2020/07/07 - 2020/07/11
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xiaomaiさん
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1999年から4年間、台南に住んでいた。彼の地を離れた後も台南へは数度行っているが、台南市の中心部(府城)を訪れたのは17年ぶり。当時を懐かしみながら街歩きと台南美食を楽しんだ。
「府城」というのは、旧時代(清朝)に最高行政機関が所在していた場所のことで、台湾で府城といえば、台南のことを指す。より具体的には、現在の中西区、東区、南区、北区、安平区が概ねそれに該当する。
4日目:
成功大学、奇美博物館
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2晩過ごした民宿をチェックアウトする時が来た。過去には台南一賑やかだった時期があるけれど、今はひっそり静まりかえった神農街。何の騒音もなく、夜を過ごすことができた。
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この急な階段を使うのもこれが最後と思いながら、小さいスーツケースを持ち、十分注意しながら下りた。
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チェックアウト後、オーナーにコーヒーをご馳走になる。人懐こい方で、民宿利用というより、本当に親戚のうちに来た感じだった。
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民宿と薬王廟。
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日本に数え切れないほど行ったことがあるタクシー運転手と台南の変貌に関する会話を楽しみながら、東区にあるシャングリラホテルへ向かった。チェックインは15時だったから、先に荷物を預け散策へ。
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大学路西段を東へ向かう。振り向いて見える円筒状の建物がシャングリラホテル。台南に住んでいた時は、のちに泊まることになるなど、考えもしなかった。
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大学路を進み切っても、まだ成功大学内。大学総面積は186ヘクタールで、台湾の大学第3の広さ(2016年データ)。しかも、駅のすぐ隣という交通の便のよさ。台北だと、山の斜面に沿って建てられた大学も少なくないけれど、成功大学はすべて平らな土地の上。
なお、台湾の大学最大の面積を有するのは、農林や馬場、ゴルフ練習場などを有する国立屏東科技大学(1924年創設の高雄州立屏東農業補習学校が前身)で264ヘクタール。行ったとき、広すぎて構内を車で移動した。
参照(台湾の各大学の面積)
:http://toptwu.com/archives/387 -
国立成功大学は台湾の主要4大学のうちの1校(他は台湾大学、交通大学、清華大学)。鄭成功の名に肖りこの大学名になったけれど、元は1931年に台湾総督府が開設した台南高等工業学校。今では、医学や航空宇宙工学、文学、政治経済などの学科もある総合大学になっていて、東京大学、京都大学、大阪大学、早稲田大学などと姉妹関係を結んでいる。画像は光復キャンパスの入り口。
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入るとすぐに椰子の木。椰子の木が生えている大学は多く、台湾大学もその一つ。
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幸福キャンパスの正門を入り、突き進んでいくとある雲平ビル。
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成功大学光復キャンパスには、日本時代に台南に置かれた陸軍歩兵第二連隊宿舎があり、その時の建造物が大切に残されている。画像にあるのは、第5、6中隊宿舎。清代に建てられた府城大北門のレンガが使用され、長さ98メートル、幅20メートルの美しい建造物。
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土台部分に通気口があるのがわかる。戦後は中華民国軍隊の施設となり、1966年に文学院(文学部)の校舎として使用されるようになった。2016年と2018年に改修工事が行われている。
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周囲には回廊が巡らされている。
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内部はこのようになっている。土台に通気口があるためか、暑い夏でも、心なしかひんやりしている。
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2階の回廊
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中央エントランスは古代ローマ式。2003年に国定史跡となった。
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陸軍歩兵第二連隊第5、6中隊宿舎であった建物の前にあるのが成功湖。
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台湾の大学は一般人でも、敷地内は自由に入ることができ、散歩したり、運動したりする人が多い。いわば、その地域の公園のような役目を果たしている。
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そして、成功大学のシンボルとも言うべきガジュマルの木。
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これは昭和天皇が皇太子であった大正12年(1923)に台湾歩兵第2連隊をご視察になった際、お手植えになったもの。2015年8月8日に来襲した台風により、東南側及び西北側が断裂し、南側だけが良好な状況となっているため、柵で覆われて守られている。私が台南に住んでいた頃(断裂前)は、柵などなく、近寄って触れることができた。
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もう一本の方はご覧のように美しい様を保っている。この木は台湾の生命保険会社のシンボルマークにもなっている。
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ガジュマルの幹。生命力を感じさせる。
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成功大学にはガジュマルのほか、アカギ、クスノキ、マホガニーなど、多くの樹木が植えられている。
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このような光景が見られる大学はそう多くない。
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陸軍歩兵第二連隊第5、6中隊宿舎であった建物の隣にあるのは大成館。
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陸軍を表す星形の記章。
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3方向に広がる学生寮
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陸軍歩兵第二連隊第5、6中隊宿舎を南側から。
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日本時代は陸軍倉庫であった歴史文物館は内部が空になっていた。
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2台の大砲が置かれている。1つは道光年間に製造されたもので、もう1つは同治年間のもの。レプリカではなく本物。
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これは台湾府城の小東門石垣と1775年建造の小西門(靖波門)。小西門はもともと今の西門路と府前路が交差する円環にあったけれど、道路拡張に伴い、1970年に現在の位置に移設された。ややこしいんだけど、石垣は小東門ので、門そのものは小西門。
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門内に刻まれている石碑。
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成功キャンパスはもともと台南高等工業学校があった区域。
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格致堂
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大学路から見える位置にあるこの建物は博物館になっている。日本時代はここに学校事務本部があった。
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客家文化を紹介するコーナー。
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日本時代のモーターの展示。
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1901年当時の台北駅模型
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台湾の古い時期の生活を紹介するコーナー。
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建物の飾り
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建物装飾の獅子
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2階へと上る階段
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1931年当時の台南高等工業学校の校印
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1944年当時の台南工業専門学校の校印
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1972年から使用している成功大学印
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歴代学長の肖像写真のあるこの部屋は校長室だった。
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ご覧の通り、戦前は日本人学生がほとんどを占めていた。
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成功大学を離れ、長栄路へ。この雰囲気は20年前と変わらないけれど、地主が代替わりしたら、大きなビルが建ってしまうかもしれない。
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パンやケーキを売る明新喜餅も以前のまま。よくここでポテトサラダのパンを買ったものだ。
実はこの近くに昔よく食べに行っていた小籠包の店があったのだけれど見つからなかった。それで、明新喜餅の店員さんに尋ねたら、開元路に移ったと知らされた。 -
20年ほど前からおしゃれな小道としてその名を馳せた大学路18巷。以前はなかったレストランが多くできていた。
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やはり学生が利用しているようだった。以前の大学生は少ない小遣いでやりくりしている人が多かったけれど、今の大学生は経済的に豊かになって、生活スタイルもずいぶん様変わりした。
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アイスクリーム屋
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タイ料理屋。どれこれも自分が知らない新しい店ばかり。
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だと思っていたら、知っているのがあった。Green Olive。確かイタリア料理店だったような気がする。でも、この店も内部を新たに造り替えるようだった。
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訪れた日は転学入試が行われていて、多くの受験者と父兄がいた。台湾では入試などに親がついてきて、休憩時間に扇子であおいであげたり、飲み物を飲ませてあげたりするなど、世話をすることが多い。大学入試は家族をあげての大イベントのようで、台湾に来た初年にこの状況を目の当たりにし、とても驚いたのを思い出した。
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ホテルやレストランなどが入る成大会館。屋外プールなどの跡地にある。
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大学路と勝利路の交差点に立つモニュメント。
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勝利路側の成大会館。1階には、全国展開するレストランやカフェがたくさん並んでいる。
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この勝友書局は長い期間営業している。書局というのは本屋のことなんだけど、20年前には既に文房具店になっていた。台南だけでなく、台湾では本屋は激減している。以前は書店街だった台北の重慶南路も、現在は数えるほどしかない。
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この老邱百貨店も非常に古い。30数年前に成功大学を卒業した友人に聞いたら、その時もあったと言っていた。学生向けの商品を売っていて、卵を1つから販売していた、経済的に厳しい学生にやさしい店(現在はパック販売)。
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老邱百貨店の入り口。今はこのようにきれいになってしまったが、以前は雑然とした感じがあって、なんとも言えない雰囲気を醸し出していた。
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老邱百貨店の近くにある、50年営業している店。ここは朝食と夜食の時間帯のみの営業で、行った12時ごろは店内清掃をしていた。ここのはとても安くておいしく、食べずに台北に帰れないから、夜また来ることにした。
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学生を相手にした食堂街である育楽街。
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やはり20年も経つと、大きく変わってしまう。
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見覚えのある店が一軒もなかった。
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男の子が小さいテーブルでお一人様食事中。
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成功大学構内とその周辺を散策し、ホテルへ戻ってきた。
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台南駅後站(東口)。タクシーの運転手によると、後站は建て直しをするらしい。現状を維持して欲しいところだけれど、利用者の利便を考えれば仕方ないだろう。
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台南駅後站(東口)空の景観
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駅の西側(主要改札口)へ向かうべく、地下通路に入る。
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線路の下を潜る長い地下通路
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反対側に出てバス停。
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急に思い立って、紅4のバスで奇美博物館へ行くことにした。
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バスに乗って30分強で到着。この博物館の創設者は奇美実業(家電などに用いられる高級プラスチックのABS樹脂製造の大手)創業者である許文龍氏。台南高級工業学校機械科(成功大学の前身)を卒業後、1959年に奇美実業を起こし、台湾を代表する大実業家となった。文化人にして親日派の許氏は若い頃から博物館を開設するのが夢だった。。広さ9.5ヘクタールもある博物館のために総工費18.5億元をかけるも、2012年5月17日に台南市に寄贈。奇美博物館自体は1995年に開設しているが、2015年1月1日に新博物館として再オープン。
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バス停の近くにあるセブンイレブン。ここから博物館まではしばらく歩くことになるから、先に飲み物を購入して水分補給。
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敷地に入って、すぐ優雅な雰囲気を感じる。
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ヨーロッパへ行ってきたと人を騙せる画像。
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この画像を見せて、台湾へ行ってきたと言っても誰も信用してくれないかもしれない。
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空、雲、湖、緑、花
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ギリシャ神話の石像が建つ橋を渡りながら、博物館へ向かう。
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ゼウスが一層神々しく見える。
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この景色を眺められただけでも、来た甲斐があったと思った。
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イチオシ
では、博物館内部へ。
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外観が壮観なら、内部も豪奢。企業経営で大きな成功を収め、得た利益を社会に還元される許文龍氏。ご本人もバイオリンを弾かれる。
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まずは数々の銅像がお出迎え。
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動物コーナー
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これなら、子供でも楽しめる。
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ウォーターバックがすごい表情をしている。
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くまさん、がおー。
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自然の中でこんな情景を見ることはできないから、けっこうおもしろい。
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ノトサウルスの化石
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ペンギンも多くの種類を集めている。
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続いて彫刻コーナー。
The Finishing Line(1886)
Alfred Boucher(1850-1934) -
考える人
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武器コーナー
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世界各地の武器をよくここまで集めたものだ。
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もちろん日本の鎧や武器もある。
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真剣にご覧になる台湾の皆さん。
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モンゴルの弓騎兵
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見ていて楽しい。
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中世ヨーロッパの甲冑
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クロスボウ
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槍にも様々な種類がある。
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階段ですらこれほど美しい。
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日差しの当たり具合がいい。
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騒ぐ子供はいなく、文藝の香りが漂う世界。
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イタリアロココ調の幼少国王の玉座
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絵画もいいけれど、壁の赤がなんとも言えない。
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今度は青。
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続けてローズピンク。
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そしてグレー。
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楽器コーナー。
手前から大鑼、編鐘、編磐。 -
オルゴール
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20世紀に作られたレジーナ社のオルゴール・ディスク。
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1914年作成のグラモフォン(蓄音機)。
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1970年松下電器製作のレコードプレーヤー
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2003年松下電器製作
これらも展示物になる時代になったか......。 -
楽器コーナーの目玉はここ!
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定時に国家交響楽団による映像演奏がなされる。普段は具に見られない演奏者の様子がよくわかっておもしろい。プラコーフィイェフ の「ロミオとジュリエット」とスメタナの「モルダウ」を聴いた。コンサートに行きたくなった。
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許文龍氏が殊更お好きなバイオリンだけは独立したコーナーがある。画像はバイオリン工房の様子。
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ヤコブ・レイマン(1596-1658)作
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アントニオ・ストラディバリウス(1644-1737)作
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ジュゼッペ・ジョヴァンニ・バッティスタ・グァルネリ(1698-1744)作
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時計コーナー
ゴシック・カテドラル・マンテル・クロック(1840、フランス) -
象牙時計(19世紀)
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マイセン・スタイル・マンテル・クロック(19世紀、ドイツ)
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3人の子供と天使のマンテル・クロック(19世紀後半、フランス)
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ゼウスとヨーロッパのマンテル・クロック(ルイ15世時期、フランス)
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出口は2階。再入場したい場合は手にスタンプを押してもらう。
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2階にあるカフェ・メッセージ。食事も可能。
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記念品ショップで見かけた装飾品。欲しかったけど、断捨離実施中のため我慢した。
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1階にあるカフェ・クレモナ
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濃厚な味のチーズケーキとカフェオレ。
文藝の香り高い場所だと気分も違う。 -
スーベニア・ショップ。絵葉書やレプリカなど。
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スーベニア・ショップ。この博物館を記念して作られたグッズなど。
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3時間ぐらいの滞在になった。
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また来たいと思わせる、台湾で民間最大の博物館。
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ここは台南......
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庭園もゆっくり歩きたかったけれど、暑かったから断念。
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空の雲まで芸術的。
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バス乗り場
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紅4に乗ったんだけど、この前に来た紅3は遠回りせずに台南駅へ行く。
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18時20分ごろ、ホテルへ戻ってきた。予約時に成功大学が俯瞰できる部屋を希望しておいた。その結果、3305室。
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ドア・オープン
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十分な広さ
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浴室も広々していてよかった。
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せっかくの旅では、浴室、トイレは広く使いたい。
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みかんとリンゴ
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窓からの景色。見える範囲、ほぼ成功大学の敷地だと言っても過言ではない。
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見下ろすとプール。
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遠くには屏東県の山々。
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成功大学のシンボル、ガジュマル
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少し休憩して、夕食に出かける。
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ホテル内部中央の吹き抜けを見下ろすとこんな感じ。高所恐怖症の方、ご注意。
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エレベーターは4機
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エレベーター・フロアーにあった飾り。太陽と月?おいしそうなお菓子にも見える。
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1階フロント
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1階ロビー
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チェックアウトする前にここに座ってのんびりしようと決めた。
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やってきました、勝利朝食夜食店。昼頃来た時は営業していなく、満を持しての再来店。白いのは豆乳。
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ネギがふんだんに入っている。昔と変わらぬおいしさ。ビニールに入っているのは、蜜が中に入ったもので、この日は食べきれず、翌日の朝食になった。
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こちらは肉が入っている。
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味も店内の感じも変わらない。でも、店主がいつの間にかだいぶ老けていた。その分、自分も老けている......。
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以前はいなかった若い男性が焼いていた。きっと息子さんだな。いつまでもこの店を守っていってほしい。
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勝利朝食夜食店のそばには洒落たカフェ。成功大学近辺も本当に様変わりした。
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夜の育楽街。
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シャングリラと同じビルに入る遠東デパートへ。
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エントランスは小さい。
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地下のフードコート。20年前とは当然大違い。
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瓦城はタイ料理の店で、台北でたまに行く。春水堂は台中に本店がある、タピオカミルクティー発祥の店。
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大学路は夜も賑やか。
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20時半ごろ、ホテル帰着。
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右がエレベーターホールで、左に見える入口は遠東デパートへの通路。
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台南の玉井というところはマンゴーの産地。ホテル内のレストランでマンゴーを使った創作料理が食べられるようだった。
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夜に運動する学生たちを見ながら、台南最後の夜を過ごす。
(続)
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