絶景が広がるアルプスの山歩きと鉄道の旅：スイス、リヒテンシュタイン旅行【４】（2019年秋 ２日目④ 連盟脱退の現場）

2019/09/13 - 2019/09/13

ヨーロッパ未踏破国は残り4カ国（スイス、リヒテンシュタイン、ラトビア、リトアニア）となりました。実は敢えて残していた国、それが今回訪問するスイスです。鉄道が発達し、観光立国としても世界に知れ渡っているので比較的回り易く、年を重ねてから訪れるのも可能との判断もありその計画を温めつつ「いつかはスイス」と考えてきました。ということでヨーロッパ踏破のラストを飾るべく残していたのですが、思ったよりも早く踏破が進んだことと、冬場よりもハイキングしやすい時期を逃すのも勿体ないので、遂に行くことにしました。本来街歩きが好きな私ですが、雄大な自然の中に身を置いて山歩きをし、好きな鉄道に乗って車窓からの眺めを堪能するなど、予想を遥かに上回る素晴らしい旅行となりました。

日程は以下の通りです。

1日目（9/12）羽田 ⇒ 北京
2日目（9/13）北京 ⇒ ワルシャワ ⇒ ジュネーブ市内観光、ベルン移動
3日目（9/14）ベルン市内観光、登山鉄道乗車、グリンデルワルト移動
4日目（9/15）ユングフラウヨッホ観光、ハイキング
5日目（9/16）ハイキング、ツェルマット移動
6日目（9/17）ゴルナーグラート観光、ハイキング、※MHGP観光
7日目（9/18）ハイキング、氷河急行ライン、サンモリッツ移動
8日目（9/19）ベルニナ線乗車、ハイキング、沿線観光
9日目（9/20）リヒテンシュタイン観光、チューリッヒ移動
10日目（9/21）チューリッヒ市内観光、ﾁｭｰﾘｯﾋ ⇒ ﾌﾗﾝｸﾌﾙﾄ ⇒ 北京
11日目（9/22）北京散策、北京 ⇒ 羽田
　　　※ MHGP＝マッターホルングレッシャーパラダイス

今回は２日目④です。

エリア ジュネーブ(スイス)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

ナシオン広場に到着しました。ガイドツアーはここから入るのではありませんが、職員の通用口なのか人の出入りがあり、施設名の書いたレリーフがあります。
（ﾅｼｵﾝ電停13:43 ⇒ 13:52国連ﾂｱｰ集合場所）

そして各国旗が並んだ奥にある建物。あれが国連欧州本部なのでしょう。有名なアングルです。

先ほど眺めた壊れた椅子も良く見えます。

さて緩い坂を再び上りガイドツアー入口に到着しました、時刻は13:50。ツアー開始30分前の14:00（開始は14:30）には着きましたが何のかんのでギリギリになってしまいました。

何とか到着したのでセーフ！と思ったのは甘かったです。外の小屋でツアーの切符を買うのですが、これがトグロを巻くような数珠繋ぎで、しかもなかなか進みません。燦々と降り注ぐ陽の光を受け、結構消耗します。
（券売所・ｾｷｭﾘﾃｨ13:52～14:55）

ようやくあと5組というところまで来たときに中にいた係員が出て来て何かを説明されました。この時点で時刻は14:25、どうやら14:30のツアーは〆切なので16:00からのでよいか？とのことのようです。もうすぐ入れると思っていたのに消沈ですが、ジュネーブ観光で国連欧州本部ツアーだけは外せないと考えていて、午前中断られたこともあり、もはや後へは引けないのでやむなく了解し、16:00のツアーの切符を買い、時間まで建物内で待つことにしました。

ツアー代15ユーロを支払い首から下げる名札入れをもらい、厳重なセキュリティーチェックを通過して館内に入ります。さらにグループの代表は写真撮影をして即席の入館証を受け取ります。こちらがその入館証。顔写真と氏名が入っています。時間ごとに色が違うのか、アルファベット表記で区別しているのかは不明です。

これで晴れて入館となりますが、その庁舎で待つのではなく、いったん建物を出て反対側にあるビルで待つよう言われます。

ビル内にはミュージアムショップがありました。この時点で私の参加する16:00のツアーまで1時間以上あるのでここで時間を潰します。

こちらがショップの品の一部。国連マークがかっこいいです。ショップだけですが、ニューヨークの国連本部も行ったので両方制覇できました。

ほぼ一番乗りで見ていたのですが、だんだん人が増えてきました。

探しているとありました、ポストです。ここで絵葉書を買って投函し自宅に出すと記念になります。私は見るだけにしました。

定刻16:00、ようやく待ちに待ったツアーが始まりました。ビルのロビーは参加者でいっぱいです。参加者はガイド４人に割り振られます。途中から見えた中庭とレマン湖です。
（国連欧州本部ﾂｱｰ16:00～17:20）

ガイドに従ってぞろぞろと進みます。各グループがかち合わないよう、回る順番は別々です。

途中から見えた地球をあしらった大きな壺、広間にでんと置いてありました。

最初に着いたのはこちら。中型のホールで、差し詰め委員会室のようなところです。

二階の傍聴席に腰掛け、ガイドさんから説明を受けます。当然英語なので理解不能なのは悲しいです。

壁には大きな画が飾られています。国連の部屋ですが、プロパガンダ的な感じのする画柄です。

天井にもこんな感じ。力を合わせて行こう的な画が描かれています（写真は反転させています）。

ホールを出て再び廊下。職員と思しき方もたくさん見受けられます。ここは現役の施設なので普通に仕事しているのでしょう。

続いて来ました、おおっ！これは恐らく総会の議場です。

そして一番大きな議場です。国際連合欧州本部は元々第一次世界大戦後、アメリカのウィルソンの提唱により作られた国際連盟の本部のあったところです。総会議場がここであれば、1933年日本が国際連盟を脱退する演説を松岡洋右全権が行ったところということで感激もひとしおだったのですが、後で調べるとこちらの竣工は1937年、脱退より後とのことでちょっと違いました。ですがジュネーブのこの地が歴史の舞台であったのは間違いありません。

各席にはこのようにマイクやイヤホンが置かれています。

再び廊下を歩きます。晴天ということもありますが、とても美しい景色です。国際連盟はベルギーのブリュッセルやオランダのハーグに置かれる案もあったようですが、この景色を見ればジュネーブに設置したのは正解だったと思います。国際間の緊張もこの美しい景色で少しは緩和される作用もあったのかななんて考えてしまいます。

大きな地球儀、世界の子供たちの写真で埋め尽くされています。

さて最後に来たのは円形の会議場。今までの二つより機能的に見えます。各国の活発な討論が目に浮かびます。

45分から1時間のツアーと聞いていましたが、館を出たときは1時間20分が経過していました。念願かなって見ることができたのはうれしいですが、少し疲れました。

隣にある白亜の建物、こちらが従来の国際連盟の施設だったのかもしれません。

敷地を出て、ナシオン広場側に出てきました。

う～ん、やはりこの眺めは壮観です。なかなか入れずヤキモキしましたが、諦めず粘った甲斐はありました。

晴れ晴れとしてナシオン電停からトラムで戻ります。
（ﾅｼｵﾝ17:34 ⇒ 17:45ｺﾙﾅｳﾞｧﾝ）

コルナヴァン駅に戻って来ました。時間があればレマン湖の渡船に乗りたかったところですが、最大の目的である国連ツアーに参加できたので今日の観光はここまでにします。

コインロッカーから荷物を取り出し、宿泊地ベルンへ向かいます。