勢会館』がいいですよ。」と、旅館の女将さんに聞いていたので、ちょっと遠回りして龍勢会館に立ち寄り、、野菜類やお土産を仕入れ、旅館に戻りました。

午後2時・・と、まだまだ早い。

二十七番・・これが、三泊お世話になった「トイレ付八畳間」の客室。

昭和の下宿屋さんみたいな雰囲気でしょう?

もともとこの旅は、例年のような旅行ができないなら、近場で湯治の旅でもしますか・・というコンセプトで始まった旅。欲張らないプランでゆったりと。

3時に、おふろに入り、（こんな極楽な過ごし方も今日限り・・）、夕食をとる店を探しながら、街に繰り出します。

「ねこ　とびだし注意」の黄色の看板に目を奪われぱちり。

地元の人向けのお店だけれど、行った人の口コミの写真に魅かれて、「するがや」さんへ。

開店までちょっと早かったけれど、開くのを待ちます。

三日間、ずっとそうだったな。お店の前で開店を待って夕ご飯。
そのおかげで、三密を避けて食事できました。

お店の横には割と大きな駐車場。

もっとも、わたくしたちは、越後屋さんから、ぶらぶら歩いてきました。

日本全国、コロナ対策は色々。

お品書きが大衆食堂・・の様相。こういうの大好き。

宿の手作り風「おがの　グルメマップ」には焼きそばのおいしいお店とありました。

とある方の「するがや」を紹介するブログで「肉入り焼きそばが充実」と写真入りの記事を見たので、わたくしは迷わずこれ「肉入り焼きそば」。

お味噌汁やら、小さなおかずがついてくる上に、このボリューム。

お肉もたっぷり。

夫は、唐揚げ定食。

「インゲンの胡麻和えおいしそう・・」と運ばれてきたのを見てわたくしがつぶやいたら、お店のおばちゃん、「奥さんにも、インゲンあげるよ」とあとからくださる。
そのうえ、「茎わかめも食べるかい？」とさらにおまけ。

帰り際には、「奥さん、これとれたてだからさ、家に帰って食べてよ。」とお店のおばちゃんが袋いっぱいのシシトウをくださる。
では、ありがたく・・と頂戴したら、「取れすぎちゃってこまっててさ、もらってもらえてうれしいよ。」ですって。
おばちゃん1人で作って運んで接客してやっている、暖かいお店。

おなか一杯になったので、ちょっと遠回りして、地元のスーパーヤオヨシさんでデザートのヨーグルトを仕入れて帰ります。

山に囲まれた小鹿野町。

のんびり休暇を過ごすにはよいところでしたよ。

おはようございます。

最終日の朝ごはんです。冬瓜の煮物、きんぴらごぼう、今日もおいしく頂きました。

デザートのヨーグルトも出ました。

昨日から急にお客さんが増え、子連れの方もいらしたからかしら。

3泊慣れ親しんだこの由緒ある階段ともお別れ。

越後屋さんの前は、バス停「町立病院前」。

西武秩父駅から直通のバスですので、公共交通機関だけでも来られます。

午前8時半、越後屋さんをチェックアウトして、帰ります。

安全運転でね。