昼下がりの二子玉川散歩

2020/06/02 - 2020/06/02

二子玉川に用があり、次の予定まで時間があったので、人混みを避け、駅周辺を散策しました。

横浜市民ですが、現役時代は田園都市線や大井町線を長年通勤で利用していたので二子玉川は馴染み深い駅。沿線各所にも折に触れ降り立っており、全く未知の場所というわけではありませんが、改めて散策してみると新しい発見もあり興味深い世界が広がっていました。

エリア 二子玉川(東京)

• 旅行の満足度: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

東急沿線で二子玉川ほど大変貌を遂げた街はないでしょう。

私が現自宅に転居し、通勤で田園都市線を利用するようになったのは1992年（平成4年）でした。当時、二子玉川は二子玉川園が65年の幕を閉じ、後継施設としてナムコ・ワンダーエッグが開園したばかりでした。そのナムコ・ワンダーエッグも2000年末に閉園、周辺地域を含めた大規模再開発事業がスタートし、2011年に東急グループの大型商業施設二子玉川ライズが誕生しました。
私が現役引退したのは2013年ですので、20年以上この街の変遷を見つめてきたことになります。

午後１時過ぎ、一仕事終え街歩き開始。

二子玉川ライズ ショッピングセンター ショッピングモール

緊急事態宣言が解除され、昨日からステップ２に入ったので、飲食店も恐る恐る開店しています。

ライズ・オークモールを回り込み、

バーズモール脇から玉川税務署前を抜ける直線道路を辿ります。

駒沢通りと交差。

駒沢通りはこの背後の多摩堤通りが起点。河岸段丘を上って山手線恵比寿駅付近の明治通りまで伸びています。

蔦の絡まる雰囲気ある一軒家レストラン。流行りのテイクアウトを始めていますが、今は苦しい時。

都内ですが、ぶどう園もあります。夏にはぶどう狩りもできるそうです。

美味しそうな学校。

やがて小さな水路沿いの道に合流します。この用水は六郷用水と呼ばれ江戸時代初頭に建設されたそう。

用水路沿いに鬱蒼とした森が続きます。

どんな土地かと思ったら、この名前にピンときました。田中角栄氏と刎頸の友と言われ、ロッキード事件でともに逮捕された昭和の政商、小佐野賢治氏の邸宅跡でした。
現在は「上野毛迎賓館」という建物が残っているようです。

友人の友人が小佐野さん（末裔）だったので、個人的にはお世話になったこともありました。

すぐ隣は第三京浜道路。

６車線あるので流石に大きい。

シアトルのトロール像に倣って、進撃の巨人像でも作れば観光名所になるかも。

小さな橋を渡って、

河岸段丘を上ると、

玉川野毛町公園です。

玉川野毛町公園 公園・植物園

園内に野毛大塚古墳があります。

５世紀初めに造られた全国でも最大級の帆立貝式前方後円墳だそうです。

こんな感じ。

関東地方に数多くの古墳があることは、最近知りました。

野毛大塚古墳 名所・史跡

登れます。

後円部頂上には４基の埋葬施設があったそう。

木棺の位置と出土品が図示されています。

多量の武器・武具類が出土したそうです。

これは箱式石棺の位置。

後円部のテラスには埴輪列が巡らされていたそう。

周辺は野球場や

テニスコート。

公園を後にします。

環八を越えて向かったのは、

ゴルフ橋。
昭和のはじめ頃、この辺りは東急電鉄が開発した約８ヘクタールのゴルフ場だったそうです。この橋はそのゴルフ場の入り口。

ゴルフ橋 名所・史跡

等々力渓谷内の気温が表示されています。３度近く低い。

等々力渓谷を訪れるのは２度目。この辺りは私のテリトリーだったので、仕事の合間に立ち寄りました。

等々力渓谷 自然・景勝地

入り口付近が公園の最上流。

ゴルフ橋は修復工事中。

等々力渓谷は武蔵野台地の南端に位置しており、この台地面を侵食して形成された開析谷とのことです。

地層が見えます。下が高津互層、上が礫層だそうです。

そんなことより人気のデートコース。

小さな早瀬もあります。

ビオトープかな？

環八の高架。

都内とは思えない。

思い思いの時間。

渓谷の東側崖面では、古墳時代末期から奈良時代にかけて構築された横穴墓が６基以上発見されています。

これは1973年に発見された３号横穴。埋葬人骨や副埋葬品も良好だったので保存処置がとられたそう。

等々力渓谷第3号横穴古墳 名所・史跡

１号横穴跡と２号横穴跡は表示だけで、どこにあるのか見当がつきません。

お地蔵さまの奥には、

稲荷大明神

不動の瀧と名前は立派ですが、水が二筋だけ。

稲荷堂 不動滝 名所・史跡

御本尊

この辺りで等々力渓谷は終わり。

急な階段を登ると

大きな灯篭。

明王院（等々力不動尊）です。

等々力不動尊 寺・神社・教会

近隣住民の散歩コース。

落ち着いた佇まいです。

目黒通りを挟んだ対面には、

御岳山古墳です。
野毛大塚古墳に次ぐ規模をもった大型の帆立貝形古墳で、野毛大塚古墳から50年ほど後の5世紀中ごろ（約1,550年前）につくられた古墳と考えらているそうです。

御嶽山古墳 名所・史跡

鬱蒼とした林の中に入ることはできず、そうと知らなければ通り過ぎてしまいます。

目黒通りの南端近く。

拡幅工事が続いています。

谷沢川分水路工事と

等々力大橋整備の大工事。今のところ2025年頃の完成を予定しているようです。完成すればこの辺りの景色が一変しそうです。

対岸は、昨年の台風19号水害被害の記憶も新しい武蔵小杉のタワーマンション群。

谷沢川と多摩川の合流地点。

谷沢川水門
ここから二子玉川方面に取って返します。

多摩川遊園はバーベキュー等禁止。

釣りは構わないみたい。

デートスポット

多摩堤通りに戻ります。環八の混雑を避けてよく利用します。

仕事でも何度も走った道です。この少し下流の河川敷に旧巨人軍多摩川グラウンドがあり、田園調布にお住まいの長嶋さんが散歩している姿をお見かけました。そういえば、自由が丘の中華料理店で王さんにお会いしたことも。

第三京浜の多摩川橋をくぐると、

二子玉川のタワマンが近くに見えます。

ベンチで寛ぐ家族連れ。

二子玉川公園に戻ってきました。眺望広場と呼ぶらしい。

二子玉川公園 公園・植物園

スターバックスもあります。

スターバックスコーヒー 二子玉川公園店 グルメ・レストラン

二子玉川ライズのタワマン。大規模ショッピングセンターと立派な公園もできて素晴らしい住環境。人気です。

ここはシンガポールか、バンクーバーか？

公園内の子供たちの遊び場。

帰真園という名の日本庭園。コロナ騒動の今は閉鎖中。

帰真園 公園・植物園

商業ゾーンに戻ってきました。

二子玉川ライズ ショッピングセンター ショッピングモール

飲食店はまだ大半が営業しておらず、人出もまばら。

青葉台や日吉など駅前商業施設を作っては失敗を繰り返していたダメダメの東急グループが、2009年のたまプラーザテラス、2011年のこの二子玉川ライズあたりから突き抜けた感じで、魅力的なショッピングゾーン開発を手がけるようになりました。

普段はひっきりなしにイベントが開かれているガレリアも、この時期は仕方ありません。

振り返ると、テラスマーケットの向こうに二子玉川エクセルホテル東急が見えます。

駅の西側にも行ってみました。

大井町線の車両が入線します。

複々線を絶え間なく電車が行き交います。

二子橋から眺めるライズのタワマンとホテル。

多摩川上流方面

二子橋から振り返るとプラウドタワー二子玉川。

二子橋 名所・史跡

思い返せば二子玉川の変貌はこのマンションから始まりました。ちょっとした変化が化学反応を起こして、街全体を作り変えた好事例です。

橋の下で水遊びに興ずる子供たち。

兵庫島公園も覗いてみました。20年間で何回水没したのでしょうか？数え切れないくらいです。

午後3時40分。次の用件があるので、散歩はここまで。16,874歩、12.2km歩きました。